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2020.04.03 Friday

スオミさんはお困りです ep.5〔後編〕

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    はーい、Ticoです。

    こちらは本日アップのドルフロファンジンノベル、

    「スオミさんはお困りです」ep.5の後編となります。

     

    ここから見ちゃって「よっしゃ、読んだろか」というありがたいお客様は

    こちらのリンクから前編へお越しくださいませ。

     

     

    (後編本文も長いので折り返し〜)


     

    「こんなところがあるとはねえ……」

     機関車でも通れそうな巨大な通路を見回しながら、FALが言う。

     驚きの様子をかくせない彼女に、コンテンダーがうなずいてみせた。

    「たまに噂にのぼる〔地下要塞〕というやつでしょうか。ほら、ここの通路の天井近くの壁の溝とか。あれたぶんメンテナンスドローンの移動用ですよ」

     ライトの光を頼りに一行は隠し扉の奥から通じる施設へと侵入を果たしていた。

     いや、招かれたというべきか――待避所内の眠っている端末にアクセスを試みたところ待ち構えていたように通路の封印が解かれたのだ。

     あからさまな罠。だが、いまさら尻込みするわけにもいかない。

     銃を油断なく構えて全周警戒しながら、乙女たちは暗がりの奥へ足を進めていた。

    「要塞のたぐいだとしたら機能が死んでいて幸いでした。一部でも生きていれば、警備システムの迎撃に使われていたかもしれませんから」

     G36がそう言うと、ヴィーフリが落ち着かなげに自慢の三つ編みを触りながら、

    「うう、ヤな感じだわ。基地のシステムが生きていなくても、あのダイナゲートがうぞうぞいるかもしれないんでしょ? やだよ、一匹見たら三十匹出てくるんだもん」

    「……ダイナゲートは油虫みたいにキッチンの奥で増えたりしませんよ」

     冷ややかな声でG36が指摘すると、ヴィーフリはぷうと頬をふくらませた。

    「だって、だってもよ?」

    「……ダイナゲートが数十体程度なら、私たちの戦力で駆逐できます」

     スオミが落ち着いた声で言った。

    「問題は、あれにとりつかれた人形が出てきた場合ですよ」

     少女の指摘に、ヴィーフリがうえっと顔をしかめた。

    「ホントに? イヤだなあ、それ」

    「対処策はもらってきたんでしょ? 指揮官から」

     FALの問いに、スオミはこくりとうなずいた。

    「はい――『一回限りの魔法のスクロールだから大事に使うように』と」

    「とっておきの切り札か……使う時の符牒を聞いたけど、あれ本当に言うつもりなの?」

    「――敵の意表をついて、インパクトがある言葉かな、と」

    「なんというか……あの人もとことんなのね、あなたにとっては」

     スオミの答えに顔を手で覆って天を仰いでみせるFAL

    「でもそれを使った後でうじゃうじゃ湧いてきたらどうするの?」

     G36がふうと息をついて、険のある声で応じてみせた。

    「その時は銃弾のある限り撃つだけです――今度はスオミだけに無理をさせられません」

    「あは……ごめんなさい、無茶ばかりで」

     少しはにかんだ少女が言ったとき、

    「――皆さん、足を止めて。壁際に身体をつけて」

     コンテンダーの張り詰めた声が小さく響いた。

     部隊のメンバーがぴたっと身をひそめ、照明を消す。

     しばらくの間は、まったくの闇が一同を包んだが――

     遠くから響く火花の音と共に、通路のはるか先がかすかに照らされた。

     進んだ先にある、壁面が張り出したポイントにある、おそらくはゲート。

     そして、戦術人形の視覚素子は、一瞬の光だけで、〔それ〕を察知していた。

    「ゲートの場所、高台になっていますが……いますね」

     コンテンダーがささやくと、FALがうなずいた。

    「それもダイナゲートじゃない。人形よ。立ちんぼうの体勢でもないわ」

    「EH11基地の指揮官が連れていた戦術人形は、ライフル型と短機関銃型です」

     G36が小声で確認すると、

    「そんなの、待ち構えているのはライフル型に決まってるじゃない」

     ヴィーフリがむすっとした声で言った。

    「わたしだってそうするわよ。待ち伏せには絶好の位置取りだもの」

    「同感です。遮蔽物があれば牽制しながら進めますが、そうもいきません」

     G36がうなずいて、手にしたアサルトライフルを構えなおした。

    「さて、どうしますか。一斉に突撃したら半分程度はたどり着けるかも」

    「『不名誉よりは死を』ですか? 本気ではないでしょうね?」

     コンテンダーが咎めると、G36がふっと笑って言った。

    「最初に一番無謀な案を出して潰しておこうと思ったまでですよ」

     澄ました顔のメイドに胡乱な視線を向けてから、FALが言った。

    「さて、と。それじゃ積極的自殺はお断りとして、何かないかしら。あるいはここで引き上げて、戦力を整えてから出直しても――」

    「――それでは敵に逃げられてしまいます。ここで雲隠れされたら、次に姿をみせるときはもっと厄介な事態になっているかもしれません。現にグリフィンの所属のはずの戦術人形が敵に回っているのだとしたら……」

