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2020.07.27 Monday

Ep.6 クールフェイスは恋しない -後編-

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    おはようございます(=゚ω゚)ノ

    こちらは本日ブログ公開のドルフロファンジンSS

    「クールフェイスは恋しない」の後編となります。

     

    「ほう、前編から読むか!」というありがたいお客様は

    こちらからどうぞ

     

    puppy_a_6_3.jpg

     

    スプリングフィールドに明かされる、エヴァン・ハワーズ謀殺の謎。

    そして、ひょんなことからコリンとVectorはとんでもない窮地に陥っていた。

    少年の命の危機に臨んで、乙女の胸に去来した想いとは……?

     

     

    (本編は折り返し)


     

     その頃、少年と乙女は軽い口喧嘩をしていた。

     文句と小言とそっけない返事とつれない言葉の応酬。

     

     不毛な争いを先に止めたのは、コリンの方だった。

    「――――ッ!?」

     

     言いかけた言葉を飲み込んで、通路の奥を凝視している。

     

     言葉のドッヂボールだかキャッチボールだかを止められたVectorも、怪訝な顔をして少年の視線の先へ目を向けた。

     

     申し訳程度のわずかな通路の照明。

     灯りがあることがかえって、その隙間の暗闇を濃くしていた。

     

     その、暗がりの一画。

     青白く、仄かに光る、ぼんやりとした人影が浮かんでいた。

     

     頭――とおぼしきものをもたげ、ぎろとこちらを睨んだように見える。

     

    「ふわぁぁあああ……」

     

     たちまちコリンが情けない声をあげるや、素早く這ってVectorの後ろに隠れる。

     諒解なしに盾にされた乙女は、銀髪をかき上げると、金の瞳でちらと彼を見た。

     

    「……もしかして、こわい?」

     

     返ってきた言葉はガタガタに震えていた。

    「こ、こここ、こわくなんかないですよっ。薄気味悪いってだけで……」

     

     説得力皆無の言い訳である。

     

     Vectorは、ふんと鼻を鳴らすと、携行していた短機関銃を取り出した。

     弾倉を確認して、セーフティを解除するや、ぴたりと人影に向ける。

     

     あまりに素早い武闘派対応に、さすがのコリンも声を改めた。

    「ちょ、待ってください! 撃つんですか!?」

     

    「元気になったみたいね――ええ、とりあえず撃ってみようかと」

    「乱暴すぎますよ! 相手がなんなのか分からないのに」

    「銃弾は効くかもしれない」

    「と、とりあえず、あそこにいるだけなんですから、別に危険じゃ――」

    「――脅威なら、あるわ」

    「ほ、本当ですか!?」

    「ええ、もちろん」

     

     半ば振り返りながら、乙女は金の瞳を真剣に光らせて、言った。

    「コリンが怖がっている。それでじゅうぶん」

     

    「な――ちょっと、別に怖がってなんて」

    「じゃあ、あの未確認人影に近寄って握手してこれる?」

     

    「できるわけないじゃないですか!」

    「じゃあ、危険と判断するわ」

     

     漫才じみた会話を展開しつつも――短機関銃の狙いはびくとも動かない。

     

     

     

    「ちょ……おいおい。あいつ、こっち狙ってんぞ」

    「ふ、ふふふ……さすがです、Vectorさん」

     

    「あれ? おーい、ティス? ティスちゃんやー?」

    「わたしの秘密作戦を一目で看破するとは見事です!」

     

    「いや、単に怪しいから撃ってみようというだけと思うんだが」

    「しっかし、こんなこともあろうかと、内緒のしかけもあるのです!」

     

    「……きみ、当初の狙いをすっかり忘れてるな? そうだろ!?」

    「ゴーストちゃん前へ! ギミック展開!」

     

    「あああ、バカ! おい、なに転がしてるんだ、君ぃ!」

    「止めても遅いです! 行け、びっくりどっきりメカ!」

     

    「……あ、だめだ。完全に目のお星さまが天狼星(シリウス)になってる」

     

     

     

     ゴオォオオォオオ、という叫びとも呻きともつかない音が響く。

     

     暗闇に潜んでいた青白い人影がゆらりと揺れるや――

     急にその背丈が倍近くに大きくなった。

     

     コリンが小さく悲鳴をあげ、Vectorの服をきゅっと握ってくる。

     

     銀髪金瞳の乙女はいまさら慌てない。

     人影の中心線に狙いをつけ、銃爪を引こうとする。

     

