2024.03.05 Tuesday

またまた追加で転天のタペストリー買ってみた

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    こんばんは、Ticoさんです。

    今月誕生日ということで、マイプレゼントが本日届きました!

     

     

    先の年末年始に東京で開かれていた「転天」POPUPSHOP

    そこで販売されていたB2タペストリーの事後通販が届いたのです!

    前々から待ち遠しかったのですが、やっと部屋に飾れて満足ゥ……

     

    というわけで今回のブログ記事は

    「またまた追加で転天のタペストリー買ってみた」

    でございます。タペストリー絵柄の感想とか飾ってみた感想とか徒然に。

     

    なお、前回のタペストリー記事はこちらからご笑覧ください。

     


     

    ■イラストについて思うところを

     

    さて、下記の告知ツイートにあるように、

    このバニー姿のユフィアニ、POPUPSHOP向けの描き下ろしなんですよね。

    前回のPUのチャイナドレスと同じ感じ。

     

     

    バニーなのでセクシー系なんですが、いわゆるスーツでないのが

    世界観的にもイイ感じですね。セクシー系バニードレス感。

     

    どちらもミニスカートに二―ハイソックスで絶対領域が眩しいのですが、

    露出で言うとアニスの方が結構大胆なのが「いかにも」感ありますね。

    おへそ出しているし、ビスチェの脇が編み上げになっているし……

     

    ただ、もちろん「ユフィアニ」ですから、

    この姿のアニスをどうこうするのはユフィだけの特権ですよ?

    きっとノリノリで編み上げ紐解いたりしたんだろうなあ。

     

    対してユフィはおとなしめに見えて……

    腕はまるっと肌を見せているのが結構大胆ですよね。

    スカートは前短め後ろ長めで、セクシーさと慎ましさを両立させた、

    いかにも彼女らしいセレクトです。

     

    どういう状況でこういう恰好したんだろうか、とか考えたんですが。

    さすがに人前ではやらないでしょうから、離宮内の身内向けの

    びっくりパーティでお披露目したんでしょうか。

    ほら、後で間違いなくイリアさんとレイニに怒られるヤツですよ。

     


     

    ■そして飾ってみた

     

    はい、前から場所は確保しておいたんですよ。

    というか物理的にもうここしかスペースがない。

    タペストリーが縦デザインなら泣いてるところでした。

     

    【見上げるとバニードレスのユフィアニ。眼福、眼福でございます】

     

    【モニター前の景色がこんな感じ。転天の圧がすごいぞ!】

     

    なお、このサイドにもさらに転天タペストリーが飾ってあるので、

    壁全体の火力がすごいです。なんか百合の力でビッグバン起きそうだよ。

     

    そういえば、事後通販買った特典で、うれしいことに

    ポストカードもいただきまして。これも飾ってみました。

     

    【もーちょいフレームに凝りたいですよねえ】

     

    いやー、しかし、これでもう物理的にスペースは無いから、

    新規購入は打ち止め……と思いたいですが、

    出てきてデザインが良かったら、また買うんだろうなア。

    次どこに飾ろうか? 本格的に部屋の模様替えするか?

     


     

    そんなこんなで転天推しのタペストリー買い感想でした。

    応援しているからアニメ二期来ませんかねえ……待ってます!!

     

     

     

    2024.03.04 Monday

    読書レビュー:『ろうきん8』原作小説9巻 読了!

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      年度末、お仕事がいそがしくてブログも更新滞りがち。

      いや、元から不定期更新ですが、これの感想は早めに書いておかねばと思った!

       

       

      昨年、作品が次々とアニメ化されたFUNA先生の期待の新刊、

      「ろうきん8」原作小説最新刊が発売されました!!

      ドレス姿のミツハが凛々しい&カワイイ。胸はないけど美人顔立ちさんだよね。

       

      というわけで今回のブログ記事は、

      「読書レビュー:『ろうきん8』原作小説9巻 読了! 」

      と題してこれまた感想を徒然に綴ってみたいと思います。

       

      なお、前作8巻の感想記事はこちらからご笑覧ください。

       


       

      ■世界を股にかけるグレートプリテンダー……?

       

      さて、たびたび言ってますが、FUNA先生の作品シリーズの中で、

      「ろうきん8」のミツハは一番詐欺師な印象が強い主人公です。

       

      本人はだましているつもりはないんだろうけど、

      素性を詐称して色んな顔を使い分けて地球も異世界も股にかけて

      大勝負を張るのが本作の醍醐味であります。細けぇことはいいんだよ!