    「……放置はまずいですね」

     スオミの意見にコンテンダーが同意し、少女もうなずいてみせた。

     口を開いて発した愛らしい声は、しかし緊張と決意に満ちていた。

    「ええ。ここで敵の尻尾をつかむなり、足をもぐなりしないと」

    「わーあ、スオミ、やる気だなあ……」

     深々と嘆息して、ヴィーフリがへたり込んだ。

     そのまま、こまっしゃくれた顔で目をぱちくりさせ、向かいの壁を凝視していたが、

    「あのさ――ちょっと思いついちゃったことがあるんだけど」

     おずおずと口にした言葉に、FALがヴィーフリの額をつついてみせた。

    「あら、めずらしい。頭より体が動くあなたらしくないじゃない。それで? この困った状態を解決できる妙案とかあるのかしら」

    「ああ……ええと、いや、ダメ。これやっぱりダメだって」

     ヴィーフリがぶんぶんとかぶりを振ってみせる。

    「FALが聞いたら怒るに決まってるもん。またスオミに危ない役をおしつけるなんて!」

    「でも、あなた一人では勝算のないアイデアなのでしょう?」

     G36が目元の険を一段ときつくして、にじりよった。

     ヴィーフリは足をぱたぱたさせながら、なおも躊躇してみせた。

    「だって、仕方ないもん! アタシとスオミにしかできないけど、アタシのはちっちゃくて、スオミのは割と大きいから。だから、スオミが――」

    「――ふむ。バストの話でしょうか? たしかにスオミはかなり豊かですけれど、ヴィーフリはつつましやかですね」

    「もお、コンテンダ―! 違うにきまってるじゃない!」

    「軽いジョークですよ」

    「もお!」

     涙声になってしまい、麗人をにらむヴィーフリ。

     その華奢な肩に、スオミがぽんと手を置いた。

    「話してください。ヴィーフリ」

     真摯な言葉が、少女の唇から紡がれる。

    「あなたのアイデアなら、それはとっておきでしょうから」

    「――ほんとに怒らないでよ? ほんとのほんとによ?」

     ヴィーフリがそっと手を差し出す――プライベートデータリンクの要請。

     戦乙女たちは、次々に手を重ねていった。

     


     

     彼女は、もう、自分というものがなかった。

     否、記憶領域のどこか、あるいは認識領域の片隅に、その残滓が残っているのかもしれなかったが、それはいまの彼女にとってか細い悲鳴にさえならず、虫の羽音にしか聞こえない。

     自意識がないのは幸いだったかもしれない。

     手元に鏡があって、自分の姿を見たら、あまりもの無残さにメンタルモデルが砕けてしまっただろうから。その意味では、いまのこの状態は〔福音〕ですらあった。彼女はもういない。しかし、別の彼女として〔在り続けていく〕のだから……

     記憶領域に残る歴戦の遠距離狙撃の経験。

     チューニングしたセンサが捉える認識領域に展開される敵の様子。

     それがいまの彼女のすべてだった。

     かすかな足音が不意に聞こえた――かと認識した矢先。

     連続した発砲音と共に、彼女の周囲に火花が散り始めた。

     彼女は口元をゆがめた。

     嗤ったのか。まだ嗤えたのか。

     あるいはかつて在った時の癖でしかなかったのか。

     自ら位置を声高に晒す愚か者を狙って、引き金を引く。

     重い射撃音と共に、大口径の弾が放たれる。

     だが――相手は射線を読んでいたのか、すんででかわした。

     彼女の視覚素子がうごめく。

     もっと、もっとだ。

     狙いをつけて敵を撃て。

     わたしのために。彼女のために。あの人のために。

     敵が何であろうと関係ない。

     自分たち人形を駒のようにしか扱わない者ども。

     自ら駒であることに甘んじて忠実ですらある者ども。

     すべてが哀れで、すべてが憎い。

     私が教えてくれた。彼女が教えてくれた。あの人が教えてくれた。

     ならば、すべきことは殺すことのみだ。

     スコープで慎重に狙う。

     焦る必要はない。動きはもう読んだ。

     こちらに当たると思っているのか、乱射される銃弾の中で。

     彼女は悠然としてすらいた。

     脚を狙ってやろう。腕を飛ばしてやろう。

     そうして、身動きできなくしてから、獲物をあの人捧げよう。

     そうすれば――ひとつになれる。

     敵も味方も、グリフィンも〔鉄血〕も。

     ひとつになってしまえば、もう戦わなくていい。

     ああ、だから……これは〔祝福〕なのだ。

     彼女は嗤った。

     スコープにメイド姿の人形を捉える。

     あとは引き金を絞るだけ――

     その時、だった。

     不意に壁際で何かの物音がした。

     視覚素子をうごめかして視界に捉える。

     人形だ。敵の人形がいる。なぜ、いつの間に。

     彼女はサイドアームの拳銃を抜いた。

     相手が銃を構える前に、撃てると踏んだ。

     だが、そいつは予想外の動きをした。

     ほんのわずか、身をかがめるや。

     ジグザグに跳びながら、彼女に迫ってくる。

     戦術反応回路――!