     だが、その時。

     

     急に足元を取られて乙女は態勢を崩した。

     

     つられて少年も転倒する。

     二人はもみくちゃになりながら、水平なはずの床を滑っていた。

     

     Vectorは床に目を凝らした。

     

     直径が一センチあるかの金属球。表面は何かのオイルでぬらりと光る。

     それが波のように通路から押し寄せてくるのだ。

     

     乙女がハッとして振り返る。

     壁がすぐそばまで迫っていた。

      

     そして、自分の背中にはコリンがしがみついている。

     

     このままでは――壁と自分の躯体で少年が押しつぶされる。

     

     それを認識するや、Vectorの反応は速かった。

     腕の力だけで少年を引っ張ると、抱きすくめる。

     彼の頭部を守るように胸にうずめさせた。

     

     そのまま自分の胴と四肢を使い、彼をくるむようにする。

     

     金属球で作られた仕掛けの波が、乙女と少年を壁へと押し流す。

     

     

     目前に壁が迫り、乙女が衝撃に備えて、目を閉じた直後。

     予想していたインパクトはなく、代わりに――

     

     なにかをくぐり抜ける感覚と共に、唐突な傾斜を転がり落ちていった。

     

     

     

     頭と首のつなぎ目、人形にも急所であるポイント。

     

     そこに冷たく硬い銃口の感触をおぼえながら――

     スプリングフィールドは、口元でふっと笑んでみせた。

     

    「演技が過ぎますよ。お願いですから、銃を下ろしてください」

     

    「あら、どうしてお芝居だなんて思うの?」

    「あなたが本当にその筋なら、余計なことを言わずに撃つからです」

     

    「――これから撃つ、と言ったら?」

    「なら、こうします」

     

     言うやいなや、栗毛の乙女は閃光の速さで身をひるがえした。

     

     DSR-50が銃爪を引く前に――

     

     右の手が拳銃を掴み、銃身が動かないように固定する。

     同時に、左手が掌打の形をとり、相手の動力部へぴたと当てられる。

     たちまちに形勢を逆転してみせて、栗毛の副官は穏やかに言った。

      

    「このままでも寸勁の仕組みで打撃は徹ります。かなり堪えますよ」

    「……グリフィンの制圧格闘術じゃないわね。誰からこれを?」

     

     DSR-50の問いに、スプリングフィールドは軽くため息をついてみせた。

    「あまり言いたくないんですが……L211基地のリー・エンフィールドです。そうですね、あなたにとっては“マデレン・グレイ”と呼んだ方がいいでしょうか」

     

     その名前を聞いた途端、黒髪美女の顔が引きつった。

    「うげ……グリフィンで一番聞きたくない名前が出てきたわ。あの賭事師、本部監察官の職務を投げ出してどこへ行ったと思ったら、あんなところにいたの?」

     

    「というより、うちの戦区で潜伏警戒してるのが彼女ですし。そもそも、L211の前はしれっとB122に紛れ込んでいたのですよ?」

    「はぁ……あの女仕込みの“バリツ”なら仕方ないか」

     

     DSR-50は軽くかぶりを振ると、あっさり拳銃を手放した。

     床に転がった銃を、すかさずスプリングフィールドが蹴飛ばす。

     

    「念入りねえ。ただクライアントの指示が片付くまで、余計な真似をしてほしくなかっただけよ……その後でエヴァン・ハワーズのことは話すつもり」

     

    「ずいぶんとお客の多い女ですね、あなた。八方美人は身を亡ぼしますよ」

    「保険を念入りにかけているだけよ」

     DSR-50はそう答えた。

     

     スプリングフィールドが拘束を解くと、かすかに苦笑いを浮かべて――

     黒髪美女は、状況に驚いている実験人形に向かって話しかけた。

     

    「おつかれさま。BGM-71、“チーム・エクスペリエンス”。グリフィン派遣特命官、ドロテーア・レオンチェフが指示を伝えるわ――現時刻を持って、監督指揮権をL211基地指揮官、ロゼ・ローズへ移行。同時に、権限委託者をB122の現指揮代行、コリン・ハワーズに設定……とりあえず心配はいらない。閉鎖区画を出て普通の宿舎で休めるわ。ゴタゴタが続いて、あなた達のフォローが遅れたのは、本部の上級代行官ヘリアントスの名前でお詫びメッセージがあるわよ」

     

