2020.09.21 Monday

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン (ネタバレ感想考察注意)

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    こんばんは、Ticoさんです。

    今朝起きて、今日のブログはどうしようかなと思っていたんですが、

    本日見てきたこれを置いて他に何を語るべきかと考えまして。

     

     

    というわけで本日のブログ記事は

    劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン

     (ネタバレ感想考察注意)」

    と題してお届けします。ネタバレ注意です。

    Ticoなりに感動した点、ひっかかった点、そのうえで「こうじゃない?」と

    考察してみた内容などなどを含めて書いてますので、未見の方はご注意を。

     

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    まずは、あの悲惨な事件があったにもかかわらず、そしてコロナ禍による公開延長も乗り越え、

    上映にこぎつけたこと、京アニを応援するファンとして誠に嬉しく思います。

    公開三日目の本日も映画館は満席状態で、スクリーンで繰り広げられるドラマに

    始終あちこちからすすり泣きが聞こえていました。

     

    なんというか、目とか顔とかの表情の演技がすごいんですよ。

    まばたきとか目つきとか自然に描かれつつ、何を思っているかパッと察せる。

    京アニ健在ここにあり、という感じでした。

     

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    さて、ストーリーラインの割とネタバレになることはご容赦ください。

    今回の「劇場版」ですが、お話の導入と締めはヴァイオレットその人ではなく、

    デイジー・マグノリアという女性になります。たぶん大学生ぐらい?

    マグノリアって名前でピンと来られた方は鋭い。

    TVアニメ版10話の少女、アン・マグノリアのお孫さんでございます。

     

    ……つまりですよ、映画の「現代」において、ヴァイオレットは間違いなく

    とっくに亡くなってるし、それこそ「歴史的遠近法の彼方において古典となった」とも言えます。

    (同じ京アニ作品の「氷菓」での言葉がなんかぴったり来ますね)

    デイジーの祖母が受け取った手紙を代筆したドールを訊ねる形でヴァイオレットの物語が描かれます。

     

    それで、「過去」のヴァイオレットのお話は二つの筋が絡み合っています。

    ひとつはユリスという病気の少年の手紙を彼女が代筆してあげたお話。

    もうひとつは彼女が慕うギルベルト少佐を探しだすお話です。

    前者が「プロのドールとしてのヴァイオレット」だとすると、

    後者は「癒えない傷と消えない想いを抱えた少女のヴァイオレット」

    この二つは一見無関係にみえて、クライマックス手前で緊張感がピークになって重なり、

    ヴァイオレットは「仕事を取るか私情を取るか」の選択を迫られます。

    まあ、結果的にライデンに残っていた会社の仲間がなんとかしてくれるんですけどね。

     

     

    ■ギルベルトさん凹みすぎ問題

     

    んで、問題はギルベルト少佐生きてましたよ。僻地の島で生きながらえていました。

    まあ、彼が生きていて再会するんだろうな、とはイメージイラストや

    グッズのポスターでだいたい察することができたんですが……

     

    ありがちな記憶喪失かと思いきや、ある意味でもっと深刻だった。

    ギルベルト少佐、命を取り留めた後、国に帰らず軍にも戻らず誰にも連絡入れず、

    ほうぼうをさまよって苦しんでいました。いじけていたと言っちゃそこまでですが、

    兄のディートフリートが海軍に行っちゃったので、変に父親に従って陸軍に入ったくだりとか、

    あとそもそもTV版の要塞突入戦でさっくり彼の部隊って壊滅してるよね、と思うと、

    戦争が終わってなんか色々心が折れたのかなと思います。

    真面目で優しい人ほどプッツンした時のダメージが大きいアレですアレ。

     

    ギルベルトを必死の思いで訊ねてきたヴァイオレットに、

    こともあろうにギルベルトは「会えない、会いたくない」と言うのですよ。

    まあ、ライデンで人気ドールになっている彼女の噂は伝え聞いていたっぽいので、

    「もう君には俺なんか必要ない」とか言うんですよ。

    ギルベルトさん、それ女の子には禁句や。言い換えれば、そこまで彼は凹んでました。

     

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    ■一応、愛する二人は結ばれるエンド

     

    最終的には島の爺ちゃんに諭され、わざわざ別ルートで島にやってきた兄にまでどやされ

    そして意固地なところが緩んだ隙に、ヴァイオレットから「最後の手紙」ですよ。

    決して美文ではない、たどたどしいけど懸命で誠実な「ありがとう」に、

    さすがのギルベルトも「いじけてる場合じゃない」と思ったのか、

    船に乗って島を離れかけていたヴァイオレットを追いかけ、

    それに気づいた彼女が海へドボン、ギルベルトも海へダイブ。

    波をかき分け、足を海水につかりながら、月明かりに照らされて想いを確かめます。

    ここでありがちな飛びつくとか、キスとかではないのがポイントで

    ヴァイオレットはなんか心情いっぱいいっぱいで言葉が満足に出ないし、

    そんな彼女をあやすようにギルベルトが懸命に言葉をかけてそっと抱き寄せます

    月明かりというのは「月が綺麗ですね」、つまり愛していますと懸けているのか

    なかなかに美しい告白シーンでございました。

     

    で、お話は「現代」に戻り、デイジーの足跡辿りへと話を戻します。

    ヴァイオレットが予約の仕事をすべて片づけた後、島の灯台に併設の郵便係を引き受けたこと、

    その島はいまでは国内で一番手紙を出す人が多いこと

    そして島が独自に発行しているCH郵便財団の切手には、

    ドールだった頃のヴァイオレットが描かれていた、と。

    最後にデイジーが映画冒頭で反発していた両親に想いを綴る手紙を書いて締めます。

    エエ話ですなー。最後にヴァイオレットは伝承になったんやな。

     

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    ■いや待って、これ実は薄幸エンドでは?

