こんばんは、Ticoさんです。
今月誕生日ということで、マイプレゼントが本日届きました!
先の年末年始に東京で開かれていた「転天」POPUPSHOP、
そこで販売されていたB2タペストリーの事後通販が届いたのです!
前々から待ち遠しかったのですが、やっと部屋に飾れて満足ゥ……
というわけで今回のブログ記事は
「またまた追加で転天のタペストリー買ってみた」
でございます。タペストリー絵柄の感想とか飾ってみた感想とか徒然に。
なお、前回のタペストリー記事はこちらからご笑覧ください。
■イラストについて思うところを
さて、下記の告知ツイートにあるように、
このバニー姿のユフィアニ、POPUPSHOP向けの描き下ろしなんですよね。
前回のPUのチャイナドレスと同じ感じ。
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— メディコス・エンタテインメント_総合 (@medicos_et_02) December 1, 2023
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(1/2) pic.twitter.com/btZL1ky2LG
バニーなのでセクシー系なんですが、いわゆるスーツでないのが
世界観的にもイイ感じですね。セクシー系バニードレス感。
どちらもミニスカートに二―ハイソックスで絶対領域が眩しいのですが、
露出で言うとアニスの方が結構大胆なのが「いかにも」感ありますね。
おへそ出しているし、ビスチェの脇が編み上げになっているし……
ただ、もちろん「ユフィアニ」ですから、
この姿のアニスをどうこうするのはユフィだけの特権ですよ?
きっとノリノリで編み上げ紐解いたりしたんだろうなあ。
対してユフィはおとなしめに見えて……
腕はまるっと肌を見せているのが結構大胆ですよね。
スカートは前短め後ろ長めで、セクシーさと慎ましさを両立させた、
いかにも彼女らしいセレクトです。
どういう状況でこういう恰好したんだろうか、とか考えたんですが。
さすがに人前ではやらないでしょうから、離宮内の身内向けの
びっくりパーティでお披露目したんでしょうか。
ほら、後で間違いなくイリアさんとレイニに怒られるヤツですよ。
■そして飾ってみた
はい、前から場所は確保しておいたんですよ。
というか物理的にもうここしかスペースがない。
タペストリーが縦デザインなら泣いてるところでした。
【見上げるとバニードレスのユフィアニ。眼福、眼福でございます】
【モニター前の景色がこんな感じ。転天の圧がすごいぞ!】
なお、このサイドにもさらに転天タペストリーが飾ってあるので、
壁全体の火力がすごいです。なんか百合の力でビッグバン起きそうだよ。
そういえば、事後通販買った特典で、うれしいことに
ポストカードもいただきまして。これも飾ってみました。
【もーちょいフレームに凝りたいですよねえ】
いやー、しかし、これでもう物理的にスペースは無いから、
新規購入は打ち止め……と思いたいですが、
出てきてデザインが良かったら、また買うんだろうなア。
次どこに飾ろうか? 本格的に部屋の模様替えするか?
そんなこんなで転天推しのタペストリー買い感想でした。
応援しているからアニメ二期来ませんかねえ……待ってます!!
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年度末、お仕事がいそがしくてブログも更新滞りがち。
いや、元から不定期更新ですが、これの感想は早めに書いておかねばと思った!
昨年、作品が次々とアニメ化されたFUNA先生の期待の新刊、
「ろうきん8」原作小説最新刊が発売されました!!
ドレス姿のミツハが凛々しい&カワイイ。胸はないけど美人顔立ちさんだよね。
というわけで今回のブログ記事は、
「読書レビュー:『ろうきん8』原作小説9巻 読了! 」
と題してこれまた感想を徒然に綴ってみたいと思います。
なお、前作8巻の感想記事はこちらからご笑覧ください。
■世界を股にかけるグレートプリテンダー……?
さて、たびたび言ってますが、FUNA先生の作品シリーズの中で、
「ろうきん8」のミツハは一番詐欺師な印象が強い主人公です。
本人はだましているつもりはないんだろうけど、
素性を詐称して色んな顔を使い分けて地球も異世界も股にかけて
大勝負を張るのが本作の醍醐味であります。細けぇことはいいんだよ!
ただ、詐欺師というには人情に篤い子でもあって、
そのあたりで弱みを衝かれて個人的な窮地に陥ったり、
あるいは善行を大々的にやってみたりが、また愉快だったりします。
今回も
ボーゼス伯令嬢ベアトリスちゃんの社交界デビューで奔走したり、
帝国の蠢動に応じて結局隣国の危機を救ったり、
地球でマネーロンダリングに使っている店員の誕生日を祝ったり、
はたまた新大陸の傘下の商会が襲われたら報復に出たり……
怖いもの知らずでありながら、抜けたところがあり、
そして(大事なので再度)結構人情に篤いので、
そのあたりが気ままに振る舞いながらも自然と憎めないキャラですね。
気ままと言いつつ、結構コレットとサビーネには
徐々に押されてきてるよね……まあ、この子達は共犯関係に近いけど。
共犯と言えば、ウルフファングさん達も今回出番があるのが嬉しい。
ミツハにとって地球での一番の理解者で味方よね、いい連中だ。
比べてみると「のうきん」のマイルはもっと能天気ですし、
逆に「ポーション頼み」のカオルはもっと慎重で現実的。
FUNA先生の主人公ガールはみんなぺったんガールズ、
かつ、結構おっさん趣味で自由気ままなところが共通ですが、
やはりそこはミツハはミツハならではの持ち味がありますね。
■個人的にはAudible版もオススメしたい!
さて、この「ろうきん8」ですが、個人的にはAudible版をおススメしたい!
本作はミツハのモノローグが地の文にあって、結構それが楽しいんですが、
アニメによる映像化ではそのあたりの妙味が十分に活かせてなかった感があります。
しかし、Audible版の「ろうきん8」では平井祥恵さんのナレーション、
というか一人芝居がホントに決まっていて、聴きながら
「おお、これぞまさにミツハ!」と感動すること請け合いです。
……なんかちょっと腹立つ喋り方までまさにイメージそのままだ!
というところで、さくっと感想書いてみました。
アニメ二期は難しいでしょうけど、アニメ化範囲以後、
子爵領を得てからの活躍(暗躍?)ぶりがホントに楽しいので、
「ちょっと気になってるなあ」という方はぜひぜひ。
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2/20は二重にめでたい日でございます。
ひとつは「転天」シリーズの新作が出たから。
そしてもうひとつは、「転天」タッグの新作が出たから!
著:鴉ぴえろ先生、挿絵:きさらぎゆり先生、という転天タッグで始まる新シリーズ、
『聖女先生の魔法は進んでる!」第1巻が発売でございます。ぱちぱちぱち。
というわけで発売日の深夜にさっそく電書で読んだ感想を、
「『聖女先生の魔法は進んでる!』新作第1巻感想!(少しネタバレ)」
と題して、ブログ記事で感想を徒然に綴ってみようかな、と。
なお、同日発売の「転天」第8巻の感想記事はこちらからご笑覧ください。
■オープニングのボケツッコミからして楽しい
さて、本作のオープニングからして、まず面白い。
聖都に向かう聖女先生ティアと、一番弟子トルテとの、
道中会話から始まるんですが……
遣り取りからして明らかにボケ役のティア先生と、
ツッコミ役のトルテという漫才のような会話劇が読んでて微笑ましい。
ただ、会話の中で実はティア先生がトンデモなことをしてるのが明らかになり、
このティア・パーソンという聖女先生のすっとぼけ系天然強者っぷりに、
Ticoはまず惹かれました。
まあ、あとから教え子が追加になると、トルテも感覚おかしいのが分かって、
ボケ二枚になったりするドミノ倒しが面白いんですが。
■教え子たちのリアクションから窺う聖女先生の心情
さて、本作は聖女先生ティアの視点で物語が綴られるのに、
ティア自身の感情はあまり目立って描かれないのがポイントです。
過剰に感情を昂らせることがいまのところないんですよね。
だから、ティア目線でのお話にも関わらず、
教え子たちのリアクションや、彼女たちとの会話で、
読者自身にティア・パーソンという聖女のトンデモぶりが明らかになっていきます。
このあたりの描写の妙はなかなか唸らされるものがあり、
ティア目線で教え子たちの成長を見守る視点を与えられつつ、
物語っているティアなる聖女はどんな人か、読者に巧妙に開示されていく、
「手札が明らかになっていくドキドキ感」がたまらないのです。
■聖女の魔法に対する解釈や構築に唸らされる
本作では「聖女」という存在が、聖魔法を扱う術者として敬われていますが、
本来は支援や回復といったバックアップ要員として捉えられるのが聖女。
ところがティア先生は、聖魔法を独自解釈で魔改造して、
トンデモな効果を発揮してみせます。
聖魔法には「浄化」「結界」「祝福」という3つの力があるのですが、
これを独自に組み合わせたり、従来の用途とは違った解釈で使ったりして、
徒手空拳でもティア先生は人外かと思われる力をふるうことができます。
このあたりの魔法理論の組み立ては、『転天』でもおなじみですが、
本作ではより分かりやすく解説されていて、思わずうならされるところです。
■教え子たちがまた可愛い&いじましい
さて、本作の魅力はなによりも聖女ティアの教え子たちでしょう。
一番弟子のトルテ。
魔国の皇女で竜の血脈を引くエミーリエ。
聖国の王女たるアンジェリーナ。
まずトルテは一番背が低いながらも、ティア先生の一番弟子だけあって、
先生の教えがトンデモ系だと知りつつ、割とその方式に染められてるのがミソ。
オープニング後は彼女もボケに回るパターンが出てきます。
トルテは一番素直で純真、一生懸命な「バニラ娘」感あるのですが、
なにげに彼女の出自は第1巻では明らかになっていなくて、謎が後々引きそう。
エミーは赤毛で角付きの元気っ子。腕っぷしに自信ありなのもポイント。
彼女は冒頭からティア先生につっかかっていくので出番も目立ち、
結構人気出そうな感じのキャラ造形していますねえ。
ティア先生との手合わせを経ながら、先生の実力を思い知って、
ついてくるようになるシンプルだけど分かりやすい性格しています。
アンジェが1巻途中まで謎ッ子だったんですが、
そこで事件が起き、ティア先生とは因縁持ちだったことが明らかになります。
ただ、その因縁が明らかになると同時に、ティア先生の過去も開示され、
聖女ティアがなぜこんなトンデモになったかの想いの根源も描かれます。
この教え子たちが、ティア先生のもとに集まり、
最初は互いにぎこちなかったのが徐々にまとまるようになり、
サポートし合うようになって――ティア先生の理念に共感して、
彼女の目指すところについていくまでの高まりっぷりが、読んでてグッと来ました。
■なぜ聖女先生は異端(トンデモ)になったのか
もっとも優秀な聖女と称えられつつ、すぐに異端とされて辺境へ追いやられた、
聖女先生ティア・パーソン。
彼女がトンデモなほど力を追究し、聖魔法を魔改造しちゃった原因と言うのが、
四年前の悲しい事件と、この世界の舞台設定が深くかかわっています。
ちょっと間違えば、ティア先生って、乙女の皮をかぶった
「血闘神」裸獣汁外衛賤厳なんですよ……ダンジョン単独踏破ってなんじゃい。
このあたりはぜひ本作を実際に目を通してご確認いただきたいです。
特に世界の歪みである「ダンジョン」という存在が、
かなり重要な要素になってきますし、クライマックスも
禁域とされるドラドット大霊峰の攻略という熱い展開なのでございます。
しかしクライマックス前に思わず脳裏に
コンテンツ開放
禁域踏破 ドラドット大霊峰
というテロップが出てしまったのはここだけの話なFF14脳のTicoです。
■革命じゃなくて反乱? 気になるお話の展開
さて、ティア先生のダンジョン攻略、実は聖国のいまの政策とは反しているんですよね。
だからこその異端認定だと言えますが、ティア先生の決意は固く、
自分達の実績を見せることで、現政策を改めさせようとしています。
『転天』が革命なら、さながらこちらは反乱(レベリオン)といった風情。
そう考えると、すっとぼけ系天然最強キャラなティア先生、
実は結構考えて「これしかない」と思い切って行動に出てる感あります。
そして、話は聖女ティアと教え子たちのささやかな反乱の狼煙で幕を開けるのか、
と思いきや、1巻のエンディングチャプターでまさかまさかの展開ですよ。
どうも力づくでは解決できそうにない陰謀の匂いも漂ってきて、
はたしてティア先生と教え子たちはこれからどうなるのか!?
って気になるところで2巻が早くも待ち遠しいところです。
というわけで、『聖女先生の魔法は進んでる!』第1巻の感想でした。
いや、転天タッグの新作と言うことで期待していましたが、
予想外の方向に予想外に良いものをお出しされて驚きと満足感はんぱない。
『転天』とはまた異なる形ながら、実に熱いストーリーでございます。
これからティア先生の理念が、聖国王宮の意向とぶつかったり、
エリーやアンジェの身分がまた絡んできたり、トルテがそれであわあわしたり、
隠された陰謀が触手を伸ばしてきたりしそうですが、
これはたぶんどう転んでも面白いぞ! 続きはいつでしょう、期待大です!!
]]>こんばんは、Ticoです。
月曜夜の深夜1時ですが、興奮の冷めやらないまま、ブログ書いてます!
なぜなら「転天」の小説版新作が発売されたからー!!
電書派のわたしは0時になると速攻でkindleを更新かけまくって、
読みふけり始めました。いやあ、今回もページをめくる手が止まらぬ止まらぬ。
というわけで今回のブログ記事は、
「書籍版『転生王女と天才令嬢の魔法革命』最新第8巻感想!(少しネタバレ)」
と題して、感想を徒然なるままに書いてみたり。若干のネタバレあるのでご注意ください。
なお、前作7巻の感想記事はこちらからご笑覧くださいませ。
■不穏で始まるSIDE:ユフィ
前作7巻が魔学都市建設と騎士団長就任に伴うSIDE:アニスの話でしたが、
今回は時間軸が少しダブりながらも続きを扱うSIDE:ユフィの話ということで、
主にユフィ視点で話が進んでいきます。というかアニス視点はオープニングだけな気が?
逆に言えば、ユフィリアの世界ってこんなふうに見えているんだ、と
新鮮な驚きがありましたね。
そんなSIDE:ユフィの第8巻、
とあることでユフィが体調を崩すところから始まります。
それもただの体調不良じゃない、精霊契約者ならではの症状で、
読んでいて結構鳥肌の立つ不吉を感じさせるものでした。
■精霊と竜、キレると怖い二人
今回の事件は、西部の貴族がユフィの逆鱗に触れたことが発端となります。
ユフィがブチギレた時の描写も怖かったですが、それもアニスが関わる問題だからこそ。
そしてまあ、もっと怖いのがアニスだった。
「愛するユフィをそこまで怒らせて、なおかつ自分も舐められた」と感じたアニスが、
これまたブチギレるんですよ。ユフィが慌てるぐらいに。
ここで二人のキレ具合に注目すると面白い。
根っこは互いを大切に想う気持ちと、腐敗した貴族層への呆れがあるんですが、
ユフィはまだ純粋にアニスを慕い想うばかりに怒ったのに対して、
アニスは長年蓄積してきた鬱憤や鬱屈が溜まっている分、
むしろ爆発するとおっかないのは実はアニスの方だっていう。
このあたり、書籍版でずっとおいかけていると、
主人公アニスの心情変化も読み取れていいですね。
かつては奇天烈王女で良しとしていた彼女が、真っ当に怒るようになってきた。
それは心の鎖をユフィにほどいてもらった証左なんですよね。
しかし、二人がキレるシーンはそれぞれに迫力あって、
読んでてなかなか鳥肌が立ちました。
いや、見た目こそ可憐な少女たちですけど、彼女たち、精霊と竜ですからね?
作中で「国を滅ぼしかねない」と言われてましたけど、誇張でもなんでもなく。
■フォローに回る意外な人物たち
そんな危なかっしいアニスとユフィのフォローに回るのが、意外な人物。
ここはネタバレになってしまいますが、ひとりはリュミエルで、もうひとりはレイニ。
この二人のためだけに幕間が設けられているぐらい、本巻ではキーパーソンです。
リュミエルは「人であった人ならざる者」「歴史を見守ってきた者」という立場から
アニスとユフィに色々助言をくれて、その中で彼女の過去や心情も描かれるのがポイント。
割と謎の人物でしたから、どんな願いや想いがあるか明らかになったのが嬉しい。
対して、レイニは「ユフィアニの身近にいる人」「人として二人を支える者」として
描かれていて、行動も考え方もより積極的で前向きです。
というか、ユフィの懐刀としてレイニがここまで成長したんだなあ、と思うと、
書籍版2巻のおどおどした気弱な女の子がこんなに立派に……と泣けてきます。
まさに幕間は、リュミエルとレイニの会話で成り立っていますが、
互いに考えに違いはあるものの、アニスとユフィを助けたいという想いは共通で、
そこも読んでいて心温まる内容でした。
■深堀される王国の国内事情――次の展開への布石?
さて、今回の物語のファクターとして大きくかかわってくるのが王国西部の実情。
隣国との国境守護でありつつも、一方で交易地でもある場所だけに、
いろんな利権だのが絡んでにっちもさっちもいかない、というところですが……
これで今回、パレッティア王国の国内地図が出来上がった感あります。
WEB版では王国西部の描写は無かったですからね。
同時に中央、東部、北部、南部と今巻では触れられていますが、
なるほど、これが王国の概観か、とすっきり見晴らしが効いた印象です。
西部のゴタゴタはエピソードの肝になるので語りますまい。
個人的にとある人物の潔さと、ユフィアニの仕置きが、とてもよかったです。
女王たるユフィと、王女たるアニスがここまで「上に立つ者」として
ビシっと決めるシーンはこれまでなかったので、かっこよかったですね。
ところで隣国とつながる西部について触れたということは、
期待していいんでしょうか? WEB版の皇帝陛下、結構好きなんですよ。
■終わりよければすべて良し――異なる世代のそれぞれの絆。
今回のエピソードの締めはとあるイベントが行われることになるんですが、
それを観覧するために、「親世代」が揃うのもポイント。
オルファンス先王やシルフィーヌ王太后、それにグランツ公、スプラウト騎士団長、など、
彼らもまたかつて内戦という激動の時代を共に駆け抜けた同志であり友人であり、
その彼らの会話をユフィが傍で聞く、というのが良いシーン演出でした。
互いに思い出話に花を咲かせつつも、
改めて動乱を収めたオルファンス先王の功績、
そして彼の仲間たち友人たちの絆が深さがこれまた印象的でした。
話の内容は伏せるとして、ユフィアニにとってもまた、
互いに想う人は一人だけしかいないとしても、
支えてくれる同志や友たちはいるわけで。
読者としてはそのあたりを重ねつつ、
「いつかアニスとユフィにも、友たちと思い出話ができる時が来てほしい」
と切実に願う次第でありました。
■今回も見逃せない! 甘々なユフィアニ!
ユフィが体調不良ということでムフフなシーンはないんですが、
(たぶん「そういう行為は人の欲求だから」じゃないかと推察)
代わりにより深く互いを想い合う描写やシーンがあって、今回も見逃せない甘々が!
あー! 尊い! あー!! となる場面が二か所ほどあって、
本当にこの二人は心から愛し合っているんだなあとなりました。
寝起きのピロートーク、ついばむようなキス、互いの存在を確かめるようなハグ。
このあたりのね、敢えて艶っぽさを排しつつも魅せる「濡れ場」シーンに、
むう、鴉ぴえろ先生、また筆力をあげなすった……!となりました。
というわけで、小説書籍版最新刊の感想を徒然に綴ってみました。
まだまだ続くぞ「転天」の物語! 次巻以降も楽しみだぜ!
そしてできればアニメ二期をぜひともぜひともお願いします!
おしのびデート、アル君との和解、アレとの決戦とか見たいんですじゃああ。
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現代地球ならたぶんプロイセンがヨーロッパで布武してた頃。
いやあ、兵站と兵制を書くだけでも、ここまで読ませるとは!
【たぶんいま一番ホットな戦記ものと言えましょう!】
今回のブログ記事は、こちら。
「『オルクセン王国史』第1巻 買ってみた読んでみた」
と題して、感想などを徒然に語りたく思います。
作者は樽見京一郎先生。
元は【小説家になろう】や【カクヨム】でWEB連載されていた作品です。
昨年2023年12月15日に書籍化されて商業出版。
ミリタリ界隈では「すげえぞこの作品」と静かに話題になりつつも、
Ticoはすぐに買うに至らなかったのですが、このたび、
ある方の勧めで書籍版小説を購入して、ドはまりしましたッ。
未見の方にも刺さる人にはめっちゃ刺さるとおもうので、
ぜひ読んでもらいたいと思い、面白かった点、魅力的な点、語ってまいりますよ!
■戦争を描く前に兵制と兵站の描写で圧倒される!
WEB版の冒頭で掲げられた作者からのメッセージ。
「平和なエルフの国(村)に、野蛮なオークが攻め込んできた」
そんなよく見るフレーズ。
ではなぜオークたちはエルフの国に攻め込むのか。
一つの国を亡ぼすほどの軍勢を、どうやって送り込んできたというのか。
そんな疑問に挑む、ひとつ異世界近代ファンタジー戦記。
そう、この作品はオークの国がエルフの国へ攻め入る端緒から、
そのオークの国がいかにして精兵を鍛え、運用し、
エルフの国を滅亡せしめるに至ったかを描く戦記物なのですが……
まずですね、オークの国オルクセンがどのように成り立っているか、
その兵制はどのようになっているか、兵站はどう運用されているか、
これがすさまじく緻密かつ面白く描かれています。
・オークは大量に飯を食うので兵站の確保が必須
・オーク民を養うには農業と工業の振興が不可欠
・そのためにも多民族共生で補いあう社会が必須
という「オルクセン」という架空の国家に血肉を巡らせるために、
ガツンガツンと骨太の描写を入れてきます。
しかもそれが設定倒れじゃなくて、ストーリーテリングに織り込まれて
読ませる読ませる。気が付くとページを繰る手が止まらない。
オルクセンすごいじゃん、無敵じゃん、チート系国家か?
と読者が思いかけたところで、この物語の語り部である
人物自身の手で思わぬ弱点を指摘されるところは、
ちょっとしたどんでん返しをもらって「あっ」となりました。
精強なりオルクセン。
しかし、物語の語り手は驚嘆しつつも冷静に見つめています。
■語り手たるヒロイン、ディネルースの魅力
さて、本作が不思議とゴツゴツした印象にならないのは、
お話の視点が、亡命してきた黒エルフの族長ディネルース、
彼女の目を通して語られるものによるところが大だと考えるところです。
黒エルフ、いわゆるダークエルフですが、悪の種族じゃありませんよ?
むしろエルフ族では少数民族に属していますが、
その彼女達、黒エルフが「民族浄化」に遭うところから話が始まります。
なかなかハードですよね。
ディネルースは復讐に燃える女戦士なわけですが、
一方でみずみずしい好奇心と感情をもって、
それまで未開の地とあなどっていたオルクセンを目の当たりにし、
驚嘆しつつも、冷静に分析するだけの知性も持ち合わせています。
いわゆる「強いオンナ」なんですよ、彼女。
そんなディネルースがオークやコボルトの将軍たちと交流を持ち、
とりわけ稀代の傑物であるオルクセン王グスタフを見つめるまなざしは
どこか優しく、たおやかなものを感じさせるは作者の筆力の勝利でしょう。
オルクセン王グスタフはオークとしては並外れた知性の持ち主ですが、
その人物描写が嫌味にならないのは、ひとえに本作が
ディネルースという女性を通して語られていることが
大きく寄与していることでしょう。
■買うことを勧めてくださった――コミカライズに感謝!
さて、本作なのですが、昨日1月12日から、WEBコミック「ノヴァ」にて、
野上武史先生の筆によるコミカライズが連載開始となっています!
【グスタフ王がすごいイケメンオークだし、ディネルースかっこいい!】
このコミカライズがさすが野上先生ですっごい迫力ありますし、
原作の骨太さに筆のタッチがビシビシ決まっていて良いのですよ……!
実のところ、Ticoも気になっていた作品で、さりとて
「とりあえずコミカライズ出るなら、待とうかな」状態だったんですよ。
それで、コミック版で読んで行こうかな、と思っていたところへ、
野上先生からこんなツイートが投稿されました。
僕はね、原作版「オルクセン王国史」をね
— 野上武志 takeshi NOGAMI (@takeshi_nogami) January 13, 2024
商業出版で完結まで読みたいんですよ。
そのためにはみんなにTHORES柴本先生挿画の、美麗な原作を買って欲しい!
だからコミカライズ版は、原作版をみんなに読んでもらい、買ってもらうために描きました。https://t.co/LlDkbkrSSC
つまりですね。… pic.twitter.com/JAK92OrarV
むお、たしかに! 原作小説を本買いしないと続かないわ!