       

      ただ、詐欺師というには人情に篤い子でもあって、

      そのあたりで弱みを衝かれて個人的な窮地に陥ったり、

      あるいは善行を大々的にやってみたりが、また愉快だったりします。

       

      今回も

      ボーゼス伯令嬢ベアトリスちゃんの社交界デビューで奔走したり、

      帝国の蠢動に応じて結局隣国の危機を救ったり、

      地球でマネーロンダリングに使っている店員の誕生日を祝ったり、

      はたまた新大陸の傘下の商会が襲われたら報復に出たり……

       

      怖いもの知らずでありながら、抜けたところがあり、

      そして(大事なので再度)結構人情に篤いので、

      そのあたりが気ままに振る舞いながらも自然と憎めないキャラですね。

       

      気ままと言いつつ、結構コレットとサビーネには

      徐々に押されてきてるよね……まあ、この子達は共犯関係に近いけど。

      共犯と言えば、ウルフファングさん達も今回出番があるのが嬉しい。

      ミツハにとって地球での一番の理解者で味方よね、いい連中だ。

       

      比べてみると「のうきん」のマイルはもっと能天気ですし、

      逆に「ポーション頼み」のカオルはもっと慎重で現実的。

       

      FUNA先生の主人公ガールはみんなぺったんガールズ、

      かつ、結構おっさん趣味で自由気ままなところが共通ですが、

      やはりそこはミツハはミツハならではの持ち味がありますね。

       


       

      ■個人的にはAudible版もオススメしたい!

       

      さて、この「ろうきん8」ですが、個人的にはAudible版をおススメしたい!

      本作はミツハのモノローグが地の文にあって、結構それが楽しいんですが、

      アニメによる映像化ではそのあたりの妙味が十分に活かせてなかった感があります。

       

      しかし、Audible版の「ろうきん8」では平井祥恵さんのナレーション、

      というか一人芝居がホントに決まっていて、聴きながら

      「おお、これぞまさにミツハ!」と感動すること請け合いです。

      ……なんかちょっと腹立つ喋り方までまさにイメージそのままだ!

       


       

      というところで、さくっと感想書いてみました。

       

      アニメ二期は難しいでしょうけど、アニメ化範囲以後、

      子爵領を得てからの活躍(暗躍?)ぶりがホントに楽しいので、

      「ちょっと気になってるなあ」という方はぜひぜひ。

       

      2024.02.20 Tuesday

      『聖女先生の魔法は進んでる!』新作第1巻感想!(少しネタバレ)

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        2/20は二重にめでたい日でございます。

        ひとつは「転天」シリーズの新作が出たから。

        そしてもうひとつは、「転天」タッグの新作が出たから!

         

         

        著:鴉ぴえろ先生、挿絵:きさらぎゆり先生、という転天タッグで始まる新シリーズ、

        『聖女先生の魔法は進んでる!」第1巻が発売でございます。ぱちぱちぱち。

         

        というわけで発売日の深夜にさっそく電書で読んだ感想を、

        『聖女先生の魔法は進んでる!』新作第1巻感想!(少しネタバレ)」

        と題して、ブログ記事で感想を徒然に綴ってみようかな、と。

         

        なお、同日発売の「転天」第8巻の感想記事はこちらからご笑覧ください。

         


         

        ■オープニングのボケツッコミからして楽しい

         

        さて、本作のオープニングからして、まず面白い。

        聖都に向かう聖女先生ティアと、一番弟子トルテとの、

        道中会話から始まるんですが……

         

        遣り取りからして明らかにボケ役のティア先生と、

        ツッコミ役のトルテという漫才のような会話劇が読んでて微笑ましい。

         

        ただ、会話の中で実はティア先生がトンデモなことをしてるのが明らかになり、

        このティア・パーソンという聖女先生のすっとぼけ系天然強者っぷりに、

        Ticoはまず惹かれました。

         

        まあ、あとから教え子が追加になると、トルテも感覚おかしいのが分かって、

        ボケ二枚になったりするドミノ倒しが面白いんですが。

         


         

        ■教え子たちのリアクションから窺う聖女先生の心情

         

        さて、本作は聖女先生ティアの視点で物語が綴られるのに、

        ティア自身の感情はあまり目立って描かれないのがポイントです。

        過剰に感情を昂らせることがいまのところないんですよね。

         

        だから、ティア目線でのお話にも関わらず、

        教え子たちのリアクションや、彼女たちとの会話で、

        読者自身にティア・パーソンという聖女のトンデモぶりが明らかになっていきます。

         

        このあたりの描写の妙はなかなか唸らされるものがあり、

        ティア目線で教え子たちの成長を見守る視点を与えられつつ、

        物語っているティアなる聖女はどんな人か、読者に巧妙に開示されていく、

        「手札が明らかになっていくドキドキ感」がたまらないのです。

         


         

        ■聖女の魔法に対する解釈や構築に唸らされる

         

        本作では「聖女」という存在が、聖魔法を扱う術者として敬われていますが、

        本来は支援や回復といったバックアップ要員として捉えられるのが聖女。

         

        ところがティア先生は、聖魔法を独自解釈で魔改造して、

        トンデモな効果を発揮してみせます。

         

        聖魔法には「浄化」「結界」「祝福」という3つの力があるのですが、

        これを独自に組み合わせたり、従来の用途とは違った解釈で使ったりして、

        徒手空拳でもティア先生は人外かと思われる力をふるうことができます。

         

        このあたりの魔法理論の組み立ては、『転天』でもおなじみですが、

        本作ではより分かりやすく解説されていて、思わずうならされるところです。

         


         

        ■教え子たちがまた可愛い&いじましい

         

        さて、本作の魅力はなによりも聖女ティアの教え子たちでしょう。

         

        一番弟子のトルテ。

        魔国の皇女で竜の血脈を引くエミーリエ。

        聖国の王女たるアンジェリーナ。

         

