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2020.03.29 Sunday

「MCあくしず」のススメ

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    おはようございます、Ticoです。

    ここ数日は「暖かいなー。春だなー」とぽややんとしておりましたが、

    なんだよ、今日、寒いよ! 冷えッ冷えだよ!

    などなどボヤいております。うむ、熱いお茶がまだ手放せませぬ。

     

     

    さて、本日のブログ記事は、

    萌えミリの本家にして極北といえる「肌色系軍事雑誌」こと

    MCあくしず」のご紹介です。

     

    【ド迫力の表紙。すごく……大きいです……イラストは艦これでおなじみ、くーろくろ先生!】

     

    いわゆるミリタリーを萌えの切り口から語ろうという雑誌で、

    それはもう兵器の美少女擬人化の記事やイラストがてんこもりなんですが、

    あるいはブログ読者の中には「ああ、艦これとかアズレンとか流行ってるからねえ」

    と思う向きがあるかもしれませんがあにはからんや

     

    手元の第1号は「ハイパー美少女系ミリタリーマガジン」と題して、

    発行日が2006年7月20日となっております。

    「アズレン」はもちろん「艦これ」よりも古く、萌えミリの本家たるゆえんでございます。

    なんとあの「ストライクウィッチーズ」の第1期TV放送が2008年ですから、

    いろいろとなんというか歴史も業も深い雑誌でございます。

     

    まあ、もともと萌えミリ自体の萌芽は前からあったようなのですが……

    というより、「MCあくしず」の「MC」は「ミリタリークラシックス」の略称

    イカロス出版が出している本格派で硬派なミリタリー雑誌があるのですが、

    なんかいろんなコーナーで萌え系が侵食しだしたので、それらの萌え系要素を

    季刊の姉妹誌として「ある意味でパージした」のが誕生の伝説であったりします。

     

    【最新号の特集。パワーワードVSパワーワードの趣きがあります】

     

    さて、この春にでた最新56号を数える「MCあくしず」なのですが、

    まあいろいろとネタを見つけてきては特集や記事を粘り強く組んでいます。

     

    というか、「英独お嬢様戦艦の最重要防御区画の中、あったかいナリ……」という

    どう考えてもヤバみしかないフレーズが表紙に堂々とある時点でどうなんだコレ

    いいぞもっとやれ

     

    特集は主に兵器の擬人化なのですが、まあ陸海空と押さえつつ、

    第二次大戦から現代までいろんな兵器を取り上げて美少女化しています。

    (日ロ戦争を扱った記事もあったそうです。フォロワーさん指摘感謝!)

    美少女擬人化といっても、「艦これ」や「アズレン」などとは異なっています。

     

    ゲームの擬人化は系列兵器で装備や服装を共通化したり、

    あるいは「女の子」の要素をもっと強調して、擬人化の名残が

    名前にしか残っていないとかありがちなんですが。

     

    【英国女王戦艦! 左、藤沢孝先生のレパルス。右、あーさら先生のフッド】

     

    「MCあくしず」については、割と黎明期から雑誌として擬人化のありようを

    模索してきたためかイラストレーターさんが元の兵器の形状や性能を踏まえて、

    デザインに落とし込んでいます。このため、キャラが「ピンとしてしっかり立ち」ながら

    オンリーワンのデザインとして描き込まれつつ、イラストに付された解説を読んでいくと

    「なるほど、元の兵器がこうだから、こういうデザインになるのか!」と納得のデキになっています。

    たぶん「排水量や装甲厚が大きいと巨乳」という概念はMCあくしずが定着化させたのでは。

     

    【ドイツ姫騎士戦艦! 左、重戦車工房先生のシャルンホルスト。右、田中松太郎先生のビスマルク】

     

    また、特集についても「美少女擬人化でホイホイ」という安直な内容ではなく、

    擬人化記事ページの前に解説記事をきちんと入れてあるのがポイント。

    英独それぞれの海軍力が保有戦艦でどのような違いがでたのか、

    どのように戦ったのかという入門記事が置いてあって、読むと

    「なるほど、女王戦艦と姫騎士戦艦……くっころでござるな」と得心する次第。

     

