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2008.04.09 Wednesday

極東の客人に思いを馳せる

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    月変わりなば、神戸歩き来たれり。

    というわけで、あたたかくなってきた四月でありますが、
    今回もまた神戸へ行ってまいりました。

    行きの電車の中で「携帯電話忘れたッ」とほぞをかみましたが、
    あとの祭りでございます。というわけで今回は写真なし。
    なにとぞご容赦くださいませ。

    行きの電車の中ではある小説を拝読。
    読みながらイロイロと叩きのめされておりました。
    いいのさ、ノックダウンされても。立ち上がれば試合は続く。

    以降、長くなるので折り返し〜。
    -------------------------------------------

    【旧居留地】

    元町駅で降りて向かった先は駅の南、旧居留地です。
    開国してから、日本滞在の外国人達が住まった一角。
    アメリカの旧領事館などがあります。

    北野の異人館とは異なり、ここは観光地然としておりません。
    旧居留地の趣き深い建物も、中は手が入れられて、
    テナントが入って今も現役で働いております。

    観光地然としてないということは、
    ガイドマップに逐一載っていないということであり、
    いきおい徒歩でさまよいながら探すことになります。

    通りを歩きながら、頭をきょろきょろとさせて、
    それっぽい建物があれば駆け寄って確かめてみる。
    壁に「旧居留地○番館」と書かれてあれば当たりです。

    まあ、見た目からして独特の色気が漂っているので
    間違うことはまずないですが。

    機能一辺倒な現代のビルに比べて、
    壁面や窓枠に無用ともいえる装飾がほどこされているのが特徴。
    でもこの部分がなんともオシャレでたまりません。

    うろうろしつつ、ふと、気になる建物があったので入ってみました。


    【神戸市立博物館】

    ギリシア建築っぽい外観の建物は、入り口扉のガラスが真っ黒。
    おっかなびっくりしながら中へと入りました。
    なんでも1935年築の旧横浜銀行神戸支店の建物なのだそうです。

    ルーブル美術館展が予定されていると知り、チラシを一枚拝借。
    これは来月の神戸歩きネタに使えそうです。

    さて、常設展示だけでしたが、なかなかに見ごたえがありました。
    縄文弥生の頃から始まって神戸の歴史を披露してくれています。
    華やかになってくるのは、やはり開国してからの神戸。
    かつての居留地を再現した模型が展示されていました。
    小さいながらも、それはまごうことなき街。
    模型をみながら、Ticoは、ふとあることに思いを馳せておりました。

    国内で売られている地図だと日本が大体真ん中にありますが、
    Ticoは見るたびにつくづく夜郎自大な構図だと思っております。
    むしろ世界の認識からすると欧州を中心にした地図が理にかなっております。
    まあこれはこれで、欧州夜郎自大ではあるのですが。

    さて、そんな欧州メインな地図を広げてみると、
    日本なんぞホントに地図の端っこ、まさに「極東」なのであります。
    黄金の国ジパングなどと紹介されておりましたが、
    こんな世界の端にまでやってきた欧米人の心境をつくづく考えてしまいます。
    彼らは何を胸に抱いて日本にやってきて、実際にこの目で日本を見て、
    何を思ったのだろう。模型を眺めながら、考えこんでしまう始末。
    帰り際、ドイツ人の観光客の一団が博物館に来たのを目にしました。
    こんな世界の端っこに彼らは何を求めてやってくるのか。
    興味が尽きません。

    さて、博物館を出て、深呼吸すると、潮の香りがぷんとします。
    猫のひたいのような土地の神戸では、歩いてすぐそこが海。


    【メリケンパーク】

    開国されて外国船の荷揚げ場となったのがメリケン波止場。
    そこを埋め立てなおして整えたのがいまのメリケンパークです。

    てくてくと公園を歩いて、ふわっと視界が開けると、そこは海です。
    遠くには水平線が広がっていて、船の影がへんぽんと浮かんでおります。
    なんとはなしに、腰をおろし、しばし見入っておりました。
    神戸港なんぞ内海もいいところで、その先には淡路島があり、
    鳴門海峡があり、四国があり、そこを抜けてようやく太平洋ですが、
    それでも一続きの海には違いありません。

    ざぶんざぶんと波が押し寄せるのが、なにやらえらく怖い気がしました。
    「われは海の子」なんて唄がありますが、どうやらTicoは浜の子が
    せいぜいなようです。とても大海原に繰り出そうという気にはなれません。