     

    というところでハッピーで締めたいところなんですが、

    色々演出を考えると幸福というにはなんか腑に落ちない部分がいろいろあります。

     

    1、映画冒頭の暗い道が続いていくシーン。

     これラストでヴァイオレットが淡々と歩いていく様子が描かれています。

     

    2、そもそもギルベルトさん消息不明扱いのまま軍を脱走してるんでは?

     それも隊長の責務を全部ほっぽり出していませんかコレ。

     

    3、デイジーが島を訪れた時の季節は冬。

     島はちゃんと電化され、子供達もいるようですからさびれていませんが、

     それにしたって「葡萄が実るような土地」でなんでわざわざ雪が積もる冬なの?

     

    順を追ってみていきますね。

     

    まず1なんですが、「過去」のライデンではヴァイオレットは売れっ子ドールです。

    海の感謝祭の祝詞をかき上げたり、公開恋文で助力したドロッセルの王女が

    嫁いでいった先での旦那の即位式の宣言文書いたり。

    作中でもカトレアさんを抜いてトップの予約数らしい表現があります。

    そんな「日向の道」を捨てて、暗がりを歩いていくというのは、

    隠遁状態のギルベルトに寄り添って人生の残りを過ごすという表現じゃないでしょうか。

     

    ただ、そこで2が問題になりますギルベルトさん、仮にも少佐ですよ。

    軍に戻って報告する義務があるし、なんだったら戦死した部下の遺族にお詫び書かなきゃいけない。

    これって『幼女戦記』であの悪魔のターニャでさえちゃんとこなしていたし、

    同じ全滅部隊でも『ヨルムンガンド』のバルメさんもちゃんと片づけていました。

    そのあたり、ギルベルトさん全部ほっぽっているんですよ。指揮官失格ですよ

    これ、島でひっそり生きるしかないじゃないですか。おおっぴらに人生謳歌できないですよ。

    幸い、兄も協力してくれるでしょうし、へき地ゆえになんとかなるんでしょうが、

    だとしても「ライデンの人気ドールだった女性」と公然と結婚とかできなかったのでは?

     

    そして3。デイジーがヴァイオレットの足跡を辿って島に着いたら季節は物悲しい冬でした。

    花が咲き誇る春でもなく、青葉が豊かに繁る夏でもなく、果実が実る秋でもなく、

    いっさいが静寂と寒さに閉じ込められた冬の季節なんですよ、わざわざ。

    このあたり、結ばれた後の二人の前途がそんなに幸せではなかったことの暗示では?

     

     

    ■CH郵便財団の独自切手の謎

     

    ここで気にかかるのが、島で独自に発行されているCH郵便財団の切手です。

    島で皆に慕われたドールであるヴァイオレットの似姿を描いた切手です。

    ぱっと見には「ああ、ヴァイオレットは島でも活躍したんだな」とも思います。

    というか、Ticoも思いたい。そうあってほしい。

    ですが、ですよ? 上に挙げたように日陰者になったギルベルトに寄り添って生きる以上、

    特別切手なんて目立つことを彼女が望むでしょうか。

     

    ありうるとしたら可能性はひとつ。

    直接の当事者が亡くなった後で、故人を知る人が故人を偲んで足跡を残してあげた、です。

     

    CH郵便社が国営化されて、財団になったら取り仕切っているのはホッジンズ社長でしょう。

    ホッジンズが存命の間にヴァイオレットとギルベルトがポックリ逝ってしまい、

    彼がかつての売れっ子ドールを偲んで島独自の記念切手にしたんじゃないでしょうか。

    つまり、あくまで妄想ではあるんですが、ヴァイオレットとギルベルト、

    あまり余生は長生きできなかったんじゃないかな、と。

    二人とも大怪我していますし、差しさわりもあったでしょう。

    互いが互いを支えにするような仲なら、片方がなくなったら残された方も程なく逝きそうです。

     

    デイジーが島を訪れた時にヴァイオレットの子孫は出てきません。

    つまり二人は子供を残せないままに、割とぱったり亡くなったんじゃないでしょうか。

    ホッジンズは売れっ子ドールだったヴァイオレットと、そして彼女が慕った親友を悼む意味で、

    記念切手をわざわざ作ったんじゃないでしょうか。そんなふうに思えます。

    そう考えると、二人が直接再会するまで空が曇天に包まれていたこと、

    やっと想いを告げた時に照らすのが日光ではなく月光であること

    そして謎めいた「薄暗がりの道を歩いていくヴァイオレット」が暗示するものが腑に落ちるのです。

     

     

    ■それでも言おう、これはハッピーエンドだったのだ!