     紡いだ言葉と同時に、圧縮通信で命令コードを伝えたのだろう。

     DSR-50の話を聞き終えた人形は、表情を改めて敬礼してみせた。

     

    「……とりあえず、この子達への電力を通してほしいけど――」

     黒髪美女は、自分を見つめる鶯色の双眸に、肩をすくめてみせた。

     

    「――話すことを話さなきゃ、諒解してもらえないみたいね」

     

    「あなたの言葉や、これまでの態度から概ね見当はつきますけど」

    「あら……じゃあ、エヴァン・ハワーズは誰に始末されたと思う?」

     

     DSR-50の言葉に、スプリングフィールドは目つきを険しくして、答えた。

    「……グリフィン本部ですね。理由はおそらく、機密漏洩の防止」

     

    「当たり。本部はひそかにある企業と組んで、歩兵支援用の重火器の配備を進めようとしていたの。軍出身でこの手の武装の運用経験もあるエヴァン・ハワーズが、試験監督役を任せられたのは当然のなりゆきよね――でも、これは同時に危ない役回りだった。あなたも知っているでしょう? 新政府の銃規制法は」

     

    「……銃はその用途を問わず、過去50年以内に製造されたものは民間での所有を禁じる。だから、グリフィンの戦術人形の武装は寄せ集めの年代物だらけ」

     

    「そうよ。もちろん重火器なんて論外も論外。ただ、“年代制限をクリアした”重火器は許可を与えた傭兵企業に所持を認めていいかは、新政府内でひそかに討議されていた。グリフィンはよく居住区を〔鉄血〕から守っていたけど、致命的な一打を与えるまでは至ってなかったもの」

     

    「つまり……許可を見越して、黙って運用試験をしていたのですね」

     

    「そういうこと。まあ、秘密が秘密のままであるなら、それでよかった。噂程度なら、国家保安局といえども、本部へ書類査察程度しか行えない。グリフィンは軍ともつながりのある傭兵会社だったから。ただ……そこでエヴァン・ハワーズが情報を売ろうとした」

     

    「“売った”わけではないでしょう。金銭目当てでそんな真似、あの人はしないわ」

    「でも、どこかの誰かとの取引材料にしようとしたのは確かよ――このチームXが秘密裏に本部へ送った報告から、グリフィン本部はそれを察知した。そして、エヴァン・ハワーズを殉職に見せかけて葬ることを決めたの。それが、あの狙撃事件の真相よ」

     

     DSR-50の言葉に、スプリングフィールドが冷ややかな声で指摘してみせた。

    「そして、あなたはその始末人グループの一員だった。違うかしら?」

     

    「……言っておくけど、わたしはエヴァン・ハワーズを撃っていないわよ」

     黒髪美女はわずらわしげに自分の髪をかき上げながら言った。

     

    「わたしはあくまで監督役。ヒットマンを演じた人形は別にいる。もっとも、あなたにそれがどこの誰かは伝えられないわ。万が一漏らしたら、今度はわたしが始末される――それこそ、デフラグ中にマインドマップのアポトーシスシーケンスを入れられて、夜が明けたら物言わぬ抜け殻になっていてもおかしくないもの」

     

     DSR-50の言葉に、スプリングフィールドはしばし考え込み、片眉をつり上げた。

     

    「ちょっと待って。それはそれとして、秘密のままにしておくなら、この子達をここに捨て置いてもおかしくないでしょう? それがどうして、あの“カサンドラ”ロロが出てくるの?」

     

     栗毛の副官の指摘に、黒髪美女は深々とため息をついてみせた。

    「あの女狐指揮官、本部からの指示を“インターセプト”してみせたのよ。昨日時点ではわたしへの命令は証拠隠滅だった。でも今朝になって本部からの指示が切り替わっていた。さすがに不審に思って、ローズ指揮官に直接訊いたの――何て言ったと思う?」

     

     DSR-50の問いに、スプリングフィールドが軽くうなる。

     黒髪美女は自分の頬を撫でながら、どこか愉快そうに話した。

     

    「あの女の答えはこう――『帳簿、入出庫記録、電力消費……どんなに偽装してもデータは隠している何かを浮かび上がらせてしまうものだヨ』ですって」

     

     その言葉に、栗毛の副官は頭を手で押さえながら言った。

    「……あいかわらずの人ですね」

     