        まずトルテは一番背が低いながらも、ティア先生の一番弟子だけあって、

        先生の教えがトンデモ系だと知りつつ、割とその方式に染められてるのがミソ。

        オープニング後は彼女もボケに回るパターンが出てきます。

        トルテは一番素直で純真、一生懸命な「バニラ娘」感あるのですが、

        なにげに彼女の出自は第1巻では明らかになっていなくて、謎が後々引きそう。

         

        エミーは赤毛で角付きの元気っ子。腕っぷしに自信ありなのもポイント。

        彼女は冒頭からティア先生につっかかっていくので出番も目立ち、

        結構人気出そうな感じのキャラ造形していますねえ。

        ティア先生との手合わせを経ながら、先生の実力を思い知って、

        ついてくるようになるシンプルだけど分かりやすい性格しています。

         

        アンジェが1巻途中まで謎ッ子だったんですが、

        そこで事件が起き、ティア先生とは因縁持ちだったことが明らかになります。

        ただ、その因縁が明らかになると同時に、ティア先生の過去も開示され、

        聖女ティアがなぜこんなトンデモになったかの想いの根源も描かれます。

         

        この教え子たちが、ティア先生のもとに集まり、

        最初は互いにぎこちなかったのが徐々にまとまるようになり、

        サポートし合うようになって――ティア先生の理念に共感して、

        彼女の目指すところについていくまでの高まりっぷりが、読んでてグッと来ました。

         


         

        ■なぜ聖女先生は異端(トンデモ)になったのか

         

        もっとも優秀な聖女と称えられつつ、すぐに異端とされて辺境へ追いやられた、

        聖女先生ティア・パーソン。

         

        彼女がトンデモなほど力を追究し、聖魔法を魔改造しちゃった原因と言うのが、

        四年前の悲しい事件と、この世界の舞台設定が深くかかわっています

         

        ちょっと間違えば、ティア先生って、乙女の皮をかぶった

        「血闘神」裸獣汁外衛賤厳なんですよ……ダンジョン単独踏破ってなんじゃい。

         

        このあたりはぜひ本作を実際に目を通してご確認いただきたいです。

        特に世界の歪みである「ダンジョン」という存在が、

        かなり重要な要素になってきますし、クライマックスも

        禁域とされるドラドット大霊峰の攻略という熱い展開なのでございます。

         

        しかしクライマックス前に思わず脳裏に

         

        コンテンツ開放

        禁域踏破 ドラドット大霊峰 

         

        というテロップが出てしまったのはここだけの話なFF14脳のTicoです。

         


         

        ■革命じゃなくて反乱? 気になるお話の展開

         

        さて、ティア先生のダンジョン攻略、実は聖国のいまの政策とは反しているんですよね。

        だからこその異端認定だと言えますが、ティア先生の決意は固く、

        自分達の実績を見せることで、現政策を改めさせようとしています。

         

        『転天』が革命なら、さながらこちらは反乱(レベリオン)といった風情。

        そう考えると、すっとぼけ系天然最強キャラなティア先生、

        実は結構考えて「これしかない」と思い切って行動に出てる感あります。

         

        そして、話は聖女ティアと教え子たちのささやかな反乱の狼煙で幕を開けるのか、

        と思いきや、1巻のエンディングチャプターでまさかまさかの展開ですよ。

         

        どうも力づくでは解決できそうにない陰謀の匂いも漂ってきて、

        はたしてティア先生と教え子たちはこれからどうなるのか!?

        って気になるところで2巻が早くも待ち遠しいところです。

         


         

        というわけで、『聖女先生の魔法は進んでる!』第1巻の感想でした。

         

        いや、転天タッグの新作と言うことで期待していましたが、

        予想外の方向に予想外に良いものをお出しされて驚きと満足感はんぱない。

        『転天』とはまた異なる形ながら、実に熱いストーリーでございます。

         

        これからティア先生の理念が、聖国王宮の意向とぶつかったり、

        エリーやアンジェの身分がまた絡んできたり、トルテがそれであわあわしたり、

        隠された陰謀が触手を伸ばしてきたりしそうですが、

        これはたぶんどう転んでも面白いぞ! 続きはいつでしょう、期待大です!!

        2024.02.20 Tuesday

        書籍版『転生王女と天才令嬢の魔法革命』最新第8巻感想!(少しネタバレ)

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          こんばんは、Ticoです。

          月曜夜の深夜1時ですが、興奮の冷めやらないまま、ブログ書いてます!

           

           

          なぜなら「転天」の小説版新作が発売されたからー!!

          電書派のわたしは0時になると速攻でkindleを更新かけまくって、

          読みふけり始めました。いやあ、今回もページをめくる手が止まらぬ止まらぬ。

           

          というわけで今回のブログ記事は、

          「書籍版『転生王女と天才令嬢の魔法革命』最新第8巻感想!(少しネタバレ)」

          と題して、感想を徒然なるままに書いてみたり。若干のネタバレあるのでご注意ください。

           

          なお、前作7巻の感想記事はこちらからご笑覧くださいませ。

           


           

          ■不穏で始まるSIDE:ユフィ

           

          前作7巻が魔学都市建設と騎士団長就任に伴うSIDE:アニスの話でしたが、

          今回は時間軸が少しダブりながらも続きを扱うSIDE:ユフィの話ということで、

          主にユフィ視点で話が進んでいきます。というかアニス視点はオープニングだけな気が?