というわけで、Amazon Kindleですが、電書版をぽちっと購入。
ホントは紙の本を買うのが一番の応援なんだろうけどね……
そして、まあ、書籍版小説を読んで見事にドはまりした次第です。
続きを……読みたいけど、WEB版を読みだすとキリがなさそうだなあ。
書籍版2巻を切実に待つ次第です。
年明け色々あって、メンタル的にごろごろしてたんですが、
こうやって面白い本と巡り合えると、癒しにも励みにもなりますなあ……
骨太かつ考え込まれた舞台設定と物語に酔いましょうぞ!
『オルクセン王国史』、戦記物として極上の逸品ですよ!
]]>色々新年イベントこなした後、2024年最初に見たアニメがこれ。
もう作品アートからして叡智系だと分かりすぎる本作。
いや、とんでもない作品が始まったもんだと驚愕しましたよ。
ところが、原作コミックスまで手を出したところ、
「……これ、単なるエロ売りの漫画じゃないぞ!?」と別の意味で驚愕し、
今回のブログ記事を書くに至った次第。
と言うわけで今回は
「『魔法少女にあこがれて』を推してみる」
と題して、アニメの魅力と原作コミックスの魅力、
この二つから本作の熱いところを語ってみたいと思います!
■ファーストコンタクト:アニメ版の衝撃
まず2024年冬アニメの初弾として放送・配信された本作第1話を
見た時のTicoさんの感想がこれ。
「 #魔法少女にあこがれて 」第1話視聴。今季随一の叡智枠とお見受けしました。えーと……痴女ルック、触手拘束、スパンキング、生着替え、くすぐり責め、あられもない表情(意味深)、とまあ上級者向けの癖満載でぶっとんでました。いいぞもっとやれ。がんばれ、うてなちゃん。#まほあこアニメ
— ticoruzel (@ticoruzel) January 4, 2024
……煩悩まるだしやないですか(あきれ)。
実際、監督がかの『To Loveる』を手掛けた方ということで、
こういう叡智な描写には定評がありすぎるんですが。
単なる叡智枠というだけでなく、少女同士の絡みということと、
主人公がヴィラン側で、だんだん自分のS性癖に目覚めていくという
展開に何か滾るものを感じてしまったのですよ。
「Sに目覚めていく過程を描くのは斬新だ」と評されていて、
だからこそ、これから主人公の柊うてなちゃんが
どう転がっていくかが楽しみであり、待ちきれなくある。
そこで当然のごとく、原作コミックに手を出した次第。
幸い、Amazonではprimeで3巻まで無料で読め、
kindle版もセール割引して販売されていたのですが……
原作コミックスを読んで頭をガツンとされた気分でした。
そしてこう思った次第――
単なるエロではない、認識を改めねばならない、と。
■セカンドインパクト:原作で語られる悪の矜持の在り方
さて、原作コミックスは、なんと既刊10巻まで出ております。
結構、知る人ぞ知る名作だったんですな。
面白いけど、人にお勧めしづらい、そんな感じ。
ここでTicoが「頭をガツンさせられた」のが、原作コミックス2巻最後のエピソード。
アニメ視聴組には、先行きを期待されてしまっているマジアアズールの話なんですが、
彼女がある行動に出ようとしたときに、
主人公であるマジアベーゼ(=柊うてな)は是とせずに否定し、一喝するんですよね。
ここで、「ああ」と得心した次第。
ある意味でタイトル回収。主人公の悪役ムーブは隠れたSの発露ではあるんですが、
同時に魔法少女という輝かしい存在への憧れであり、愛だったんだな、と。
そこからはもうページをめくる手が止まりませんよ。
普段のおどおどして陰キャな柊うてなの姿と、
凛としたヴィランであるマジアベーゼとのギャップ。
他のヴィラン達との絡みや交流。
そして自身の「悪の矜持」を持ち続け、
「最終的に魔法少女に倒される敵役」としての覚悟を示しつつ、
これでもかと自分の癖を満たすためにヴィランの道を突き進む意志の強さ!
特に話が進んでいくと、ヴィランとしての彼女もどんどん貫禄がついてきて、
特にシリアスな場面では頼もしくもあります。
そうなんですよ。この作品はエロだけど、エロだけじゃない。
ヴィランという生き様を通して、柊うてなという少女が成長し、
自分の「好き」と「愛」を探究していく熱いストーリーなんですよ!!
……まあ、結果的にやってることはアレなんだけどな! うん!
■サードインプレッション:個人的にここ好きポイント
・アニメ版の主人公の声、柊うてな役のCV和泉風花さん、良い演技ですよね。
いまのところ、おどおど陰キャ声ですが、責めに回っている時の
ぞくぞくする色気はなかなかのものですし、だからこそ、
先々のエピソードでシリアスなシーンでの声がどう出るかが楽しみ。
・アニメ版、円盤買うのを決めました。これはなんというか包み隠さずに見たい。
特に第2話でムーディな劇伴だけだった時に、マジアアズールがどんな声していたか
声優さんの熱演を聞かねば無作法というもの……
・原作読みとしては、うてな×キウィをはじめ、
あちこちで百合カップルが成立している点もポイント高いですね。
その意味では百合ものが好きな人にもおすすめできる作品です。
・あと色々語りたいけど、ネタバレ伏せるとあまり言えないなあ……
アニメ化の範囲には入りそうにないけど、個人的には
マジアアズールが自分の癖を受け入れつつも昇華させて
さらなる力に変えてるあたりが好感持ててます。
自分を否定せずに肯定して戦う力に変えられる彼女は凛々しいよ!
さて、徒然に語ってみた『魔法少女にあこがれて』ですが、
原作コミックス最新11巻が、2024年1月17日に発売です!
【11巻は魔法少女組が勢ぞろい!】
ちなみにこの表紙、10巻と合わせになっているんですな。
【合わせるとこのようにぴったりと竜虎相撃つ感じに】
単行本最新刊では、マジアマゼンダがついにアレするようですが、
単なるアレでもないようで、気になるところ。
話の黒幕がどうも魔法少女とヴィラン達を戦わせることで、
募っていく想いの力を何か悪用しようとしている節があって、
最終的にどこへ着地するかが気になるところですが……
最新刊のエピソードはそのあたりが少しでも明らかになるのか!?
ちなみにアニメ版は規制版が各種配信で、dアニメストアが最速、
AT-Xでも放送された一部規制解除版はdアニメストア独占となっています。
規制版は結構幅広いプラットホームで視聴できるので、この機会にぜひ。
2024年初っ端から最大の問題作にして名作の予感!
叡智が好きな人も興味がある人もぜひ本作は必見・必読ですぞ!
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あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
個人的には昨年はいろいろ収穫があった年でしたなあ。
エンタメでは、『転天』『ティアムーン』を知ることができましたし、
Audibleという新しい媒体も楽しむことができました。
ゲームという点では、スマホアプリでは『ウマ娘』『NIKKE』を楽しみつつ、
PCゲームでは『FF14』を継続して遊んでます。
一方、フルパッケージのコンシューマはなかなか遊べなくて、
このあたりは年齢からくる気力元気も関係してるのかなあ……
……オタク度合いは変わらないんですけどね。
とと、オタク話題にいきなり振ってどうするよ。
仕事については色々環境変化がありましたが、
10年近く同じ会社に勤めて腰を落ち着ける先を見つけられた感あります。
あと、自身の体調については、最近新しい検査を受けて、
やーっと何がどう原因してたか判明したという大きな発見がありました。
まあ、うん、分かったから何をどう解決できるかってわけでもないですし、
検査結果を知った時はさすがに喫茶コーナーで1時間、コーラを飲みつつ、
レポートを矯めつ眇めつしつつ「そっかー」って半生振り返っちゃったなあ。
まあ、そんなこんなで様々ありますが、なんとか元気にやってるこの頃です。
悩みはないでもないんだけど、とりあえず生きられているから、まあいいや。
ひとまずは、『薬屋のひとりごと』の小説書籍版を読まないとなあ。
既刊14巻……うーん、1月中に読めるかなあ。
なにはともあれ、皆様、今後ともよろしくです。
]]>うおおお、年末にかけてきてるぞ転天の波!
と、ひとり盛り上がっているTicoさんですが、
今年最後のウェーブがついに来ました。
【転天コミカライズ版単行本6巻、本日発売です!】
Ticoは電書組なので、配信されたのを知って夜中に読んで
「ふおお……ふおお……」となっておりました。
というわけで本日の記事は
「『転天』コミカライズ6巻を買ってみた読んでみた」
にてお届けしたいと思います。
ネタバレ感想は伏せつつ、見どころを紹介する感じで行ってみよう!
なお、転天コミカライズ版の感想過去記事は下記をご覧くださいませ。
■表紙から伝わる今回エピソードの「タフ」さ
コミカライズ担当は南高春告先生ですが、
絵の特徴については前回ブログ記事で書いた通り、
目ぢからの強いキャラ造形が印象的なんですが。
今回の収録されている、原作では
「狂乱の夜、来たりて」「誰がための王冠」「小説2巻エピローグ」
などなどの各エピソードのタフさ、壮絶さが表紙に満ち満ちています。
秘めていた激情を露わにしたアルガルド、
苦悩を噛みしめるようなアニスフィア、
困惑に瞳を揺らすユフィリア、
などなど、主要キャラ達の心情が見事に活写されています。
同時にいかにもバトル回であり、想いと感情をぶつけ合うエピソードだと
如実に示していて、本当に良い表紙だなあ、とお見事!
■漫画ならではの場面構築と展開の妙
原作では感情を叩きつけ合う台詞の坩堝、
アニメでは迫力の作画と尺を上手く捌いての構成、
と媒体ごとに見事な見せ方をしている「転天」なのですが、
コミカライズ版も負けていないというか、
むしろ分かりやすさと読者に想起させる感情の展開という意味では、
たぶん一番巧みに織りなされている感があります。
メインはアニスとアルガルドのバトルなんですが、
この二人は単なるアクションや決闘というだけでなく、
互いの想いや感情をぶつけあいつつ、二人を取り巻く切ない過去が明らかになる
壮絶ながらも悲壮な姉弟喧嘩なのですが……
最初はアルガルドが先走った野心や傲慢さが引き起こした事態と思いきや、
バトルが進むにつれて、過去の回想やアルガルド自身の想い、
対するアニスフィアの想いや悔恨が、コマ割りを駆使しつつ
明らかになっていき、ページをめくっていくと
最後には「……この二人、戦う意味ないじゃん!」と
思わず叫んでしまうほどに悲しい運命に共感できる展開になっています。
だからこそ、この二人の決定的な決裂を収めた最後には納得感ありますし、
エピローグの物悲しくも穏やかで優しい空気が、なんとも余韻があります。
このあたりは南高春告先生、良い仕事をされましたなあ、と感嘆しみじみで、
コミカライズ版の展開も先々が楽しみですね!
■そして語りたい、ティルティさんカッコイイ!
あと、個人的に語りたいのがティルティさんの格好良さ。
コミカライズオリジナルな出番はほんの1-2ページ程度なんですが、
魔法省の講演会場でシャルトルーズ伯相手に大立ち回りを演じるのが
もーホントにイイ女過ぎてカッコイイ。
自身は魔法を使うと苦しいはずなのに、表情は疲弊しつつも、
アニスのために助力する理由を語る時の言葉がシンプルながら
本当に力強くて良きなのです。
悪友を自認し、アニスの理想には隔意を抱くティルティだからこそ、
「友」のために無茶もいとわない彼女……良いキャラしてますよねえ。
というわけでネタバレは伏せつつ、コミカライズ版「転天」6巻の感想を綴ってみました。
アニメの放映終了で軽く転天ロスになっていたんですが、
コミックではまた新鮮な驚きと喜びがあり、
小説組もアニメ組も、ぜひコミカライズ版を読んでほしい!
そしてぜひ南高春告先生に原作ラストまでコミカライズしてほしい!
……とかとか思う次第なのです。
と、ここでスッと〆れば綺麗に記事を終えられるのですが、
昨日、思わぬビッグニュースを知りました!
未来を想うアニスとユフィ。
— 『転生王女と天才令嬢の魔法革命』『聖女先生の魔法は進んでる!』原作公式#2月20日新刊発売予定! (@saint_teacher) December 27, 2023
しかし、ふたりが激怒する事件が起きて――!?
――――――――――――
シリーズ累計100万部突破の人気シリーズ
「転生王女と天才令嬢の魔法革命8」
2024年2月20日(火)発売予定!
⬇️#転天 特設サイトhttps://t.co/o0iBkQM52g pic.twitter.com/fw8LxArd8c
小説書籍版『転天』第8巻、なんと2024年2月20日発売です!
ゲーマーズとかでは特典付き単行本の限定版とかもあるみたいですね。
Amazonの書籍情報に掲載のあらすじを見ると、
「アニスとユフィ、キレる。大人気王宮百合ファンタジーの第8巻!
国を安定させるため、アニスは魔学都市の責任者、ユフィは女王として順調に政務を進めていた。
すべては、万全な体制で後進に国を引き継ぐため。
だが、ユフィとアニスの逆鱗に触れる事件が発生してしまい!?」
とかあって、「え、えらいこっちゃ……何が起こるんや……」と期待でワクワク。
書籍版小説はWEB版を下敷きにしつつ、また違う展開になっているので、
8巻はホント何が起こるんだろう、と楽しみでなりません。
まだまだ来てるぞ転天の波!
引き続き応援して、アニメ版二期実現じゃ!
TVアニメ大ヒット
— 『転生王女と天才令嬢の魔法革命』『聖女先生の魔法は進んでる!』原作公式#2月20日新刊発売予定! (@saint_teacher) December 27, 2023
『転生王女と天才令嬢の魔法革命』原作
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転天コンビ待望の新作
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こんにちは、Ticoさんです。
さあ、日曜日です。この作品の最新話配信ですよ!
いよいよ最終回となりました!
今回のブログ記事も、
「アニメ版『ティアムーン帝国物語』第12話を徒然に感想してみる」
と題して綴っていきたく思いますよ。
他に大作が並ぶ2023秋アニメでも、本作は原作ファンのみならず、
アニメ初見勢もなかなかの評価を得ていたように思われます(Tico調べ)。
はたして、最終回は大団円となったのか。
感想か考察かよくわからないままに綴ってまいりますよ。
【アバンでまずシオンに事の次第を説明するキースウッド】
【その間、ミーアとアベルの軽いイチャイチャが入ります】
いや、恋愛脳ミーアからするとイチャイチャなんですが、
アベルにとっては放置できない問題。
だって想い人がシオン王子は呼び捨てにするのに、肝心の自分には王子付け。
そりゃ気になるよねえ。アベルらしい真っすぐさと純情さの発露です。
【大人の余裕で呼び捨てとか大丈夫ですわ】
とか言いつつ、照れ照れになって嚙むあたり、ミーア姫もたいがいウブやん。
【と、イチャついている間に、シオンが観念した様子で詫びを言い出します】
【今回の件、サンクランドの諜報機関「風鴉」が仕組んだことと知るミーア】
【よりによって、前世のギロチンの原因も、サンクランド側の策謀だった、と】
ここで最終回ひとつめのプリンセスムーブだ!
(これは……わたくしが頭を下げられているのと同じですわね)
そう、ここで頭に血がのぼってシオンを安易に糾弾しないあたり、
なんだかんだでミーアって肝心なところを押さえているんですよ。
とにかくミーア姫がまず考えたのは「アベルはどうするのか」ということ。
今回の騒乱はあくまでもレムノ王国でのこと。
ならば、いまシオンを直に処断できるのは、この場ではアベルなのですが……
【アベル王子はさくっと許すんですよね。でも、友人知人だからだけじゃない】
ここでまた勘違いコント発生中なんですが、アベルもシオンも
「最悪の事態を避けられたのは、帝国の叡智ミーア姫のおかげ」と
信じ込んでいるんですよね。
いや、まあ、確かにミーア姫が介入しないと、こうもすんなり収まらなかったけど。
恐ろしいのはミーア自身はノープランでやってきて、偶然と運命を味方につけて、
ナニカの判定ロールでクリティカル出しまくって、この事態を導いたこと。
なお、原作小説も巻を進めていくにつれて、ここまでノープランはないんですが、
それでも偶然任せのアドリブ勝負なところが変に磨かれて行ってしまい、
ミーア姫自身は運命の波に乗っかって事を成すのがお約束になります。
歴史の特異点、怖いわあ。
【ここでシオンに向かって、微笑んでから、優しく言ってみせるミーア姫】
はい、最終回二つ目のプリンセスムーブ!
「シオン、ようやく貴方も知りましたわね。失敗を」
「人間は失敗するものなのですわ」
「完璧に生きられる人間などいない、だからこそ、
せめてやり直しの機会をあたえてあげることですわ」
【わたくしには! 特にわたくしには! 良いこと言ったのに心の声で台無し】
まあ、でもミーア姫の偽らざるところですし、
前時間軸ではやり直したくても状況的にどうすることもできないまま、
ギロチンにかけられましたからね。自分ファースト的には大問題ですわな。
でも、ここでシオンに語ってみせた言葉が、
はからずもミーアの人間観や哲学を如実に表しているように思われます。
罪に対して即座に罰を与えるのではなく、罪を償う機会を与える。
失敗を単に責めるのではなく、リカバリーして汚名返上のチャンスを与える。
このあたりのミーアの考え方は、原作小説ではこの後の
かなり重要な行動原理として利いてくる感じになっています。
【それはそうと、前時間軸の借りは返したいミーア】
ここで最終回三つめのプリンセスムーブだ!
「シオン、あなたがその失敗を忘れぬように、
その身に刻み込んであげますわ」
【そう言ってミーアがシオンにくれてやったのは、へなちょこキック】
【痛くないことに困惑するシオン。ここで意図を深読みしてしまいます】
そう、痛みを伴わず、だからこそ心に恥として刻み込まれる罰、と勘違いコント。
11話までは無邪気に正義マンとして振る舞ってきたシオンは、
ミーアの蹴りによって、初めて心の中に公正の天秤を意識することになります。
自分が今後、正義を行おうとするとき、それが真に正しいか自問せざるを得ない。
シオンはミーアの「罰」をその戒めとして受け取ったという……
原作小説では、前時間軸の「断罪王」から、「天秤王」に称号を変えたシオンですが、
彼の正義のありようが、風鴉の企みとミーアの蹴りで大きくカタチを変えたのは確かです。
【そういった気づきも含めたミーアの意図だとお礼を言うシオン王子ですが】
【もちろんミーアはそこまで深く考えていないので、また勘違いコント】
蹴られてお礼を言うなんて、こいつ大丈夫か!?って顔をしてます。
いや、ありがとう前のシオンの言葉をもうちょっと咀嚼しようよミーア姫。
しかし、ホントにこの帝国の叡智、顔芸が多彩すぎますな。
【さて、あとはダザエフ宰相の身柄を奪還するのみ】
ミーア達がやってきたセリアの街の一画に囚われていると聞いて、
救出作戦が開始されます。シオン、アベル、キースウッドのほか、
帝国からはディオン・アライアも参戦。
【リンシャの案内であっという間に場所は割れます。ボス戦前のイベントカットだ!】
【邸内では、混乱の源を作っていたジェムが歯噛みして悔しがっています】
【おや、何か意味ありげな書物がでてきましたね】
ここでジェムの台詞を追ってみると、どうも事の真相がまた一筋縄ではいかない、
ということが読み取れるんですよね。
「帝国の崩壊を皮切りに、あらゆる国家の連鎖的な崩壊、
秩序の破壊によって訪れる混沌、それこそが【我ら】の悲願!」
勘のいい人はお気づきでしょうが、この「我ら」って、
明らかにサンクランドの風鴉とは別の何かを指していますよね。
風鴉所属の工作員、白鴉のグレアムは非合法な諜報工作をやっていましたが、
あくまで彼自身はサンクランドの正義を知らしめるため、と信じていました。
対してジェムの思想は、反秩序、無政府主義、破滅願望といった様相。
この違い、果たしてどういうことなんでしょうねえ?
【邸宅の制圧はあっという間に片付いてしまう。サクサクいきましょうねー】
【アンヌに髪が傷んでいると指摘されたミーア、洗髪剤が合わなかったと返事】
【いつものシャンプー! 馬用とは知らぬが仏のアベル王子の贈り物!】
ここで最終回よっつめのプリンセスムーブだ!
「わたくし、この戦いが終わったら、
心おきなくお風呂にはいるつもりでしたの!」
アカン、姫様。台詞の前半部分が敵地で言っちゃいかん台詞第一やぞソレ。
【小躍りしている間に地下階段へ足を滑らせるミーア姫! ほれみたことか】
【勢いよく下まで転がり落ちて、身体を起こそうとすると】
【そこには事の黒幕、ジェムのいやーな嘲笑が!】
【できる男、キースウッドがダザエフ宰相の身柄は確保しますが】
【よりによって、ミーア自身が人質になる始末! 首元に刃ぺたぺた】
【そして、ミーア、まさかの粗相……いや、違いますからね、これ?】
階段から転がっている時から、この謎の液体はなにやらまき散らされていました。
上記でも、ミーアの足元だけでなく、右奥にもなんか派手に広がってますね。
こんなダイナミックな粗相があるわけはなく、おそらくこれは……
【においというか香りで気づいたアンヌが「ミーア様、走って!」と叫ぶ】
【そう、洗髪剤のぬるぬる摩擦係数がミーアとジェムをスッ転ばせる!】
【走り出す運動エネルギー⇒回転運動⇒おとこにはつうこんのいちげき!】
偶然力を味方につけるミーア姫が、シャンプーとアンヌの号令の助けを借りて、
見事にクリーンヒットをジェムの股間にくれてやったのでした。ヒェッ。
なお、原作小説ではこれ以後、このレベルのラッキーヒットはありません。
「あくまで邪道だ。これで勝ったら二度とこんな手は使わん」
……どこかで銀河を手に入れたカイザーの若かりし頃の台詞が聞こえますね。
【下手人どもの後始末。ミーアは一味の助命を乞います】
【これに、アベルとシオンは、レムノ革命派を慮っての言葉と捉えます】
はい、また勘違いコント発生しているんですよね。
ジェムたち、ダザエフ宰相を捕らえていた一味を極刑にしてしまったら、
同様の罰をランベールやリンシャにも与えなくてはいけない。
でも、シオンに対して「失敗はやり直しの機会を与えるべき」と言ったミーアです。
義憤から蜂起した彼らには、軽い処罰で済ませたいと考えてこそ、
もっとも罪が重い一味に対しても助命を願っているのだろう、と――
しかし、自分ファーストなミーアは、すんごいプラグマティックな理由で
「敵の命を奪っておしまいにする」という手を避けるんですよね。
【ギロチン後にやり直しができた自分。敵にも同じことが起きないか?】
ミーアにしては、かなり冴えた考え方です。
自分の身に起きたタイムリープ的なことが他の人にも起こりかねない。
うっかり敵を処断して、時間遡行させてしまい、
敵サイドにもやり直す機会を与えては、これまでの苦労が水の泡。
相手の「リベンジ」を回避するために、ミーアは安易に敵を殺さないのです。
理由はすごく自分ファーストなんですが、このスタンスも今後の彼女の
行動指針として重要になってきます。
迂闊に敵の命を取らない。なんだったら救いさえする。
ともすれば不殺を信条とする慈悲にも見えるこの立場を、
本心は実践的な理由でミーア姫は貫いていくことになります。
【代わってミーア姫が考え付いた「罰」が聖女ラフィーナによるお説教】
ミーア姫はヴェールガの聖女さまをどう考えてるんだと疑わしくなりますが、
このラフィーナの説教と審問によって、ジェムの思わぬ背景が明らかになり、
そしてそのことが別の更なる時代の危機を招くのですが……
……それは本アニメ以後の話。気になる人は原作小説書籍3巻から読むのじゃ。
【事態は収まって、セントノエルへ戻っての大団円。皆で和やかなお茶会】
【お菓子の食べかすを口の端に付けたミーア姫を】
【アベル王子が優しく拭ってくれます……イケメンになったよなあ】
ここで四つ目のプリンセスムーブだ!
「こうやって皆様とお茶が飲めるなんて、幸せなことですわね」
学園時代、友に恵まれなかったミーア姫。
飢饉と革命に傾く帝国を救えなかったミーア姫。
長く苦しい牢獄生活の果てにギロチンにかけられたミーア姫。
そんな彼女にとって、いまはまさに幸せの絶頂……?