    「彼女、たぶん就く職業間違えている。国家保安局の情報分析官か、さもなければ国税総局の査察官あたりになれば、名の知れた辣腕家になれたでしょうに」

    「グリフィンでも立派な辣腕ぶりですよ――最後に、ひとつ訊いていいですか?」

     

    「あら、なにかしら」

    「エヴァンが誰に殺されたかは伏せても良かったはず――どうして明かしたの?」

     

    「そうね……彼が何を守ろうとして取引に応じたのか、ちょっと分かったからかも。あるいは坊やの熱意にほだされたのかも。それとも、単に別の何かを伏せるために、カードを一枚めくってみせただけかも――好きな理由を選ぶといいわ」

     

     黒髪の美女が艶然と微笑んでみせる。

     

     栗毛の副官はしばらく彼女を睨みつけていたが――

     ややあって目を閉じ、大きく息をついて言った。

     

    「まあ、いまは追究しないでおきます。少し前のわたしなら、あなたの襟首をつかんで詰ったかもしれませんけれど。いまはそれが無意味だと知っていますから」

     

    「――やっぱりねえ。あなた、ずいぶんと表情がすっきりしたわ」

    「前に進むことを決めただけです。とりあえず、この子達への補給を――」

     

     スプリングフィールドが言いかけた矢先、通信機がけたたましく鳴った。

     

     パネルの表示は〔緊急〕を示すレッドアラート。

     栗毛の副官は通信回線を開き――飛び込んできた知らせに思わず声をあげた。

     

     「なんですって!? コリンとVectorが遭難!?」

     

     

     その予想外の内容に、DSR-50もたまらず目を丸くした。

     

     

     

     躯体のあちこちをしたたかに打ちまくって地の底へ落下し――

     

     ようやく位置エネルギーが収まった時には、躯体のあちこちが軋んでいた。

     

     

     照明も何もない、まったくの暗闇。

     まるで深淵の中にはまり込んでしまったかのようだ。

     

     すぐにも痛覚を遮断したかったが、それができない理由がある。

     

     顔をしかめ、うめき声を押し殺しながら、触覚センサをフル稼働させる。

     自分の四肢を使って懸命にかばい、抱きしめながら守った少年。

     腕の中に、懐深くに、壊れやすい硝子細工のような華奢な身体を感じる。

     触れ合った肌からほんのりした熱と、少し速めの脈拍が伝わってきた。

     

    「ん……んんッ……」

     か細い声ながら、コリンの声を聞いて――

     

     Vectorの感情パラメータはようやく落ち着いた。

     

     それまでは感情の波形が波打つまま、躯体が動いてしまったのだ。

     なにか腑に落ちないものを感じつつも、ひとまず痛覚遮断を行う。

     

     痛みのノイズが消え、クリアになった思考で乙女は声をかけた。

    「……だいじょうぶ?」

     

     何度も聞いている問いだが、この時ばかりは彼女も願った。

     少年から、無事を知らせる声を聞けるように、と。

     

     やや遅れて、陶磁のようになめらかなソプラノが聞こえた。

    「う……なんか締められて苦しい……」

     

     彼の声で、はたと気づいて乙女は四肢の力を抜いた。

     ほどなく、乙女のすぐそばで少年がみじろぎする気配がした。

     

    「暗い……見えない……」

     コリンの声はかすかに震えていた。

     

     Vectorは努めて穏やかな声で話しかけた。

    「平気よ。単純に灯りがないだけ。どこも痛くない?」

     

    「うん……守って、くれたんですね――ごめんなさい」

     

    「どうして謝るのよ」

    「もっと、しゃんとしてれば、こんなことには……」

     

     すっかりしょげた声に、乙女は静かに答えてみせた。

    「そうね。ハワーズのお屋敷に殴り込んだ時の勇ましさがどこにいったのか。あんなに怖がるだなんて、わたしにもちょっと意外よ」

     

    「だって――お化けはゲームでも実戦でも相手できないんですよぉ」

     

    「……すごく人間らしい理由ね」

     Vectorの声のアクセントが、ほんの少し跳ねる。

     

     それを聞いて、少年が不満の声をあげた。

    「あっ! いま笑いましたね!?」

     

    「笑ってないわよ」

    「ちょっと声が楽しそうでしたもん!」

     

     姿こそ見えないが、おそらくコリンは頬をふくらませているだろう。

     そしてたぶん……落ち着かなく闇の中で視線を泳がせているだろう。

     

     少し考えてから、乙女は手を伸ばした。

     コリンの小さな体を捉えると、そのまま抱き寄せる。

     