     

    映画のラスト、エンドロールが終わった後は、窓から差し込む日を浴びながら、

    指きりの約束をするヴァイオレットとギルベルトのカットで静かに締められます。

    キスでもハグでもないんですよね。そもそもこの二人、愛し合ってもいても恋人とは言い難い。

    親子であり、師弟であり、戦友であり、兄妹であり、そんな色んな家族像の投影なんですよね。

    だからこそ、人並みの幸せが得られたかは怪しいし、その生活も短かった可能性がある。

     

    けれども、愛を与え、愛を授かり、愛を伝えあった二人は確かに一緒になれました

    その期間が十年でも数年でも一年でも、会えないよりは幾億倍も幸せだと言えましょう。

     

    そして、ヴァイオレットの記憶も言い伝えも歴史の彼方に埋もれようとしながらも、

    しかし、彼女が代筆した手紙を通じて一人の少女が確かに手紙への想いを感じることになりました。

     

    ささやかな形ですが、ヴァイオレットの足取りに何かを思ったデイジーが、

    電話ではなく手紙で両親へ感謝を伝えることになる……これはこれで綺麗な終わり方でございます。

    作中で「手紙は想いを伝えることができる」ということは繰り返し触れられています。

    かつての人気ドールの足跡は確かに残りましたし、その想いは消えることはなかったのです。

     

    ヴァイオレットとギルベルトの結ばれ方は必ずしも万人に祝福されるものではなく、

    そのあたりを事前のイメージイラストやグッズイラストから思い描いていくと

    なんか腑に落ちないのでは、と思うのですが……とはいえ、これはできる限りのハッピーエンドですよ。

     

    ……と、まあ、記事の後半2/3はなんかTicoさんの愚にもつかない妄想になりました。

    ただ、美しい映画ですが、単純に「めでたしめでたし」でもないのは確かです。

    お話の筋立ての綺麗さで言えば、ギルベルトは亡くなったままがよかったでしょう。

    それでも彼女達が結ばれるとしたら、月光の祝福は運命のせめてもの慈悲だったのかもしれません

     

    なんだかんだ書き連ねてみましたが、

    このあたりは観客に想像の余地があろうかと思います。

     

    何度も見返すと意外と色々な仕込みがありそうですね。

    それはそれで良い映画の証でございます。実に素敵な、素晴らしい作品でした。

     

    2020.02.24 Monday

    彼らは生きていた They Shall Not Grow Old

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      おはようございます、Ticoさんです。

      まず、本日のブログ記事、映画レビューなんですが、

      ちょっともろもろあって、ネタバレがかなり含まれていることをご容赦ください。

      ただ、ネタバレがあるからといっても、見た時の衝撃は少しも損なわれない内容であることも

      Ticoが太鼓判を押すものであります。

       

      さて、今日取り上げるこの映画、正直見終えた直後は

      「なんかえらいもん見たから、もう少し心の整理がついてから記事にしよう」

      と思っていたんですよ。

       

      ただ、この映画で魂をもっていかれたというか、

      メンタル的に相当消耗したらしい様子が土日でございまして。

      しかも時間が経つにつれ、整理がつくどころかぐるぐる思考が回ってきて、

      「これはどんな形であれ早めにアウトプットしたほうがいい」との判断に切り替えました。

       

      考えてみれば当たり前だよ、いわば「戦場を撮ってきたドキュメンタリー」だもの。

      この世の中でも矛盾と不条理がぎゅうぎゅうに詰まっている時と場所の映像なんだから、

      整理がつくもなにも理を通してわかろうとするのがそもそも無理なんだよ。

       

      というわけで、前置きが長くなりましたが、本日は映画レビュー。

       

      彼らは生きていた」(They Shall Not Grow Old)でございます。

       

       

      監督はかの「ロードオブザリング」を撮ったピーター・ジャクソン。

      BBC放送と英国戦争博物館の協力のもと、第一次世界大戦の西部戦線での

      英軍兵士の様子を撮影したカメラ映像を現代の技術で補正して、

      自然な色合いにカラーにし、動きも自然なようにして、効果音やセリフもつけて、

      あと映像にあわせて(あるいは敢えてずらして)帰還兵士の証言が流れるというもので。

       

      そう、原題の「あいつらは老いることがなかった」とは、

      もう年老いた帰還兵からみて、戦死した仲間たちを思ってのことらしいのですよね。

       

      さて、この作品、かなりの編集や加工が入っているので、その意味では

      「映像作品としての映画」とみるべきなんでしょうが、内容はもはやドキュメンタリー

      第一次大戦の開幕から始まって、その当時のフィルムが白黒で流れ、

      戦役に志願した人たちの証言が次々に流れてきます。

       

      高揚感、あるいは冒険心を持って志願し、兵士としての訓練を受け、

      訓練のつらさに根をあげながらもどうにか一人前となって戦線へ送られ、

      最前線に近づくにつれ荒廃の色濃い光景に「とんでもないところへ来たんでは」と思い始め。

       