【否、断じて否です! 自分ファーストのミーアはこんなことで満足しない!】
【空を見上げ、ミーアは心の中で願うのです】
【これがラストプリンセスムーブだ!】
「でも、もっともっと幸せになりたいですわ!」
――ただひとつ変わらないことは、
――ミーアは決して妥協しないということ。
――自分の幸せにも、自分の大切な人達の幸せにも。
【ブレることない自分ファーストを貫きつつ、ミーア姫の運命は続いていきます】
実はこの綺麗な締め方、アニオリ展開だったりします。
原作小説では、もっと日記帳とは別のあるもので、
ミーアは自身の幸せな運命の行く末を知った上で、
「でもこれじゃ幸せが足りませんわ」と拒絶してみせて、
未知の運命を歩んでいくことを決意するのですが……
まあ、そのあたりは原作小説でのお楽しみということで。
3巻からの展開は本当にぶっ飛んでいますし、
それでいてミーアの運命改変力が痛快なので、アニメが気に入った方は原作もぜひ。
というわけで、アニメ『ティアムーン帝国物語』第12話の感想でした。
ミーア姫の変顔と、それに対応した上坂すみれさんの細やかな演技が光ってましたね。
基本的に勘違いコメディであるんですが、原作が持っている「歴史上のシリアス」を
上手く織り込んで映像化したものだなあ、と思った次第です。
さて、そんな『ティアムーン帝国物語』、アニメ化範囲は書籍版2巻までの範囲ですが、
なんとシリーズ単行本はすでに15巻まで発売されていて、WEB版はまだストックがあるという、
実はなにげに一大ファンタジー歴史叙事詩的なサムシングとなっています。
【書籍版15巻の表紙。不敵な笑顔のミーア様がキメ!】
本作アニメで続きが気になった人はぜひ小説版をお読みくださいませ!
さらなるミーア様の運命改変のチャレンジとピンチが楽しめますよ!
最後に、アニメ制作スタッフの皆様、演者の皆様、お疲れ様でした。
アニメ化発表をきっかけにTicoも作品にハマったクチなので、ホントに感謝です。
素敵な作品を世に送り出してくださって、心からありがとうございます!
個人的に……まだまだティアムーン帝国物語を応援していきますよ!
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こんにちは、Ticoさんです。
2023秋アニメもクライマックス前の佳境ですが、
本作も最終回前に原作小説で展開がありました。
【ティアムーン、原作小説第15巻、刊行!】
さて、今回のブログ記事は
「『ティアムーン帝国物語』 原作小説第15巻 買ってみた読んでみた」
と題して、感想などを徒然と語ってみたく候。
内容についてネタバレがあるのでご注意くださいませ。
『ティアムーン帝国物語』シリーズについて、
こちらの記事で紹介しておりますので、ご一読いただければ。
前巻の第13巻の感想記事はこちらとなります。こちらもよろしければ。
■パティに明かされる真実、ちらつく蛇の影
今回の前半で、「謎の少女」パトリシアに、
ついにミーア姫から真実が明かされます。
端的に言えばSTARWARS的に「I am your grandchild.」なんですが、
その告白に至るまでのパティ自身の動揺と、ミーア自身の迷いが
丁寧に描かれていて、本作単なる勘違いコメディではないな感。
そこで意外な「一服の清涼剤」要員となるのが、なんと皇帝マティアス。
なにげに今回の表紙に出ている右側のおじさん、たぶんそうですよね。
(おしのびでクラウジウス侯爵領に来てるので服装は地味)
パティもベルも自分の養女になるか?と言ってみたり、
「わたしよりもミーアの方がいまや帝国の中心だろう」とさりげなく指摘したり、
自身が凡庸な君主だと分かっているからこそ、帝国の叡智たる娘に好きにやらせる
懐の深さを示していて、マティアス帝、なにげに只者じゃねえな感あります。
13巻でパティが登場してから、
過去軸からの現在軸へ至る線が不安定になっている描写がありましたが、
「歴史家の描写」として、明らかに現在軸のミーアの薫陶を受けたらしい
パティの様子が描かれていて、揺らぎは少しずつ収束してるのかな、と。
その一方で相変わらず暗躍する「混沌の蛇」の工作員たち。
今回は帝国最強騎士ディオン・アライアが追い払いますが、
そのディオン自身も意外な弱みを衝かれて取り逃がしてしまいます。
このあたりも蛇の巫女姫を捕らえて万事解決と思った12-13巻から代わって、
生きのこりの火燻狼などがミーア達の影なる敵となって手強い感あります。
■新キャラ、オウラニア姫登場!
さて、後半でまた新キャラ登場です。
3-4巻でちょっとだけ舞台として登場したものの、
あまり深くは関与してこなかったガヌドス港湾国。
その王女たるオウラニア姫が、本作の舞台にあがってまいりました。
のんびりほわわん系の言動ながら、フィジカルは年齢不相応の大女、という……
……「姫様拷問の時間です」のジャイアントみたいな子だなコレ。
ガヌドスとの関係改善を図るために
彼女との付き合いを模索するミーア姫ですが、
のらりくらりとはぐらかす彼女に大苦戦する始末。
まあ、そこで運命からチャンスが転がって偶然が味方するミーア姫。
思いつきから考え出したイベントが、上手くいきそうな予感。
実際、WEB版で少し先を読んでいるんですが、
この出会いが、ガヌドス港湾国を巻き込んで、
ミーアが庇護するヤナとキリルの運命も左右するのですから、
ホントに帝国の叡智の運命改変力はんぱねえな。
というわけで、「ティアムーン帝国物語」原作小説15巻の感想です。
アニメは明日日曜の最終回で締めとなる感じですが、
ほぼたぶん原作小説2巻の範囲なんですよな。
アニメ最終回がどんな形で終わるかは楽しみなところですが、
原作ではいったん確定したギロチン回避の幸せな未来を、
ミーアが「これでは足りませんわ」とお断りしてからの怒涛の運命改変。
まさに自分ファーストを貫き、自分ファーストで行動しながら、
いつの間にかバッドエンド運命を書き換えて関わる人を幸福にしていく力、
このエピックヒーローぢからこそ、本作の痛快さ、楽しさでございますよ!
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タペストリーだけではありません……
12月22日に待望のアレが配信開始となっております!
【Audible版、朗読で展開される転天原作小説!】
先月に引き続きオーディオブック【Audible】版の「転天」書籍小説が配信開始です!
11月は第1巻、その後、ほぼ隔月1巻ずつ、原作書籍版を追いかける形で配信の予定。
ということで、今回のブログ記事は、
「Audible版 『転生王女と天才令嬢の魔法革命』2巻 聴いてみた!」
と題して、感想をまた徒然に綴ってみたいと思います。
前回、第1巻のレビュー記事はこちらから。
Audibleってどんなもの? ということが知りたい方は、
「Audibleでお気に入りの新作出てたので聴き読みレビュー」
上記の記事をご笑覧くださいませ。
■2巻になりノってきた感のある朗読
シリーズのナレーションを担当されるのは土師亜文さん。
有名どころでは、『ウマ娘』でメジロライアンを演じられてますね。
1巻も味わい深かったんですが、特にアニスとユフィの演じ分けで
まだご自身も手探りしている印象もあって、個人的には「がんばれ……!」と
なっていましたが、2巻では結構つかめて来たのか、さらに妙味が増してます。
アニメ版のCVよりも、アニスとユフィともに、しっとりめの台詞声なんですが、
これたぶん意識的にやっているんだろなあ。
というのも、アニスとユフィが絡み合う会話シーンでのウェットさというか、
想いとお慕いがぶつかりあうシーンでの圧がすごいんですよ。
あと、飾らない素の会話がしっとりめなのですが、
アニス様もユフィも外向きの社交会話になると、そのしっとり感がスッと引っ込んで、
いかにも背を伸ばし胸を張って堂々と言葉を武器に戦うぞ、という印象に。
このあたりの場面による演じ分けってアニメでは
あえてオミットされていた感があるのですが、お話が宮廷百合物語だけに、
社交シーンでの凛とした立ち居振る舞いをキャラが見せるのは見どころのひとつでしょう。
■注目! 新キャラの演技はどんな感じだ!?
1、ティルティ・クラ―レット
うーん、イメージ通り! シニカルな見方をする彼女らしい台詞声。
いかにもアニス様と悪友って感じで二人の会話が弾んでいますし、
それを見て嫉妬心を見せたユフィをたしなめる場面での
ティルティなりの複雑な心情とかも声に乗せられていて、聞いててニヨニヨ。
2、レイニ・シアン
朗読の台詞声で聞いた時に「おお」と思いましたね。
アニメでは洋宮さんのヒーリングボイスが印象的でしたが、
土師さんの朗読による台詞声も、幼さあどけなさがしっかり出ていて、
聞いてて思わずガッツポーズ。
原作ではレイニはユフィの秘書役としてどんどん頭角を現すほか、
イリアさんとのおねロリ気味な恋模様も先々控えているので楽しみですね。
朗読でそのあたりの成長がどう表現されるか、待ちきれないなあ。
3、ラング・ヴォルテール
出ましたラングさん! というか2巻ですでに結構出番あったのね。
もういかにも慇懃無礼を絵にかいたような台詞声、
それでいて魔法省に務める自身に誇りを持って相対する堂々さが見事。
ユフィアニとは2巻段階では互いに緊張関係なんですが、
先々書籍版4巻では魔法省の改革に尽力する若手のホープとなり、
最終的に廷臣の一人として席を得るので、彼の変化にも注目ですね。
■Audible版の聴きどころシーン3選!
個人的に転天は最推し作品のひとつなので、
「聴きどころ? 全部だ!」ってなるんですが、敢えて挙げるなら次の三つかなあ。
1、自分の帰省中にアニスが色々画策してたのをユフィが咎めるシーン
原作だとユフィリア弾劾に加担したナヴル君をアニス様が事情聴取に行った直後、
一時的な実家帰省から戻ってきたユフィが、いろいろ動いていたアニス様を咎める場面。
前後の筋の関係から、アニメでの映像化はされていないパートですね。
すごいピンポイントなんですが、帰省前に「隠し事はしないでください」と言い残したのに、
結果として黙っていろいろ動いていたアニス様にユフィが詰め寄るところが、
もうウェット&ウェットって感じでたまらないのです。
こう、なんというかね……怒りと失望を滲ませつつ、それよりもなお重い、
ユフィのお慕い感情が怒涛の波のようにアニス様に押し寄せる様がお見事。
先々で拝める濡れ場シーンの色気が垣間見える感のある場面です。
2、魔学講演の待ち時間でラングを返り討ちにするユフィ嬢
1もそうですが、この2もアニメで映像化されていないシーン。
ラング君の顔見せ場面でもあるのですが、同時に講演の前に、
「ユフィがアニスのためにどう戦うのか」を明確に示した場面でもあります。
最初はユフィが「わたし何も知らないんですの」「教えてくださいませ」という
態度でラングに問いかけ、それに対して彼が滔々と持論を話してみせるのですが、
喋らせた後で「その理屈では貴方たちがアニス様を貶す理由になりませんよね?」と
相手の言葉を逆手にとって、次々に追い詰めてラングがグウの音も出なくなる。
この、言葉での決闘と言えるシーン、原作小説を目で読んでいた時は
読み流していたのですが、朗読で聞き読みすると、会話バトル感あって熱いです。
2巻のクライマックスは後述する壮絶な姉弟喧嘩なのは間違いないのですが、
ユフィがアニスのために「剣を取った」この場面も、後々に繋がる
隠れた山場シーンだなあ、と改めて感嘆した次第。
3、やはり外せない、アニスとアルガルドの壮絶悲壮な姉弟喧嘩
まあ、うん。やっぱり原作2巻のクライマックスというのもあるんですが、
アニメだと互いの台詞がある程度整理されていて分かりやすくされていたんですが、
これは原作小説の朗読なので、台詞やモノローグはもちろん小説そのまま。
だからアルガルド君のぐちゃぐちゃになった感情とか想いが
ダイレクトに耳に突撃してきて圧がまたすごいんですよコレが。
姉であるアニスを慕う気持ち、妬む気持ち、憎む気持ち、しかし愛する気持ちが
もう坩堝みたいにドロドロな台詞回しなんですが、
これを土師さんが見事に朗読というか一人芝居されていて、唸らされます。
もちろん対するアニス様の売り言葉買い言葉も、弟に対する想いが渦巻いて
ぐちゃぐちゃになっていて「ああああ」とか聞いててなるんですよね。
このシーンの壮絶さがあるからこそ、波乱が収まった後、
アルガルドが辺境へ追放されるシーンの穏やかさとの対比が際立つし、
後の巻での各人との和解が素晴らしいものになるんですよなあ……
という感じで徒然に綴ってみたのですが、感想いかがでしたでしょうか。
Audible版は2500〜3000円くらいの価格設定なんですが、
「ドラマCDと同じ値段で10時間はたっぷり楽しめる」と考えると、
結構コスパいいんですよね、オーディオブック。
Audibleも好調、また来てるぞ転天の波!
第3巻の配信は年明け2月、第4巻は4月と随時配信!
12月27日には、コミカライズ版6巻も発売されますね。
大晦日に向けて色々楽しみです!
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JUGEMテーマ:漫画/アニメ
こんにちは、Ticoさんです。
どんだけ転天推しなのか、って感じですが、
またタペストリーを買ってみました。しかも今回はB1サイズ!
【お茶会ユフィアニと題されたタペストリーです】
というわけで今回は
「また追加で転天アニメのタペストリーを買ってみた」
と題してレビュー記事を書いてみたく思います。
過去記事はこちらからご笑覧ください。
さて、タペストリー画像を見た人は「ん?」と思ったかもしれません。
「お茶会」ってどこにティーセットあるの?って。
Ticoも気づいて「???」となってました。
絵としては避暑地っぽい雰囲気の庭園で、
夏向きな服装のアニス様とユフィの仲睦まじい様が描かれておりますが、
これだと単なるラブツーショットになって、なんだったら写真撮影中に
見えなくもない。さすがにまだ写真の発明ないだろうけど。
そこで、色々調べたところ、元々の絵を見つけました。
【本来はこうだ! なるほど、右半分にティーセットですね!】
じゃあ、このイラスト、そもそも何のやつ? ってハナシですが、
どうもこちらのキャラクターグッズ用の描き下ろしのようです。
【もとは「カーテン魂」さんの商品なんですね、これ】
これを知って、「B1サイズ」という大きさにも納得しました。
他のタペストリーは等身大とかでもない限り、B2サイズなんですが、
もともとカーテン用なのをデザイン流用して作ったのなら、
あまりサイズ圧縮して変につぶれちゃうよりも大きく売りたいよねー、と。
【部屋に飾ったときのインパクトがなかなかあります】
原寸大で見ると、
ちょうどすぐそこにユフィアニのカップルがいる感あって、
背筋が伸びますな……良き哉良き哉。
さて、転天タペストリーもこれを買えば、
さすがに物理的にスペースないから打ち止めだろう、と思ってたのですが。
【……POPUPSHOPでバニー姿のユフィアニですと!?】
開催されるのは東京の方で12/26-1/8なんですが、
期間終了後に事後通販もあるとのこと。
そこで、ですよ。このキービジュアルをそのまま
【B2横タペストリー】にした商品が売り出されるというじゃありませんか。
……ええ、はい、そうです。「B2横なら飾る場所がある」んですよ。
というわけで、いま虎視眈々と事後通販開始を待っております。
なんか部屋の半面が大変なことになってますが、
推しカップルが一面に並んでいるのは幸せなことでございます。
めでたいめでたい(転天推しアタマ)。
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こんにちは、Ticoさんです。
さあ、日曜日です! この作品の最新話配信ですよ!
今回のブログ記事も、
「アニメ版『ティアムーン帝国物語』第11話を徒然に感想してみる」
と題して綴っていきたく思いますよ。
ただ、ちょっと急激な冷えでコンディションダウン気味なので、
クライマックス前の今回は省エネモードでまいります……
【冒頭。レムノ革命派のリーダー、ランベールとシオン王子との会談】
【シオン王子は騒乱を起こした革命派の着眼点に警戒の念を強めますが……】
【なんか随分お高そうなアイシングクッキーをひょいぱくひょいぱく】
【見てくださいよ、帝国の叡智、皇女ミーアの満足そうな顔】
【こんなお菓子を用意できるとは只者ではない、とミーア姫そこじゃないでしょ】
シオン王子はこのエピソードを通じて山場の決闘シーンまで、
シリアス度をどんどん高めていく、ある意味で自分で追い詰めていくんですが、
対するミーア皇女は自然体で自分ファーストを通していくのが愉快であります。
【シオンの懸念も構わずに供された風呂を堪能するミーア皇女】
アレよね、ボディガードを自ら任ずる関係上、そばにいなくてはいかんけど、
年頃の少年で生真面目なシオンにとって、
風呂ドアごしのお湯の音は気の毒だよなあ……
【アベル王子にもらったシャンプーより泡立ちがよくない、と言うミーア姫】
【それ馬用シャンプーでは、と驚く&呆れるリンシャさん】
【対してニッコニコで敵地奥深くでお風呂堪能のミーア姫! ブレない!】
【翌朝に急報。王国軍の増援が街道そばの砦に陣を構えたとの知らせ】
【率いてきたのがアベル王子と聞いて、いざという決意を固めるシオン王子】
【高まるシリアス度についていけないまま、ミーア姫はついていくと口にします】
ここまでのミーアって本当に何も展望ないんですよね。
アベル王子に会いたい、会えばなんかなんとかなるだろう、と。
能天気というよりも、恋愛脳が導いた自分ファーストならではの思考です。
でも、それでこそ、彼女は変に高まっていく緊張感に呑まれずに振る舞えたと言えます。
【どこかの牢獄。囚われているダサエフ宰相が頑として要求をはねのけてます】
【相対している陰気な顔の男が、ジェム。最後のキーパーソンです】
ここの会話を取り出すと、このジェムという男がダサエフ宰相の身柄を押さえ、
もろもろの騒乱の発端を引き起こしたことが窺えますが……
まだこの時点でジェムがどの陣営に属する何者かは分からないんですよね。
たぶん明かされるのは次回、第12話最終回かな?
【一方、レムノ王国軍。ベルナルト将軍がいつ街に押し入るかを尋ねています】
【決断を迫られるのはアベル王子。ここでもシリアス度が高まっています】
【そこへ、街からやってきたシオン王子とミーア姫が!】
【想い人であるミーア姫の顔を見て、一瞬笑みを見せるアベル王子ですが……】
【民の弾圧に加担するのか、と厳しく糾弾するシオン王子】
【王権の秩序は守られなければならない、とつっぱねるアベル王子】
ここ、少年王子二人ともにシリアス度を互いにぎゅんぎゅん高めているんですよな。
冷静に考えると、レムノの国内問題にサンクランドの王子が口出しすることは
ぶっちゃけ内政干渉なんですが、シオン王子は正義の人なので……
ただ、それ以上に互いを認め合う友人だからこそ、
「非道を為すなら友として止めねば」「友が相手でも通すべき意地がある」
と、ここでの二人は友情関係が災いしてエスカレーションしてる感あります。
【一方、自分ファースト恋愛脳のミーア姫はシリアスについていけていない】
もうとにかくアベルに会いさえすれば、あとは愛の力でなんとかなるだろう、と
お抱え作家のロマンス小説の読みすぎなお気楽思考でいるんですが、
でも、だからこそ、ミーア姫だけが、この後待ち受ける王子たちの対決で、
ひとり「おかしい、やめて!」と言い出せる【権利】を持っていたと言えます。
だってミーア姫は高まるシリアスにまったく吞まれてませんから。
【砦の城壁上、真剣でのホントの決闘をすることになるシオンとアベル】
【さすがにここに至っては二人とも本気だと感じて、たまらず声を上げるミーア】
【この決闘シーンが今回のエピソードの山場! 気合入ってますよね】
先の学園剣術大会とは比べるまでもない、びりびりしたシリアス度!
【この、剣の切っ先で血がしぶくカットが、なんとも緊迫感!】
【アベルの受けた傷の方が致命傷になりかねないあたりが技量の差か】
ここ、原作ではシオン王子は平服、アベル王子は防具着用で相対して、
アベルは防具ゆえに致命の傷をかろうじてかわしている描写なんですが、
そこは厚着の陣中羽織で代えた感じですかねえ。
実際に剣を交えだすと、もうシリアス度は最高に。
ミーアの止める声など、二人の耳にも、この場にいる誰にも聞こえていません。
まるで、二人が決闘しどちらか倒れるのが必然かのように。
【届かない自分の声に、ミーア姫が思い出すのは前時間軸の自分】
【殺気立つ民衆相手に呼びかけても、彼らには届かなかった声】
蜂起した民衆と、決闘する友人の王子二人。
相手こそ違いますが、ここは前時間軸でミーア姫が果たせなかった宿題、
そのやり直しをやっているとも捉えることができますね。
【涙を流しながら、それでもミーア姫は声をあげます】
ここで今回エピソードのプリンセスムーブだッ!
「シオン王子、アベル……」
「お願いです、お願いだから……」
「……死なないで!」
まさに決死の思いで悲劇を止めたい姫君の言葉ですよ!
そして、その姫を支える忠臣たちが、いまのミーアにはいるんだから!
【疾風のように駆けて、たちまち王子二人に割って入るディオン・アライア!】
【面白いよね、前時間軸でミーアの命を刈った男が、ミーアの心の願いをかなえる】
【ディオンさん、なんだかんだ口で言いながら、今のミーア姫を気に入ってますね】
【ディオンという帝国最強の駒をこの盤上に呼んだのはまさにアンヌの功績】
【知恵袋のルードヴィッヒも来てくれますが……おい、なんだその目線は】
【ディオンもミーアの言葉を待っています……え、待っている?】
【待たれても、ミーアはノープランなんだよなあ】
【精一杯、考えを巡らせて兵士たちに呼びかけるミーア様ですが】
【ぶっちゃけアドリブなので、いろいろグダグダ気味です】
【ベルナルト将軍に異を唱えられて必死に考えるミーア姫。顔芸ッ!】
ちなみにミーア姫のアドリブ勝負は、この後も変わらず続いていくんですが、
原作では巻を重ねるにつれて、場の雰囲気を読んで巧みに乗っかって
自分の考えに皆を巻き込んでいくスキルが発達していく姫様です。
【ミーアの感じた違和感は、前時間軸との比較】
革命に倒れたティアムーン帝国と、騒乱の起きたレムノ王国。
どちらも最終的にサンクランド王国軍の介入が事態を決定づけました。
ティアムーンとレムノ。それぞれ国内事情は異なるはずなのに、
決定打にサンクランドの存在がある点があまりにも不自然すぎる。
【正義マンの国サンクランドを表に立たせる何者かを察知するミーア姫】
【でも、これを説明するには前時間軸の話も必要。困った!ってところで】
【真実を告げる黒鴉を連れたキースウッドと、ティオーナが駆けつけます】
【無事を喜ぶシオン王子に対し、キースウッドは渋面を隠し切れません】
「我らにとっては悲報かもしれませんよ」
そう、正義を信じるシオンにとっては残酷な真実が待ってるんですよね。
――って、ここで引きになって最終回へ続く! 気になるなあ!
ということで、省エネ気味ですが、第11話の感想を述べさせていただきました。
砦での決闘シーンからミーアの呼びかけ&説得説明シーンって、
舞台演劇っぽい構成や演出になっている感じがするんですが、
これ敢えてこういう形にしたのかな、とTicoには思えました。
皆、役割を振られたようにシリアスと悲劇を突き進む中、
「1周目の公演に参加している」ミーアだけが、自分ファーストを振りかざしつつ、
何者かの脚本にのっからずに、演目をぶちこわしにかかることができる。
今回の後半を見ながら、そんなことを感じた次第です。
ミーア姫が原作小説の中で、今後、歴史上の特異点になっていくゆえんですね。
さあ、次回第12話はおそらく最終回。
ラストは大団円じゃないと、運命改変の意味がないぞ!
頑張れ帝国の叡智、ミーア皇女殿下!!
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こんにちは、Ticoさんです。
さあ、日曜日です! この作品の最新話配信ですよ!