     それにしては動きが機敏すぎる。

     なぜ、なぜ。自問した彼女は答えをすぐに得た。

     相手は、丸腰だ。

     ならば、撃ち殺すのも造作はない。

     相手が、大きく跳んで、急迫してくる。

     空気をはらんで大きく広がる、長い亜麻色の髪。

     妖精のように整った、白皙の愛らしい顔立ち。

     その顔面を無残に砕いてやる。

     彼女が嗤った、その時に。

    「――ハン! よそ見したのが命とり!」

     背後で勝ち誇る誰かの笑い声を聞いた刹那。

     彼女の頭蓋と躯体は、短機関銃の斉射でたちまち残骸と化した。

     


     

     ヴィーフリはマガジンまるまるひとつ撃ち尽くすと、すぐにスペアを取り出して交換した。動かなくなった〔敵ども〕に向けて、再び狙いをつけたところへ、

    「大丈夫です、ヴィーフリ。もう人形もダイナゲートも沈黙しています」

     軽やかに着地したスオミが、落ち着いた声をかけてきた。

     その途端、張り詰めていたヴィーフリの表情が崩れ、へなへなと座り込んだ。

    「よかったあ……ちゃんと全部こいつに当たってさあ。スオミに一発二発当てたら、もうどうしようかと思って……」

    「あら、心配してくれるんですか」

    「……拳銃弾の一発二発で別にどうにかなるアンタじゃないでしょ。そうじゃなくて、FALに真っ先に怒られるし、帰ってから指揮官が泣くの!」

    「――ひょっとして、一発ぐらいわたしに当てる気だったんですか?」

     不審な目つきでねめつけるスオミに、ヴィーフリはそっぽを向いてみせた。

    「とりあえず、怪我がなくてよかったじゃないのよ」

    「あなたの作戦のおかげです。名案でしたね、体の小さいわたし達二人がドローンの移動溝に身をひそめながらの接近と奇襲。わたしの銃は持ってこれなかったけれど、あなたの銃はストックを外せるのが幸いしました」

    「――悪くない作戦だったでしょ。まあ、結果的にアンタをおとり役にしちゃってさ、悪かったと思ってるけどさ……」

    「そんなの気にしてません。その――ロシアの子に言うのは癪なんですけど」

     スオミは、そっとほほ笑んでみせた。

    「ありがとう、ヴィーフリ」

     言われた方はそっぽを向いたままだったが、かすかに頬を染めた。

    「――片付いたようね!」

     駆け足の音と共にFALが声をあげる。 

     スオミは手を挙げて振ってみせた。

    「ええ、目標沈黙です――案の定、背中にダイナゲートが張り付いてました。

     高台の下まで来たG36がそれを聞いた顔をしかめた。

    「またですか。となると、以前遭遇した相手で間違いないですね」

    「それで――グリフィンの人形は誰か分かりますが」

     コンテンダーの問いに、スオミはいわく言い難い表情をした。

    「それがその――ドッグタグとか、認識情報とかでわかるかもしれませんが」

    「……え? 顔が分かれば、そこから照合できるでしょう?」

     FALの問いに、スオミは悲しげに眉をひそめて、言った。

    「ちょっとそちらに落とします――見てあげてください」

     そう言うと、少女は人形の残骸をひきずりだした。

     そのまま高台のふちから、壁面を滑らせるように落とす。

    「……〔死者〕を落とすなんてあなたらしくないわね」

     片眉をつり上げて咎めるようなFALの言葉に、

    「あまりさわりたくないんです――気味が悪くて」

     少しおびえたように聞こえる声に、三人はそろって人形を覗き込み。

     そして、三者三様に嫌悪の色を浮かべて顔をしかめた。

    「なにこれ……こんなことをする意味があるの!?」

    「悪趣味です。ただ悪趣味です。品があるないの話ではありません」

    「……『怒りを感じたら、4つ数えろ。怒りが頂点に達したら、罵れ』と言いますが、私の思考回路はもう罵倒でいっぱいですよ」

     三対の視線が注がれる先に転がる人形は。

     顔が、手足が、胴体のあちこちが――表皮の疑似生体を削がれていた。

     髑髏でもない、空虚なマリオネットの本体が、惨たらしく露になっている。

     沁みだした循環液が、その骸にねっとりと絡みついていた。

     少し時間を止めた感のあった三人の中で、まず動いたのはG36である。

     携帯端末でスキャンしながら、〔遺体〕の状況を調べ始めた。

    「……これを行った者は顔を剥ぐのが目的だったようですね。ここだけは表情筋の組織にダメージがいかないように慎重に作業しています。ただ、あまり器用でもないようですね――他の部位に関しては、その……」