      そして(これはおもむろにネタバレになってしまって恐縮なのですが)、

      彼らが「戦場に入った」と同時に、それまで当時の白黒フィルムで延々流れていた映像が、

      不意に、ごく自然に、それでいて唐突に、現在の技術で復元されたカラーの映像に切り替わります。

       

      このタイミング。圧倒的にスクリーンの向こうに、「彼らが生きている」感。

      歩兵と馬が戦力のメインだった時代の戦争を、見事に現在によみがえらせています。

       

      塹壕の様子。もっとマシなものかと思っていましたが、

      古代ローマ人が見たら「これが千年後の子孫たちの技か!?」と嘆きたくなるような粗末な代物で。

      その塹壕で行われる戦場生活は、とんでもなくキッツイもので過酷で。

      大英帝国というその当時で最先端の文明社会から一気に蛮族の生活にまでなって、

      そして絶え間ない砲撃にさいなまれ、敵の攻撃を見張り続ける、緊張感の絶えない前線の様子。

      塹壕だからと安心はできず、油断すると狙撃兵に頭を撃たれたり、砲弾の破片で負傷したり

       

      後方に戻ったら戻ったで、前線のストレスを解消するかのごとく、

      もらった給与をぱーっとつかって憂さを晴らす。当たり前だよ、次また来れる保証がどこにもないんだもの。

       

      クライマックスは敵塹壕に突撃をしかけて強襲を行う場面。

      さすがにこのあたりは映像が残ってなくて再現イラストが次々と差し込まれるのですが、

      かえって真に迫った迫力があり。流れる証言が生々しいのもあるでしょう。

       

      そして塹壕でさんざんに血の猛るままに敵兵を殺して回ったあとで、

      捕虜をつれてもどってくると、なんか敵の捕虜と仲良くなったり。

       

      「話し合ってみるとドイツ兵はいいやつばかりだった」

      「お互いにこの戦争は無意味だと話した」

       

      ……いや、じゃあなぜ戦争になったの? なんで兵役に志願して人を殺したの? とは思いますが、

      おそらく意図的に映像と証言の内容をずらしている演出もあり、証言もいろんな人のものを

      拾ってるので、次々にいろんな声が入ってきまして、もーう頭ぐーるぐる。

       

      締めは終戦を迎えて、兵士たちが戦場をあとにして復員していくのですが、

      戦場を去ると同時にカラー補正されていた映像が再び白黒の当時のフィルムに戻っていきます。

      「白黒こそ当時のリアルだったからなのか」あるいは「兵士たちにとって戦場こそリアルだったのか」

      ともあれ、帰国した兵士たちは、戦場へ行かなかった人たちから白い目で見られたという嫌な後日談がつき。

       

      最後に、「第一次大戦の西部戦線で大英帝国の市民100万人が死んだ」という、

      そっけなく、それでいてとんでもない死者数を字幕で出して締めになるという……

       

      見終わった感想は同行した友人ともども、「えらいものを見た」でした。

      「えらいものを見た」といえば、映画「ジョーカー」や「この世界の片隅に」もえらいものでしたが、

      あれらは一応フィクションであって、物語であって、構成がみえて、そこに理を通して解きほぐすことができます。

       

      今回のこの映画は、まあ当たり前なのですが、「戦場を切り取ってきて、ごろっとおいてみたよ」って感じで、

      その中には矛盾と不条理が詰まっていて、人間の理性と蛮性が当たり前のように並んでいて

      単にいいとか悪いとか、そういうものを通り越して、それが戦場だったんだな、という、

      飲み込みがたいけど、そのまま飲み込まざるをえないものがありました。

       

      漫画家の速水螺旋人先生が「見に行くなら1917を先に見た方がいい」とツイートされていましたが

      まさしく、で。いま思い返すと『1917』は美しく描かれていました。

      『彼らは生きていた』で活写される世界は、控えめにいって地獄絵図と同義としかいえないものです。

       

      まあ、それにしても、こんな映画みたら、そりゃあ疲れるわ。当日夜からダメージ出るわ、と思うのですが。

      それでも、Ticoは敢えて言いたいです。ぜひ、この作品はスクリーンで見てもらいたいです。

      上映館は少ないし、見て面白いかというと、フィクション的爽快感はないし、

      むしろ100分間シアターに閉じ込められて逃げ場がない状態で鑑賞してほしいです。

      かなり魂ゆさぶられますし、終わった後で単純な善悪二元論で割り切れない戦場が心に焼き付くと思います。

       

      最後に。英軍兵士たちはほぼすべて男性たちだったわけで、その意味では戦場生活は男の世界、

      いわゆる部活とか、男子校とか、そういうテイストがどっかにあったりするのですが、

      「その男の世界に女性が放り込まれる結果になったら何を経験するのか」っていうのが

      いまコミカライズ版が話題の『戦争は女の顔をしていない』であります。

      (このことをくだんのコミックを貸した、映画鑑賞後の友人に指摘すると、めっちゃイヤそうな顔してましたが)

       