           

          逆に言えば、ユフィリアの世界ってこんなふうに見えているんだ、と

          新鮮な驚きがありましたね。

           

          そんなSIDE:ユフィの第8巻、

          とあることでユフィが体調を崩すところから始まります。

          それもただの体調不良じゃない、精霊契約者ならではの症状で、

          読んでいて結構鳥肌の立つ不吉を感じさせるものでした。

           


           

          ■精霊と竜、キレると怖い二人

           

          今回の事件は、西部の貴族がユフィの逆鱗に触れたことが発端となります。

          ユフィがブチギレた時の描写も怖かったですが、それもアニスが関わる問題だからこそ。

           

          そしてまあ、もっと怖いのがアニスだった。

          「愛するユフィをそこまで怒らせて、なおかつ自分も舐められた」と感じたアニスが、

          これまたブチギレるんですよ。ユフィが慌てるぐらいに。

           

          ここで二人のキレ具合に注目すると面白い。

          根っこは互いを大切に想う気持ちと、腐敗した貴族層への呆れがあるんですが、

          ユフィはまだ純粋にアニスを慕い想うばかりに怒ったのに対して、

          アニスは長年蓄積してきた鬱憤や鬱屈が溜まっている分、

          むしろ爆発するとおっかないのは実はアニスの方だっていう。

           

          このあたり、書籍版でずっとおいかけていると、

          主人公アニスの心情変化も読み取れていいですね。

          かつては奇天烈王女で良しとしていた彼女が、真っ当に怒るようになってきた。

          それは心の鎖をユフィにほどいてもらった証左なんですよね。

           

          しかし、二人がキレるシーンはそれぞれに迫力あって、

          読んでてなかなか鳥肌が立ちました。

          いや、見た目こそ可憐な少女たちですけど、彼女たち、精霊と竜ですからね?

          作中で「国を滅ぼしかねない」と言われてましたけど、誇張でもなんでもなく。

           


           

          ■フォローに回る意外な人物たち

           

          そんな危なかっしいアニスとユフィのフォローに回るのが、意外な人物。

           

          ここはネタバレになってしまいますが、ひとりはリュミエルで、もうひとりはレイニ。

          この二人のためだけに幕間が設けられているぐらい、本巻ではキーパーソンです。

           

          リュミエルは「人であった人ならざる者」「歴史を見守ってきた者」という立場から

          アニスとユフィに色々助言をくれて、その中で彼女の過去や心情も描かれるのがポイント。

          割と謎の人物でしたから、どんな願いや想いがあるか明らかになったのが嬉しい。

           

          対して、レイニは「ユフィアニの身近にいる人」「人として二人を支える者」として

          描かれていて、行動も考え方もより積極的で前向きです。

          というか、ユフィの懐刀としてレイニがここまで成長したんだなあ、と思うと、

          書籍版2巻のおどおどした気弱な女の子がこんなに立派に……と泣けてきます。

           

          まさに幕間は、リュミエルとレイニの会話で成り立っていますが、

          互いに考えに違いはあるものの、アニスとユフィを助けたいという想いは共通で、

          そこも読んでいて心温まる内容でした。

           


           

          ■深堀される王国の国内事情――次の展開への布石?

           

          さて、今回の物語のファクターとして大きくかかわってくるのが王国西部の実情。

          隣国との国境守護でありつつも、一方で交易地でもある場所だけに、

          いろんな利権だのが絡んでにっちもさっちもいかない、というところですが……

           

          これで今回、パレッティア王国の国内地図が出来上がった感あります。

          WEB版では王国西部の描写は無かったですからね。

          同時に中央、東部、北部、南部と今巻では触れられていますが、

          なるほど、これが王国の概観か、とすっきり見晴らしが効いた印象です。

           

          西部のゴタゴタはエピソードの肝になるので語りますまい。

          個人的にとある人物の潔さと、ユフィアニの仕置きが、とてもよかったです。

          女王たるユフィと、王女たるアニスがここまで「上に立つ者」として

          ビシっと決めるシーンはこれまでなかったので、かっこよかったですね。

           

          ところで隣国とつながる西部について触れたということは、

          期待していいんでしょうか? WEB版の皇帝陛下、結構好きなんですよ。

           


           

          ■終わりよければすべて良し――異なる世代のそれぞれの絆。

           

          今回のエピソードの締めはとあるイベントが行われることになるんですが、

          それを観覧するために、「親世代」が揃うのもポイント。

          オルファンス先王やシルフィーヌ王太后、それにグランツ公、スプラウト騎士団長、など、

           

          彼らもまたかつて内戦という激動の時代を共に駆け抜けた同志であり友人であり、

          その彼らの会話をユフィが傍で聞く、というのが良いシーン演出でした。

           

          互いに思い出話に花を咲かせつつも、

          改めて動乱を収めたオルファンス先王の功績、

          そして彼の仲間たち友人たちの絆が深さがこれまた印象的でした。

           

          話の内容は伏せるとして、ユフィアニにとってもまた、

          互いに想う人は一人だけしかいないとしても、

          支えてくれる同志や友たちはいるわけで。

           

          読者としてはそのあたりを重ねつつ、

          「いつかアニスとユフィにも、友たちと思い出話ができる時が来てほしい」

          と切実に願う次第でありました。

           


           

          ■今回も見逃せない! 甘々なユフィアニ!