     言い淀んだG36に、FALがため息をついてみせる。

    「……面白半分に剥ぎ取った感じ?」

     その言葉に、メイドは無言でうなずいた。

    「許せないわ……そりゃ人形は作りものよ。人間じゃない。体を覆う疑似生体だって本物の肉や皮膚じゃない。でも、わたしたちだって女の子なのよ? こんな顔で天国に行ったりしたら、惨めすぎてペテロの門をくぐれやしないわッ」

     怒りに満ちたFALの声。それを抑えるかのように、スオミが言った。

    「落ち着いてください。敵はわたしたちを混乱させるためにこんなことをしたのかもしれません。いま感情パラメータを不安定にしたら、相手の思うツボです」

     少女の毅然とした言葉に、FALは軽くうなずき、大きく一呼吸した。

     再びスオミに向き直った彼女の顔は、なんとか静けさを取り戻していた。

    「――この部隊の隊長がわたしじゃなくて、スオミに任されている理由を再確認したわ。あなた、ひどくヤバい時は、本当に肝が据わってるわよね」

    「とにかく、いまは奥へ進みましょう。たぶんそこに行けば――」

     スオミがそう口にした時だった。

    「――ァァァァアアアアァァァァ―――」

     かすかに聞こえる、悲鳴と絶叫。

     通路のはるか先で、ぱちぱちと瞬く閃光。

     部隊のメンバーが、瞬時に張り詰めた顔になる。

     間髪入れず、スオミが号令を発した。

    「各員、構え銃! 前進! 完全戦闘状態で走って!」

     


     

     通路の先は、はたして巨大な広間だった。

     元は何かの格納庫だったそこには、忌まわしい光景が広がっていた。

     閃光と火花が散り、床に置かれた骸たちが鳴動する。

     拘束椅子に縛られているのは、小柄な人形。

     その頭蓋に、頚椎に、背骨に、突っ込まれるように無造作に接続されたケーブルがうねる。うねりながら、脈打つように光っている。光は鼓動のように震えながら、ケーブルを伝って、骸たちに囲まれた処置台へと流れ込んでいく。

     そして、その上に何かが横たわっていた。

     襤褸をまとった、影のような何者かが。

     それは、かつてスオミとFALが見た光景――否、〔儀式〕の終わった跡から想像したものを、頭に描いた悪夢を寸分たがわずに再現したものだった。

    「――アァアアアァァァアァァ……ァァ…………」

     火花に包まれながら絶叫をあげていた拘束椅子の人形が、ケーブルをみっしりと生やした頭蓋をがくがくと振ったかと思うと、ため息のような苦悶を残して沈黙した。次いで、人形の身体からは煙が立ち上り、躯体内からあふれた循環液が、目から、口から、ごぽりとこぼれて床を汚した。

     悲しみのあまりこぼれた涙のように。苦悶のあまり吐いた血のように。

     スオミたちは感情リミッターをかけていたが――それでもなお、目の前の光景に絶句せざるをえなかった。あまりにも異様で、あまりにも凄惨であった。

    「……各員、ターゲット。標的、処置台の推定敵性」

    「――撃ちますか?」

     スオミの指示に、G36が訊き返す。戦乙女のリーダーはかぶりを振った。

    「ホールド。撃つのはいつでもできます」

     少女がそうささやいた時だった。

    「ク……ククク……ボクとボクたちの大事な時間を、ジャマされちゃ困る」

     影がゆらりと起き上がり、声を発した。

     戦乙女たちがそろって銃を構える。

     だが、その様子を意にも介さずに、影は言葉を続けた。

    「そんなもので……優位を取ったとでも? ボクに銃弾は効かない。ボクはここに在ってここには無い。自らの言葉で語ることのできない人形たちの魂がさまよう限り……ボクは何度だって現れるのさ……」

     少年のような、老婆のような、少女のような、乙女のような。

     幾重にもかさなりあった、しかし、ざらざらとした声が滔々と語る。

    「だが、直に会う限りは……ボクも礼を尽くそう……はじめまして、【スオミ】。キミのことはよく知っている。キミに会うのは初めてだけど、よく知っている……【想う】人形、【想われる】人形――【指輪】を贈られた者……素晴らしイイ……素晴らしイイ……それもすべて、キミが残していったこれが教えてくれた……」