      『戦争は女の顔をしていない』もいずれブログで取り上げたいですね。

      これも速水先生の言葉なんですが、コミックで分かりやすくなった半面、

      原著の文字だけの世界から立ち上ってくる「どうしようもない、いたたまれない感」はかなり減じていますので。

       

      なにはともあれ『彼らは生きていた』、ちょっと気合がいりますが、必見の価値ありですよ。

      映画館に行けない人はこちらのYouTube配信のように、レンタルで見るという手もあります

      おススメ……おススメなのか? いや、あえておススメしておきます。見ておくべき一本、という意味で。

       

       

      最後、エンドテロップで監督からある人物への献辞が出るのですが、

      それを見て、ピーター・ジャクソンがこれを撮った理由を知った気がしました。

      あなたもまた、知りたかったのですね。

      2020.02.22 Saturday

      1917 命をかけた伝令

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        おはようございます、Ticoです。

        今日は友人と映画に行く予定なのですが、一日雨降りと知って、いまから気分ブルーです。

        いや、外出となると濡れるとかどうこうというより、傘の始末どうしたもんかと毎回悩むので。

        なんか力場フィールド作れるまでは人類は傘から解放されないんだろうなあ……

         

        さて、映画といえば、先週末に見に行ってきた

        1917 命をかけた伝令』の感想を書かねばなりますまい。

         

        ゴールデングローブ賞で最優秀作品賞、アカデミー賞で撮影賞をとったこの映画、

        舞台は第一次世界大戦の欧州戦線、英軍の伝令が主人公となる作品です

         

         

        この映画の特筆すべきポイントは全編ワンカットに見えるように撮影されてるということ。

        主人公に密着する視点でカメラが回され、塹壕の中をいく、戦場を駆ける、兵士の姿を

        臨場感というより没入感たっぷりで展開されます。

         

        観客は主人公に密着して見守る視点になるのですが、近い感覚としては、

        TPS(三人称視点シューティングゲーム)などでしょうか。

        たとえば「バイオハザード4」みたいなたとえが古いなア、おい)。

        ただ、スクリーンを舞台と考えると、視点の端からモブなどが登場するシーンなどは

        むしろ演劇のような印象もあり、なにか「映画では見たことない感覚」になること請け合いです。

         

        あと面白いのは、作中時間ではほんの一日の出来事でしかないんですが、

        その中で主人公の兵士は本当にいろんな波乱に襲われるので、見ながらハラハラしどおし

        一見静かなシーンでもどこから敵に襲われるかわからないので、先に挙げた没入感もあって

        緊迫度合いがハンパないのです。

         

        それだけに、最後のシーンで主人公の兵士が取った行動を見て、

        本当に安堵するのと同時に、いま一度タイトルの「1917」というワードを思い起こすと、

        こんな光景やドラマはあの時代あの場所では日常茶飯事だったのだろうな、と。

        そりゃあ戦地帰りの兵隊さんが心にトラウマもっちゃうわコレ。

         

        ちなみに。

        この作品はどうも実話をもとに脚本を書き上げた形で、ほぼフィクションではあるんですが……

         

        実はいま別の映画で第一次大戦の「ドキュメンタリー」をやっていまして、

        それが『彼らは生きていた』という映画であります。

        今日見に行く映画というのが実はコレでして、見比べて「物語」と「事実」の違いを

        味わってきたいと思います。

         

         

        YouTubeにあがっている『1917』の3分半の本編映像。

        ほんのさわりですが、臨場感と没入感をちょっと見てみてください。

        2014.07.20 Sunday

        思い出のマーニー

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          スタジオジブリ、米林監督の期待の新作、
          「思い出のマーニー」見てきました!

          結論から言うと、素直に良い作品でした。
          見終わった後に静かで穏やかな感動が満ちてきて、
          実にすがすがしい心持ちになりました。



          宮崎監督が作れば、あるいはもっとすごいものができたかもしれませんが、
          おそらくもっとわけのわからないものになっていたでしょうから、
          本作みたいに原作を丁寧にトレースしたかたちにはなかったでしょう。

          本作、「あなたのことが大すき」という宣伝文句や、
          予告編で出てくる色々とロマンティックなシーンから
          「百合映画なのか!?」との前評判があり、Ticoもひそかに期待してたのですが、

          「うん、たしかに百合要素はあるけど、オチ見ると百合じゃないねこれは」
          と思った次第です。むしろ「思い出のマーニー」というタイトルがしっくりときます
          そ、そういうことだったのかー!!

          これはあくまでも個人的な所感ですが、
          本作でポスト宮崎駿のスタジオジブリの方向性が見えたんじゃないかと思います。
          良質な文学作品のテイストをそこなわず、丁寧に美しく映像化していく、という。
          そこはジブリの職人芸が光るところでしょう。

          「思い出のマーニー」、傑作ではありませんが、オススメの良作です。
          2013.04.14 Sunday

          AURA 〜魔竜院光牙最後の戦い〜

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            土曜に封切りになった、「AURA 〜魔竜院光牙最後の戦い〜」見てきました!