           

          ユフィが体調不良ということでムフフなシーンはないんですが、

          たぶん「そういう行為は人の欲求だから」じゃないかと推察

          代わりにより深く互いを想い合う描写やシーンがあって、今回も見逃せない甘々が!

           

          あー! 尊い! あー!! となる場面が二か所ほどあって、

          本当にこの二人は心から愛し合っているんだなあとなりました。

          寝起きのピロートーク、ついばむようなキス、互いの存在を確かめるようなハグ。

          このあたりのね、敢えて艶っぽさを排しつつも魅せる「濡れ場」シーンに、

          むう、鴉ぴえろ先生、また筆力をあげなすった……!となりました。

           


           

          というわけで、小説書籍版最新刊の感想を徒然に綴ってみました。

           

          まだまだ続くぞ「転天」の物語! 次巻以降も楽しみだぜ!

          そしてできればアニメ二期をぜひともぜひともお願いします!

          おしのびデート、アル君との和解、アレとの決戦とか見たいんですじゃああ。

           

          2024.01.13 Saturday

          『オルクセン王国史』第1巻 買ってみた読んでみた

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            ファンタジー世界ながら、骨太な「銃と魔法」の世界。

            現代地球ならたぶんプロイセンがヨーロッパで布武してた頃。

            いやあ、兵站と兵制を書くだけでも、ここまで読ませるとは!

             

            【たぶんいま一番ホットな戦記ものと言えましょう!】

             

            今回のブログ記事は、こちら。

            「『オルクセン王国史』第1巻 買ってみた読んでみた」

            と題して、感想などを徒然に語りたく思います。

             

            作者は樽見京一郎先生。

            元は【小説家になろう】【カクヨム】でWEB連載されていた作品です。

            昨年2023年12月15日に書籍化されて商業出版。

             

            ミリタリ界隈では「すげえぞこの作品」と静かに話題になりつつも、

            Ticoはすぐに買うに至らなかったのですが、このたび、

            ある方の勧めで書籍版小説を購入して、ドはまりしましたッ。

             

            未見の方にも刺さる人にはめっちゃ刺さるとおもうので、

            ぜひ読んでもらいたいと思い、面白かった点、魅力的な点、語ってまいりますよ!

             


             

            ■戦争を描く前に兵制と兵站の描写で圧倒される!

             

            WEB版の冒頭で掲げられた作者からのメッセージ。

             

             「平和なエルフの国(村)に、野蛮なオークが攻め込んできた」
             そんなよく見るフレーズ。
             ではなぜオークたちはエルフの国に攻め込むのか。
             一つの国を亡ぼすほどの軍勢を、どうやって送り込んできたというのか。
             そんな疑問に挑む、ひとつ異世界近代ファンタジー戦記。

             

            そう、この作品はオークの国がエルフの国へ攻め入る端緒から、

            そのオークの国がいかにして精兵を鍛え、運用し、

            エルフの国を滅亡せしめるに至ったかを描く戦記物なのですが……

             

            まずですね、オークの国オルクセンがどのように成り立っているか、

            その兵制はどのようになっているか、兵站はどう運用されているか、

            これがすさまじく緻密かつ面白く描かれています。

             

            ・オークは大量に飯を食うので兵站の確保が必須

            ・オーク民を養うには農業と工業の振興が不可欠

            ・そのためにも多民族共生で補いあう社会が必須

             

            という「オルクセン」という架空の国家に血肉を巡らせるために、

            ガツンガツンと骨太の描写を入れてきます。

            しかもそれが設定倒れじゃなくて、ストーリーテリングに織り込まれて

            読ませる読ませる。気が付くとページを繰る手が止まらない。

             

            オルクセンすごいじゃん、無敵じゃん、チート系国家か?

            と読者が思いかけたところで、この物語の語り部である

            人物自身の手で思わぬ弱点を指摘されるところは、

            ちょっとしたどんでん返しをもらって「あっ」となりました。

             

            精強なりオルクセン。

            しかし、物語の語り手は驚嘆しつつも冷静に見つめています

             


             

            ■語り手たるヒロイン、ディネルースの魅力

             

            さて、本作が不思議とゴツゴツした印象にならないのは、

            お話の視点が、亡命してきた黒エルフの族長ディネルース、

            彼女の目を通して語られるものによるところが大だと考えるところです。

             

            黒エルフ、いわゆるダークエルフですが、悪の種族じゃありませんよ?

            むしろエルフ族では少数民族に属していますが、

            その彼女達、黒エルフが「民族浄化」に遭うところから話が始まります。

            なかなかハードですよね。

             

            ディネルースは復讐に燃える女戦士なわけですが、

            一方でみずみずしい好奇心と感情をもって、

            それまで未開の地とあなどっていたオルクセンを目の当たりにし、

            驚嘆しつつも、冷静に分析するだけの知性も持ち合わせています。

             

            いわゆる「強いオンナ」なんですよ、彼女。

             

            そんなディネルースがオークやコボルトの将軍たちと交流を持ち、

            とりわけ稀代の傑物であるオルクセン王グスタフを見つめるまなざしは

            どこか優しく、たおやかなものを感じさせるは作者の筆力の勝利でしょう。

             

            オルクセン王グスタフはオークとしては並外れた知性の持ち主ですが、

            その人物描写が嫌味にならないのは、ひとえに本作が

            ディネルースという女性を通して語られていることが

            大きく寄与していることでしょう。

             


             

            ■買うことを勧めてくださった――コミカライズに感謝!