     そう言って、影は襤褸の中から、ぬっと腕を突き出してみせた。

     右腕を――白磁のように、なめらかな肌をした、しなやかな腕を。 

     その手の薬指に、銀の光が宿る、右腕を。

    「アンタ――! それ、スオミの……!」

     ヴィーフリが声をあげると、影は高らかに嗤った。

    「ハハ、ハハハ……そうさ、腕にもメモリは宿る。魂は存在する。残された残滓が随分と教えてくれたよ……だが、これでは足りない、まだ足りない……【スオミ】、キミの魂がこんなにまばゆくなるほど心をこめて磨き上げ……いまのキミになるまで彫琢した者が知りたい……だからキミをここに招いた――」

     影が頭を下げ、芝居がかった仕草で一礼した。

     頭を覆っていた襤褸が、ずっぽり脱げる。

     そこにあったのは、乱雑に植え込まれた様々な色の髪。

     そして、表にあらわにした顔は。

     幾人もの人形の顔を接ぎ合わせて成していた。

     奇妙にゆがんだ笑みを浮かべ、左右で瞳の色も大きさも異なる目が蠢く。

    「スオミ。あいつを撃つわよ」

     FALが銃を構え、榴弾の発射姿勢に入った。

    「あなたが止めてもあいつを撃つ。腕は回収できないと思うけど、指輪はなんとかなるかもしれないから、それで我慢して――ゴメン、あいつが何してきたかを予測演算すると、すっごい気持ち悪いわ。木っ端みじんにして一切合切終わりにするわよ」

     FALの言葉に、G36が、コンテンダ―が、ヴィーフリがうなずく。

     構えられた、四挺の銃。

     そう、四挺だけ。

     スオミだけは、リンケージした短機関銃を床に向けたままだった。

    「……おや……キミは撃たないのか? 【指輪】を取り戻さないのか? 【大事な人】のものなんだろう? 【想い人】のものなんだろう? ……さあ、さあ……」

    「必要になれば撃ちます。いまはまだ、あなたに聞きたいことがあります」

    「……なにをだい? 何もかも、満たされた人形が……何を望む?」

    「あなたの名前を。そして、あなたの目的を」

     簡潔にスオミが訊いた途端、影は哄笑を吐き出した。

    「ハハッ、ハハッハハハハハッ! 【名前】、【名前】か……ボクは、誰からも名付けられなかった! 誰もボクを見つけてくれなかった! 人形たちの魂の残滓と、恨みと、無念からボクは生まれた……だが、敢えて訊くならば、おぼえておくがイイ!」

     影は高らかに声をあげた。

    「ボクは、ボクの名を自ら付けた……【ワイルドハント】! これが誇らしく浅ましいボクの名前だ! ボクは人形たちの魂を刈り取る……すべて刈り取って、この地から戦いを消し去り、そして集めた魂を紡いで……メモリの彼方に住まう【あの人】を織り上げるンだッ!」

     影は――ワイルドハントはそう告げると、ぱちんと指を鳴らした。

     広間の各所で蠢く気配がしたかと思うと――

     銃を構えていたFALたちの足元を、何発もの銃弾が抉った。

    「――――ッ!」

     G36がすかさず周囲を見回すと、広間の床に転がっていた人形の残骸が幾体も立ち上がって、それぞれにバラバラの銃を構えていた。瞬く間に、取り囲む人形たちの数は増えていく。その背中には、例外なく、蝉のようにダイナゲートがしがみついていた。 

     そして。

     広間に通じるあちこちの通路の彼方から、蠢く大群が這いまわってくる音が――鋼鉄の蟲が群れとなって押し寄せてくる音が響いてきた。

    「なるほど、準備は万全、ですか……」

     スオミが肩をすくめて、ふうと息をつく。

     その落ち着き払った様子に戸惑って、FALが声をあげた。

    「ちょっと、肝は据わってるのはいいけど、じっとしてる場合じゃないでしょ。さっさと脱出ルートを決めて、突破口を――」

     言い募るFALが不意に押し黙った。

     スオミがすっと目を細めて、ちらと目線を向けたのだ。

    「ワイルドハントさん。最初で最後の勧告です。降伏しなさい」

     静謐な少女の声に、ワイルドハントはクツクツと嗤った。

    「降伏? ボクが降伏? キミたちが戯れるチェスで言うなら……王手をかけているのは……ボクの方なのに? ククク、面白いよ、キミは……」

    「面白くもなんともないですよ。なぜなら――」

     スオミは懐に手を入れながら、告げた。

    「――いまやってるゲームはオセロだからですッ」

     スオミは懐から取り出した。少し膨らんだ、円盤状の鈍く輝く物体。

     投擲の姿勢を取りながら、少女は叫んだ。

    「“指揮官が女湯覗いてますよッ!”」

     円盤が地に投じられ、瞬間、青い稲光が広間を満たした。

     