    「ふぁ……ふぇ!?」

     少年が戸惑いの声をあげる間もなく、二人の身体はぴったりくっついた。

     

     そして――少年の目の前で、蛍火のような灯りが灯った。

     

     Vectorの金の瞳が光を放っている。あまりにも微かで、頼りない光だが――

     それでも、闇の中に、少年と乙女の顔がぼんやりと浮かび上がった。

     

    「これで落ち着いた?」

     

    「はい……すみま……せん……」

     コリンが、どこかぼんやりした声で答えた。

     

     金の光を受けて煌めくオニキスの瞳が、乙女の金の瞳を見つめている。

     

     食い入るような少年の視線に、Vectorは戸惑い気味に訊いた。

    「なにかおかしい? 視覚素子の信号系を切り替えて光らせているの」

     

    「いえ、変とか、そんなんじゃなくて――」

     興味。関心。いや、それよりもっと熱を帯びたもの。

     

    「――お姉さんの瞳、本当に綺麗だなあ、って……」

     

     少年の声に、乙女の感情パラメータが跳ねた。

     

     人形に、心臓の鼓動はない。

     けれども、感情パラメータの波打つ波形が思考パルスを揺さぶる。

     

     ただ、見つめられているだけなのに――

     なぜ。どうして。こんなに“胸が高鳴る”のか。

     

     Vectorの思考が回路の中をぐるぐる回る。

     

     困るのなら、迷惑なら、対処は簡単だ。

     感情モジュールを切ってしまえばいい。

     

     否、むしろそうすべきだと、論理回路が演算結果を出している。

     また、デフラグの結果を乱すつもりかと。

     

     一方で、このまま見つめられたいという“想い”がいっかな離れない。

     

     演算結果でも、応対プログラムでもない、あやふやな“想い”。

     

     そんなものが自分の裡にあるという事実。

     それにVectorが戸惑い、ためらっているさなか――

     

     

     ――異変は突然に、少年の身に現れた。

     

     

     

    「――ふぅ……はぁ……はぁ、はぁ」

     乙女の眼の前で、コリンの顔がゆがみだした。

     

     眉をひそめながら、口を開けて息を切らし始める。

     

    「――コリン? コリン!?」

     Vectorは声をあげた。自分でも驚くことに、その声はうわずっていた。

     彼が体調に異変をきたしているのは明らかだった。

     

    「いたい……あたま、いたい……」

     少年がうめきながら、さらに呼吸が浅く速くなっていく。

     

     乙女の感情パラメータが乱れる。ネガティブな方向に振れていく。

     

     不安、それに焦燥。

     それに駆られて加速した思考パルスが、メモリを検索する。

     

     思い当たった症状に、測定器の代わりにセルフモニタの数値を確かめる。

     閉鎖区域。そこからさらに転げ落ちた空間。そして、澱んだ空気。

     

     人間にとっては、ここの酸素は少なすぎるのだ。

     

     耳に少年の切羽詰まった呼吸音を聞きながら――

     Vectorは懸命にメモリを検索し、演算を行った。

     

     酸素マスクなんて便利な代物はない。

     だが、なんらか呼吸を確保せねば、コリンが危ない。

     

     もしそうなれば―――

     

     記憶のメモ帳に書かれた、いくつものフレーズ。

     彼にまつわるそれらが、ごっそり消えてしまうのだ。

     

     その喪失感を予測して、Vectorは寒気をおぼえた。

     

     これまで感じたことのない、それは“失う恐怖”だった。

     

     

     

     乙女は歯噛みした。

     

     考えろ。考えろ。考えろ。

     疾走する思考パルスが、“たったひとつの冴えたやり方”に辿り着く。

     

     かつての自分、グリフィンに来る前に体得した救命方法。

     訣別を告げたはずの過去が、いまはかすかなよるべだった。

     

     人形の自分は人間とは異なる。

     ならば、器官を通常とは違う動作をさせることもできる――

     それを実行に移すことに、彼女は寸時もためらわなかった。

     

     大きく息を吸い、自分の“肺”にため込む。

     

     そして、少年の口をふさぐように――おもむろに口づけた。

     

     乙女の躯体の奥で、微かに何かが震える音がしている。

     その音の源からできあがった空気を、そっと少年に流し込んでいく。

     

     コリンの胸が上下し、乙女の息が彼の肺を満たし――

     