今回のブログ記事も、
「アニメ版『ティアムーン帝国物語』第10話を徒然に感想してみる」
と題して綴っていきたく思いますよ。
今回はちょっと構成を変えて、現時点で分かってきたレムノ王国革命編の
諸勢力=プレイヤー達にフォーカスして感想考察していきたいと思います。
■ミーア皇女とシオン王子
【第10話の時点ではキースウッド達とはぐれて、このコンビで行動することに】
レムノ王国革命編での主人公にしてワイルドカードなんですよね、この二人。
ミーア皇女が主人公なのはもちろんなんですが、
なにげにサンクランド王国の正統後継者であるシオンもついているのが大きい。
実力介入の勢力としては「ちょっとデキる少年少女」なんですが、
背景に背負っている名声や権勢がワイルドカードたらしめています。
【まあ、ミーアはか弱いからさっくり誘拐されるんですが】
【偶然力でさっくりと革命派のキーパーソンに接触するあたり、つよい】
【シオンも黙っていずに、すぐにミーア救出に来るあたり、良いヤツですよね】
この二人にフォーカスして見てみれば、前時間軸の敵同士なんですよね。
いわばレムノ王国の革命騒ぎって、シミュレーションを体験しながら
ミーアの主張とシオンの正義を視聴者に問いかけていく形になっています。
そのあたりが如実に出てきたのが、レムノ王国の宰相が幽閉されたと聞いて、
正義マンらしく憤ってみせるシオン王子と、違和感を呈するミーア皇女。
これ、前時間軸でミーア自身が体験した疑問の検証も兼ねています。
【シオンがミーアを処断した理由が、ルドルフォン辺土伯の謀殺でした】
【しかしミーア姫の知ってる皇帝は臣下を妬んで処断する人ではないんですよ】
革命というゴタゴタについて、帝室が責任を取らされるのは仕方ないとして、
詳しく調べもせずに「こうに違いない!」「お前たちがやったに違いない!」と
決めつけてギロチンにかけてくれた革命派とシオン王子。
その時と同じ違和感を今回のレムノ王国の騒乱でも感じているミーアですが、
正義マンのシオン王子はとにかく正義感に燃えて判断しがちなんですよね。
【アベル王子に会いたいだけなのに、なんか革命騒ぎに巻き込まれるミーア姫】
まあ、そんなミーア姫なんですが、
「帝国の叡智」としての存在を「知ってる奴らは知ってる」ので、
いろいろ警戒されているのがポイント。叡智の評判に敵も目が眩まされているよね。
■レムノ王国軍とアベル王子
【レムノ王国の誇る金剛歩兵団! 名乗りはめっちゃ強そう!】
王国の最精鋭部隊である金剛歩兵団なんですが、
これってプロイセン王国にあった「ギガンテス」と同じ感じなんですよね。
レムノって軍事力に力を入れている国なんですが、
「腕っぷしを見せつけて周辺国家に睨みを利かせている」のがポイント。
国王も丹精込めて育てた精兵を脅しに出したりするけど、
国内騒乱の鎮圧レベルの「誉れのない戦い」で損ないたくない。
なので、金剛歩兵団の指揮官に「一兵も損なうな」と無茶振りしてます。
まあ、この無茶振りが結局は時間稼ぎに役立つことになります。
【ここでキーマンになってくるのがアベル王子】
とはいえ、騒乱の鎮圧が進まない状況で、兵を鼓舞するために王族の出馬となりますが、
そうなると第二王子のアベルにお鉢が回ってくることになります。
この状況、シオンが言っていた「民衆にアベルが剣を向ける状況」なんですが、
それを目にした時のシオンがどう行動するかが気にかかるところです。
ところでアベル王子の存在……というか、彼の変わりようが
思わぬところで影響して、この騒乱を解決するドミノの一つに繋がっていきます。
■風鴉、白鴉のグレアムと黒鴉のモニカ
【ミーア皇女からアベル王子への手紙を解読しようとするグレアム】
さて、黒幕らしい黒幕がやっと登場です。
サンクランド本国へ「レムノ王国で騒乱あり」として軍事介入の要請をしてきた、
諜報機関「風鴉」の構成員であるグレアム。
「風鴉」=サンクランド版CIAって感じなんですが、
グレアムが口走っている内容がどう見ても不穏。
ティアムーン帝国での企みが全部ミーア皇女に潰されたこと、
だから標的を変えてレムノ王国で革命騒ぎを起こそうとしたこと。
もーう、悪事が口から駄々洩れやないですか。
【そら同じ構成員であるモニカから「独り言が大きすぎる」と窘められますよ】
レムノ王国に潜入しようとしたミーア皇女とシオン王子を排除しようとしたのも
こいつですが、「帝国の叡智」の影にびびりまくった挙句、
よりにもよってサンクランド本国へ偽情報を上げて軍事介入を急がせる始末。
どうみても諜報組織の暴走なんですが、モニカとグレアムで役割が違うんですよね。
モニカは「黒鴉」の所属、普通に本国の意志に忠実な諜報員なんですよ。
対してグレアムは「白鴉」の所属。
サンクランドの正義と公正を信じて、そのためなら他国を不安定化させて
本国に軍事介入させてサンクランド流正義を知らしめるのが大義、
そのためなら破壊工作バンバンやって構わないというヤバイ連中。
「白鴉」自体、何者かが仕組んで、諜報組織「風鴉」の一部が変質したものですが、
当のグレアムは正義を盲信していて何やってもいいと考えてます。
【モニカ自身、疑問は持ちながらもレムノ王国の不公正に憤っています】
【ただ、そんなモニカをすんでで翻意させたのがアベル王子なんですよね】
ここの、モニカとアベル王子との会話がターニングポイントのひとつになります。
正確にはアベルの言葉を通じて垣間見える「帝国の叡智」が影響してきます。
サンクランドの正義を信じながらも、現状の「風鴉」に疑問を持つモニカ。
人間として成長したアベルを通して何かを見出した彼女は、
グレアムの意に添わない行動をとることになります。
【モニカが放った伝令鳥は二つ。白い鴉と黒い鴉】
白い鴉はグレアムが命じた通り、本国への軍事介入を要請する内容。
そして黒い鴉は本国の誰かに宛てた、風鴉の一連の事実を告発する内容。
いわばモニカは組織を裏切る決意をしたわけですが、
その理由がたぐっていくとミーア姫の行動にいきつくあたり、
第3話「種を蒔く」がここでもわっさわっさ生い茂っていますね。
■レムノ王国の革命勢力
【蒼巾党という自称からして何かアカン感じがするのは気のせい?】
さて、肝心のレムノ王国の革命勢力なんですが、そんなに大きくない。
街の不満分子が決起して市長を追い出して、一時的に占拠しています。
民衆蜂起ではありますが、実は革命というほど大きな騒ぎでもないんですよね。
サンクランド側は「民衆が重税に耐えかねて蜂起した」と認識してるけど、
当の本人たちは宰相であるドノバン伯の釈放を訴えているところも
事実の齟齬になってきています。
じゃあ、誰が騒ぎを大きくしているのかというと、
間違いなくその一人は風鴉のグレアムということになります。
これ幸いと大げさに騒ぎ立てて、しかも工作までして民衆を煽っている。
【そんな革命勢力の指導者になっているのが、ランベールという青年】
扇動演説の上手い彼がどんな人物かは、次回明らかになると思われますが……
顔つきからしてそれなりに熱意と真摯さはありそうですけど、
謀略向きではないですよね。
【対して、実の妹のリンシャは革命騒ぎを止めたいと思っている】
リンシャは結構自分たちのことを冷静に客観視していて、
「不平屋の集まりでしかない」と見ていて、
大騒動を起こして長く持つとは考えていないんですよね。
ただ、革命勢力内に密かに流されていた指示、
「帝国皇女ミーアは革命の邪魔になるから見つけ次第捕らえろ」
というのを逆手にとって、
「それだけの人物なら、この革命騒ぎもなんとかしてくれるはず!」
と、革命勢力側だけどミーア達の味方に回ってくれるんですよね。
買いかぶられてるなあ、帝国の叡智……
ちなみにリンシャさんは脇役ながら、アニメ化以降もミーア陣営の一員として
色々と活躍がある人です。気になる人は書籍版原作小説3巻以降を読むのじゃ。
【リンシャはランベートにミーア達と話をするように訴えますが……】
さて、ここまで追ってみて、
革命勢力側で名前だけ出ていてまだ顔も姿も現していない人物がいます。
交通の要衝であるドノバン伯の領都で騒乱を起こすことを決め、
ミーア皇女を捕らえるように指令を出した、「ジェム」という人物。
まったく得体がしれませんが、果たして何者でしょうか。
グレアムの手の者か、それとも……
■ティアムーン本国、ミーアの忠臣たち
【アンヌ、帝国本土へ戻ってルードヴィッヒに急を知らせていました】
さて、今回のエピソードシーンと順番が逆になりましたが、
ティアムーン本国でもミーア皇女を慮って動き出しています。
【プリンセスガードを派遣するわけにはいかない、となると……】
盤上に駒は揃いて――
そうですね、一騎当千の騎士がひとりなら、駆けつけられそうじゃありませんか?
というわけで今回も徒然に感想を綴ってみました。
今回はどちらかと言うとエピソードの情報整理って感じですが、
アニメではかなり整理されて構成されていましたが、
ここは原作でも色々な人物の思惑が入り乱れてややこしいパートでもあります。
ただ、一点面白いのが、どの人物も「帝国の叡智」ミーア皇女を意識していて、
彼女を念頭に行動せざるをえない状況だというところだったりします。
このあたりの巻き込まれ力はさすが主人公ですし、
第11話、第12話と山場ではミーアがどう動くかで事態がごろごろと
転がる予感がしていて、楽しみですね。
いよいよクライマックスの予感を感じさせつつ、
レムノ王国の騒乱はどうなるのか……首を長くして続きを待ちたい!
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さあ、日曜日です! この作品の最新話配信ですよ!
今回のブログ記事も、
「アニメ版『ティアムーン帝国物語』第9話を徒然に感想してみる」
と題して綴っていきたく思いますよ。
ちなみに昨夜、フィリピンで大きな地震があった関係上、
使用画像に津波注意報が表示されております……ご容赦のほどをば。
【ごきげんでセントノエル学園に戻ってきたミーア姫!】
もう鼻歌を歌い出しそうな勢いでゴキゲンに
「学園に帰ってくる日が嬉しく感じるなんて思ってなかったですわ!」
と言ってますが……そうだね、前時間軸はかなり悲しい青春送ってたね。
前時間軸のミーア姫がああなったのは本人の自業自得ではあるんですが、
思春期にまっとうな人付き合いができなかったことに原因があるのでは。
【クロエにばったり、ラフィーナ様にばったりと出会いますが……】
ここでミーア姫、平民であるクロエを親友だと呼んでいるんですよね。
色々と父親の商会頼りとかもあるんですが、この場面においては、
実に打算なくたぶん本心から「親友ですわ」と言ってるんですよね。
ここ、実は次のシーンに加えて注目ポイントです。
【ラフィーナ様からはミーアが学校を作ったことを問われます】
ここのラフィーナ様、ミーアが設立する学校が身分を問わず入学させることに、
少し硬い調子で尋ねてくるんですよね。
これ、たぶんミーア姫の覚悟というか、信念の程を問うている気がします。
平民も学ばせるというのが、単なるパフォーマンスにすぎないかどうか。
【対するミーア姫の回答はざっくばらんながらも、実感の籠ったものでした】
「才能に出自は関係ないですもの」っていうミーア姫の言葉、
あっさり気軽に答えているようで、実は重い。
前時間軸は、傾いて沈みかけている帝国をなんとかしようとしていたのは、
実に敏腕ルードヴィッヒと、あとはミーア姫ぐらいしかいなかったので。
帝室の藩屏たる貴族たちは国外逃亡したりなんだったりで、
ろくすっぽ当てにならないし、役に立たなかったことを
ミーア皇女は骨身にしみて知ってます。
だから、ミーアの答えが、苦笑交じりのざっくりした答えになっていても。
たぶんラフィーナ様の胸を打ったんじゃないかな。
【その証拠に感極まった感のあるラフィーナ様の顔よ!】
ちなみにラフィーナ様ってアニメ化の範囲では生徒会長の脇役ですが、
アニメ化以降だと帝国の命運を左右するキーパーソンになってきます。
しかも自身の信条に忠実かつ真摯で、お友達にも同レベルのそれを求めてくる割に
そのお友達のことを信じきれないという……なかなか面倒なお人なんですよ。
冒頭のお茶会のシーン、ラフィーナ様の一筋縄でいかない感じがよく出てます。
気になる人は書籍版小説第3巻から読むのじゃ。
【なにはともあれ聖女ラフィーナも我が味方! 来てるぞビッグウェーブ!】
【そこへ駈け込んで来たアンヌから「革命勃発」の知らせ】
【驚愕に目を見開くミーア姫。あっという間に冷や汗だらだらですやん】
【脳裏によみがえるのは民衆の罵声と、ギロチンによる斬首の痛み】
【いや、その「革命勃発」が、アベル王子のいるレムノ王国と知り、再度驚愕】
いやはや、どうなってるんでしょうね。
前の第8話のラストで、怪しげな男たちが「標的を変える」と密談してましたが、
おやおやおや。
【とりあえずミーアを心配した友人たちがぞろぞろと】
ここ面白いですよね。前時間軸ではミーアと仲たがいして敵に回った人達が、
いまはミーアの親しい友として、凶報を案じてやってくる。
第3話のサブタイが「種を蒔く」でしたが、ここにきて色々生い茂ってきた感。
【どうもサンクランド王国は、早くからレムノ王国の政情不安を察知してた様子】
サンクランドの諜報機関、「風鴉」によると、
政情不安に端を発する民衆蜂起と弾圧が予想されるので、
流血の事態になる前にサンクランドが軍事介入するべきだ、と。
「なんで?」となるでしょうが、サンクランド王国って正義マンの国なんですよ。
正しき秩序と善なる国王を頂く我が国こそ、他国より優れており、
ゆえに正道を為すために他国の主権を横に置いて構わんという国だったり。
……そういえば前時間軸でも、ティアムーン帝国に軍事介入してましたね。
サンクランド軍を率いていたのが若き国王となっていたシオンその人でした。
【ミーアにしてみればギロちんから逃れたと思ったら、別のところに!】
【君子危うきに近寄らず。レムノ王国の件を見て見ぬふりをしようと……】
ここのミーア姫、「どういうことなの!?」って自問自答のモノローグが入るんですが、
声の調子が前時間軸のミーアのそれに戻っているんですよね。
ここ、CV上坂すみれさんの使い分け、ホントに上手いなあと思います。
ミーアの理性では他国の革命騒ぎに首をつっこむとかどうかしてると判断しますが、
そこは感情の部分が蓋を仕切れない。ぽそりと「アベル王子」とつぶやきます。
【それを聞きつけたアンヌが、そっと横から声をかけるのが良いんですよね】
「ミーア様、行きたいんですか?」
「だって、ミーア様、泣きそうな顔をしています」
とある考察でアンヌの存在こそ運命改変のカギではないかとしていた人がいましたが、
この場面の彼女ってまさにその立ち位置ですよね。
理性で感情に蓋をしようとしていたミーアに待ったをかけてくれた。
指摘されて、ミーアの目から涙がぽろぽろと。
【ミーアの中で、保身の気持ちと、もうひとつの気持ちがせめぎあいます】
【でも涙をぬぐって、決然と立ち上がって、声を張ります!】
今回のプリンセスムーブ、その1はこの場面!
「行きたいですわ!」
「アベル王子のところへ、わたしは行きたい!」
「どうか、協力をお願いできないでしょうか!」
サブタイ通り、ミーア姫(恋愛脳)の選択なんですよ。
ミーア自身は行ってどうするとか特に考えていません。
ただ、想い人が苦難にあるかもと知って、黙っていられない。
およそ大国の姫君らしからぬ、軽率で危うい行動ですが……
でもこれって、ミーア姫が保身じゃない気持ちから出た選択なんですよね。
なお、動機が想い人な点において、あくまで自分ファーストはブレない。
【自分の商会のキャラバン隊にまぎれて潜入はどうかと持ち掛けるクロエ】
【シオン王子も同行すると言い出します。王子も無茶がすぎる】
【ティオーナも同行を願い出ます。前時間軸とはえらい違いだ!】
続きはクロエの部屋で作戦を練ろう、というところで、
ラフィーナの部屋を出ていく潜入組の王侯子女たちなんですが……
【アンヌの同行をミーアは認めないんですよね】
理由は、馬に乗れないから。何かあった時にアンヌが逃げ遅れるから。
だからこそ、ミーアは彼女に残って、自分の仕事をやってね、と伝えます。
ここ、ミーアが想定している仕事って、あくまでメイドなんですよ。
それ以上の大それたものは求めていない。
でも、ここで本人不在のまま勘違いコントが発生します。
【しょげるアンヌを「あなたは腹心でしょう?」と励ますラフィーナ様】
そう、これも第3話「種を蒔く」でミーアが蒔いた種がわさわさ茂ってきた証。
アンヌを自らの腹心と呼んだミーア。そのアンヌのことも、たぶんラフィーナ様は
腹心たるにふさわしい人物か見てたんじゃないでしょうか。
そして第4話のティオーナ監禁事件でのアンヌの働きも耳にしていたでしょう。
だからこそ、「腹心に足る働きをしなさい」と、ミーアが実際に言ってない
解釈が発生してしまうのです。まあ、それがまた布石になるんだけど。
ちなみにこの件がきっかけでアンヌは乗馬術を頑張り、その結果、
将来的にミーアの絶体絶命のピンチを救うのですが……
そのへん気になる人は原作小説書籍版第6巻を読むのじゃ。
【さて、場面変わってキャラバン隊の荷車の中】
【出発から黙りこくっているミーアを案じる、ティオーナとシオン】
【まあ、本人は荷馬車で酔っていただけなんだがな!】
顔芸していないと死んでしまうんかミーア姫。
なにはともあれ道中は順調のようです。
クロエが手配したキャラバン隊もありますが、サンクランドの諜報部隊が
ルート設定してくれたおかげだ、と、これはキースウッドの言。
スマン、キースウッドさん、「順調」とかフラグ発言ですぜ。
【襲撃者キター! 盗賊って言ってましたが、盗賊って恰好じゃねえ!】
【キースウッドが率先して切り結びに行きます。シオンの従者ですしね】
【シオンとティオーナは剣を構えてミーアを守る格好に】
ここ、原作読みとしてはティオーナの衣装デザインにちょっと注目です。
アニメ版では登場していないんですが、
帝国の隣国、ペルージャンに似た服装に見えるんですよね、これ。
ルドルフォン家は豪農一族みたいなもんですが、
ペルージャン農業国とも関係がある感じの、少しエキゾチックを感じる衣装なのは、
辺土貴族というスタンスを表していてナイスデザイン。
【で、次々くる襲撃者の騒ぎで、馬車から投げ出されるミーア姫!】
【同じく馬車から手を伸ばして、追いかけてくるシオン王子!】
二人して河にざぶーんと落ちてながされてしまうんですよな。
【溺れそうなところを、シオン王子に助けられたミーア姫】
【人工呼吸とかされてしまうのかしら、わたしの初キスはアベル王子に】
いや、ミーア姫、意識があるなら返事せえよ。
ここでも恋愛脳が叡智を曇らせています。
いや、訂正。叡智とか元からないわ。恋愛脳しかなかったわ、この子。
【現実は非情である! サンクランド式救命術は嘔吐式なのだ!】
恋愛脳の選択はこのたびは裏目に出てしまったミーア姫。
【ひどい目にあいましたわ! 思わずにらみつけてしまうミーア姫】
【でもすぐに助けてくれたお礼を言えるあたりはホント成長してますね】
【シオン王子が焚火を起こしてくれて身体を温めるミーア姫】
顔がすっごい緩んでいるあたり、ホントこういうことは正直ですよね。
【しかし、シオン王子は、女の子の肌着姿をさすがに直視できないようで】
【ああ、ほらまた悪い笑みを浮かべているよ、この中身お姉さん皇女!】
ところが、こんなコミカルなシーンを挟んで、
この次の会話が今回のエピソードの山場でもあります。
【焚火を囲んでミーアは問います。シオンの信条を】
「あなたは、アベル王子が民の弾圧に加担していたら、
どうなさるおつもりかしら」
「ご学友であっても、悪に手を染めていたら断罪なさるの?」
【アベル王子に仮借した、断罪された者からの逆告発に近いですよね】
【対して、シオンの答えは――】
アベル王子が民衆に剣を振るったのなら、自分は彼に剣を向けるだろう、と。
場合によっては、それがアベル王子の命を絶つことになっても、
「それは仕方がないこと」「俺にはどうすることもできない」と。
正義の国サンクランドの王子としては、そう答えるしかないよねえ。
ところが、ミーア皇女は……かつて断罪された者は反論してみせます。
ここが今回2つめのプリンセスムーブだ!
「本当に、でしょうか」
「仕方がないというのは、
最後まで必死に努力した者のみが
言える言葉ではなくって?」
前時間軸ではミーアもルードヴィッヒと一緒に頑張っていたんですよ。
帝国を立て直そうと奔走していた。でも、革命が起こり、民衆が蜂起し、
彼らの保護と支援を名目にサンクランド軍が介入してきて、
ミーアは悪しき統治、旧き帝室のシンボルとして斬首されました。
【そりゃー怒るよ、「しかたねー」で首チョンパはミーア怒っていいよ】
まあ、ここで勘違いコントがまた発生していて、
シオン王子はミーアの言葉を、前々からレムノ王国の情勢は知っていたのに、
一国の王子として、または学友として、アベル王子に何か手助けしたのか、と
自身の信条を測られるかのような叡智の言葉として受け取り。
対してミーア姫が思っていたことは、
「革命起こす前に一言何か頂戴よ!」
「君のここ、良くないよ、ってアドバイス頂戴よ!」
という、どこまでも自分ファーストな怒りだったりしたんですが。
でも、前時間軸でミーアの頑張りや奮闘を、結局革命側は情状酌量せずに
悪しきことのシンボルとして処断したのは間違いないんですよね。
【ごろんと背を向けてしまったミーア姫に、シオン王子は思います】
もしかしたら、彼女がアベル王子の元へ行きます、と言ったのは、
このレムノ王国の革命そのものをどうにかしようというのだろうか……
アベル王子が悪を為してしまう前に、と――
うん、シオン王子、考えすぎよ。
恋愛脳なミーア様、シンプルに「アベル王子に会う」だけしか考えてないから。
「会ってどうなる」「会ってからどうする」とか全く頭にないから、この叡智。
【翌朝のミーアとシオン。とりあえず王都を目指すことに】
【ガチで親切な第一村人に遭遇!】
【商人の子と偽ったまま、村に招かれてもてなしを受けます】
【人ごこちのつく食事にたちまち上機嫌なミーア姫】
【シオン王子は革命のことを尋ねますが……】
【第一村人ことドニ村の猟師ムジクは、がははと笑いながら呑気に答えます】
「ここいらのものは忙しくって、
そんなこと(革命)やってる暇ねえのよ」
おやおや、なにやら雲行きが怪しいですよね。
少なくともミーアが知ってる革命はこんなものではありませんでした。
飢饉で食料に困り、人心が荒み、その結果として勃発したはず。
でもこの村の状況を見る限り、食べ物はちゃんとあるし、
村人は安穏としていて、政情不安とは程遠い。
少なくとも、サンクランドが無理やり軍事介入する状況でしょうか?
まあ、そこまで考えて、「頭を使うには甘いものが足りませんわ」で
早々に思考を放棄したんですが。おいこら帝国の叡智。
【一方、引きのシーンで気になるカットが。何者かの男の顔】
【何かを綴った、報告かなにかと思しき手紙】
そういえば、レムノ潜入のキャラバン隊は極秘のはずでした。
ルート設定はサンクランドの諜報組織がしっかり固めていたはずです。
そこへなぜ、あんな手練れの襲撃者が襲ってきたんでしょうか?
彼らは、本当は誰を狙っていたんでしょうか?
おや。おやおやおや。謀略のにおいがしますね……
ということで、アニメ版第9話の感想を徒然に綴ってみました。
今回からミーア姫は「日記帳」という予知アイテム無しに運命に挑んでますが、
だからといって慎重になるわけでも、いきなりまさしく叡智になるわけでもなく、
あくまで自分ファーストを貫いてズンズン行くんですよね。
だからこそミーア姫。それでこそミーア姫。
ゆえにこの先も勘違いの果てに燦然と輝く帝国の叡智!
次回以降、クライマックスに向けての展開が楽しみです!
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こんにちは、Ticoさんです。
さあ、日曜日です! この作品の最新話配信ですよ!
今回のブログ記事も、
「アニメ版『ティアムーン帝国物語』第8話を徒然に感想してみる」
と題して綴っていきたく思いますよ。
【かんざしを取りに再び森へ入ることになったディオンへ、ルードヴィッヒが!】
ここでルードヴィッヒはディオンにミーア姫の協力者になってほしいと声をかけます。
端的に言えば、政治的にミーア皇女派の一員になってほしいということですね。
文でいえば自分がいますが、武=軍部についてもミーア姫の片腕がほしい。
ここでディオンが答えを保留して、ルードヴィッヒがふっと笑ってみせるのがいいですね。
ディオンは結構斜に構える性格なので、そう簡単にミーアの「叡智」を前に
目が曇ってしまうことはないんですが、すでに曇っているルードヴィッヒからすると
「あなたもあの方の叡智の冴えをすぐに知ることになる」ってところ。
……なんかタチの悪いゴーストハックみたいだな、オイ!