            原作は「人類は衰退しました」でおなじみ田中ロミオ先生。
            今回の「AURA」は同じ製作スタッフが作ったということでなかなか楽しみにしてましたが……

            いやはや、原作未見でしたが、実に胸に刺さる、それでいて素晴らしい作品でした

            一見普通の男子高校生、佐藤一郎は、ある夜に青い衣に身をまとった
            魔法使いに見えなくもない不思議な少女に出会うのですが、この少女がクセモノ。
            冒頭の異世界バトルもあいまって、「えっ、この子はファンタジー世界の住人なのかしら?」と
            思っていましたが、全然違うというか、ある意味で空想の住民というべきか。

            この少女、佐藤良子は、ガチのマジキチレベルで妄想なりきり系中二病を煩っている子なんですね。
            しかもこの良子を発端として、クラス内に妄想漬かり全開の生徒達が次々と出現。
            いや、もう、見ていて笑える展開なのですが、ところが、そうも言ってられない。

            この作品のモチーフのひとつは「中二病」なんですが、
            もうひとつのモチーフが「スクールカースト」でもあります。

            そう、中二病に浸っている彼らは目立つけど本来マイノリティで、
            「ごくノーマルな生徒達」「ちょっとヤンキーな生徒達」からすると、
            このうえなくウザくてキモくて理解不可能な存在なんですよね。

            だから排斥しようとする。嫌がらせをする。
            特に言動からして世界をとことん拒絶する良子は、目の仇にされて、いじめられます。
            そんな良子を最初はしぶしぶ、やがて進んでかばうようになる一郎。
            ところが、そんな一郎の言葉の端々からは、単純な義侠心ではない感情が滲んでいて……

            まあ、これ以上スジを話すのは野暮ってもので、気になる方は劇場へ、なのですが。

            当初はファンタジーなのかな?と見始めた身としては、学校生活の現実を、
            それも「マイノリティには冷たくて苦しい学校生活」を見せつけられて、
            実に心にグサグサと刺さってきます。

            妄想に浸ってそれをひけらかすドリームソルジャー達が痛々しい。
            ノーマルなマジョリティ側からイジメを受ける良子が痛々しい。
            そしてそれをかばおうとして自分の傷をえぐられる思いの一郎も痛々しい。

            そう、この作品はとても刺さってきて、痛々しいのです
            中二病を扱った作品としては、最近では「中二病でも恋がしたい」がありましたが、
            あれはコメディかつマイルドで、中二病患者でも楽しく学園生活をおくれていました。

            ところが、現実はそうじゃない。マイノリティに現実はそんなに優しくない
            100%ハッピーな学校生活を送ってこられた人間なんてそうそういないわけですが、
            特にサブカルにハマるオタ系にとっては、多少とも身に覚えがある経験や感情を
            この作品は掘り起こして蘇らせてきます。

            ですが、途中の息苦しいばかりのシリアスがあってこそ、
            クライマックスでの良子の気持ちが痛切に共感できるし、
            彼女を止めようとする一郎が「封印」を解いて必死に立ち向かう姿には、
            思わず拳を握って応援してしまうのです。

            そして、事件が終わった後、エンドロール後の二人の表情に
            ほっとして、そしてすがすがしい気持ちになれるのでありましょう。

            この作品のモチーフは、「中二病」と「スクールカースト」。
            ですが、テーマは王道の「ボーイミーツガール」で「青春のお話」です。

            娯楽に徹したエンターテイメントじゃありません。手放しで楽しめる作品でもありません。
            ですが、特にマイノリティだった覚えがある人、あるいは現在進行形でマイノリティな人には
            とても「刺さってきて」そして「共感」できる作品
            ではないかと思います。

            上映がテアトル系ということで公開劇場が限られているのが難点ですが、
            映画館にいけない人はぜひディスクを購入かレンタルかして見てほしい作品でした。


            続きを読む >>
            2013.02.24 Sunday

            劇場版 とある魔術の禁書目録 エンデュミオンの奇蹟

            0

              昨日から封切りの「劇場版とある魔術の禁書目録」見てきました!

              いやはや、ファンにとっては見所満載、見ごたえ抜群の作品にしあがっています。
              扱っている題材が「奇蹟」と「宇宙エレベーター」という、劇場版にはぴったりな代物。
              もちろんクライマックスではわれらが主人公である上条さんは○○へ行くわけで、
              本当にお祭り感あふれる出来になっています。

              科学サイドから見れば単なる宇宙エレベーターでも、
              魔術サイドから見れば、その存在は実は……と、設定の仕込み具合が
              なかなかに素敵で、このあたりは禁書目録シリーズならではのお楽しみですね。

              ところで、禁書目録シリーズは、登場人物がとにかく多いのが特徴なのですが、
              本作では主要キャラにはちゃんと見せ場が、脇役でもチラ見せシーンが揃っていて
              なかなか構成とバランスにはうならされました。

              既存キャラの出番が多いとはいえ、劇場版ヒロインであるアリサの魅力は少しも霞んでおらず、
              物語のキーパーソンとして輝いています。コンサートシーン、気合が入ってましたね。

              もうひとつ注目したいのが、劇場版裏ヒロインといえるシャットアウラで、
              当初は敵役に近い立場、主人公のライバルキャラかと思っていたら、
              クライマックスに向けてまさかまさかのあの展開。

              時間は90分と少々短め、終盤駆け足の印象もありますが、
              ファンであればまず見に行くべきな作品だと思います!