    特集以外にも雑誌巻頭にピンナップがついていて、

    萌えミリ系のアニメやゲームのキャラの実に眼福なイラストが拝めるかと思いきや、

    連載記事では世界各地のいろんな戦いをピンポイントで解説したり、個人兵装の解説があったり。

    「萌えよ戦車学校!」は創刊当初から続く名物記事ですが、歴史に残る戦車戦を取り上げたり、

    最新56号では躍進めざましい中韓の戦車について取り上げていたり。

     

    そしてテキストを読むと、「ミリタリークラシックス」の編集陣が手掛けているので、

    かなりキッチリとした読ませる記事になっていて、読んでいくと自然とミリタリー関連に

    詳しくなってくるという構成になっています。まあ、ちょいと兵器への認知がゆがむかもしれんけど

     

    【個人的には重戦車工房先生のシャルンホルストが新解釈な感じで今回良かったですねえ】

     

    さて、艦これが萌えミリを一般浸透させ、それが中国につたわって、

    「戦艦少女」「アズールレーン」「ドールズフロントライン」「アッシュアームズ」などの

    萌えミリゲームへと展開していって、兵器の美少女擬人化が幅広く知れ渡った現在において、

    「MCあくしず」は存在価値があるのか?

     

    あるんだな、これが。

     

    というか、もともと競合するものでもないんですよ。

    「MCあくしず」が創刊以来ブレない編集方針というのが、

    「もともとはミリタリーだ」という自負ではないかと思います。

    「萌え」「擬人化」「美少女化」はあくまでも敷居を低くして呼び込みしやすくするもので、

    中身の解説記事はガッチリ書いてますし、「最終的にミリタリーに親しんでほしい」という

    思いがズドンと太い柱として貫いているように思われます。

     

    ゲーム系の擬人化がともすれば、女の子をアピールして集客ホイホイするのは

    戦略として正しいのですが、「なぜ擬人化するのか」を考えた場合、

    常に本家にして極北としてありつつ、新しいデザインを追求し続ける「MCあくしず」

    実は萌えミリにおいて一番攻めているメディアといえるかもしれません。

     

    人間の歴史は悲しいかな、戦争の歴史ではありますが、

    「どんな兵器を生み出したのか」「どんな戦いがあったのか」

    「何を目指して兵器は開発されていくか」を、〔萌え〕を切り口に油断なく目配りしつつ

    次々切り込んでいき、あるいは、呼び起こしていく「MCあくしず」

    「Remember」の精神が、熱を保ちつつ毎号真剣勝負で出版される雑誌だといえます。

    そのことはアンケートはがきが「答えようとするとガチで真剣抜いてきた」感のある

    設問の並びにも現れていると思います。

     

    さて、「MCあくしず」のAmazonリンクはこちらなのですが、

    個人的には「サンプルで一回読んでズキュンと来たら定期購読」をおススメします。

    手続きは郵便局でやりやすいように払い込み票が付いてくる親切ぶり

    実際、なにぶん季刊なもので気が付くと出版というパターンが多いものですから。

    なおご自宅には中身が見えないビニールの封筒でちゃんと届きます。

    透明包装で無差別肌色テロはなかった、いいね?

     

    そんなわけで「MCあくしず」のご紹介でした。

    最近は萌えミリの世界にゲームから入られる方が多いと思うのですが、

    ちょっと「面白そうだな」と思ったら、最新号でもバックナンバーでも気になった号を

    購入して読まれるといいと思います。新しい世界が開けますよ。沼にはまったら自己責任で。

     

    【本誌の紹介ではないんですが、掲載キャラを活かしたゲームが……あったんですよ(過去形)】

     

    しかしMCあくしずはキャラコンテンツとしては豊富なものを持っているんですが、

    過去に何度かゲーム化を試みてはパッとしない結果になっているあたり、

    バリエーションが豊富すぎるのも土俵が変わると難しいんやなと思うTicoです。

    たぶんSLG系とかではなくて、TCG系とかADV系とか、そっち方面でゲーム化した方が

    実は成功するんじゃないかと常々思っているんですけどねェ。

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