【一方、夜の森にディオンと二人きりでかんざし探しにきたミーアは渋い顔】
重ねてなんですが、ミーア姫にとってはディオンは実際に自分の首をチョンパした男。
苦手意識はあいかわらずですし、二人きりというこの状況に危険を感じちゃう。
【現場に到着して探しに来ますが、かんざし拾われてましたね】
【案の定、ルールー族の戦士たちと長老が待ち構えていました】
【かんざし、ルールー族にとっていわくつきの品でございました】
もとは長老の妻へ送ったもの。そして母から娘へ引き継がれ、
その娘は部族外の男と駆け落ちして以来、所在知れずになっていたとゆー……
ミーア姫はかんざしを入手した経緯を正直にはなしますが、
(というか取り繕わずに話すあたりが実にミーア姫のミーア様たるゆえん)
納得できないルール―族は殺気だって声を上げます。
【姫へ無礼を働くなら、こちらも容赦はしない、と凄むディオン】
【かつての仇が身を挺して自分を守るシチュにキラキラするミーア姫ですが】
【ディオンは「ちゃんと考えているでしょうね?」と言外に圧!】
【もちろんミーア姫は何も考えていないんですよね】
ディオン・アライアって、これ以降もミーア姫の君主の器を試すような言動が
たびたび目立つんですが、このシーンがまさに皮切りなんですよね。
敢えて言うならディオンは、自分のことは「良く切れる剣」だという自負があればこそ、
「使い手」にはふさわしい才と度量を要求しているんだと思います。
ディオン自身は、ミーア姫が「かんざしを探したい」というのは口実にすぎず、
ルール―族となんらか決着をつけるために森へ再度入ったんだろうと思ってますが
いやいやいや、ミーア様がそこまで考えてるわけないじゃないですかあ。
【そこへ助け舟! ティオーナの従者であるリオラが場をとりなします】
リオラ、褐色肌で言葉が少し片言だったのは、ルールー族出身だったから。
ティオーナが塔に閉じ込められた時に驚異の身体能力で脱出してきたのも、
ルールー族ならではのフィジカル。
【結局、長老はここまで供一人だけでやってきたミーアの姿勢に感じ入った様子】
【そんな長老に、ミーア姫は残された孫息子を大切にするように、と声を掛けます】
これ、ミーア姫からすると、いま新月地区にいる例の孤児はもはやリスク要因なんですよね。
足元の帝都にいてなにかの拍子で怪我をしたり亡くなったりしたら、ルールー族の反発を買う。
それなら元故郷に残っている親族の元へ帰してしまえ、という判断です。
【でもディオンはそうは受け取らない。彼の目もまた「叡智」に曇らされます】
常識的に考えて新月地区で「たまたま」助けた孤児が、
「偶然にも」ルールー族の長老の血縁などということがあるわけがない、
――おそらくミーア姫はすべて背後関係を調べたうえで、
交渉のカードとしてこの場を乗り込んできたというのかッ!
これが! これこそが帝国の叡智!
うん、まあ、そのね。ほんとーに全部「たまたま繋がっていた」に
ミーア姫が上手く波乗りした結果でしかないんですが、
そんな恐ろしい真実を誰も洞察できない……!
【ミーア姫の前では威厳台無しの皇帝マティアス】
とはいえ、その恐ろしい真実を洞察しかけた人物がいましたね。
誰であろう、ルードヴィッヒその人です。
皇帝からの問いただしに、ミーア姫はわがまま皇女の面目躍如で、
係争地であるセイレントの森を皇女直轄領とすることを願い出ます。
これ、割と力づくの手法なんですよね。
領境がはっきりしていないとはいえ、セイレントの森は
ベルマン子爵とルドルフォン辺土伯で分け合う形になっています。
要するに二人の貴族から皇族が強引に領地を削るやり口なわけです。
そりゃあ領地を減らされる方の貴族、特にベルマン子爵は面白くない。
【ミーアの申し出に、叡智らしからぬと疑問を持つルードヴィッヒ】
実際のところ、姫様と出会った頃の彼なら、この手法でもある程度は
納得できたと思うんですよ。でも、色んな「叡智」を見てきてしまった彼には、
もっとスマートで冴えていないと認められないほどに、なんというか、
ミーアの聡明さへの信仰というかセルフマインドジャックが利いてたという。
【曇りっぱなしだったルードヴィッヒの眼鏡が晴れていく――!】
【そこへ皇帝から、ベルマン子爵へ、皇女の街プリンセスタウン建設の勅命!】
【この勅命を、ルードヴィッヒが仰天するほどに、子爵が感激して受けます】
アニメではベルマン子爵が感涙してまで勅命を引き受けた理由はあまり説明されませんが、
そもそもセイレントの森の領地問題、ベルマン子爵のプライドに端を発しています。
隣領のルドルフォン辺土伯より優れた証がほしい、というのが理由なんですから、
そこへ皇帝直々の命でミーア皇女のための城を建て、街を整備し、
ミーア姫をいつでも迎え入れられるようにせよ、というのは、
まさに格別のお計らいってやつです。
だって皇女ミーアの街なら、ほかならぬ皇女自身がたびたび足を運ぶでしょうし、
そうしたら皇帝も滞在しに来るでしょう。自領に至尊の方をお迎えできる、
これはなかなか得難い名誉であり、彼のプライドを満たして溢れさせるには
もう十分だったわけなんですよね。
そう、ミーア姫はそこまで考えて皇帝マティアスに進言したのだ!
そうだ、そうに違いない、さすがは帝国の叡智――!!
【再びミーアの叡智に惚れ込んで眼鏡が曇りまくって発光までしちゃう】
なお、原作でもこれ以降、ルードヴィッヒがミーアの聡明さに疑問を持つ場面はありません。
無茶振りに心の中で悲鳴を上げることはありますが、ほぼすべてミーアの行動に
なにか都合のよい解釈をつけて勝手に惚れ込み直すということがデフォになります。
ちなみにベルマン子爵もこの一件を機に、親ミーア派となっていき、
凡人ながらも皇女支持派の重要な立ち位置になっていくんですが、それはそれ。
【さて、セイレントの森のトラブルを片づけたミーア姫の元へ一通の手紙】
ミーア様自身はアベル王子からのお手紙を心待ちにしてるのが微笑ましい。
ですが、今回のお手紙はティオーナ嬢からのもの。
内容は彼女の弟であるセロ・ルドルフォンのことでした。
【ひさしぶりに前時間軸のミーア姫。余裕がないのもあってツンケンですね】
このセロ・ルドルフォンなる人物こそ、飢饉解決のキーパーソンなんですよね。
ヴェールガ公国で植物の研究をしていた彼が「寒さに強い小麦」を発見したことが、
いざ飢饉に際してルドルフォン辺土伯領が大量の食糧を放出できた背景にあります。
ティオーナが革命の聖女とみなされるようになったのも、
飢饉から救ってくれる小麦を発見した英雄、セロ・ルドルフォンの血縁だったから、
というのも確かなところです。
前時間軸で「なんで革命側にそんなに人材が集まっているんだ!」と
憤慨ひとしきりだったミーア姫なんですが……
【ここで一計を案じることに……なんかちょっと悪い顔してる!】
【ミーア皇女の訪問を受けることになったルドルフォン辺土伯】
アニメでは、ルドルフォン辺土伯は、ミーアの計らいで領地は減らされたものの、
結果として民に犠牲が出たりしなかったことを安堵していましたが、
原作書籍版ではもう少し利害をきちんと計算できる人物になっています。
セイレントの森を安堵されてルールー族は平穏に暮らせ、
プリンセスタウンの建設でベルマン子爵は名誉を手にしました。
じゃあルドルフォン家はといえば、いまのところ損しかしていないわけで。
なので、書籍版では、ミーア皇女が来訪するのは、
そのあたりの落とし前をつけに来るのだろうと踏んでる描写がありました。
まあ、この辺はアニメ化にあたり分かりやすく削って良かった点ですね。
ルドルフォン辺土伯が実直で素朴な人柄にした方が分かりやすい。
【ミーアを褒めたたえるティオーナの言葉に興味津々の弟、セロ君】
【そしてセロ君が日課の園芸の世話をやっていると――】
【さりげなくミーア姫がやってくるんだなあ、これが!】
今回のプリンセスムーブは実にここ!!
「あら、なかなか素敵なお花ですわね」
「これは、スイートムーン、だったかしら?」
実にセロ・ルドルフォンの心を一発で射止めたミーアのあざとスマイルです。
セロ君にとっては本物の姫様を間近に見たことなんて、間違いなく人生初。
そのファーストコンタクトがこんなのだったら、そりゃ撃墜されますわ。
【ほうら、去り際に良くない顔してるよ、このお姉さん】
ここ、ミーアなりに計算してるんですよね。
男性を褒める時は、その仕事ぶりを褒めればいい、と。
だからこそ見事な花々だと賞賛した上で、花の名を口にしたわけです。
わたしはあなたの仕事をきちんと認めてますよ、っていう。
こんなんされたら、そりゃコロッといきますわ。
【ルドルフォン邸へ出向いたミーア姫は、提案を切りだします】
優秀な才能を持っているというセロ・ルドルフォンに教育の機会を与えたい、と。
ただし、ヴェールガ公国への留学でははなく、プリンセスタウンに新しく作る
学校の生徒として迎え入れたい、と。セロ君を学生一号としたい、と。
ミーアの魂胆は視聴者には見え透いてますよね。
将来、寒さに強い小麦を発見し、飢饉の解決に大きな役割を持つセロ君を
手元に囲い込んでおきたいんですよ。あくまでもブレない自分ファースト!!
【対するルドルフォン辺土伯は、ありがたくこれを受け入れます】
アニメ版では、プリンセスタウンに建設される学校であれば、
ルドルフォン辺土伯からも近いので親としても安心できるうえ、
帝国が作る学校なら学費の面でも助かる、と納得してましたね。
書籍版ではもうひとつ大きな理由があって、
ルドルフォン家にとってセロ君は大事な跡取りなわけです。
いま姉のティオーナが国外のセントノエル学園へと行き、
このセロ君まで国外に出したのでは、いざという時のリスクが心配。
だからこそ、ミーアの申し出はまさに渡りに舟でもあったわけです。
【さらに、ミーアの構想では学校の生徒たちは広く門戸を開ける予定でした】
これはまあ、うん。貴族の子女ならまずセントノエルを目指すからなんですが、
ルドルフォン辺土伯にとっては学友にまで配慮してくださるとは……!と
また感激を新たにしてしまうところになってます。
ちなみにミーアの設立する学校=聖ミーア学園については、
アニメ化以降のエピソードで、設立にあたってのひと騒動が描かれたり、
その後、この学校自体が出自や身分にとらわれず、優秀な人材を輩出していき、
ミーアの支持基盤の重要な機関になっていくことが明らかになっていますが……
そのあたりは書籍版小説第4巻からまず読んでみるのじゃ。
【さらに非常時の小麦の放出でお願いされたルドルフォン辺土伯、落涙】
ここも勘違いコントが発生しているんですよね。
ミーアは自分でも結構図々しいと思うことを言っていて、
・民衆に食糧不足が起こりそうなら、食料をすぐに放出しなさい
・その行為はミーア皇女の名前で行いなさい
と、ぶっちゃけ飢饉救済の功績をまるっと横取りする、
実にこすっからい方策を提案しているんですが……
ルドルフォン辺土伯はやっぱり深読みしてしまっているんですよね。
・民への食力救済はミーア皇女の承認のもとで行ってよいという大義名分
・つまり、食料を強奪しにくる他の大貴族を排除する正当な理由GET
自分が正義だと思いつつ、中央貴族から認められなかった行為が、
ほかならぬ皇女殿下の後押しと公認を得られたわけです。
【なんとか提案を上手くまとめられたミーア姫ですが……】
・セイレントの森での紛争回避
・飢饉救済のキーマン、セロ・ルドルフォンの確保
・ルドルフォン辺土伯家と小麦放出に関する取り決め
これを立て続けに成功させた結果――――!!
【そういえば最近多忙で例の日記帳見てなかった、と気づくミーア姫】
【ところが手にした瞬間、文字が黄金色に輝き宙へ飛んでいきます】
【さらにはギロチンの運命を書いた日記帳自体が消えてなくなります】
【ギロチン回避! ギロチン回避! ミーアは運命の処刑から逃れられた!】
転生というかタイムリープしてから、もーさんざん心を砕いて苦心してきた
ミーアの頑張りが報われた瞬間でした。もうギロチンの運命は無い!
……本来ならここで最終回を迎えて、なんだったらミュ―ジカルが始まって
唄いながら幕を下ろしても良いはずなんですが、そうは問屋が卸さない。
【怪しげな暗がりで密談する男たちが……何者?】
「帝国はどうやら持ち直してしまいそうだ」
「あの金月省の文官、ルードヴィッヒなる若者はなかなか優秀なようだ」
「飢饉のひとつでも起きればと思っておりましたが」
「皇女ミーアとシオン王子の関係も良好だと聞く」
「分断工作に失敗したと考えるべきだろう」
「フン、帝国の叡智か。まったく忌々しいガキだ」
……え? 帝国の革命って民衆の義憤が爆発した結果じゃないんですか?
ミーアがこれまで頑張ってきたのは、あくまでギロチン回避の自分ファースト。
まさか、まさかまさか。あの革命って誰かに仕組まれた悲劇だったんでしょうか。
【そんな密談があるとはつゆ知らず、アベル王子への手紙を書くミーア姫】
お待たせしました、『ティアムーン帝国物語』、
あるいは帝国の叡智ことミーア・ルーナ・ティアムーンのお話。
実にここからが本番でございます!
クライマックスに向けて加速しますぞ!!
というわけでアニメ版第8話の感想を徒然に書き綴ってきました。
いやー、ある程度は予想していた人もいたとは思いますが、
それでも今回の引きは結構ビックリされた方もおられるかと。
Ticoも原作この場面からクライマックスまで読んで「えー!」となりました。
運命とは何か、正義とは何か、真の叡智とは何をもって認めるのか。
もう一度改めて。『ティアムーン帝国物語』、ここから本番ですぞ!!
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こんにちは、Ticoさんです。
さあ、日曜日です! この作品の最新話配信ですよ!
今回のブログ記事も、
「アニメ版『ティアムーン帝国物語』第7話を徒然に感想してみる」
と題して綴っていきたく思いますよ。
ただ、本日、友人と映画『ゴジラ-1.0』見てきて、
ブログ執筆開始がもう17時を回っております!
今回はぐぬぬと言いつつ省エネモードで参ります。
【まだギロチンから回避できないミーア姫の運命!】
最後の晩餐が豪華になったことでいったん喜ぶのがいかにもミーア姫。
この時点でもギロチンは回避できていないんですが、ミーア様の待遇はマシに
なっているんですよね。地下牢に監禁から宮殿内の一室に軟禁、
食事もまあマトモなものが供されていた模様。
ただ、アニメでは拾っていなかったのですが、
ミーアを救うべくアンヌが無茶してつかまったり、
アベルが駆けつけようとして死んだりとか良い方向に変化とも限りません。
結局、ミーアが助かる&周りも助かるには、
ギロチンを回避するしかありません。
そのカギとなるのが「飢饉対策」と「少数部族の反乱」。
【飢饉対策にはルードヴィッヒと相談して、フォークロード商会も頼ります】
読み友になったクロエの父親が経営する商会ですね。
この時、ミーアが思いついてルードヴィッヒが形にしたのは、
一種の保険というかリスクヘッジ取引なんですよね。
平時から一定量を割高で帝国が小麦を海外から買い付ける代わりに、
非常時でも買い取り価格は変わらない。
フォークロード商会としても平時の利益保証がされていれば、
海外からの調達ルートが維持できるので、非常時でも負担にならない。
【まさにミーア姫の発想こそ帝国の叡智! また目が曇る人が出てきた】
……ちなみにミーアは飢饉時の値段基準で考えているので、
ルードヴィッヒの設定した価格でも割安の「お友達価格」と思っています。
実にミーアの政策の企画90%実務100%はルードヴィッヒのたまもの!
彼が有能すぎるのではといえば、まあ、それはそうなんですけど。
【新月地区の視察に行くミーア姫。貧民地区も見違えていました】
前よりも明るく活気が出つつありますが、
これもルードヴィッヒの経済政策が功を奏してるからなんだよなあ……
新月地区を一種の経済特区みたいにして商業振興してるんですよね。
結果的に帝都内の新月地区がまるっと親ミーア派の支持基盤になり、
これは後々大きな意味を持つのですが、それは原作書籍版3巻以降の話。
ここでミーアが再会したのが、まえに行き倒れていた少年なんですよね。
【少年が渡してくれたのは、虹色に輝くかんざし】
このかんざしが実はギロチン回避最大のキーアイテムになったりします。
高難度ADVすぎる…………
少年の母親は、帝国辺境、セイレントの森のルール―族出身。
森に住まう狩猟民族である彼らこそ、くだんの反乱は起こす少数民族であり、
同時にティオーナの従者リオラもその出身だったりします。
端的に言えば、ルドルフォン辺土伯家とルールー族は盟友関係なんですよね。
【そして、このセイレントの森を巡ってまさにゴタゴタが起きてました】
ルドルフォン領とは森を挟んで隣り合うベルマン子爵。
辺土伯に対抗意識を燃やす彼に余計なことを吹き込んだヤツのせいで、
森の開拓を狙う子爵と、そこに住まうルール―族とで緊張関係になってたんですよね。
さらにややこしいことに帝国軍の百人隊が子爵の求めで出動してきます。
まあ、隊長が有能だったので、治安維持を名目に森へ攻め込んでません。
相手はいわばエルフかベトコンですからね。行けば普通に全滅する。
【思わぬところでティオーナとの関係悪化の原因が転がっていたんですね】
【事のあらましを聞いたミーアは、あられもない言葉を心中に吐きだします】
今回のプリンセスムーブその1は、敢えてここを取り上げたい!
「あ、あっぶねー!」
まさしく一触即発がどかーんと行く前にミーアは間に合ったわけです。
ちなみに前時間軸では、ベルマン子爵の口車に乗せられて軍事行動を容認したミーア姫、
引き金を引くも止めるも姫次第だったんですよね。
なにはともあれ、少数民族問題はなんとかなりそうと思ったら……
【セイレントの森に出張ってきている帝国軍隊長の顔を見て――】
【ミーア姫、目を回して卒倒!】
【何を隠そう、ミーアの断頭台の刃を落とした男が彼だったのです】
帝国軍百人隊長、ディオン・アライア!
『ティアムーン帝国物語』の中でも特に重要な位置を占めることになる人物であり、
ルードヴィッヒが文なら、ディオンは武を担当するミーア姫の片腕になります。
後に帝国最強と表現されて強さを盛られまくる騎士、
三国志に例えるなら張遼並みに強いと思ってくださいませ。
前時間軸ではセイレントの森でルール―族との凄惨な戦いで部下が全滅し、
戦を容認したミーア姫を個人的に恨むことになり、
彼女が逃走する段階になっては徹底的に追い回すことになります。
【まあ、この段階では、あんまり野心のない現場肌の指揮官なんですけどね】
【しかしミーア姫には、苦手意識というか恐怖感がどうしても拭えません】
ちなみに、ミーア姫の「ディオン・アライアに対する苦手感」は消えることはなく、
その武を認めて頼りにするようになっても、
彼を凄惨な殺戮マシーンと見ている節があります。
いやまあ、実際、子供が相手でも武器もってかかってきたら、
眉ひとつ動かさずに切り殺せる割り切りの鋭さがディオンさんの持ち味だけどさ。
【しかもルードヴィッヒの頼みで彼と視察に行く羽目に】
【物思いにふける間にあっという間に暗く鬱蒼と。ここはもう最前線】
【気を付けて、と言われた側から木の根に取られてずっこけるミーア姫】
アニメ版ではここでミーア姫が機転を利かせたことになってますね。
木の根に足を取られたことを口実に、ルール―族を挑発すれば、
なんらかのアクションを引きだせて、軍を引かせる口実にできる、と。
今回のサブタイが「ミーア姫、冴えわたる!」なので、
分かりやすく変えたのかもしれませんが、原作書籍版だと、
根っこに足を取られたことに本気で腹を立てて木を蹴ってたりします。
叡智とは……帝国の叡智とはいったい……
【当然のごとく、木を足蹴にしたミーアに向かって矢が何条も!】
【姫様を抱えて避難するディオンさん、お疲れ様です】
【そしてこれを奇貨として軍の撤収を指示するミーア姫】
ここで今エピソード2回めのプリンセスムーブ!
「街まで逃げますわよ! 全軍ですわ!」
「わたくしの護衛以上に大切なものがございますの!?」
ミーア様は皇女という身分なんですが、帝国政府として公的な立場は実はないんですよね。
振りかざせるのは皇帝の娘という権威……もとい我がまましかないんですが、
それを最大限に発揮できるのが、いまこの状況というわけです。
最前線でやらかした皇女が自分の命かわいさの「わがまま」なら、
軍を仕切る黒務省の命令をすっとばして部隊を引かせることができる、と。
ミーア姫、それなりに計算はできるんですよ、周りが過大評価するだけで。
もっとも、帝国の叡智()と名高いミーア姫にも(には)誤算もあります。
【まさかルールー族ゆかりのかんざしをセイレントの森に落としてくるとは!】
【しかも何か拾われてますよね、これ】
【一難去ってまた一難、ギロチンフラグはなかなか折れない!】
せっかく軍を引かせて、ベルマン子爵もやりこめておいたのに、
落としたかんざしがきっかけで結局反乱を招いてしまうかもしれない!
なんとかしなきゃと考えたミーア姫、すごい蛮勇に出るのですが……それは次回!
というわけでアニメ第7話の感想を徒然に綴ってみました。
サブタイ通り、ミーア姫は今回冴えています。
本人は気づいていないけど、ギロチン回避の最速最適解を選んでます。
その選択の適切さは偶然でしょうか、それとも、学園での交友が成長を促したのか。
そのあたりが明らかになるのは……たぶんアニメ終盤の方ですね。
これからどうお話が転がるのか、続きが楽しみです!
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こんにちは、Ticoさんです。
さあ、日曜日です! この作品の最新話配信ですよ!
今回のブログ記事も、
「アニメ版『ティアムーン帝国物語』第6話を徒然に感想してみる」
と題して綴っていきたく思いますよ。
【アバンでお嬢様達のお料理に嫌な予感をおぼえるキースウッドさん】
ティアムーン帝国物語には貴族のご令嬢やお金持ちのお嬢様が多いためか、
メシマズな方がひじょーに多いです。
事あるごとにそのメシマズをカバー&フォローするのはキースウッドの役目ですが、
それの始まりが実にこの剣術大会のお弁当作りなんですよね。
【どうするんだこの大惨事……】
ちなみにティオーナはたぶん擁護できる考察ができるのですが……
彼女のルドルフォン家って豪農みたいなものなので、
農繁期とか伯爵家も交じって大勢でやっていそうなんですよね。
ティオーナが野菜を数多く切り刻むのが得意になってるのは、
たぶん厨房の役割分担でそういうのを任されていたからじゃないでしょうか。
だから、たぶん、ティオーナはちゃんと覚えれば料理できるはず……たぶん。
あ、ミーア姫は単に料理の手順を知らないだけじゃなくて、
変にこだわって要らん工夫を加えようとする一番アカンやつです。
【リオラは狩猟民族出身なので、これはこれで間違いではないんですよ】
【でも完成予想図が完璧に邪教の供物とかそういうやつなんだよなあ】
あわや、アベル王子とシオン王子がとんでもないところを喰わされるところでしたが、
キースウッドの働きを得てなんとかなったのが事の顛末でございます。
ちなみに原作によれば、ミーアの馬形サンドイッチは
その形状から具を挟むのがとてもとても大変で、キースウッドはソースを工夫して、
糊代わりにしたという涙ぐましい努力があったりします……。
そして今回のプリンセスムーブはこの場面だ!
【キースウッド本人へ手伝ってくれた礼を笑顔で述べるミーア姫】
「このたびは大変助かりました。感謝しますわ」
「いえ、シオン王子ではなく、あなたに感謝していますの」
礼を自分の主人に対して受けようとしたキースウッドに対して、ミーア姫のこの言葉!