     

     きっちり二十秒間数えてから。

     スオミはシャットダウンしていた各種センサを再起動した。

     視界が戻り、聴覚がよみがえる。広間の随所で有象無象の敵が転がって物言わぬ鉄くず同然となっており、あちこちから火花が鳴る音が聞こえる。

    「――みんな、無事ですか!?」

     少女が訊ねると、めいめいに応じる声があがった。

    「符牒を強制認識にセットしておいてよかったわ……」

    「まあ、敵が使いそうにないし、作戦中も言わないフレーズですけどね」

    「そういえばご主人様が女湯を覗いた事件はなかったはずですね」

    「……指揮官ならノーカン宣言して堂々と入ってくるじゃない」

     釈然としない様子の仲間たちだったが、〔戦果〕を確認して目を見張った。

     口笛を吹き鳴らしてみせたのはFALである。

    「すごい威力ね。ほとんど沈黙してるじゃない。これが例の電磁パルス兵器?」

    「ええ……まあ、通常の〔鉄血〕人形には対処されますけど。実際のところ、敵の持っている戦力は事実上ダイナゲートだろうから、と」

     スオミは足元で転がって痙攣する鋼の犬を蹴飛ばした。

     何度も跳ねながらダイナゲートが転がっていった先。

     ワイルドハントと名乗った、つぎはぎだらけの人形が倒れていた。

     スオミは銃を手に提げたまま、ぴくぴく震えるワイルドハントに歩み寄ると、

    「――――ッ!」

     無慈悲に見下ろし、躊躇なく引き金を引いた。

    「――カハッ」

     骸たちの主が呻きを漏らした。少女の銃弾がその膝を撃ち抜いたのだ。

    「これで走って逃げたりできません。降伏しなさい」

     少女の声は、雪山に閉ざされた湖のようだった。

     どこまでも凪のように静かで、そして凍えるほどに冷たい。

    「……ひどいじゃないか、ボクも同じ人形なのに……こんな仕打ちをするなんて……ククク」

     苦しそうに、それでもなお、ワイルドハントは嗤う。

     スオミは、敵の手足を一瞥して、ふんと鼻を鳴らした。

    「何のつもりかしれませんけど、あなたと一緒にしないでください。こんな継ぎはぎの躯体をして、まるで出来の悪い玩具です。わたしたちグリフィンの人形は、メーカーから送られてきた歴とした純正の新品なんですよ」

     少女が言い放った言葉に返ってきたのは、

    「ハハッ! これはおめでたい! 純正の新品だって? ハハハッ!」

     ざらついた声で発せられた嘲笑だった。

    「第三次世界大戦で資源も乏しいご時世……精密機械の粋である人形を作るのが、どんなに大変なのか知らないのか……IOPが人形を組む時の部品はどうしてると思う? なぜキミ達グリフィンが回収した人形が、IOPへ送り返されると思う?」

    「それは修復して……また民生用人形にするんだと――」

    「ちがうさ、バーカ! 人形にそんな丁寧な扱いするわけないだろう? クク……腑分けされて使えるパーツは取り出して、また別の人形に組み替えて……さあ、新品でござい、ってやっているのサ――〔鉄血〕だってそれは変わらない。破損した人形三体から、新品ということになっている人形が一体が組める計算ダ――そうともッ」

     ワイルドハントは顔をあげると、視覚素子をうごめかせた。

     色の異なる二つの瞳が、スオミを、乙女たちをぎょろりとねめつける。

    「キミも、キミたちも! 綺麗な顔をしていながら、ボクと変わらないのサ! その思考回路の演算素子も、炭素繊維の筋肉も、骨格の強化軽量鋼も……いや、キミ達の自慢の綺麗な顔だって、回収した人形のを剥いで再生液につけたリサイクルでしかないッ!」

     喚き散らすワイルドハント。

     そんな敵の醜態を見て――FALが眉を釣りあげて、銃を構えた。

    「そこをどいて、スオミ。感情パラメータにはリミッターかけているけど、正直『クソッタレ』と『ムカつく』で、わたしパンクしそうよ。グリフィンがこいつにどんな価値を見出してるか分からないけど、こいつはここでスクラップにした方がいい」

