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2020.04.20 Monday

オーバーライト ブリストルのゴースト

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    おはようございます、Ticoさんです。

    さあ、今日も月曜日です。頑張ってまいりましょう。

    しかし週末に続いて今日もなんとも……なお天気

    ああ、オフトゥン干したい。

     

     

    さて、本日のブログ記事は、

    電撃文庫から出たばかりながら話題沸騰の小説

    オーバーライト ブリストルのゴースト

    をご紹介したいと思います。

     

    Overwite_01.jpg

     

    あ、もちろんTicoのブログのモットーとして、

    ネタバレ伏せの見どころ紹介記事でございます。

    Ticoは「これが好き!」なものしかブログで紹介しませんので、

    ご紹介作品の面白さはその時点でTicoさんの太鼓判つきでございます

     


    【英国の港町、ブリストル。ここが本作の舞台になります】

     

    見どころその1:作品の背景となるブリストルの街並み描写がスゴイ!

     

    え、そこなの?」って言われそうですが、敢えてここをまず挙げたいのですよ。

    というか、作者さんが留学して目で見て肌で空気を感じたところを

    あますところなく丁寧に描写しているので、「グラフィティ」という

    かなり変わった主題でもどっしりと受け止めてくれている感があります。

     

    ブリストルはイギリス南西部の港町、ウェールズには割と近めですが、

    イングランド領になってる都市で、調べてみると結構人口の多い都市です。

     

    お話はここブリストルにきた日本人留学生「ヨシ」が霧に迷った中で

    不思議な体験をするところから物語が始まるのですが、

    ブリストルのランドスケープはきっちり押さえて物語は展開していきます。

    途中で現地に伝わる民話がさらっと入るのですが、これがまたお話で

    ちょっとしたイイ味だしてるんですよね。

     

    この街の存在感がしっかりしてるからこそ、

    「グラフィティ」という主題が一層映えると思うのです。

     


    グラフィティってどんなの? って、こんなのです】

     

    見どころその2:ガツンと来る主題「グラフィティ」が面白い!

     

    さて、この作品のメインテーマは「グラフィティ」です。

    「それなんぞ」という方もwikipedia先生にあった上記の画像を見ると、

    「あー……」となるかもしれませんね

     

    うん、いわば壁の落書きアートですしかも無断で描かれるタイプ

    日本だと、あまり治安がよろしくない場所で多く見られますので

    実際、そんなに良いイメージはないかと思われます。

     

    そして本作でも、「グラフィティ」を特に過度に美化などしていません

    お店に描かれて迷惑だというシーンもありますし、

    登場人物の説明で「犯罪行為だ」とも明言されています

     

    それでいてなお、本作で「グラフィティ」が魅力的に見えるのは、

    「グラフィティ」には一種のルールがあり、アーティスト同士の競い合いであること。

    アウトロー的なアートではあるものの、そこに情熱をもって取り組んでいる人がいること。

     

    「グラフィティ」に自身の主張や意志を載せて描く人が、彼らの口から

    いかに魅力的か、どんな意義があるか、を語られるからにほかなりません。

     

    この「グラフィティ」に関してはかなり突っ込んだ取材をされたようで、

    スプレー缶のカラーナンバーを使って相手をののしったりというセリフがあったりして、

    読んでいてちょっとした知識を得て「へー」と思う楽しみも本作にはあったりします。

     


    Overwite_02.jpg

    【『オーバーライト』の主人公とヒロイン……なのかな?】

     

    見どころその3:登場人物の描写とセリフが「キャラ立ち」していて魅力的!

     

    さて、舞台とテーマについて語ったところで、やはり登場人物について触れねばなりますまい

    といっても、出てくるメインキャストは数人なので、敢えて詳しくは触れますまい。

     

    ただ、これらの登場人物たちの容姿とかセリフ回しが本当に「立っていて」魅力的なのです

    ラノベではあるので、一応、口絵とか挿絵とかあって、それはそれで素晴らしい出来なんですが、

    本作を読むにあたっては、人物の描写シーンでは、いったんイラストを忘れて

    想像してほしくあります。頭の中ですんごいキャラ立ちしますから

     

    出てくる女の子の言葉遣いも「カワイイ」系ではなく、あくまでも等身大の

    「ありそうな言葉遣い」。ただ、ところどころワードのルビに英語の発音が振られていて、

    なるほど、確かにここは英国なんだな、と感じさせる演出になっています。

     

    このセリフの「日本語の本文」と「英語のルビ」は単なる雰囲気づくりじゃなくて、

    実はある人物の驚くような経歴を主人公が洞察するシーンでも活かされるのですが、

    まあ、そのあたりは読んでからのお楽しみに、でしょうか。

     

    他にも「日本のオタク」ならニヤッとくる仕込みがたくさんあるというのもいいですね。

    ただ、そのあたりが鼻につかないし嫌味でもないのは、

    作品の登場人物にとってしっかり血肉となっているからでしょうね

     


    Overwite_04.jpg

    【ミステリーっぽくはあるけど、主軸はドンと青春ドラマだ!】

     

    見どころその4:ストーリーラインは王道といえる「僕と彼女」の青春ドラマ

     

    さて、本作は「グラフィティ」に端を発するミステリーっぽく始まりますが、

    実際のところは、主人公である「ヨシ」と、

    バイト先の店員仲間である「ブーさん」こと「ブーディシア」との、

    青春ドラマと言えます。まさに青春グラフィティ。

     

    作品自体は章ごとに区切りよく一段落ついて、次の引きを残す感じなので、

    そんなに長く感じずテンポよく読めていきます。

     

    その中で「僕と彼女」の抱える鬱屈や、挫折した過去が明らかになっていき……

    お互いにちょっと距離を近づけるようなことがあったりしつつ、

    それぞれを励まし合って、諦めていた夢を再度見つめなおすという

    うん、すげえ甘酸っぱいですが、王道な青春ドラマだコレ。

     

    ただ、ロマンスでもないんですよね。

    ヨシとブーディシアは互いを憎からず思ってますけど、恋仲と呼べるほどではない

    でもだからこそ「大事な友人」として、互いを元気づけることができたんじゃないかしら。

     


    そんなわけでだいぶ長々と見どころを語ってしまいましたが、

    それでも「うーん、どうかな?」と思っているそこのアナタ!

     

    そんな人にはぜひ、こちらのTwitterモーメントを読んでみてほしい!

     

    ここにつづられたツイートは、作者の池田明季哉先生が本作を執筆するにいたった経緯が

    つぶやかれているのですが、もうこれだけで一本のドラマになるんじゃないかという。

    実際、Ticoが本作を買おうと決めたのは、この作者さんのツイートを見たからなんです。

    いや、ホントに熱量ハンパないんですよ!

     

    というわけで『オーバーライト』のネタバレ伏せご紹介でございました。

    コロナ騒ぎで息苦しいこんな時期だからこそ、読んでほしい作品です。

    ホントに、いろいろと熱くなり、そして胸にスッとくる傑作ですよ!

     

    【CV佐倉綾音さんによる原作文庫のPV。これもなかなか見ごたえありますね】

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