     そして、戻ってくる吐息を、手助けするように乙女が吸い上げる。

     彼の吐息を、躯体の中の音の源へ送り、また浄化して戻す。

     

     自分の器官を変則稼働させて、酸素を作り出しているのだ。

     

     ――無茶な稼働だとは、理解している。

     さっきから自己診断の数値がアラートを出し続けている。

     

     だが、止めるわけにはいかない。

     

     乙女は、抱きかかえた両の腕に、かすかに力を込めた。

     ぐったりしたまま、呼吸を彼女に頼る少年。

     

     彼の命をどこまで長引かせられるか――自分次第なのだ。

     

     思考の奥で、モニタリングしている自己が語りかける。

     ――それは、人命保護の倫理コードに即した行動なのか。

     

     否、ともう一人の自己が答える。

     プログラムよりも高次のところにありながら、しかし。

     乙女を懸命に駆り立てているのは、もっと根源的な何かだった。

     

     

     それが何と呼ばれているか。自分でも信じられない、言葉。

     

     けれども、それはおそらく、ずっと在り続けたもので。

     

     デフラグの処理を妨げていると感じていた原因で。

     

     そして、おそらくは。

     会った時に種が蒔かれ、芽吹き、ゆっくりと青葉を茂らせたのだろう。

     

     信じられないが、認めざるを得ない――焦がれる想いだった。 

     

     

     

     闇の中で呼吸を循環させながら――どれほど経ったのだろうか。

     転がってきた斜面から、なにか小さなものが滑り落ちてきた。

      

     間髪入れずに、慌てたAA-12の声が通信に載って飛んできた。

     

    『すまない! 備品の調達に手間取った! 無事かッ!』

     落ちてきたのはおそらく有線で繋がった通信端末だろう。

     

     胸の裡が灼けるような痛みに耐えながら、乙女は通信を送った。

     最緊急、致命的な事態を知らせる、ブラックダウン警告。

     

    【状況、酸欠。緊急救命中。あまりもたない。急いで】

     

     短く送った通信にまともな返事は聞き取れなかった。

     躯体の負荷があちこちに影響を及ぼしている。

     

     だが、回線の向こうがバタバタと慌てた様子は分かる。

     

     思考回路内を巡るセルフモニタリングの警告を蹴飛ばしながら――

     

     

     

     銀髪金瞳の乙女は、ただ彼の命を繋ぐことにすべてを注いでいた。

     

     

     

    「――本当に、申し訳ありませんでしたッ!」

     

     赤ベレーの彼女があたしに向かって深々と頭を下げる。

     

     乾式のメンテナンスベッドに横たわったあたしは返事をしなかった。

     声が、満足に出せなかったのだ。

     

     代わりに有線接続したモニタに、文字を映してみせる。

    【あの構造は見取り図になかった。不幸な事故】

     

     事実を告げたまでなのだが、彼女――ティスはしょげたままだった。

     

     いつもなら、凹ませたままで放っておいただろうけれど。

     ただ、仕込みが過ぎたとはいえ、彼女も予想外だったのだ。

     あんな場所に、作りかけの緊急脱出通路があるなどとは。

     

     だから、言葉を続けて綴ってみせた。

    【コリンも、あたしも、助かった。自分を責めなくて、いい】

     

     表示したメッセージを見て、ティスが瞳を揺らした。

     いつもは星が煌めくような瞳が精彩を欠いている。

     

     もしかしたら――下手な慰めは意味がないのかも。

     だとしたら、逆に少し詰り気味の方がいいかもしれない。

     

     そう思って、また別のメッセージを表示してみせる。

     

    【なら、教えて。どうして、あそこまで無茶したの?】

     

     その問いに、ティスはぐっとうめいて――

     けれども、決然として、こう答えた。

     

    「Vectorさんに、もっと自分に素直になってほしかったんです。自分の中の想いにちゃんと向き合って、そして、“生きる”ことにもっと彩りを持ってほしかったの。メモリを戦闘データで埋めるんじゃなくて――たとえ、道具だと自認していても、自分が慕う相手のことは、こっそりでも心の中に住まわせておかないと……悲しい、じゃないですか」

     

     ティスの瞳が煌めく。双眸に浮かんだ涙に、照明を映して。

     

     あたしは、少し考えこんだ。

     

     以前なら、理解できなかったし、否定さえしたかもしれない。

     けれど――暗闇の底で彼の命を繋いだいまなら、少しは分かる気がした。

     