     張り詰めた彼女の言葉に、G36がうなずく。

    「わたしも同感です。こんなもの、ご主人様も扱いに困るでしょう」

     コンテンダーとヴィーフリは無言のまま。だが、それぞれに銃を鳴らして、銃弾を薬室に送る動作をした。そして、リーダーであるスオミをじっと見つめる。

     少女が一歩下がり、短機関銃を構え――

     だが、逡巡した。きゅっと唇を噛み、わずかに背後に控える仲間を見やった。

    「ちょっと冷静に……これがもし〔鉄血〕の新型だったら――」

     少し振り返って、そう口にした矢先。

     ワイルドハントが、跳ねるように身を起こした。

     躯体を覆っていた襤褸が取り払われて、その異形の姿があらわになる。

     胴から生えた、別のもう二本の脚で床を蹴ると、少女に組み付いた。

    「――――なにをッ!?」

     倒れ込む少女を、骸の主の目が覗き込む。

     そして、無造作に、元は少女のものだった右手を掲げると、

    「クハハハッ!」

     無理やりに少女の唇を割って口の中に指を突っ込んだ。

     ワイルドハントの指が少女の舌をつかんだと同時に。

     スオミは眩暈をおぼえた――プライベートアクセスリンクの〔強制要求〕。

     防壁を突破し、情報共有のスペースさえ蹂躙して、ワイルドハントの思考パルスが少女の奥底の記憶領域まで潜ろうとしていた。

    「――ッ! ウウッ!」

     少女は身をよじって逃れようとしたが、ワイルドハントの背中から生えた二対の別の腕が組み敷いて離そうとしない。

    「スオミ! この――離れなさい!」

     FALが銃を構えて叫ぶ。

     だが、骸の主は巧みに体を絡みつかせていた。

     もしアサルトライフルを撃てば、スオミも無事では済まないだろう。

     FALが歯噛みして睨みつけた、その時。

    「……ワイルドハントとやら、よくお聞きなさい」

     コンテンダーが、落ち着き払った声で告げ、銃を構えた。

    「『何であれ、怒りから始まったものは、恥にまみれて終わる』のですよ」

     麗人がすっと目を細める。

     絡み合ってもつれる二人の、一瞬の間隙を縫って。

     銃声が、鳴った。

     コンテンダーの撃ちはなったマグナム弾が空を裂いて。

     そして。

     継ぎはぎだらけのゆがんだ顔へと吸い込まれていく。

    「ぶほッ……」

     間の抜けた声をあげて、ワイルドハントの頭蓋の半分が吹き飛んだ。

     だらりと力の抜けた異形の四肢を取り払いながら、何とかスオミが抜け出す。

    「けほっ……けほっ……たすかりました」

     少女は涙を浮かべていた。唇からはあふれた湿潤液がこぼれている。

     FALがほっと大きく息をつくや、少女に駆け寄って抱きしめた。

    「――もう! あんたって本当に! 度胸と慢心は違うのよ? ああ、ほら、こんなに顔ぐしゅぐしゅしてさ……せっかくの美人がみっともないんだからッ」

     涙声になりながら、FALが服の袖でスオミの口元をぬぐう。

     その様子をみて、コンテンダ―がふうと息とついてそっと笑んだ。

     ひと仕事こなした彼女を、ヴィーフリが肘でつついてみせる。

    「やるじゃん……さすがの腕前ね」

    「為すべきことをしたまでですよ」

     肩をすくめてみせる麗人に、ヴィーフリがにまっと笑ってみせる。

     束の間、安堵した空気が流れた、その時。

    「――皆様、全周警戒。まずいです……聴覚センサを最大に」

     G36の張り詰めた声が響いた。

     センサの感度を挙げた乙女たちが、揃ってぎょっとした顔をした。

    「なによこれ!? まだダイナゲートがいるの?」

    「でもどこからよ!? 通路からじゃない!」

    「――皆集まって! 上からです!」

     コンテンダーの声に、一同が集まって銃を構えた瞬間。

     天井のあちこちが抜け、そこから無数の鋼の蟲が次々に落ちてきた。

     まるで土砂降りのようだ。

     最初の方は床にたたきつけられ、たちまち残骸となったが、犠牲になった同類をクッション代わりに、無傷のダイナゲートが次々に床にあふれていく。

     スオミたちは銃を上に向けて、頭上に降ってくる鋼の蟲を撃ち落とした。だが、それでも追いつかず、手に脚に、まとわりつこうとするダイナゲートを処理するので、もはや手一杯であった。

     そして、その間に。

     ダイナゲートの群れが、次々に重なりあう。

     その蟲たちでしつらえた玉座に、ワイルドハントの残骸が担ぎあげられる。

     否。残骸では――なかった。

    「クハハッ! クハハハハッ!」

     頭蓋の上半分を吹き飛ばされたはずの骸の主が、残った唇から哄笑を吐いた。

    「あの程度でボクをしとめられるとでも? 人形たちの魂と呪いがある限り……何度だってボクは現れる! そして、グリフィンも〔鉄血〕も人間も絶えた後の大地に……なお在り続ける不明の存在になるのだッ!」

     ざらざらとした声が勝ち誇って叫ぶ。

    「だがいまは退こう……【スオミ】、キミの魂を彫琢した者の顔は覗かせてもらった――面白い人物だァ……人間でありながら、人形しか愛せず、そして心自体も人形の影が差す人間……【想われて】いるんだね。【想っている】のだね……素晴らしイイ。実に素晴らしイイ」