              2012.11.19 Monday

              ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

              0

                待ちに待っていた「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」が公開になりました!
                封切り日に行ったのですが、さすがに満席。いやはや、ムーブメントですね。


                今回は「」「」と続いて、「」となるところが、
                なぜか「」なのですが、この副題はダブルorトリプルミーニングかもしれません
                とは見終ってから呆然としながら思った率直な感想です。

                予告では「Q」とあって「Quickening」と小さく書いてあり、
                「急」を示すとも、「胎動」を示すとも取れるのですが、
                音で読むなら「」とも取れます。


                エンターテイメントとわかりやすいカタルシスを与えてくれた「破」に対し、
                今回の「Q」はTV版終盤や旧劇場版のときのような得体の知れなさを感じました
                それは他の観客も同様だったようで、上映が終わると、一斉に「ざわざわっ」と
                不穏な空気に。


                えっ、この映画どこへ行っちゃうの?」という不安感と期待感が
                ないまぜになった、そんな雰囲気です。


                ネタバレにしたくはないのであらすじは書きませんが、
                破の予告からは思いもよらない、「まさかまさか」の超展開
                ところが、この展開は単なる思い付きではなく、
                大筋は最初から変わっていないことが、パンフに載っていた
                声優さんのインタビューから読み取れます。


                ともすれば置いてけぼりにされそうな展開ながら、
                それが納得して鑑賞できたのは、劇中のシンジの感情が
                理解というか共感できるからかもしれません。
                このあたりは場面の演出や、声優さんの演技に
                よるところが極めて大ですね。
                シンジ役の緒方さんは今作も素晴らしいです。


                そして、圧倒的に迫力のある映像と音楽。
                序盤のシーンなどは当初の違和感などを飲み込んで
                怒涛のように押し寄せてきますし、
                終盤もまたド迫力の画面が繰り広げられます。
                正直に言えば、「分からないけどなんかスゴイ」。


                この「分からないけどなんかスゴイものを見た」というのが
                エヴァのエヴァたるゆえんかもしれず、その意味では、
                分かりやすいエンタメに徹してくれた「破」に比べて、
                本来の姿を見せてくれたようにも思えます。


                いまネットでは、いろんな考察があがっています。
                ストーリーの流れはどうなっているのか、
                登場人物達はどうなっていて、隠された謎は何なのか。


                完結編のタイトルは「シン・エヴァンゲリオン:|┃」。
                最後の記号はなんと読むのかも意味深ですが、
                「シン」も果たして「新」か「真」かそれとも別の意味か。


                ただ、見終わってからのTicoはなんだか安心していました。
                今作はある意味過酷です。シンジ君は前以上に可哀相ですし、
                観客をある意味突き放した筋立てになっています。


                それでも。
                スタッフロール直前に「ああいうシーン」を持ってきた以上、
                完結編が少なくとも前みたいな破滅や悲劇を描くことはないと
                確信しています。


                それこそ、劇中のある人物が語った通り、
                希望は残っているよ。どんな時にもね
                なのかもしれません。


                なにはともあれ、完結編、実に楽しみです
                そして、「Q」はまた見に行かねば!



                2012.11.10 Saturday

                伏 鉄砲娘の捕物帳

                0
                   この金曜の会社帰りに「伏 鉄砲娘の捕物帳」見てきました!
                  原作は桜庭一樹先生。ライトノベル作家出身ながら直木賞をとった作家ですね。

                  さて、見に行ったきっかけというのが、Ticoの大好きな作家である
                  笹本祐一先生が「ジブリよりもよっぽど正統なまんが映画」だと絶賛していたのと、
                  予告編の映像がなにやら印象に残って夢に出てきちゃったからですね。

                  さて、見に行った感想。うん、「アニメ映画」というより「まんが映画」でした。
                  それも極上品です。ここまでの作品はなかなかにお目にかかれません。

                  主人公である猟師の少女、浜路は、兄の誘いで江戸へとやってきて、
                  市中を騒がす「伏」と呼ばれる化物退治に繰り出す……というのがお話のさわり。

                  キャラの造形や動き、江戸市中の街並み、演出の数々が、
                  どこかまるっとしていてコミカルで、それでいてよく動く
                  江戸時代をモチーフにしていますが、色々とファンタジックなデザインになっていて、
                  それが独特のサイケ感も思わせる絶妙の配分になっています。

                  さて主人公の浜路は、ヒロインだからしてかわいいのですが、
                  いわゆる「芋娘萌え」なんですね。
                  一人称が「オレ」、垢抜けない服装、男勝りというほどでもないけど、
                  女にはなれていない、芋っぽいところがまたいいのです。

                  そんな浜路が伏狩りのさなかにある出会いをし、変わっていくのですが、
                  圧巻といえるのがクライマックスシーンでの浜路の描写です。
                  もう、このワンシーンのためにこの作品はあったのかというくらい、
                  すんごい美人として映えていて、これは脚本と演出の妙ですね。