キースウッドが「姫は身分に囚われずに感謝を言えるのか」と驚くシーン。
もちろんミーアの内心では「あのシオンに礼など言えるか」という小物動機が
働いているんですが、じゃあキースウッドに向けた笑みとお礼が
ウソかと言えば、そんなことはないんですよね。
シオンに対するアレコレはあれ、感謝の気持ちは本当だし、
それをちゃんと言えるだけの人間になってるんですよね、今時間軸。
ミーア姫のこのあたりの「愛嬌」が、実に周囲を惹きつける魅力になってる感。
【もう一つ忘れていけないのは、試合前にアベルの兄とエンカウントした場面】
試合前のアベルに会って、凛々しいたたずまいにキュンキュンするミーアですが、
水を差す感じでアベルの兄王子が嫌味を言ってくるんですよな。
これまで兄である自分にアベルが勝ったことはない、だから、
お弁当も負けてくやしい食事になるだろう、と。
その時のミーアは上の場面みたいに、小物マインドを働かせます。
兄王子の不評を買ってもいけない、アベルには試合で負けてもらって、
自分がお弁当で慰めれば万事OK。良くない笑みをしています。
【気づくと一歩下がって、アベルの背を押すように言葉をかけるミーア】
でも、ここでミーアの性格の良いトコロが出てきます。
彼女は計算はするけど、決して計算高い人間ではないんですよ。
取り繕うとしてミーアが思い出したのは、努力を欠かさないアベルの姿。
だからこそ、彼女は意識しないうちに一歩引いて、
「お勝ち下さい」と声をかけたんですよね。
計算に徹することはできないし、ともすれば恋愛脳に従ってしまう。
そういう実に人間くさいところもミーア姫の魅力だったりします。
【兄王子と試合で対決するアベル! その顔の凛々しいことよ!】
アベルの母国であるレムノ王国は尚武の国でもあります。
だから剣術の腕は男の魅力ですが、プレイボーイだったアベルは
あまり真面目に剣術の修行はしてきませんでした。
「薩摩示現流!?」と思わず突っ込んでしまうレムノ剣術第一の構え、
大上段に構えて力の限り振り下ろす一撃は、強敵に打ち勝つために
アベルが特訓した「必殺技」なんですよね。
いまから色んな技術を磨くわけにはいかない。
それよりも試合で勝つには、他者に抜きんでたひとつがあればよい。
こういう割り切りの良さと、それに対して愚直に努力をする誠実さ。
それこそアベル王子の真価だと言えるんですよね。
そして、その真価を引き出してしまったのが、
彼の才能を信頼して評価していると言ってたミーア姫なんですよね。
【一方のミーア姫も手に汗にぎってアベル王子を応援します】
兄王子との試合では、小物マインドも邪念もなく、アベルを応援するミーア姫。
彼女にしてみれば、自分の言葉でアベルを変えたという認識は怪しいです。
ただ、分かるのは、彼女と出会ってから、彼が努力を惜しまない姿勢を
事あるごとに目にしてきたこと。
ここのミーア姫、ホントに一人の女の子として、
気になる男の子の勝利を願っているんですよね。
前時間軸でのぼっちとは違って、両脇には腹心と友人もいます。
前回の記事でも述べましたが、ミーア姫は今時間軸で、
楽しい学園生活を取り戻している感あります。
【昼食のお弁当タイムでウマサンドイッチは自分の功績だと誇るミーア姫】
まあ、うん。キースウッドに感謝したからと言って、
自分の発想についてはこれっぽちも謙遜する気がないあたりが実にミーア様。
ここのお弁当タイム、ミーア姫の内心の声と変顔リアクションが楽しいですが、
ちょっと目線を変えてみれば、また別に面白いものが見えてきます。
【一緒に食べたらどうかと、シオン王子を連れてくるティオーナ嬢】
ここでティオーナとシオンも快くミーアと一緒に食事をしようと来るあたり、
かなり好感度上がってますよね。
というよりも、ミーアを中心に人の輪ができつつあります。
それもこれも彼女が「種を撒きまくった」結果なんですが、
そういう人心掌握を特にミーアが企てたわけじゃないのが笑えるポイント。
【良い試合をしよう、と握手を差し出すシオン王子。礼儀正しいなあ】
【社交的に応えようとするアベルを、ミーアが咎めます】
はい、ここで勘違いコントです。
ミーアは気になる男の子であるアベルをシオン王子に取られる気がして仕方ない。
もっと自分の作ったサンドイッチを褒めてほしい。こっち見て、と。
ナレーターでも突っ込まれてますが「ウザいアピール」なんですよね。
ところが。ところがです! 傍からではミーアの本心分からないんですよ。
分かるのはアベルの服の裾を引っ張り、もの言いたげな彼女の顔。
アベルはそれを「シオンという天才を相手にしても臆するな」という檄に
見えたんですよね。そう感じたアベルはシオンに勝つことを宣言します。
すごいよね、ミーア姫。本人にそのつもりはないのに、
一気にアベル王子を勇ましい若獅子に変えてみせたんですよ。
【そして始まる決勝戦! 重い斬撃をもって攻めかかるアベル王子!】
【シオン王子は受け止めてみせますが、得意のカウンターが出せません】
【主たちの勝負を見守るキースウッドは、アベル王子の変貌に驚きます】
まさか剣の天才であるシオンに、ノーマークだったアベル王子が迫るとは。
自分にもシオンにも彼の資質を見抜けず、その真価を正しくみつけたのは、
実に帝国の叡智たるミーア姫だけだったという事実。
これをキースウッドは
「姫は才を惜しむのだ。どんな才でも埋もれたままにしておかないのだ」
と勝手に勘違いして、勝手に感銘を受けてしまうのですが……
実際、ミーア本人は意識していないのですが、
彼女の行動にはそういった「人の考えや行動を建設的な方向に変えてしまう」という
不可思議な効果が付いて回るんですよね。
後に忠臣ルードヴィッヒが「本人の望みと関係なく変えられてしまうのだ」と述懐するように、
そして本作品で「TUEEEE」要素を敢えて見出すとすれば、
歴史上の特異点とさえ見えるミーア姫の運命改変力なんですよね。
アニメ版では冗長になるためか省かれており、
WEB公開のボイスドラマでカバーされているのですが、
前時間軸の関係者ってミーアを処刑する運命に乗ると、もれなく不幸でツライ人生が
ついて回るんですよね。
ミーアはあくまでも自分のギロチン回避のために自分ファーストで動いてますが、
それが結果として多くの人の不幸な運命も蹴っ飛ばしていく豪快さこそ、
彼女のキャラとしての魅力でありましょう。
【雨が降り出し、試合はいいところでお流れに】
シオンは再戦とアベルと約束して、握手を交わします。
この時は互いに来年の剣術大会が念頭にあったんでしょうが、
その再戦の機会は意外な形で――たぶんアニメの山場でやってくるでしょう。
ちなみにこの時がきっかけで、アベルとシオンは互いに親友となり、
かつ良きライバルともなるのですが……この二人が一応の決着をつけるのが、
書籍版原作小説第9巻になるので、気になる人はお読みくださいませ。
【試合が終わったアベルを自分も雨でずぶ濡れで出迎えるミーア姫】
ここのミーア様、ホントに可愛いですよね。
雨が降らなければアベルがシオンに勝ったに違いないと力説して悔しがる。
おかしいですね、精神年齢20歳オーバーのはずなのに、
めっちゃ見た目相当の振る舞いですよ。可愛いですなあ。
【そんなミーア姫を微笑みながら見つめるアベル王子】
こんなに自分を認めて慕ってくれる女の子がいる。
それがどれだけアベルの心を力づけてくれることか。
本作はミーア姫が主人公ですが、一種の裏主人公のひとりとしてアベル王子を見ると、
これはこれでなかなか熱いストーリーになっているんですよね。
自信を持てなかった若者が貴婦人の想いに応えて成長する。一種の騎士物語ですよ。
そう、アベル王子こそ、この後ゆるぎなくミーアの「騎士」となっていく、
かけがえのないパートナーとして大きく成長していくんですよ……!
【まあしかし、前時間軸よりも充実した学園生活でいいですね、ミーア姫】
というわけで今回も徒然なるままに感想を綴ってみました。
ところで、アベルをはじめ、シオンやティオーナとも
良好な関係を築いていっているミーア姫ですが、
まだギロチン回避に至っていないんですよね。
たぶん折り返しに入る次回以降、そのあたりの動きが本格化してきます。
ギロチンの運命は何なのか、回避するために何をしなくてはならないのか。
帝国の叡智が冴えわたりますよ! 偶然に乗っかる稀有な叡智が!
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こんにちは、Ticoさんです。
いやー、こんな企画が進んでいたとは! 見つけてビックリでした!
なんと! オーディオブック【Audible】版の「転天」書籍小説が配信開始です!
11月は第1巻、その後、ほぼ毎月1巻ずつ、原作書籍版を追いかける形で配信の予定。
「転天」のアニメ化2期もすごくすごく期待されるところですが、
一方で書籍版の世界を朗読で楽しめるのも、ファンとしてはウレシイ限り!
ということで、今回のブログ記事は、
「Audible版 『転生王女と天才令嬢の魔法革命』1巻 聴いてみた!」
と題して、感想をまた徒然に綴ってみたいと思います。
Audibleってどんなもの? ということが知りたい方は、
「Audibleでお気に入りの新作出てたので聴き読みレビュー」
上記の記事をご笑覧くださいませ。
■いまから朗読で「転天」を聴き読みする醍醐味
さて、今回、シリーズのナレーションを担当されるのは土師亜文さん。
有名どころでは、『ウマ娘』でメジロライアンを演じられてますね。
Audibleでは米沢穂信先生の『古典部』シリーズの朗読も担当されていて、
ナレーターとしてはかなりの経験値を積んでおられる方です。
アニメでは、アニス役を千本木彩花、ユフィ役を石見舞菜香さんが演じられていて、
王宮百合ファンタジーを織りなす二人の少女の心情を繊細に綴っておられました。
対して、Audible版では、ある意味、土師さんの一人芝居感があるのですが、
だからこそ演じ分けの妙を味わうことができ、そのあたりも醍醐味でございます。
改めて朗読で「転天」を聞いてみると……やー、意外な発見があるんですよ。
書籍版を目で読むと、ともすれば流し読みになりがちな箇所が出ますが、
そういう細かい描写も耳から入ることで脳の別の部位が刺激されるのか、
聴き読みしていてなかなかびっくりすることがあります。
たとえば、離宮が元々あったものではなく、
アニスを隔離するためにオルファンス王が建築させたものだったりとか、
貴族学院の夜会からユフィをアニスがさらってきた時、
王宮から離宮、離宮内と、ほぼほぼユフィをお姫様抱っこしてアニス様が
駆けまわっていたとかとか。
聴き読みしていると、そういう見落としていた場面がぱっと浮かんで、
なんともニマニマしたりビックリしたりしてしまいます。
地の文は基本的に誰かの視点で語られていますが、
それも人物によって「言葉に出した台詞」か「内心の声」か「描写」か、
それぞれに微妙にトーンを変えていて、このへん声優さんすごい。
■気になるキャラの演じ分け!
さて、アニメから入った人、アニメ版を気に入っている人には、
キャラの演じ分けが気になるところではないでしょうか。
第1巻だと主要なキャラは次の通り。
・女性:アニスフィア王女、ユフィリア公爵令嬢、侍女のイリア
・男性:オルファンス王、グランツ公、アルガルド王子
ちょっと、この演じ分けも妙味を感じられますが、
簡単に印象を綴ってみましょう。
1:アニスフィア王女
純真で溌剌とした印象ながら、どこかガラスのような危うさを感じさせます。
面白いのは公式な場に出る時の「王女モード」が二度ほど出るのですが、
その時は「アニス様のまましゃなりしゃなり」って感じでビックリします。
アニメではちょっと飄々した感じがありますが、Audible版では、
より魔法に心焦がれる探究者な面が強調されているように思えます。
2:ユフィリア公爵令嬢
アニメ版の声に寄せてもいますが、よりしっとりして秘めた情が深そうな感じ。
離宮に来たばかりの戸惑うばかりの様子や、ドラゴン退治でアニス様に詰め寄る場面とか、
アニメとは違った形で切々と迫ってくる感があります。
言葉遣いやリアクション的に「ああ、アニスよりも大人を演じる面があるな」とも感じたり。
3:侍女のイリア
イリアさん、アニメでは結構若く描かれてましたが、実はアラサーなんですよね……
なので、落ち着いた女性の声として演じられています。
ただし、アニス様と会話する時は軽妙な感じになったりするのはお約束。
アニメよりも、より姫様と気づいてきた関係の深さを感じさせる声調です。
4:オルファンス王
うん、すごくストレスで胃を痛めてそうな感じがよく出てます。
本質的には真面目ですごく気遣いの人なんだろうけど、
根っこでは王様に向いていないんだろうなって性格がひしひしと。
5:グランツ公
アニメ版とは一番印象が異なる人。初聴きだと少し面食らうかもしれません。
ただ、聴いていくと、いかにも原作書籍で活写されている、
「曲者でやり手の政治家」な印象を感じさせて、不思議と馴染んできます。
6:アルガルド王子
いやー! 言葉づかいこそ帝王教育を受けてきた貴人ではあるけれど、
若さと危うさを感じさせるあたりがホントに彼の年齢を感じさせるし、
同時にアニス様との血のつながりも感じさせます。
彼は2巻以降が本番なので楽しみですね。
という感じで徒然に綴ってみたのですが、感想いかがでしたでしょうか。
Audible版は会員価格だと2500円ほど、一般で買うと3000円くらいで、
これは実は少し強気の価格設定なんですが、
「ドラマCDと同じ値段で9時間たっぷり楽しめる」と考えると、
結構コスパいいんですよね、オーディオブック。
Audibleも来て、また来てるぞ転天の波!
第2巻の配信は12月22日、第3巻の配信は年明け2月と随時配信!
12月27日には、コミカライズ版6巻も発売されますね。
年末に向けて色々楽しみです!
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さあ、日曜日です! この作品の最新話配信ですよ!
今回のブログ記事も、
「アニメ版『ティアムーン帝国物語』第5話を徒然に感想してみる」
と題して綴っていきたく思いますよ。
ただ、前回前々回の量がアレすぎたので、今回からは少し省エネで語りたいと思います。
(拾って来れる画像が少なかったというのもあるけど)
【新キャラ登場。クロエ・フォークロード嬢です】
ナレーションで長々語られていましたが、クロエ嬢は裕福な商会の娘。
それも両親が一代で築き上げたというなかなかの人物だったりします。
お金で買ったとはいえ、爵位まで手に入れたあたりスゴイ。
ただ、伝統ある貴族からすると、金で身分を買った平民の成り上がり。
あんまり快く思われないから、当然距離を置かれてしまいます。
両親はよかれと思って大陸最高のエリート校へ入れたわけですが、
当のクロエは友人が長らくできず、ぼっちな日々を送っていたところ――
「読み友」を探していたミーア姫に目を付けられます。
目を付けられるといっても、この時のミーアに裏の思惑などまったくなく、
純粋にお抱え作家のエリスが書いた小説を、一緒になって読んで感想を言い合う友人がほしい、
というごくごく個人的な願望の発露でございます。
アンヌはどうしても「妹が書いたもの」目線が入ってしまいますし、
帝国貴族の取り巻きはミーアをヨイショしかしないので、
読書家で目も肥えているであろうクロエ嬢に白羽の矢が当たった次第。
なお、クロエ嬢自身が目立つエピソードは原作小説本編でもまだないんですが、
フォークロード商会との縁を作っておくことが後々利いて来たりします。
【またも新キャラ。騎馬王国出身の林馬龍(リン・マーロン)】
さて、クロエとの会話から何かクラブ活動に入ることに決めたミーアは、
なんと馬術部へ入部することを決めることに。
上級生とおぼしき黒髪の青年が林先輩です。最上級生ですね。
気さくな人柄ですが、騎馬王国十二部族のひとつ、林の一族の御曹司でもあります。
他の王国だと侯爵家跡取りぐらいには身分があったりするんですな。
当初、林先輩は、先日の馬くしゃみ事件でミーアがクレームを言いに来たのか、と
警戒しますが、ミーアは予想に反して一笑に付します。
「どんなに豪華なドレスよりも馬の方が価値がありますわ」と。
そして、ここで林先輩の心の琴線に触れる言葉を、本当に偶然口にします。
「馬はどこへでも連れて行ってくれるからですわ」
これがねえ……騎馬王国の民には殺し文句なんですよ。
遊牧民族である彼らには、馬を愛し、敬い、そして広い大地をどこまでも
馬と共に駆けていきたいという切なる情熱が、その血脈に流れています。
それが帝国のお姫様から、まさに同志といえる言葉が出てきたんですよ。
林先輩がころっと気に入ったのも仕方ない。
【まあ、当のミーアは安定の自分ファースト理由でしたが!】
ミーア本人として、馬車で逃げたら革命軍の追手につかまる、
馬に直接乗れた方が断然いい!という理由で馬術部に入るのですが。
ただ、アニメ化の範囲では描かれませんが、
実はミーアと馬って後々深い関係になっていきます。
ミーア自身も進んで馬の世話をするなど熱心に取り組み、
その縁がやがて彼女の窮地を幾度も救うのですが……
馬関連のエピソードは原作小説では結構出ていて、
気になる人は、書籍版5巻、6巻、10巻、13巻、14巻を読むのじゃ。
この通り、ミーア姫と馬は今後切っても切れない縁になります。
【同じ馬術部に所属していたアベル王子と相乗りに出かけますが……】
【ミーアの不注意から落ちたところをアベルにかばってもらったり】
さて、ようやく本題。
今回の第5話、ダンスパーティのパートナーだったアベル王子と、
少しずつ年頃の少年少女らしい絆を深めるエピソードです。
上記のようにハプニングもあったりしますが、
アベルは本当に穏やかで、ミーアのことを気遣ってくれるんですよね。
前回のブログ記事でも書きましたが、前時間軸でのミーア姫の学園生活、
実のところは苦い思い出だらけなんですよね。自分のプライドと無知が災いして。
ですが、今時間軸では、クロエのような友人もできましたし、
なによりアベルというちょっと気になって来た男子もいるのです。
ギロチン回避だけでなく、
思春期のやり直しも体験してる感ありますね。
実際、アベルへの想いが、今回アニメ化での山場へミーアを連れていきますし。
【この画像を見て「お重かよ!」と突っ込んでる視聴者多し】
さて、相乗りでのハプニングから、
アベルが学内の剣術大会を目指していると知ったミーア姫。
この時、剣術大会では女子のカップルは、
意中の男子にお弁当を持っていくというならわしを思い出します。
なお前時間軸ではシオン王子にいきなり押し付けにいって塩対応され、
豪華なお弁当をぼっちメシで食べたという苦い経験が……
ホントに前時間軸のミーア姫、ろくな学園生活送っていないな。
アニメだと弁当屋にミーア姫が直接出向いていて、
「もう予約はいっぱいだよ」と言われてしまっていますが……
これ、実はミーアのやらかしなんですよね。
前もってアンヌにお願いしておけば、準備万端整えてくれたはずが、
「自分で用意するものだ!」と変に気合入れて、自分だけで
手配しようとして大失敗。まあ、うん、ミーア姫らしい。
これ、「たかが弁当でしょ?」ってなりがちですが、
セントノエルの催事的には【おせち料理】に近いんですよね。
年に1回のイベント。
お買い上げになるのは貴族のお嬢様がた。
もちろん素材も料理も豪華に、
量はたっぷりで残すこと前提、そんな感じ。
日持ちさせる技術がない世界では、旅行食=保存食ですし。
だから上述のカットでお重入りは案外的外れな絵でもないのです。
まあ、やらかした後で泣きつかれたアンヌは次善の策として、
「ミーア姫自身が手作り弁当を作る」ことを提案します。
まあ、うん、あるあるな解決策だ。
問題はミーアもアンヌも料理の心得がないこと。
助っ人としてミーアは読み友のクロエにも声をかけますが、
「本で読んで知ってはいます」というあぶなっかしい返事。
【料理ならお役に立てます! と、まさかのティオーナ嬢】
またしてもミーアが「げえっ」となりますが、
多分ティオーナはダンスパーティでの恩義を返したかったんだろうなあ。
【ギロちんと仲良く手を繋ぐティオーナを幻視するミーア姫。ぐぬぬ顔イイ】
しかし、戦力は多いに越したことはない、と腹をくくるミーア。
大国ティアムーンの姫らしく、大兵力を揃えるところから始まります。
ちなみにティオーナの得意料理は、みじん切りとかつら剥き。
なんてこった、まともに料理できるやつがいねえぞ!
【まあ、そこでこの気の毒な御仁が巻き込まれるわけですよ】
シオン王子の従者、キースウッドさん。
主より年上の彼は、育ち盛りのシオンのために、たびたび厨房でこっそり夜食を作っていた、
男子ながらも料理ができるイケメンなわけですが……
ティオーナから話を聞いて、ミーア姫含む女子グループからシオンが弁当をもらうなら、
政治力学的に変なことにならないと考えを巡らしますが、
言い換えれば、主人であるシオンの口に入るものは
必然、彼のチェックが必要でして。
次回、第6話はキースウッドにとって頭の痛いエピソードになること請け合いです。
【第5話の終盤、二人で散策しながら、お弁当の件をアベルに約束するミーア姫】
湖のほとりが見える絶景スポットに案内したアベル。
木陰に自分の上着を敷いて、ミーアにはそこで休憩するといいと言って、
自分自身は剣術の稽古を始めます。
それをミーアはながめてるうちに、胸がキュンとしてくるのですが……
あるいは彼女が前時間軸も含めて本当の「恋」を自覚したのは、
この時が初めてかもしれません。
アベルのスタンスって変わらないんですよね。
ミーアが大国ティアムーンの皇女だと知ってはいるけど、
それで彼女自身に変に媚びたりへつらったりはしない。
でも、女子にとって「こうあってほしい」という優しさを
ごくごく自然に嫌味なくかけてくれるイケメンでもあるんですよ。
いや、そういうイケメンになりつつあるというか。
それもたぶんミーアがダンスパートナーに選んで以来。
原作小説を見ていても、この二人ってホントに穏やかで清い付き合いをして、
もう後は「いつ結婚取り決めるんだ?」って仲まで進んでいるんですが、
原作でもたぶんそのあたりは一番のクライマックスなんだろうなあ。
今回のプリンセスムーブはエンディングにかけての一連のミーア姫。
手作り弁当でも喜んでくれるアベルにほっとしたり、
彼が差しだした手をとって思わず頬を赤らめたり、
剣術の稽古をしつつ、思わぬアベルの期待度の高さにビビったり。
……プリンセスムーブじゃないですね。ことアベルについては、
ミーアはひとりの年頃の女子になれるということかもしれません。
ということで、アニメ第5話の感想を徒然に書いてみました。
第5話はミーアがアベルに対するときめきを自覚するエピソード、
そして次のイベントである剣術大会への準備回でもあります。
一見、なんてことはない箸休め回に見えますが、
・ミーアと出会ってからのアベルの心情の変化
・アベルとミーアの互いに想い合う関係性
・ミーア自身の交友関係の広がり
・キースウッドが直接かかわってくるきっかけ作り
と、今後の布石がビシバシと打たれている回でもあります。
このあたりの伏線や布石の回収が「ティアムーン帝国物語」の
醍醐味でもありますので、今後もますます目が離せません!
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さあ、日曜日です! この作品の最新話配信ですよ!
今回のブログ記事も、
「アニメ版『ティアムーン帝国物語』第4話を徒然に感想してみる」
と題して綴っていきたく思いますよ。
いやー、今季は大作注目作が目白押しで埋もれちゃうんじゃないかと危惧してましたが、
Youtubeの感想動画を見てると、じわじわとファンが増えているみたいですね。
コメディタッチとミーア姫の愉快なキャラが丁度良い息抜きになるのかも。
【前回の引きの続き。アベル王子をダンスパートナーだと宣言するミーア姫】
ここ、心配になって後を追ってきたシオン王子も駆けつけてきたんですよね。
方便としては、窮地に陥ったアベル王子を助けるために
「彼がダンスパートナーだ」と衆人環視で宣言してみせた、という状況。
ちなみに袖にされた形のシオン王子は「それなら仕方ない」と納得してみせるんですが、
原作だと後でキースウッドと二人になった時にちょっと拗ねたような反応を見せてます。
女子の方から寄ってくるし、自分が誘えば断る人もいなかっただろうシオンにとっては、
ミーア姫の対応は意外すぎるものだったんですよね。
そしてアベルの才能について、自分で枷をはめることはない、
いま及ばなくても明日の、一年後のあなたが及ばないと誰が言えるのか。
言ってることは一般論なんですが、
自分の窮地を助けてくれて、自分をダンスパートナーに選んでくれた子が、
こんな激励を飛ばしてくれるんですよ?