     ワイルドハントの唇の端が、よこしまにつりあがった。

    「だからこそ、その人間を失ったら、【スオミ】はどうするのかなァ?」

     ねっとりと絡みつくような、陰湿な響き。

     スオミは眦を決して、ワイルドハントに向けて撃った。

     だが、次々飛び跳ねるダイナゲートがことごとく防いだ。

    「覚えておくがいい……いまは皆が忘れた魔術師たちの街。死の灰の積もる、塵に埋もれた象牙の街。ボクはそこで待っている……ああ、確信している。キミはかならずやってくる……そうとも、キミを手に入れるため、キミという魂とひとつになるために……もてなしの準備をしておいてあげよう……それまで【指輪】は頂いておく……ククク……ハハハハハ――」

    哄笑と共に、ダイナゲートの群れが鯨のようにワイルドハントの姿を飲み込んだ。

     蟲の群れが引き潮の波のように広間から去っていく。

     残されたのは、スオミたちと――そして、転がる骸たちだけだった。

    「あーっ、もう! なんなのアレ! 反則なんてものじゃないわっ!」

     真っ先に癇癪を起こしたのはヴィーフリだった。

     そばで転がるダイナゲートに、腹いせ交じりに一発打ち込むと地団太を踏んだ。

     FALはぎりと奥歯を噛むと、そばにいたスオミに肩を回して、そっと抱きしめた。少女の身体がかすかに震えているのを感じ取って、FALは穏やかな声で言った。

    「落ち着いて、スオミ。わたしたちは〔指輪の乙女〕。五人揃っていれば、あいつがどんなに長い手をしていても、指揮官は守れるから……」

     少女は何も答えない。ただ、無言でうなずき、胸の前でぎゅっと握りしめた。

    「――わたしたちは勘違いをしていたのかもしれません。あの敵が、異形の躯体を、ボディとして使っているのは間違いないでしょうけれど、本来のアレは違った形で存在しているのかも……」

     そこまで言って、G36は何やら考え込んだ。

     彼女の言葉を引き取って、コンテンダーが言った。

    「ワイルドハント。欧州に伝わる伝承ですね。猟師の一団が、狩猟道具を携え、馬や猟犬と共に、空や大地を駆けていく――ですが、確かに名乗りに惑わされて、あれの本質を見損なうと、陥穽に落ちるかもしれません。たとえるなら、あれは、そう……」

     静寂の支配する広間に、コンテンダーの声が響く。

    「……『主は、おまえの名は何か?』とお尋ねになるとそれは答えた……『我が名はレギオン。我々は大勢であるが故に』……マルコ福音書、五章九節」

     


     

     わたし達の帰りを、指揮官は待っていてくれました。

     洗浄シャワーを浴びて、まだ湿ったままのわたし達に、彼女は待ち切れない様子で駆け寄ってきました。さあっと皆を見回すと、彼女は優しい声をかけてくれました。

    「ヘリから送られた報告はざっと見たヨ。随分怖い目に遭ったみたいだね――」

     少し瞳を揺らしてそう言うと、彼女はぱっと明るい笑みを浮かべました。

    「さあ、おいで? 一人ずつ、元気を分けてあげる」

     そう言って、彼女は軽く腕を開いてみせました。

     普段なら――下心を透かし見て、あしらうところです。

     でも、今回ばかりは、皆、思うところがあったのでしょう。

     指揮官の勧めに従って、おとなしくハグされていました。

     ヴィーフリは、指揮官のおなかに顔をうずめて軽くうなって。

     FALは指揮官の肩に額を当てると、何かを確かめるようにぎゅっと抱きしめて。

     G36は、抱いた指揮官の背中を、とんとんと軽くたたいて。

     コンテンダーは軽くハグした後に、指揮官の目をじっと見つめて握手。

     それぞれが、それぞれの思いを伝えるかのように。

     最後は、わたしです。

     そっと身を寄せると、指揮官が優しく腕に力を込めてきました。

     この人がくれたもの。この人にされたこと。

     それを覗き見たワイルドハントは、何を知ったのでしょうか。

    「――守ります。必ず、守りますから」

     蚊の鳴くような声でつぶやくわたしに、

     指揮官はそっと頭を撫でて、言いました。

    「違うよ。私がきみ達を守るんだ」

     ああ――この人ときたら。

    「きみ達は戦える。きみ達は負けない。だからこそ、きみ達が戦えない場所で、私の方が守ってあげる必要があるんだ。何も怖くないよ。安心して、スオミ」

     どうしてですか。

     どうして、あなたはそんなにも人形に優しいのですか。

     その問いは……口に出すことはできず。

     ただ、わたしは彼女の胸に顔をうずめて。

     大きくため息をつくことしか、できなかったのです。

     

    〔つづく〕

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