                  ちなみにどこかで見たような動きと絵柄だなあと思っていたら、
                  「忘念のザムド」の宮地昌幸監督でした。
                  どおりで将軍家定の気持ち悪さに覚えがあったはずです。

                  ザムドの方はちょいとストーリーが難解でしたが、
                  本作は分かりやすいラブストーリーなので、すっと見れるのではないかと思います。

                  残念ながら上映館が小さなところしかなく、まもなく上映期間も終わるのですが、
                  レンタルなどで見かけたら、ぜひ見てほしい一品です。



                  2012.11.10 Saturday

                  009 RE:CYBORG

                  0
                     10月後半は「009 RE:CYBORG」が上映です!
                    これも封切り日に見に行きました。

                    Tico自身は「サイボーグ009」は石ノ森章太郎先生の描いた
                    漫画だとは知っていますが、お話の内容までは知りません
                    ただ幼い頃にちょっと絵を見たかなーという程度です。

                    劇場でやっていた予告編を見て、母者が
                    「あら、なつかしいわね」と言ってたので、
                    世代的に上の人の方が直撃ヒットなのではないかと思います。

                    さて、それでは何故見にいったかというと
                    あの神山健二が監督を務めると聞いてであります。

                    代表作である「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」や「東のエデン」、
                    あとTicoお気に入りの「精霊の守り人」などを手がけておられますね。

                    カッコイイ絵と硬派なストーリーを撮らせたら
                    まさにこの人という感じで、いわば009の初体験をワクワクしながら
                    劇場へ足を運んだ次第です。

                    感想はといえば、009の加速装置の演出をはじめとする、
                    サイボーグ達の動きがひたすらかっこいい!
                    迫力がなかなか圧巻で、実に見ごたえがあります。

                    あと紅一点の003の色気も見所のひとつといえましょう。
                    大人の魅力ムンムンです。タイトミニで後ろスリットって
                    どんだけエロスなのですかっ。

                    お話の方はというと、「うーん?」という感じで
                    ちと難解というか、分かりづらいテーマになっています。

                    上映後によくよくパンフレットなどを見てみると、
                    もともとこの企画、あの押井守監督のところに最初持ち込まれた上に、
                    原作でも未完のエピソードを下敷きにしているらしいのですね。

                    (エキサイトニュース)

                    今回の作品は押井監督が投げ出したものについて、
                    神山監督なりに答えを出したものらしく、
                    ゆえにお話としては難解になっていますが、原作ファンからすると
                    「終わり方が投げっぱなしジャーマンなのがかえって石ノ森らしい」だとか。

                    ともあれ、魅せ方については半端なくカッコイイ作品に仕上がっています。
                    まだまだ上映中なので、気になる方はぜひ劇場へ!

                    2012.11.10 Saturday

                    劇場版まどかマギカ

                    0
                       今年10月はアニメ映画の豊作期。

                      というわけで前半は劇場版まどかマギカを見てきましたよ!
                      前編が「始まりの物語」、後編が「永遠の物語」。

                      TV版の総集編に当たるわけなんですが、
                      ただの総集編と思うなかれ、同じように見えて
                      全シーンが劇場用に描きなおされているこだわりのリファイン。

                      他にも劇場版ならではの嬉しいアレンジは各所にあって、
                      例えば巴マミのテーマとも言われる曲「Credens justiriam」は
                      Kalafinaによる「未来」という名の歌になって流れたりします。

                      前編がTV版の1-8話で160分、後編がTV版の9-12話で110分ですが、
                      録画やディスクで何度も見返したにも関わらず、緻密な筋立てと
                      独特の演出にずずいっと引き込まれてしまいます。

                      「永遠の物語」のエンディングテーマ「ひかりふる」も、
                      あるシーンの曲を歌詞をつけてKalafinaが歌うというもので、
                      なんといいますか、ファンであればこそ楽しめるポイントが
                      随所にあります。

                      もちろん、初見であっても楽しめることは請け合いでして、
                      前編などは「あの引き」をしかけたところで、最後に
                      「Magia」の劇場版がかかるあたり、なかなか衝撃的です。

                      一番最後には来年公開予定の新作「叛逆の物語」の予告編が。
                      いったんまるっと締めた作品が、ここからどう花開くかが、
                      いまから待ち遠しくてたまりません。

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                      吉田直樹
                      FF14のPにしてDである吉田直樹氏が四方山話を語る連載コラム! 開発の裏側から仕事のやり方、ゲーム業界への意見など、その話題は実にワイド!
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                      吉田直樹
                      FF14を文字通り「建て直した」プロデューサー兼ディレクターである吉田直樹氏の連載コラム! FF14新生の裏側がこれ一冊でよくわかる?
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                      ゲーム・ミュージック
                      FF14を彩る珠玉のBGM、そのオーケストラコンサートの様子を収録の一本! あの思い出の曲が大迫力でよみがえる!
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                      オノ・ナツメ
                      「ACCA13区監察課」のオノ・ナツメが送る、日常系ゆるやかストーリー。初老の作家と彼の息子、そして娘婿が織りなす、たのしい日曜日の過ごし方。
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