こんなん……惚れてしまうやろ……
【いざという時に援軍が出ないと困りますものねー】
激励の動機がそもそも自分ファーストなミーア姫。
この時点では、
ミーア姫 :アベル王子を選んだのは、あくまで国の力目当て
アベル王子:いきなり巻き込まれた形で、選ばれた理由に半信半疑
というまた勘違いコントが発生しているんですが、
この第4話の中でもミーアとアベルの関係性は変わっていくので注目。
【さて、新入生歓迎のダンスパーティへ場面は移ります】
シオンが色んな女子に言いよられて愛想よく捌いているのに対して、
アベルは緊張の面持ちでミーアを待っているのが対照的。
彼の台詞から、舞踏会の開始からミーアが遅れていると分かります。
【そして、肝心のミーア姫は、ぬれねずみでしょんぼり顔で凹んでました】
【気合を入れて準備してたのに、時間まで散歩してたのが徒になりました】
うっかり馬のいる放牧地近くまで来ちゃったもんだから、
振りかけすぎた香水が馬の鼻を刺激してくしゃみをぶっかけられたミーア姫。
ただ、「ミーア姫が馬の鼻水でぐちょぐちょになる」というシチュは
これ一回ではありませんで。原作ではメガ盛り天丼並みに
お約束のギャグになっています。なんかぶっかけられやすいんですかね?
【落ち込んだまま、もう適当に整えてくれ、としょんぼりなミーア姫。かわいい】
ここで二つ注目点があるんですよね。
ひとつは帝国皇女ともあろう者が、替えのドレスを持っていないわけがない。
豪華さでいえば、お気に入りの一番には劣らないものがあるはずです。
でも、「適当に」と言ったのは、本来なら準備に時間がかかるから。
ドレスの着用だけじゃなく、お化粧だって時間がかかります。
もうひとつは、アクシデントに当たり散らさないところ。
これは相手がアンヌだからこそなのもあるんですが、
同時にミーア姫が前時間軸の経験を踏まえて、少しモノの見方を変えた
証左かな、とみることもできます。
まあ、どっちかというと凹みの方が大きいかもですが。
【しかし、そんな失意の主を、忠臣アンヌが放っておくはずがありません!】
お任せください! と熱意と共に、アンヌがミーアの魅力を最大限に仕上げます!
【そしてダンスパーティの会場に遅れてやってきたミーア姫】
【思い切った、軽装でシンプルなドレスで登場してきました!】
ちなみにこのドレス、間に合わせで準備の簡単な軽装かと思いきや、
意外な由来があったりしますが……気になる人は原作小説第9巻を読むのじゃ。
【肩とか背中を大胆に出しているのがイイ!ですが、これはアンヌの策略】
【ミーア様の珠のお肌なら、そのままで魅力的! という作戦】
ここのミーアの「健康的な魅力」には3つのポイントがありますね。
ひとつはアニメのナレーションであるように、
敢えてコルセットで締めずに血色良い顔で登場してきたこと。
他のご令嬢がぎゅうぎゅうで我慢しながらのところへ、
こんな子が出てきたら、そりゃあ目を引きますよ。
ふたつめは日々の習慣。
第3話の感想記事で、原作情報で貴族階級は風呂を常用する習慣がないことは
書きましたが、対してミーアはお風呂好きで毎日入浴しています。
当然、肌つやもよく、おしろいなんか薄くても色白が通ります。
そして三つめは……これは原作に書いてたアレなんですが、
「男の子ってなんだかんだで自然体の女の子を尊ぶよねー」という
どうしようもない価値判断のアレ。
「ナチュラルメイクが好き」「素顔のままがいい」とか幻想を抱くアレですが、
そこへ「素のまま無垢のままの美しさに見える女子」が来たらどーよ。
【「まるで……月の女神!」】
絶対評価ではかろうじて美少女のミーア姫ですが、
ことこの場においては相対評価で「絶世の美少女に見えてしまう」マジック!
【待っていたアベルも当然に見惚れてしまいます】
ここでのやり取りがまた勘違いコントになってるんですよね。
アベルの元へやってきたミーアは、開口一番、彼に謝るんですよね。
アベルは「ああ、この謝罪はやはり土壇場でパートナー取り消しなんだな」と
卑屈にも考えてしまうのですが、
ミーアは(遅れてしまってお待たせしてごめんなさい)と
実にシンプルな理由なんですよね。
ここでアベルが「構わないよ」と言ったのは
「君にふさわしいパートナーのところへ行きたまえ」のつもりが、
ミーアには「待つことぐらいなんでもないさ」に聞こえて、
【ミーア、アベルの手をしっかり掴んで「踊りましょう」と】
【こんな顔で見つめられたら、ますますアベルの脳が焼ける】
【そして二人はダンスを始めます。動きを見るとゆったりめでおとなしいダンス】
【令嬢たちは「あんなに目を引いたくせにダンスは凡庸ね」と笑いますが】
一緒に踊っているアベルには身に沁みて分からされます。
ミーアのダンスの腕前は非凡なものであることを。
慣れないアベルをエスコートするように、ミーアがステップを合わせているのだと。
つまり、ミーアのダンスが陰口叩かれるほど平凡に見えるのは、
とりもなおさずアベル自身の腕前の問題なんですよね。
ここで「ミーアに恥をかかせてしまった」と悔やむほどには、
アベルって優しい男なんですよね……
【さて、忠臣アンヌはお小遣いを託されて街へ出ていました】
これ、ミーアに深い理由はないんですよ。
ダンスパーティに間に合わせてくれたアンヌに対するボーナスのつもり。
自分は舞踏会で楽しんできてしまうから、あなたも気晴らししてらっしゃい。
まあ、その割に渡した金額が割と大金なんですが。
小袋とはいえ、金貨ぎっしりはどうなんだ。
【アンヌ脳内会議! あのミーア様がお小遣いでお金を渡すはずがない!】
このお金は「何か為すために役立てよ、ということなんだわ」と思い込みです。
ミーア教信者怖いですわあ。
【そこでアンヌが出くわしたのが、ティオーナの従者、リオラ】
「ティオーナ様、閉じ込められてます!」と助けを求めに来ます。
ここから、パートが二つ並行ですすむんですよね。
明るく華麗な新入生ダンスパーティ。
その一方で発生していたティオーナ監禁事件。
そして、実のところ、これがミーア姫ギロチンフラグのひとつに
直結してるんですよな……
【一曲終えた後のアベルは、ミーアの手を引いてシオンの元へ】
【彼女のお相手をお願いしたい、と切り出すアベル。驚愕リアクションのミーア】
【イヤということもできず、ひきつり気味の笑顔で応じるミーア姫】
いわゆるNTR展開じゃありませんよ?
アベルはアベルなりに悔しいながらもミーアのことを考えての行動です。
彼女のダンスが平凡に見えるのは、自分の技量が足りないから。
そんな彼女の腕前を引き出すには、おそらくシオン王子しかいない。
ミーア姫を笑っていた者たちに、彼女の評価を改めてほしくて、
アベルなりに気遣った結果なのです……本人は悔しさで歯噛みしつつも。
【そうして会場の真ん中で始まる二人のダンス】
【ここで悪い顔をしてしまうミーア姫。「無様に転ばせてやりますわ!」】
女の子がしていいゲス顔じゃないですよ、ミーア姫……
転ばせるといっても、別に足を踏むとか引っ掛けるとかじゃありません。
ミーアのダンスの技量は一級品。難しいステップを吹っ掛ければ、
ついていけずにシオンがバランスを崩すと見たのです。
【始まるダンス。さきほどのアベルとは違って、動きが大きいです!】
【「思ったより、じゃじゃ馬なんだな」と改めて驚くシオン」】
【難易度の高いステップについてくるシオンに「むぐぐ」するミーア】
【認めたがらない令嬢たちに、あのラフィーナ様が解説役登場】
ダンスは二人の息と技量が合っていればこそ。
シオン王子のダンスが華麗に見えるのは、
すなわちミーア姫のダンスもまた等しく華麗な腕前だからこそ。
いやあ、ラフィーナ様、結構良くミーア姫を見てますよね……
【難度はどんどんエスカレートして……競技ダンスみたいになっとる】
【この脚を抱えさせるところとか、本当に大胆で目を引きますよね……!】
【踊っているうちに、二人とも楽しくなってるのが分かります】
シオンはもちろん、ミーアもここまで自分の技量を出し尽くしての
ダンスというのは初めての経験だったんじゃないでしょうか。
【一方、同時進行していたティオーナ嬢監禁事件ですが……】
【頼もしい助っ人が。シオン王子の従者、キースウッド!】
【さすがの腕前。見張りの男二人を素早く実力行使で鎮圧】
【囚われていたティオーナ嬢に、抱き着いて無事を喜ぶリオラ】
【ティオーナは一張羅のドレスを「人質」にされてどうしようもなかった】
ルドルフォン家は帝国辺土伯爵ですが、貴族というよりは豪農に近く、
そのため、そんなに裕福ではありません。
セントノエルに娘を通わせるのがいっぱいで、ドレスも替えなんてありません。
【そこでアンヌが一計を案じます。ミーア様ならきっと見捨てないから!】
預かっていたお金で、リオラにドレスを買ってくるように託すんですよね。
で、自分自身はティオーナのお化粧をしてあげることに。
すべては「ミーア様ならそうするだろうから」! うーん、忠臣。
【本当にいいのかい?と訊ねるキースウッド。彼は彼で疑念がありました】
ティオーナを閉じ込めていたのは、帝国貴族の関係者だったんですよね。
ここ、原作では割と複雑な事情が語られているところですが……
ばっさり削ってキースウッドが懸念してるのは、
「この一連の手引きはミーア姫の指図によるのでは?」
というもの。まあ、帝国中央貴族のトップですからねえ。
【ほぼノータイムで、アンヌの大笑いが疑念の空気を吹き飛ばします】
「ミーア様がそんなことするわけないじゃないですかあ!」
もうね、この時の声音がいいのよね。さすがCV楠木ともりさん。
キースウッドに対して「冗談でもありませんよ」ニュアンスと、
「ミーア様に限ってそんなこと絶対にありえない」という信頼感。
実はこの時この場にアンヌがいたこと、そしてその行動が結構大きなものに
繋がっているんですが、その解説はのちほど。
【ミーアが踊り終えるまで、飲み物もって待ってるアベル……ええやつや】
【先ほどのダンスが楽しかったシオンは、できればもう一曲、といいますが……】
ミーアにしてみれば一曲まんまと踊らされてしまったうえに
転ばせることもできずにちょっと悔しい。
あと、ダンスの最中に、アベルがずっと待っていてくれているのに気づいてます。
そう、仲良くすべきはシオンじゃなくてアベルなのです。
なので、「あなたにもっとふさわしい人がいますわ」と言って、
その場を離れるミーアなのですが、
【ちょうど、少し前に着替えたティオーナ嬢が会場に着いてたんですよね】
【シオンに対して、キースウッドから伝言がある、と伝えるティオーナ】
ここのティオーナ、シオンに押し寄せるご令嬢の後ろから、
頭を出して手を振る、傍目には空気が読めない行動をしていますが……
実際、ティオーナはこういう場面では遠慮をしない性格、というか、
「空気が読めないのではなく、読まない」のだと原作では語られてます。
ある意味、それぐらい思い切りがないと革命とか指導できんわな。
【キースウッドの伝言に目を通して苦笑するシオン】
主人への忠告として、ティオーナ監禁にミーアが関わっている可能性を示唆してましたが、
実際に本人とダンスしてみせたシオンには、心配性が過ぎると見えてしまいました。
ここでシオンの勘違いというか深読みが入ってしまいます。
たぶんミーアはティオーナが会場に入ってきた時に、すべてを洞察したに違いない、
だからこそ自分との曲を切り上げて、「よりふさわしい相手」、
つまりは傷心のティオーナのフォローを任せたのだろう、と。
ああ……シオン王子も目が曇っていく……
【一曲、踊っていただけますか? ティオーナに訊ねるシオン】
【一方のミーアは、待ってくれているパートナーの元へ】
用意していた飲み物をさっと差し出すアベル、優しい。
【ここでアベルに見せるミーアの笑顔がホント可愛いんですよ】
【「あなたは素敵な方ですわ」 頬を少し染めて、言ってあげるミーア】
自分のダンス中も他の女性と踊らずに待ってくれていた事。
ダンスが激しいものだったから、冷たい飲み物をわざわざ用意してくれた事。
アベルからしたら、たぶん何でもない、当然の気遣いだったんですが、
それがミーアには刺さりました。皇女とかではなく、ひとりの女の子として、
こんなに優しく扱ってくれる殿方は、前時間軸含めて初めてだったから。
そして、ここで第4話2回めのプリンセスムーブをするミーア姫!
【すっと手を出して、アベルをダンスに再び誘うミーア】
「でも、できればボクは、
ダンスでもシオン王子に負けたくないのだが……」
「でしたら、わたくしが稽古をつけて差し上げますわ。
厳しくいたしますから、覚悟をなさるとよろしいですわ」
【生まれて初めて、心ときめくダンスに興じることができたミーア】
さて、記事の当初にあったように、
もともとミーアがアベルに目を付けたのは打算から始まっています。
でも、ダンスパーティを経て、関係性が変わってきてるんですよね。
ミーア:わたくしのことを一人の女の子として気遣ってくれる素敵な方
アベル:自分のことをこんなに認めて評価してくれる素敵な子
ええ。ロマンスの始まりです。
この先、二人の関係性はどんどん描かれていくので楽しみ。
【めでたしめでたしでは終わらない。事の顛末をアンヌから聞かされるミーア】
まさかのティオーナ監禁事件。よもやの帝国貴族の関与。
当然、次のフェーズは「身内の不祥事にミーアがどう対処するか?」が
フォーカスされます。もし対処を間違えたら……
【ギロちんに死の運命へと運ばれてしまうではありませんか!】
ちなみに原作読み視点から補足すると、
今回のティオーナ監禁事件は、ギロチンフラグの大きなひとつだったりします。
前時間軸では当然アンヌがいるわけではなく、
ティオーナ救出は、キースウッドとリオラが実行。
ドレスの手配は、ラフィーナ様に頼ったんですよね。
そして傷心のティオーナを、ダンスパーティの場でシオンがフォローした。
つまり、ティオーナとシオンの縁はこの時できていたし、
その関係をラフィーナがバックアップしてたわけです。
じゃあ、前時間軸のミーアは事件発覚後、何をしてたのか?
何もしなかったんですよね。帝国貴族のゴタゴタに関係なーい、って顔して。
それが、ティオーナ、シオン、ラフィーナの反感を買ったわけで……
帝国貴族の腐敗の象徴。傲慢な支配層のシンボル。
最終的にギロチンされたミーアの印象はここで決まった感あります。
だが、だがしかし! ミーアはタイムリープ済み!
アンヌの大笑いが懸念は吹き飛ばした後、
どう始末をつけるかは、やはり皇女たるミーアの采配次第なのです。
【さすがに何か講じないとアカンと感じる程度には危機察知できます】
しかし、まあ、これはこれで処断が難しい。
下手人である従者たちは問答無用で帝国本土へ送り返せますが、
主人が関係しているかはよく分からない。
疑惑はあっても、ティオーナ側に肩入れして厳しい処分をしても、
それはそれで帝国貴族の反感を買います。
だからミーア姫は使わせていただく……ラフィーナ様の名前を!
教会の聖女であり、学園生徒会長でもある彼女が、
この学園では支配者なのだと示して、全部おっかぶせる気満々です。
……せこいぞ、ミーア姫。
【それで、まあ、ラフィーナ様へ挨拶と報告に行くわけですな……】
自分から釈明に出向くだけ、だいぶ進歩してる感あるミーア姫。
ちなみに表向きは昼食に招かれたという体裁になっています。
ランチって雰囲気でも場所でもないな、ここ……
ミーアが下した処分は、下手人の従者たちは本国送還、
ただしその主人である学生たちは謹慎して反省してもらう、と。
【しかし、ミーアのその処置を「甘いんじゃないかしら」とラフィーナ様】
【凄みのある顔に一瞬で震えあがるミーア姫】
【威圧感に完全に呑まれてしまっているミーア姫】
ここ、面白いのは、ミーアはタイムリープ済みなので、
本来の精神年齢は20歳なので、ラフィーナより年上なんですよね。
にも拘わらず、獅子と子猫な圧の差。
ラフィーナ様が只者ではないのもありますが、
ミーア姫がもともと小物メンタルなのもよく表しています。
【相手に呑まれて、ふッと目に入ったのは、目の前のシチュー】
「……黄月トマトをまずいと言って残すことが罪深いと気づくのは、
食べるものがなくなった後のこと……」
いや、この期に及んで何を口走っていますか、この姫様。
【本人も現実逃避してしまってますわー!と慌てますが……】
【ラフィーナは、ミーアのたわごとを、真剣に例えとして捉えてしまいます】
ここでまた勘違いコント発生です。
ラフィーナは教会の聖女。説法でたとえ話もよく使うでしょう。
だからこそ、ミーアの言葉が刺さったし、「解釈できちゃった」わけです。
罪を罪であると知らなかったゆえの罪であり、
ならば忠臣アンヌの活躍でティオーナの被害が最小限に済んだ以上、
疑わしきに重い罰をくだすよりも、反省を促すべし、と。
これ、たぶんミーアが頭がよくて理論武装していったら、
違う形で角が立ったように思うんですよね。
たぶんラフィーナには、「ミーアが苦心の末に判断して、
甘いと言われても直に釈明できるほど、苦慮した結果」と見えたのでは。
【「まさに、その通りですわ!」 うわ、全力で乗っかったよ、この姫さん】
なんとかやりすごした! めでたしめでたし……ではすまなかった!
【「わたしと、お友達になってくれませんか?」 まさかの申し出!】
【「……へ?」 思わぬことに目が点になるミーア】
【勢いで頷いてしまったミーアに、満面な笑みを見せるラフィーナ様】
ラフィーナがなぜこんなことを言い出したのか、詳しい事情ですが……
実は原作小説第3巻で語られています。
ネタバレは避けますが、彼女はずっと「対等な友人」にあこがれていたんですよね。
きっと今時間軸ではミーアのことを耳にしてから、
「そうなってくれる人かもしれない」と思い続けていて、
だからこそお近づきになろうと第3話でも浴場エンカウントした疑惑が。
なにはともあれ、ミーアを評価する人は増える一方。
好印象の種を撒きつつ、姫のギロチン回避はいつ為せるのか!?
というところで、第4話の感想を徒然に綴ってみました。
第3話を起点として新キャラの登場と前時間軸でのミーア評価を紹介して、
この第4話で彼ら彼女らが今回はミーアにどんな印象を持つにいたるか、
綺麗につながった感じになってますよね。
個人的には原作で「伝説が生まれた」と書かれていた、
ミーアとシオンのダンスが拝めたのが、ホントに眼福でした。
この後はさらに人間関係の深堀りになっていきますが、
もちろんまだまだギロチン回避はならず、
意外な展開、意外なキーパーソンが浮上するので、今後の展開が楽しみです。
次回は……いよいよ、あのエピソード!? また新キャラの予感が!
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おはようございます、Ticoさんです。
さあ、お待ちかねの日曜日ですよ!
というか日曜配信のアニメが今季多くてチェックが大変だ!
というわけで日曜配信の本作の感想を今回も徒然なるままに。
「アニメ版『ティアムーン帝国物語』第3話を徒然に感想してみる」
ブログ記事をアップさせていただきます。
【今回からセントノエル学園パートです!】
さらっと世界設定なぞると、大陸全土に宗教的権威を持つヴェールガ公国にある学校。
建前上、誰にでも門戸は開かれてますが、基本的に王侯貴族の子女が通うエリート校。
貴族でもセントノエルに通学できるとは限らないのがポイント。
同時に国威をバックにした王侯子女のえげつない駆け引きの舞台でもあります。
【将来のコネが関係してくる学園で、ミーアは二つの決意をします】
ギロちんにつかまらないためのミーア皇女の行動原則ふたーつ!
1、ギロちんに関わるような人物にはお近づきにならない
2、ギロちんを回避できる有益な人物とは進んで仲良くなる
気持ちいいほど自分ファーストなんですよね。
前時間軸の自分がどんな振る舞いだったかを俯瞰して反省して
心を入れ替えるという発想はミーアにはありません。
ただ、運命に対してかなりビビりになっているのがポイント。
【特に要注意人物そのいちが、シオン・ソール・サンクランド】
・大国の王子
・イケメンで性格良し
・文武両道に長けている
三点セットで揃っている憧れの君ですね。少女たちからの注目も集まります。
【前時間軸のミーア姫もシオン王子にぞっこんでした】
ただ、かつてのミーアの感情が恋心かと言えば、ちょっと違う。
「大国の王子なら、パートナーは同じ大国の皇女である私しかいませんわ」
って感じで、どっちかといえばステータス的にふさわしいですわ理論。
超わがまま傲慢なこんな考え、そりゃ避けられる。
【実際、シオン王子が惹かれていたのは、帝国の辺土貴族の子女、ティオーナ嬢】
ティオーナさん、アニメでは「田舎の貧乏貴族」とだけ解説されてますが、
原作を踏まえるともうちょっと厄介な事情が見えてきます。
帝国は拡張主義政策の大国ですが、併合した辺境部については軽視する傾向にあり、
辺境を治める貴族にわざわざ「辺土貴族」と呼びならわして、
「お前らは帝国人じゃないから」という蔑視が帝国中央貴族では基本。
【ブチギレな前時間軸ミーア姫ですが、彼女なりに理由はあったんです】
だから、前時間軸のティオーナが、シオン王子と仲良くしていることは、
ミーアからしたら二重の意味で面白くない。個人的にも階級的にも。
【というわけで、前時間軸でミーア姫はティオーナをいびりました】
いじめた。ではなく、いびった、というのがポイント。
特に暴力的なことをしたわけではなく(そういうのが苦手なミーアなのです)、
むしろミーアの意を受けた周囲の令嬢たちがいじめるのを
ニタニタしながら見ていたというのが正しいです。
けれども、そんな「皇女をはじめとする帝国貴族たちの仕打ち」は、
青春期のティオーナに心に深いルサンチマンを植え付けてしまい――
【帝国動乱に際して、ティオーナは革命の指導者となります】
ティオーナが正義を為すために立ったのであれば、
その彼女を学友として好ましく思っていたシオンも当然に手を貸す。
かくてティアムーン帝国の体制は転覆したのです。
ミーア姫は帝室のシンボルとしてスケープゴートにされた感ありますが、
それでも彼女に原因がないことも無い。
むしろ個人的な恨みや怒りが、
義憤と結びついて引っ込みつかなかったところが
ティオーナやシオンにもあったんじゃなかろうか。
【ギロちんに「ヨッ」と肩ポンされないためにも二人には近づかない!】
【そう決意していたミーアに、忠臣アンヌがあれをご覧ください、と示します】
【見ると、ティオーナが他国の貴族令嬢に絡まれている場面がありました】
【「げえっ、ティオーナ」ジャーンジャーンジャーン】
関わるまいと決意していたのに、ふと気づくとエンカウントしてる。
ミーア姫、なんという運命のいたずら……いたずら?
ここなんですが、ティオーナの侍女、リオラがよその令嬢に粗相をしたんですよね。
なぜそんなことが、という理由は追い追い語られますが、
もともとリオラってちゃんとしたメイド教育受けてないのも関係してます。
で、ここは原作読み解説なんですが……
ミーア姫はすっかり忘れているようですが、前の時間軸でもこの場面に
彼女は出くわしてます。ただ、何もしなかったんですよね。
見なかったふり、というか、眼中に入らずに素通り。
本心を言えば、今回のミーア姫も素通りしたかったんでしょうが、
【忠臣アンヌが目をキラッキラされながら「どうなさいますか?」】
この「どうなさいますか?」は「助けますか、助けませんか」ではなく、
「どのように助けましょうか」という問いかけなんですよね。
アンヌにとってミーアは慈悲にあふれ、公正を重んじる聖女みたいな存在。
そんなミーア様がこの事態を見過ごすはずがない!