             

            さて、本作なのですが、昨日1月12日から、WEBコミック「ノヴァ」にて、

            野上武史先生の筆によるコミカライズが連載開始となっています!

             

            【グスタフ王がすごいイケメンオークだし、ディネルースかっこいい!】

             

            このコミカライズがさすが野上先生ですっごい迫力ありますし、

            原作の骨太さに筆のタッチがビシビシ決まっていて良いのですよ……!

             

            実のところ、Ticoも気になっていた作品で、さりとて

            「とりあえずコミカライズ出るなら、待とうかな」状態だったんですよ。

            それで、コミック版で読んで行こうかな、と思っていたところへ、

            野上先生からこんなツイートが投稿されました。

             

             

            むお、たしかに! 原作小説を本買いしないと続かないわ!

             

            というわけで、Amazon Kindleですが、電書版をぽちっと購入。

            ホントは紙の本を買うのが一番の応援なんだろうけどね……

             

            そして、まあ、書籍版小説を読んで見事にドはまりした次第です。

            続きを……読みたいけど、WEB版を読みだすとキリがなさそうだなあ。

            書籍版2巻を切実に待つ次第です。

             

            年明け色々あって、メンタル的にごろごろしてたんですが、

            こうやって面白い本と巡り合えると、癒しにも励みにもなりますなあ……

             

            骨太かつ考え込まれた舞台設定と物語に酔いましょうぞ!

            『オルクセン王国史』、戦記物として極上の逸品ですよ!

            2024.01.12 Friday

            『魔法少女にあこがれて』を推してみる語ってみる

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              年明けにお伊勢参りに行ってきまして(またブログにします)、

              色々新年イベントこなした後、2024年最初に見たアニメがこれ。

               

               

              もう作品アートからして叡智系だと分かりすぎる本作。

              いや、とんでもない作品が始まったもんだと驚愕しましたよ。

              ところが、原作コミックスまで手を出したところ、

              「……これ、単なるエロ売りの漫画じゃないぞ!?」と別の意味で驚愕し、

              今回のブログ記事を書くに至った次第。

               

              と言うわけで今回は

              「『魔法少女にあこがれて』を推してみる」

              と題して、アニメの魅力と原作コミックスの魅力、

              この二つから本作の熱いところを語ってみたいと思います!

               


               

              ■ファーストコンタクト:アニメ版の衝撃

               

              まず2024年冬アニメの初弾として放送・配信された本作第1話を

              見た時のTicoさんの感想がこれ。

               

               

              ……煩悩まるだしやないですか(あきれ)。

              実際、監督がかの『To Loveる』を手掛けた方ということで、

              こういう叡智な描写には定評がありすぎるんですが。

               

              単なる叡智枠というだけでなく、少女同士の絡みということと、

              主人公がヴィラン側で、だんだん自分のS性癖に目覚めていくという

              展開に何か滾るものを感じてしまったのですよ。

               

              muromruoさんの感想考察動画でも、

              「Sに目覚めていく過程を描くのは斬新だ」と評されていて、

              だからこそ、これから主人公の柊うてなちゃんが

              どう転がっていくかが楽しみであり、待ちきれなくある。

               

              そこで当然のごとく、原作コミックに手を出した次第。

              幸い、Amazonではprimeで3巻まで無料で読め、

              kindle版もセール割引して販売されていたのですが……

               

              原作コミックスを読んで頭をガツンとされた気分でした。

              そしてこう思った次第――

              単なるエロではない、認識を改めねばならない、と。

               


               

              ■セカンドインパクト:原作で語られる悪の矜持の在り方

               

              さて、原作コミックスは、なんと既刊10巻まで出ております。

              結構、知る人ぞ知る名作だったんですな。

              面白いけど、人にお勧めしづらい、そんな感じ。

               

               

              ここでTicoが「頭をガツンさせられた」のが、原作コミックス2巻最後のエピソード

              アニメ視聴組には、先行きを期待されてしまっているマジアアズールの話なんですが、

               

              彼女がある行動に出ようとしたときに、

              主人公であるマジアベーゼ(=柊うてな)は是とせずに否定し、一喝するんですよね。

               

              ここで、「ああ」と得心した次第。

              ある意味でタイトル回収。主人公の悪役ムーブは隠れたSの発露ではあるんですが、

              同時に魔法少女という輝かしい存在への憧れであり、愛だったんだな、と。

               

              そこからはもうページをめくる手が止まりませんよ。

              普段のおどおどして陰キャな柊うてなの姿と、

              凛としたヴィランであるマジアベーゼとのギャップ。

              他のヴィラン達との絡みや交流。

               

              そして自身の「悪の矜持」を持ち続け、

              「最終的に魔法少女に倒される敵役」としての覚悟を示しつつ、

              これでもかと自分の癖を満たすためにヴィランの道を突き進む意志の強さ!