     ただ、それを素直に認めるのは、なぜかはばかられた。

     だから、こう返事した。

     

    【心配、かけたね。あなたの言葉、ゆっくり考えてみる】

     そこまで綴ってから、ふと気づいて、一言付け加えた。

     

    【ありがとう。元気になったら、また話そう】

     

     そのメッセージを読み取って、ティスがくしゃっと顔をゆがめた。

     不格好な顔を見られまいと、袖で隠して、ごしごしと拭いている。

     涙をぬぐった彼女は、泣き出しそうな寸前ながら――

     

     それでも、どこか安堵したような笑みで言った。

    「はい、元気になったら……! わたし、待っていますね!」

     

     

     

    『ご苦労さま――しっかし、自分の呼吸器をにわか浄気装置にするとはネ』

     

     モニタの向こうの女性は、苦笑半分の声をしている。

     白い癖毛をいじりながら、紫の瞳を煌めかせて、ロロは言った。

     

    『やれるとわかっていても、普通はやらないよ――人命が懸かっていてもね』

     

    【でも、迷いはなかった。何かに駆られて、それしか見えなかった】

     あたしが送ったメッセージに、彼女――ロロは興味深そうに笑んだ。

     

    『だから、アポ取りの時の質問かい――“人形は恋をするのか”、と?』

     

     彼女の声は、どこかさざめき笑いが混じっていた。

     ただ、それはあたしの伝えたことがおかしいというわけでなく。

     むしろ、自分の記憶から何かを思い出して、照れているように見えた。

     

    『ンン、そうだね。わたしなりの考えを言えば――“我恋する、ゆえに恋あり”というところになるだろうか。君がそれと認めれば、もう恋に落ちているといえる』

     

    【詭弁だわ。道具でしかない人形が恋なんて、認識錯誤でしかない】

     

    『フフン。ところが人間でさえ、“恋愛”の明確な定義や因果関係は、この時代であっても証明できていないのさ。それは病にも例えられるし、まさに一時の気の迷い、錯覚でしかない、って主張もある――でも、きみが本当に気にかけているのはそこじゃないネ』

     

     図星をつかれて、あたしは目をぱちぱちとさせた。

     元は〔:人形心理学〕の研究者だという彼女は、どこまで見えているのか。

     

    【……なぜ、あの子なのか。理由が分からない】

     

    『ンフ、簡単さ。タイプ、だったんだよ』

     

    【量産品の人形に、個別の好みがあるとは思えない】

    『それがそうもいえなくてね――きみは普段、どこでものを考えている?』

    【思考パルスが巡る思考回路。他にあるはずがない】

    『人間でいえば脳だね。じゃあ、意識や思考は物質的なものだろうか?』

     

    【……思考回路で考えているわけでない、と?】

     

     その問いに、ロロはうなずいてみせた。

     両手を組み合わせ、あごにあてながら、彼女は語った。

     

    『メモリからなる〔記憶領域〕。センサ類の窓口となる〔認識領域〕。そして、この両者の間をゆるやかに繋ぐゾーンが〔思考領域〕。うちの学問ではそう捉えている。そうだな、例えるならマインドマップという街並みにかかる、虹のようなもの。それが、〔思考領域〕だ。そして面白いのが、同機種であっても、これの色合いや形は似通りこそすれ、ひとつとして同じものがないらしい――なかなか興味深いね』

     

    【その“虹”と、あの子に対するあたしの反応と、どんな関係が?】

     

    『そりゃ決まってる。きみの虹をくぐれる人物が、コリンだったのさ』

     

     まるで謎解きだ。

     

     ロロの二つ名は“カサンドラ”のはずだが――

     “スフィンクス”も、案外似つかわしいのではないだろうか。

     

    【よくわからない。どういうことなの?】

     

    『ンンンッフ、それを話してしまうのは野暮ってものだし――そもそも、わたしは答えを持ち合わせていないね。自分で考えたまえ。人形でも哲学するのは楽しいゾ』

     

     ロロはそう言うと、横にいる誰かから、何事か伝えられたようだった。

    『――おっと、そろそろ目的地に着くらしい。このあたりで失礼するよ』

     

    【ヘリで移動? どちらへ?】

    『さてねえ。できれば、伏魔殿じゃないといいなァ……じゃあね』

     

     二本の指で軽く敬礼をしてみせると、通信回線は切れた。

     

     

     灰色のモニタに、途方にくれた顔が映っている。

     