    それでも、水平線を見ていると、なにやらあこがれのようなものが
    湧いてくるのを感じます。あの波の向こうに何があるのかと考えると、
    好奇心がじわりと心に滲み出してきます。

    さて、ひとしきり波を眺めたあとは、メリケンパークを散策。
    公園内には、複製のサンタマリア号がどしんと飾られておりました。
    複製だからといって、ただの模型とあなどるなかれ。
    実験のために、ちゃんと欧州から日本までどんぶらこっこと
    航海してきた戦歴の持ち主なのです。

    全長は30メートルを越すとのことでなかなかの大きさでしたが、
    それでも大洋の広さに比べれば芥子粒でしょう。
    よくまあこんなもので海のかなたに出かけようと考えたものです。


    【神戸海洋博物館】

    メリケンパーク内にあったので、ちょっと覗いてみました。
    中はいろんな船の模型がずらり。なかなかの壮観でしたが、
    わけてもTicoが喜んだのが、ヴェネティアから寄贈されたという
    本物のゴンドラです。ARIAファンなら涙ものですが、
    最初見たときの感想は「デケェェェェ」の一言。

    本場のゴンドリエーレは筋肉ムキムキの兄貴がやっていて、
    男の中の男の職業とされておりますが、むべなるかな。
    この大きさを漕ぐとなるとよほどの力が必要になります。
    ARIAでウンディーネが漕いでるのは電磁推進か何かあるに違いありません。
    オドロキと共にまたひとつ夢が砕かれました(苦笑)


    【神戸元町南京街】

    ここまで回ったところでお昼を既に回っていたので、
    せっかく食事をとるなら、と思い南京街を訪れることに。

    例の餃子騒動の風評被害で中華街は軒並み苦境らしいですが、
    とりあえず南京街はそれなりに人通りはありました。
    屋台でちょっと買い食いしながらぷらぷら歩きます。

    以前立ち寄った「天仁茗茶」というお店で烏龍茶を購入。
    量り売りしてくれるところなのですが、色々と取り揃えてあります。
    前に飲んで美味しかった水仙という種類を300g弱購入。

    さて本格的に食事をとろうと思って、入ったのは広東料理のお店。
    扉をくぐると店員が「満席ですのでお待ち下さい」てなことを。
    はて、席は空いているのに面妖な、と思っていると、
    団体の観光客さんがぞろぞろ入ってきて、なるほど、と思った次第。

    しばし待って席に座りましたが、どうも店員の対応がつっけんどん。
    日本語が流暢でないのをみると、中国の方なのでしょう。
    にしても対応悪いなあと思って、ふとわが身を見てみると、
    ふむ、なるほど、四人が座れる席を一人で占拠。
    かきいれ時の昼間にこれは嫌われるわな、と思っていると、
    こちらに断りなく相席にされる有様。
    これは早々に退散するのがよさそうだと思い、食べてそそくさと退場。

    南京街を訪れたのは今回が二度目ですが、どうも店を構えている
    料理店での店員さんの応対はあまりよろしくないようです。
    まあ三度目の正直という言葉はありますから、次は別の店に入ってみて、
    それでダメなら屋台で買い食いするのがよいかもしれません。
    屋台で呼び込みしているおばちゃんのほうがよほど愛想があります。

    ちょいとゆっくりしたいなあと思い、
    前回行けなかった茶館へ足を向けました。
    メインの通りからちょいと路地に入ったところにある隠れ家っぽいお店は
    「椿茶藝館」。ほんとに小さな小さなお店です。
    笑顔で出迎えてくれる店員さんに、ほっと一安心。
    茶館はくつろげる場所でないといけません。
    メニューとにらめっこして、凍頂烏龍茶を注文。
    飲みながら小説をじっくり読んで、打ちのめされてみたり。
    受けるショックは短期間に大きければ大きいほどいいと思うので、
    続編を帰りに全部買おうと決めました。またむだづかいです、タハハ。

    小一時間は茶館で本を読み、お店を後にしました。
    そのあとはまっすぐ駅へ。今回の神戸歩きはひとまずこれで仕舞いです。

    -----------------------------------

    次回はルーブル美術展を見に、再び神戸市立博物館かな?
    北野の異人館もまだ巡ってないところがありますし、
    六甲の山の中で一泊二日の温泉旅行なんて手もあります。
    当面は神戸歩きのネタに困ることはなさそうです。
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