               

              特に話が進んでいくと、ヴィランとしての彼女もどんどん貫禄がついてきて、

              特にシリアスな場面では頼もしくもあります。

               

              そうなんですよ。この作品はエロだけど、エロだけじゃない。

              ヴィランという生き様を通して、柊うてなという少女が成長し、

              自分の「好き」と「愛」を探究していく熱いストーリーなんですよ!!

               

              ……まあ、結果的にやってることはアレなんだけどな! うん!

               


               

              ■サードインプレッション:個人的にここ好きポイント

               

              アニメ版の主人公の声、柊うてな役のCV和泉風花さん、良い演技ですよね。

               いまのところ、おどおど陰キャ声ですが、責めに回っている時の

               ぞくぞくする色気はなかなかのものですし、だからこそ、

               先々のエピソードでシリアスなシーンでの声がどう出るかが楽しみ。

               

              アニメ版、円盤買うのを決めました。これはなんというか包み隠さずに見たい

               特に第2話でムーディな劇伴だけだった時に、マジアアズールがどんな声していたか

               声優さんの熱演を聞かねば無作法というもの……

               

              ・原作読みとしては、うてな×キウィをはじめ、

               あちこちで百合カップルが成立している点もポイント高いですね。

               その意味では百合ものが好きな人にもおすすめできる作品です。

               

              ・あと色々語りたいけど、ネタバレ伏せるとあまり言えないなあ……

               アニメ化の範囲には入りそうにないけど、個人的には

               マジアアズールが自分の癖を受け入れつつも昇華させて

               さらなる力に変えてるあたりが好感持ててます。

               自分を否定せずに肯定して戦う力に変えられる彼女は凛々しいよ!

               


               

              さて、徒然に語ってみた『魔法少女にあこがれて』ですが、

              原作コミックス最新11巻が、2024年1月17日に発売です!

               

              【11巻は魔法少女組が勢ぞろい!】

               

              ちなみにこの表紙、10巻と合わせになっているんですな。

              【合わせるとこのようにぴったりと竜虎相撃つ感じに】

               

              単行本最新刊では、マジアマゼンダがついにアレするようですが、

              単なるアレでもないようで、気になるところ。

               

              話の黒幕がどうも魔法少女とヴィラン達を戦わせることで、

              募っていく想いの力を何か悪用しようとしている節があって、

              最終的にどこへ着地するかが気になるところですが……

              最新刊のエピソードはそのあたりが少しでも明らかになるのか!?

               

              ちなみにアニメ版は規制版が各種配信で、dアニメストアが最速、

              AT-Xでも放送された一部規制解除版はdアニメストア独占となっています。

              規制版は結構幅広いプラットホームで視聴できるので、この機会にぜひ。

               

              2024年初っ端から最大の問題作にして名作の予感!

              叡智が好きな人も興味がある人もぜひ本作は必見・必読ですぞ!

               

               

               

              2024.01.01 Monday

              謹賀新年 2024

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                あけましておめでとうございます。

                今年もよろしくお願いいたします。

                 

                個人的には昨年はいろいろ収穫があった年でしたなあ。

                エンタメでは、『転天』『ティアムーン』を知ることができましたし、

                Audibleという新しい媒体も楽しむことができました。

                 

                ゲームという点では、スマホアプリでは『ウマ娘』『NIKKE』を楽しみつつ、

                PCゲームでは『FF14』を継続して遊んでます。

                一方、フルパッケージのコンシューマはなかなか遊べなくて、

                このあたりは年齢からくる気力元気も関係してるのかなあ……

                 

                ……オタク度合いは変わらないんですけどね。

                 


                 

                とと、オタク話題にいきなり振ってどうするよ。

                 

                仕事については色々環境変化がありましたが、

                10年近く同じ会社に勤めて腰を落ち着ける先を見つけられた感あります。

                 

                あと、自身の体調については、最近新しい検査を受けて、

                やーっと何がどう原因してたか判明したという大きな発見がありました。

                まあ、うん、分かったから何をどう解決できるかってわけでもないですし、

                検査結果を知った時はさすがに喫茶コーナーで1時間、コーラを飲みつつ、

                レポートを矯めつ眇めつしつつ「そっかー」って半生振り返っちゃったなあ。

                 


                 

                まあ、そんなこんなで様々ありますが、なんとか元気にやってるこの頃です。

                悩みはないでもないんだけど、とりあえず生きられているから、まあいいや。

                 

                ひとまずは、『薬屋のひとりごと』の小説書籍版を読まないとなあ。

                既刊14巻……うーん、1月中に読めるかなあ。

                 

                なにはともあれ、皆様、今後ともよろしくです。

                2023.12.27 Wednesday

                『転天』コミカライズ6巻を買ってみた読んでみた

                0

                  うおおお、年末にかけてきてるぞ転天の波!

                  と、ひとり盛り上がっているTicoさんですが、

                  今年最後のウェーブがついに来ました。

                   

                  転天コミカライズ版単行本6巻、本日発売です!】

                   

                  Ticoは電書組なので、配信されたのを知って夜中に読んで

                  「ふおお……ふおお……」となっておりました。

                   

                  というわけで本日の記事は

                  『転天』コミカライズ6巻を買ってみた読んでみた」

                  にてお届けしたいと思います。

                   

                  ネタバレ感想は伏せつつ、見どころを紹介する感じで行ってみよう!