     銀髪に金の瞳。整いすぎた造作――自分の顔なのに、見たことのない表情。

     

     あたしは、軽くかぶりを振った。

     ロロの言葉をまともに取り合うと、思考の迷子になりそうだったから。

     

     

     

     時間が夜になって、それもだいぶ更けた頃。

     

     メンテナンスルームの扉が静かに開き、こっそりと誰かが入ってきた。

     

     いや、誰かは容易に判別がつく。

     小さな背丈、華奢な身体。なめらかな褐色の肌、さらさらの黒髪。

     アーモンドをまろくしたような双眸。そこに宿るオニキスの瞳。

     

     コリンは、ゆったりしたシャツとショートパンツを着ていた。

     ラフな私服は飾り気がなかったが、逆にそれが似合っていて――

     

     そして、普段の制服よりも、むしろ“男の子”を意識させるものだった。

     

     抜き足差し足でそっと近寄ってくれる彼に、少し悪戯心が湧いた。

     メンテベッドのそばまでくるのを待って、唐突にメッセージを出す。

     

    【いやだ。人形相手に夜這いのつもり?】

     

    「ふわぁ! べ、Vectorさん、起きていたんですか!?」

    【ちょっと考え事があったものだから……どうかした?】

     

    「あの、えっと――やっぱり、心配になったものですから」

     コリンはなぜか恥じらいながら、言った。

     

    「お加減、だいじょうぶですか? ぼくのせいで無理を――」

     

    【呼吸器官に二酸化炭素が吸着してるから、いま補修材を浸透させて根気よく引きはがしているところ。あまり気持ちがいいものじゃないけど、数日あれば回復できる】

     

     

    「……ごめんなさい」

    【それ、ちがう】

    「ふぇ? な、なにか間違いました?」

     

    【言うなら、ありがとう、じゃないかしら】

    「……ありがとうございます。あと――やっぱり、ごめんなさい」

     

    【だから、どうして謝るのよ】

     

    「あの、あの……ぼく、頑張りますから!」

     

     唐突にコリンは声をあげ、ベッドの上のあたしの手をきゅっと握ってきた。

    「あなたが無理をしなくても、だいじょうぶなようになりますから!」

     

     懸命に彼が紡いだ言葉に――わたしは反応に困った。

     

     いつもなら「あら、そう」でそっけなく応えるところだ。

     けれど、いまそんな反応をするのは、不誠実に思えた。

     

     彼自身の決意のほどにかけても。

     

     あたし自身の想いに照らしても。

     

     

     だから――敢えてメッセージで表示せずに、声に出してそっとつぶやいた。

     ダメージでかすれてしわがれた、けれど、あたし自身の声で。

     

    「……期待しとく」

     

     声で伝えられた返事に、彼は一瞬、目を丸くして――

     

     そして、爽やかな笑みでうなずいてみせた。

    「はいっ、まかせてください!」

     

     簡潔で、明瞭で、このうえなくはっきりした、約束の言葉。

     

     あたしは微笑む代わりに、彼の手をそっと握り返した。

     

     

     感情パラメータがゆったりと波打ち、彼の脈拍に重なる。

     そのリズムは、不思議と心地よかった。

     

     

     

     同時刻、グリフィンS545基地、〔イセンガルド〕。

     

    「はいはい。開けゴマ開けゴマ。ほら、さっさと開陳なさい」

    「だめですよ、ローズ指揮官! これは秘匿事項で」

    「秘匿も機密も、そもそも本部から評価試験をおおせつかったんだヨ?」

    「それは……そうですが」

     

    「納品検査は顧客の大事なお仕事だ、ほらほら」

    「あの……お願いしますよ? ほんとお願いしますよ?」

    「わかってるって。一筆書くとも。きみは後方幕僚として頑張っているかネ」

    「あ、ありがとうございます!」

     

    「まあ、新兵器開発にいっちょ噛みして給料二重取りしてるけどねェ」

    「それはあまりつつかないでくださいよ――格納庫、開きます」

     

     

    「…………わーお。壮観、だね」

    「納品予定のユニットとなります。隣の格納庫にもあります」

    「さて、オモチャとしては面白いが、どうしたもんかねえ」

     

    「社長ってば……この子達、本当に対〔鉄血〕のカードなの?」

     

     

     

    〔Ep.6 「クールフェイスは恋しない」 End〕

     

    〔――Next.Ep 「朝焼けが朱い刻は」〕

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