                  なお、転天コミカライズ版の感想過去記事は下記をご覧くださいませ。

                   

                  今更だけど転天コミカライズ版を買ってみた

                   


                   

                  ■表紙から伝わる今回エピソードの「タフ」さ

                   

                  コミカライズ担当は南高春告先生ですが、

                  絵の特徴については前回ブログ記事で書いた通り、

                  目ぢからの強いキャラ造形が印象的なんですが。

                   

                  今回の収録されている、原作では

                  「狂乱の夜、来たりて」「誰がための王冠」「小説2巻エピローグ」

                  などなどの各エピソードのタフさ、壮絶さが表紙に満ち満ちています。

                   

                  秘めていた激情を露わにしたアルガルド、

                  苦悩を噛みしめるようなアニスフィア、

                  困惑に瞳を揺らすユフィリア、

                  などなど、主要キャラ達の心情が見事に活写されています。

                   

                  同時にいかにもバトル回であり、想いと感情をぶつけ合うエピソードだと

                  如実に示していて、本当に良い表紙だなあ、とお見事!

                   


                   

                  ■漫画ならではの場面構築と展開の妙

                   

                  原作では感情を叩きつけ合う台詞の坩堝、

                  アニメでは迫力の作画と尺を上手く捌いての構成、

                  と媒体ごとに見事な見せ方をしている「転天」なのですが、

                   

                  コミカライズ版も負けていないというか、

                  むしろ分かりやすさと読者に想起させる感情の展開という意味では、

                  たぶん一番巧みに織りなされている感があります。

                   

                  メインはアニスとアルガルドのバトルなんですが、

                  この二人は単なるアクションや決闘というだけでなく、

                  互いの想いや感情をぶつけあいつつ、二人を取り巻く切ない過去が明らかになる

                  壮絶ながらも悲壮な姉弟喧嘩なのですが……

                   

                  最初はアルガルドが先走った野心や傲慢さが引き起こした事態と思いきや、

                  バトルが進むにつれて、過去の回想やアルガルド自身の想い、

                  対するアニスフィアの想いや悔恨が、コマ割りを駆使しつつ

                  明らかになっていき、ページをめくっていくと

                  最後には「……この二人、戦う意味ないじゃん!」と

                  思わず叫んでしまうほどに悲しい運命に共感できる展開になっています。

                   

                  だからこそ、この二人の決定的な決裂を収めた最後には納得感ありますし、

                  エピローグの物悲しくも穏やかで優しい空気が、なんとも余韻があります。

                   

                  このあたりは南高春告先生、良い仕事をされましたなあ、と感嘆しみじみで、

                  コミカライズ版の展開も先々が楽しみですね!

                   


                   

                  ■そして語りたい、ティルティさんカッコイイ!

                   

                  あと、個人的に語りたいのがティルティさんの格好良さ。

                  コミカライズオリジナルな出番はほんの1-2ページ程度なんですが、

                  魔法省の講演会場でシャルトルーズ伯相手に大立ち回りを演じるのが

                  もーホントにイイ女過ぎてカッコイイ。

                   

                  自身は魔法を使うと苦しいはずなのに、表情は疲弊しつつも、

                  アニスのために助力する理由を語る時の言葉がシンプルながら

                  本当に力強くて良きなのです。

                   

                  悪友を自認し、アニスの理想には隔意を抱くティルティだからこそ、

                  「友」のために無茶もいとわない彼女……良いキャラしてますよねえ。

                   


                   

                  というわけでネタバレは伏せつつ、コミカライズ版「転天」6巻の感想を綴ってみました。

                   

                  アニメの放映終了で軽く転天ロスになっていたんですが、

                  コミックではまた新鮮な驚きと喜びがあり、

                  小説組もアニメ組も、ぜひコミカライズ版を読んでほしい!

                   

                  そしてぜひ南高春告先生に原作ラストまでコミカライズしてほしい!

                  ……とかとか思う次第なのです。

                   


                   

                  と、ここでスッと〆れば綺麗に記事を終えられるのですが、

                  昨日、思わぬビッグニュースを知りました!

                   

                   

                  小説書籍版『転天』第8巻、なんと2024年2月20日発売です!

                   

                  ゲーマーズとかでは特典付き単行本の限定版とかもあるみたいですね。

                   

                  Amazonの書籍情報に掲載のあらすじを見ると、

                   

                  「アニスとユフィ、キレる。大人気王宮百合ファンタジーの第8巻!
                  国を安定させるため、アニスは魔学都市の責任者、ユフィは女王として順調に政務を進めていた。

                  すべては、万全な体制で後進に国を引き継ぐため。

                  だが、ユフィとアニスの逆鱗に触れる事件が発生してしまい!?」

                   

                  とかあって、「え、えらいこっちゃ……何が起こるんや……」と期待でワクワク。

                  書籍版小説はWEB版を下敷きにしつつ、また違う展開になっているので、

                  8巻はホント何が起こるんだろう、と楽しみでなりません。

                   

                  まだまだ来てるぞ転天の波!

                  引き続き応援して、アニメ版二期実現じゃ!

                   

                   

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