本作は勘違いコントが面白いのですが、
単にミーアを持ち上げるだけでなく、そのミーアに「ふさわしい振る舞い」を
強いてくる場合があるのもポイントです。
だって、ここでティオーナ見捨てたら、アンヌの信頼ガタ落ちっすよ。
【というわけで、ティオーナを助けに入るミーア姫です】
ここ、ミーアの美徳というか良いところなんですが、
引っ込んで失う恐れがあるよりは、リスクを取って失わない方を取るんですよね。
第2話での新月地区視察と同じ、妙なところで思い切りが良い。
【出てきたのが格上の帝国皇女と知って怖れをなす令嬢たち】
【超不機嫌、威圧的な顔と声で声をかけるミーア姫ですが……】
これ、外面の言葉と振る舞いをみていると、
「臣民である帝国人を侮辱した他国令嬢に怒りを示す皇女殿下」なんですが、
実際にミーアが怒りを滲ませている理由が
「よりによって仇敵に助け舟を出すことをさせるなんて!」という
安定の自分ファーストな怒りなんですよね。
表裏でここまで乖離があるのもどうなんだコレ感ありますが。
【でもティオーナ目線ではこうなる。臣下を守るために前に出る帝国の叡智!】
ティオーナ自身が述懐していますが、帝国人とみなされない冷遇に、
彼女は負けてなるものかとすごい努力を重ねてきました。
勉学、礼儀作法、はては武術に至るまで。
でも実際にセントノエルへ来てみると、早速、
他国の貴族令嬢からも軽んじられてしまう始末。
ああ、ここでもそうなのか……というところへ。
「わが臣民にちょっかいかけるとはどういうことか」と出張ってくる、
帝国の皇女殿下。それも明らかに怒りを示しながら。
【感動で泣きだしてしまうティオーナ嬢】
それまでマトモに帝国人と扱われてこなかった彼女が、
帝国貴族のトップといえる皇女殿下に「守るべき帝国人だ」と言われたわけで。
これは彼女にとっては感動ものですよ。
まさかこんなところで自分を認めてくれる人がいるなんて。
……ちなみにミーア自身のこの時点の認識と言葉では、
「どんなに身分が低くても帝国臣民」=「お前は帝国民の底辺だぞ」とか
思っていたりするんですが、んなこたーティオーナが気づくはずもなく。
【泣いているティオーナにハンカチを押し付けて慌てて退散のミーア姫】
ここ、いいですよね。自分の認識ではティオーナを帝国の底辺扱いしておいて、
その彼女がいままさに泣いているという事実を前にしたら、
「これで涙を拭け!」と思わずハンカチを押し付けてしまうミーア様。
このあたり、わがままで気位が高いけど、ミーア様、根っこは善人なんですよ。
まあ、泣いている女の子をほっとくほどには悪辣ではない。
【そして、一部始終を見ていたのが、この二人でした】
白い装束の少年が、まさにシオン・ソール・サンクランド。
黒い装束の若者が、従者のキースウッド。
ティオーナが絡まれていた時、助けに入ろうとして、
ミーアに機先を制されてしまって静観していたのですが……
噂に名高い帝国の叡智の振る舞いを見て、これまた勝手に褒めています。
次期国王として、当然、ミーアの噂は聞き及んでいましたが、
皇帝の血統にふさわしい堂々たるお叱り場面が気に入った模様。
【というわけで、ティオーナとシオンの評価点をガッツリ稼いだミーア姫】
アレです、本人が気づかないうちに矢印向けられてしまっているヤツ。
ただ、まあ、前の時間軸ではティオーナを助けたのがシオンだったので、
その意味では二人が出会うきっかけを少しズラしたのが、
結果的にファインプレーになるんですけどね。
【ところ変わってお風呂シーン。アンヌにつやつやにしてもらうミーア姫】
ここで原作読みの視点で補足をば。
大陸の貴族の間では、入浴の習慣はあまりなかったりするんですが、
(濡れたタオルで身体拭けばよくね? という認識らしい)
今時間軸のミーア姫は「お風呂好き」として知られています。
入浴は肉体労働で汗をかく庶民の娯楽なので、
このミーア姫の風呂好きは変わった趣味習慣と言う認知のされ方なんですが。
【とはいえ、風呂好きになった理由は悲しいものがありまして】
前時間軸ではミーアは身を清めるのに、1週間に一回、
小さな桶に入った冷たい水しか与えられなかったんですよね。
獄中の三年間、いくら望んでもお湯が供されることはなかったという。
なので、今時間軸では、その反動でミーア姫は風呂好きになっています。
え、ホントにそれだけが理由かって?
メタい話をすると女の子同士の入浴がサービスシーンになるからだよ!
でも本作のお風呂会話って意外と重要な場面多いんだよ!
【代わりにアンヌの背中を流してあげるミーア姫、お優しい】
なお、毎日こうしてお風呂に入っている、なんだったら日に二回以上入ることもある、
ミーア姫にはある効果が及ぼされているのですが……それが明らかになるのは
次回エピソードですかねえ。
【そしてお湯につかろうとしたらワンダリングエンカウント!】
【出くわした人物の顔を見て、驚きと怖れに顔がひきつるミーア姫!】
……ホントに偶然の遭遇ですかねえ。
この人物的にミーアの行動習慣を把握してインターセプトしてきた気が。
【ヴェールガ公国の聖女、ラフィーナ・オルカ・ヴェールガ】
・ヴェールガ公国の公家令嬢
・中央聖教会において権威ある聖女
・そしてセントノエル学園の生徒会長
つよい。シオンとは別の意味でつよすぎる。
後々もミーアとは深くかかわってくるキーパーソンですが、
同時にミーアが頭のあがらない人物であります。ある意味で上位者。
【前時間軸ではミーアはお近づきになろうとしてたんですが……】
「あなたとわたしはお知り合いだったかしら」で一蹴され、さまざまにアプローチするも、
しまいには冷たい一瞥をもらうようになってしまった間柄であります。
【学園に来てから変顔の絶えないミーア姫。ラフィーナ様にビビり倒してます】
【ところが今時間軸で初対面のラフィーナ様は、最初から好感度高いんですよね】
【前時間軸との対応の差に困惑するミーア姫、とりあえず保身を考えます】
色々会話を経て、忠臣であるアンヌを下がらせずに、
一緒に湯に漬かることになります。この時のミーアの脳内認識が笑える。
【喧嘩になったら2対1だから負けませんわ! お前は何と戦っているんだ】
【アンヌを腹心と呼び、仲睦まじくする様子に、ラフィーナ様は笑顔】
ここ、ラフィーナ様の狙いとか考えとか、
たぶん舞踏会の事件後のエピソードにまとめてくることで整理してると思うんですが、
アニメだけ見ていても、どうもラフィーナ様はあらかじめ下調べして、
ミーア姫に会いに来た印象がありますよね……
ラフィーナ様の笑みは、ミーアとアンヌが仲睦まじいのに顔がほころんだだけでなく、
聴きしに及ぶ帝国の叡智が噂通りの人物だと確認して安心できたからでは。
……ミーア姫の対外評価ってどうなってるんですかねえ、帝国の叡智!
【さて、ラフィーナ様から新入生歓迎の舞踏会のことを聞くミーア様】
前時間軸の記憶がフラッシュバックして脳が焼かれる帝国の叡智!
【前時間軸のミーア姫は、シオン王子をパートナーにする気満々】
これ、救いがないことに、「それが当然ですわ」と思って、
シオンがパートナーになる前提で周囲に触れ回っていたんですよねえ……
【選ばれたのはティオーナ嬢でした! うん、まあ、そうなるよな】
【ミーア姫が満喫したのはパートナー不在のぼっち舞踏会でした】
……後々のイベントでも判明するんですが、
前時間軸のミーア姫って、挫折と失敗と悔恨の青春なんですよね……
【前時間軸の轍は踏めない。さっそく信頼できる腹心アンヌに相談です】
舞踏会でのパートナーを取り付ける、
すなわち殿方とお近づきになるにはどうすればいいか!
年上のアンヌならきっと恋愛テクにも長けているはず!
【アンヌ脳内会議! ミーア様は学園で新しい恋を見つけられたのだ!】
アンヌが恋愛脳だという指摘が感想系動画などでも散見されましたが、
そもそもが彼女自身がお年頃だというのもありますし、
後はアンヌはミーアのプライベートお世話担当なんですよね。
主人の恋路となれば、全力でサポートするのが役目……!
まあでもアンヌ自身は恋愛経験皆無なんだけどな。ミーア姫、相談相手ミスってます。
【そしてミーアが目をつけていたのが、アベル・レムノ】
・レムノ王国の第二王子
・顔立ちは良いし女性に優しいイケメン
・同級生で同い年だからお近づきになりやすい
と、いろいろ揃っていますが、なぜ彼なのかというと、
そもそも打算100%なのがこの時のミーア姫ほんとタチが悪い。
【レムノって軍事力で知られてるので、何かあれば援軍を頼れる!】
あくまでも自分ファースト! ギロチンから逃れるためなら何でも使う!
まあ、この場面までのミーア姫って割とクズなので、
最初の動機はいくら批判されても仕方ないんですが、まあそれはさておき。
【いざ、覚悟なさい、アベル・レムノ! 軍師アンヌの作戦開始です】
【落としたハンカチを拾ってもらってお近づき作戦。おいおい……】
【しかし、落としたハンカチは拾ってもらえず、ミーアが振り返ると】
【アベルはハンカチを無視して、別の女性に声をかけていました】
「この方が軽い方なのを考慮してませんでしたわ!」って心中絶叫のミーア姫。
いや、そういうチャラいヤツをパートナーにするのは大丈夫なんか……?
これ、普通にミーアが流し目すればアベルが釣れたかといえば……
そうでもないんですよね。彼からすると、ミーアは大物すぎるんですよ。
さながらクジラを吊り上げるようなものです。
まあ、ミーアの本質は波に流されるクラゲなんですが。
【「おや、このハンカチは?」 よりによってシオンに拾われてしまう!】
【「それ、ミーア様のですよ。私もお借りしました」ティオーナまで来た!】
【「あっ、ミーア様!」 見事なコンボ技で思わず石になる姫殿下】
ホントに学園に来てからストレンジリアクション多いな、帝国の叡智!
【ハンカチを渡したシオンは、ミーアに舞踏会のパートナーを申し込みます】
まさかまさかのシオンからのお誘い。
でも今時間軸のミーア評価では、シオンは将来の敵。首チョンパの原因!
【迫るギロちんを回避したいミーア姫!】
【しかし口実がない! ってことで慌てます】
ここ、シオンからのお誘いというのが厄介なんですよね。
大国サンクランドの第一王子。間違いなくプレミアム最上級。
ここで断ったら断ったで、「あのシオン王子を振った姫かぁ」となり、
他の殿方からは誘われなくなる! さあどうする帝国の叡智!
というところで、目ざとくミーア姫は
目当てのアベルが上級生に乱暴に連れていかれるのを目撃。
【好機! とばかり、その場を失礼してアベルの後を追うミーア】
どうみてもトラブル案件なんですが、奇貨として首をつっこむんですよね。
ホント、妙なところで思い切りが良い。
【殴られるアベル。相手は同じレムノの兄王子でした】
アベルは軽い男で軟弱者なんですが、レムノの男としては例外でして。
武力こそパワー、男は腕っぷし強くてなんぼ、ガッチガチの男尊女卑。
それがレムノ王国の伝統で、兄王子はその信条そのまんまなんですよな。
だから、剣の修行もせずに女の子に声をかけまくるアベルに鉄拳制裁。
【そんな兄弟のいさかいに決然と介入するミーア。凄んで応対する兄王子】
ミーアは新入生で女の子。対するは上級生も背も高いし力も強い。
メッチャ凄んできて「関わるな」と言ってくるんですが……
【そこはミーアです。前時間軸で向けられた殺意に比べればまさに児戯!】
【唇を切ってしまったアベルを優しく拭い、そっと声をかけます】
ここで今回最大のプリンセスムーブを見せるミーア姫殿下!
自分をパートナーに誘っておきながら、他の女性に声をかけるからだ、と
方便を既成事実のようにアベルに話してみせるんですよね。
【戸惑うアベルにかまわず、兄王子に向き直って、堂々と宣言】
「お初にお目にかかりますわ。
レムノ王国の第一王子殿。
わたくしはティアムーン帝国皇女ミーア・ルーナ・ティアムーン」
「あなたの弟さまに寄ってきたロクでもない女ですわ」
この名乗り! この堂々たる名乗りっぷりよ!
しかも今回のエピソードがここで引き、ってまた上手いなあ!
この場面のミーア、なんとしてもアベルを舞踏会のパートナーにするべく、
かなり力技で押し込んできた感ありますが、だがそこがいい。
ギロちん回避のためならなりふり構わないから仕方ない!
でもさあ。こんなイケメンガールムーブを目の前でされたアベル王子。
大丈夫? 脳焼かれませんかコレ? いやあ、気になりますね次回!
というわけで、アニメ「ティアムーン帝国物語」第3話の徒然感想でした。
アレですよね、基本はギャグコメディのノリで進むと見せかけておいて、
決めるところでミーア姫が決めてくれるから、視聴者も幻惑されますね。
……もしかして、この皇女殿下、実は傑物なのでは?
どうなんでしょう。ミーアの心中では常にポンコツ思考が働いてますが、
傑物に見えて傑物のように振る舞い、実際そういう評価なのだったら――
いやあ、次回第4話も楽しみです。たぶん舞踏会エピソード!
これも一筋縄では片付かないお話で待ちきれません!!
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おはようございます。Ticoさんです。
本日は日曜日。はい、『ティアムーン帝国物語』の配信日です。
【今回でミーアの忠臣二人が揃い踏みとなりましたね!】
というわけで、
「アニメ版『ティアムーン帝国物語』第2話を徒然に感想してみる」
ブログ記事をアップさせていただきます。
【会いたい人がいると、税と財政をつかさどる金月省へ乗り込むミーア姫】
【専属メイドのアンヌさんは想い人と勘違いして一人で盛り上がっています】
【しかし、ミーア姫が探していたのは、前の時間軸でさんざん言われた青年文官】
【第一印象は最悪だったんですよね、ねぎらいに来たら嫌味を言われる】
まあ、これは前時間軸のミーア殿下がよろしくない。
気位ばかりあって、帝国の政情はとんと知らなかったんですから。
ただ、ミーア姫が無知であっても、彼女なりに傾く帝国をどうにかしたかったのは事実。
貴族や文官たちが見捨てていく中、最後までとどまってくれたのが文官ルードヴィッヒ。
陰険メガネことルードヴィッヒの有能さは、ミーア自身が良く知ってるのです。
【有能さは買っているが、前の時間軸で嫌味を言われたことは根に持ってます】
【さて、ルードヴィッヒさん、上司に直言したせいで地方に飛ばされそうに】
【迫るギロちん。ここでルードヴィッヒを逃がすと待つのは断頭台の運命!】
【強引に間にはいったミーア姫は、ルードヴィッヒをその場から連れ出します】
ここ、原作だと「議論闊達なのは良いことですわ」と言って、
皇族の威で小うるさい上司を追い払うんですが、
連れ出すだけになってる感じなのは、自然な場面転換の必要性でしょうか。
【さて、ミーア姫が話し出したのは「帝国の財政を改善するには?」】
ここ、ミーアから話を切り出していますが、彼女自身はノープランなんですよ。
「わたしは帝国の財政を懸念してますの。あなた、よろしくなさって」
というぶん投げのクラウチングスタートなんですね。
原作の先の方の巻ですが、
「ミーアは周囲にイエスマンを置く危険性はよく承知していた。
むしろミーアはイエスマンでありたいのだ。
ルードヴィッヒが言うことにイイね!するだけが良いのだ」
と言う感じの文章があり、とりあえず任せちゃえ精神で来ています。
これを無責任とみるか、器がでかいとみるかは、判断が分かれましょう……
【帝国が抱える課題について、ぺらぺら話すうちに気持ちよくなるミーア姫】
事前に勉強していた? ミーア姫、えらい? がんばった?
まあ、うん、予習というかお勉強はさせられていたんですよ。
【前の時間軸でルードヴィッヒから、それはもう口うるさく!】
【当時のミーアには相当な屈辱で、恨みと一緒に教わったことを日記につけてました】
つまり、タイムリープ後のミーアが、まあまあ最低限、皇族らしい知識を身に着けてるのは、
これ全部、前の時間軸のルードヴィッヒが苦心した結果なんですよね。
それをまるっとパクって、当の本人に自信たっぷりに開陳してみせる。
ミーア姫、やはりなかなか良い根性しております。
【ミーアの話を聞いたルードヴィッヒは、深く感服して礼を取ります】
このあたり、ルードヴィッヒ自身はどんな風に見えたか、蛇足ながら解説を。
帝国が傾いてから、彼が奔走しだすのはこれから数年先のことなんですよね。
前の時間軸では、彼は地方の行政を見ながら、帝国の問題点をひとつひとつ洗い出して、
中央へ戻って奔走することになるわけです。
対して、タイムリープ後、ミーア12歳御年でのルードヴィッヒはといえば。
役職は三等税務官。まあ、まだ若造の域を出ず、気骨はあるものの、
実務見識はここから育っていくところだったりします。
そこへ、自分がおぼろげに感じていた帝国の課題を
俯瞰してすべて整理して話す帝室の方がおられたらどーよ?
【目の前の幼い姫君の聡明さに感服する一方で……】
【「あなたが全部やってくださればいいのでは?」 まあ、そうなるな】
ぶん投げるつもりがぶん投げられそうになって焦るミーア姫。
マズった! と思って言い訳しようとしますが、致命的にまちがえる前に、
当のルードヴィッヒが深読みしてフォローしてくれます。
曰く、姫はまだ幼いから、大人がまともに取り合ってくれないかもしれません、と。
いい人すぎる……ルードヴィッヒいい人すぎるよ。
【まだ幼い帝国の姫のために、仕えさせていただきます、と誓うルードヴィッヒ】
ここで忠誠の言葉を口にするルードヴィッヒを見て、
ミーアがある出来事を回想する場面がまたいいんだ。
【「あなたのために働く日々は、嫌いではありませんでした」】
ミーアの処刑を前に面会に来たルードヴィッヒが口にした別れの言葉。
ここですね……原作読みほど「グッ」と来る場面なんですよ。
ルードヴィッヒは、モノを知らないミーアに嫌味を言いながらも、
傾く帝国をなんとかしようとする姫を最後まで支えていたんですよ。
そのミニエピソードが原作では随所に挟み込まれていて、
ルードヴィッヒが口ではミーアのポンコツぶりに悪態をつきながらも、
一方で「すべてが片付いたら、この方を主君にするのは悪くない」とも思っていて。
ミーアが処刑された時のルードヴィッヒのエピソードもあるんですが、
理性的な彼からは想像できないほど荒れてしまった話が語られていたり。
【前の時間軸のミーアはポンコツ物知らずながら、何か「あった」んですよ】
タイムリープ前と同じく、自分のために働いてくれる忠臣。
それを再び迎え入れることのできたミーア姫の感慨や如何に。
【さあ、後はルードヴィッヒに任せれば万事解決ですわ、的なイイ笑顔】
イエスマンでありたい! イエスマンでありたい!
なんかもう面倒は全部ルードヴィッヒにぶん投げるつもりだ! この皇女様ッ!
【そこで日記帳に異変が起こります。文字が書き換わっていく!】
結論から言えばギロチン回避はまだ成らず。
まあ、問題がいくつか明確になったのは不幸中の幸いかもしれません。
帝都で流行した疫病の問題。帝国内の少数民族との武力紛争。
エトセトラ、エトセトラ。
【なんか面倒だからルードヴィッヒに投げてしまおう、という「あ、そうだ」】
ミーア姫は原作でも数々の政策を打ち出すんですが、
企画面90%、実務面100%はルードヴィッヒが担っています。
まさにルードヴィッヒはミーアの頭脳! ミーア自身のおつむどこ行った。
そのあたりの疑問が、次の場面で明らかになるのですが。
【外出すると聞いて、アンヌが早速ミーアをおめかしさせます】
アンヌはまだ誤解していて、ミーアがルードヴィッヒに想いを寄せていると勘違いなんですが、
それはそれとして、ミーアのオシャレは自分にかかっているという自負もあります。
【差してもらったかんざしを見やって、ちょっと微妙な顔をするミーア姫】
さて、これだけオシャレして、当のルードヴィッヒ達を連れてどこへ行くかと言えば……
【新月地区。帝都ルナティアの貧民街です】
およそ高貴な人が来るべき場所ではありませんし、
一般人であるアンヌやルードヴィッヒも避けるような荒廃地区です。
【貧民街に立ち込める悪臭に、思わず鼻を覆って顔をしかめるルードヴィッヒ】
お供の一行はみんな微妙というか、早く立ち去りたい感であふれてますが、
当のミーア姫はけろっとしてるんですよな。
【まあ、本人がもっとひどい環境で三年間監禁生活だったからね……】
このあたり、ミーア姫が
「ここの人たちは湯あみをするような余裕もないのだから、臭ってしまうのは当然。
三日も身を清めなければ人間は臭ってしまうものですわ」
と豪胆なことを言うんですが、アニメではカットされた台詞がありまして、それが
「遠方より来る旅人と、そう変わりはございませんわ」
と、あっさり片づけてしまうんですよね。
このあたり、「かつて辛い目にあったから同じような場所は二度と近づかない」ではなく、
「かつてを連想させる場所でも必要があれば乗り込む」あたり、
ミーア姫やはり只者ではない感が出ています。
いや、まあ、自分のギロチンがかかっているから、
そりゃ臭いだなんだとか言ってる場合ではありませんが。
【そして、道端に倒れている少年を見つけ、介抱しようとします】
この少年、後々重要なキーパーソンと判明するんですが、
現時点のミーアにはそのあたりが分かるわけもなく。
ただ、ポーズで助けた感じでもないんですよね。
どこから手をつけたら、で見まわして、真っ先に助けるべき命を見つけた。
貧民街の汚い子供ですよ?
それを綺麗なドレスを着たまま抱きかかえて「しっかりなさい」と。
そして「おなかが空くのはつらいことですわね」とひとりごちる。
ここ、ミーア姫、慈悲深いやん、と見てしまうところですが、
Ticoが思うにもう少し複雑なところがあるとみています。
原作読んでると明らかにされているんですが、
ミーアは飢饉にある帝国のあちこちを奔走したので、
こういう「飢えて倒れている子供」は前の時間軸でおそらくたくさん見たんですよ。
宮殿から貧民街にやってきて、「まだ来ないだろう災厄の兆し」を
見てとったんじゃないでしょうか。飢饉の前ぶれを思わせる不吉を。
【そして、ルードヴィッヒに、ここで流行り病を出さないためには?と問いかけます】
まあ、最初からそれを聞きたくて彼をここまで引っ張りだしてきたんですが、
ルードヴィッヒからすると、それまで財政改革だけやってればいいと思っていたところへ、
英邁な皇女さまから思わぬ課題を突き付けられた感で、そりゃー驚きますよ。
【ミーア様こそ帝国を指導すべきお人ではないか。曇る曇るルードヴィッヒの眼鏡】
課題も何もミーアはカンニングペーパーで答えを見ていて、
解法はルードヴィッヒにぶん投げているというタチの悪い状況なんですが、
こういう経験を今後いくつも味わわされるうちに、
彼自身の政治見識もどんどん成長していくのが面白いところ。
つまり、前の時間軸でルードヴィッヒに政治のイロハを叩きこまれたミーア姫が、
課題を見つけてきて(自分では考えずに)ルードヴィッヒにぶん投げることで、
当のルードヴィッヒ自身が政治家として成長していくという面もあったりします。
世の中の流転は皮肉というか、彼はたぶんそういう運命なんだろうな……
【さて、そんな彼が示した解法は二つ。まずは食糧支援と、病院の設置です】
まあ、どっちもお金がかかります。財政出動です。
帝国政府の財政は火の車寸前で余裕がありません。どこから出すか?
と、ここでミーア姫は第2話最大のプリンセスムーブを見せます!
【ためらいなく、自身のかんざしに指を添え】
【思い切りよく引き抜きます。ここのミーア姫、正直かっこいい】
【「これで足りるかしら?」と言いつつ、グラス越しに後光差しちゃう……】
【大事に持っていても、いつかは壊れてしまうもの。で、あるならば――】
使うべきときに宝を使うべきですわ、と言ってのけるミーア姫。
ノブレスオブリージュ! ノブレスオブリージュ!!
もちろんいかに高価とはいえ、かんざしひとつで公共事業が賄えるはずありません。
しかし、ルードヴィッヒはこれを宣伝材料にすることを思いつきます。
まだ幼い帝室の姫君が、自らの宝を差し出して救民を為そうとしている。
貴族の方々もこれに倣うべきではないか……!
発想自体は王道ですが、それを実現させちゃうルードヴィッヒ、やはり超有能。
【ちなみにミーアの本音は実に残念なものでした】
前の時間軸で革命軍につかまった時に戦利品代わりに奪われたんスか……
そりゃ大事に持ってても意味ないッスね……ギロチン回避を取りますよね……
ノブレスオブリージュに感動した視聴者の熱い思いを返せコノヤロウ。
【美味しそうな氷菓子! こんな感じだったんですねえ】
新月地区のテコ入れが始まったところで、場面変わって馬車の中。
アンヌが人気のお菓子を手に入れてミーアに披露するエピソード。
ここ、原作ではグリーンムーン公爵令嬢のお茶会にミーアが出席して、
そのお土産になっていたんですが、アニメ化の範囲では
四大公爵は出番がないためか省かれてますね。
ミーアはアンヌに氷菓子をひとつ下賜しようとするのですが、
当のアンヌは「弟妹たちに食べさせたい」と少し気落ちしてみます。
まあ、そこでミーア様太っ腹ですよ。
前の時間軸で恩義があり、いま時間でも忠臣でいてほしいアンヌのために、
「それなら今からあなたのご実家へ持っていきましょう」と
事もなげに言ってみせます。
【ここでアンヌの妹、エリス登場】
【ミーアはにこやかな笑みですが、これ、お菓子が美味しいからですからね?】
【ここでエリスが思わぬものを出してきます。自筆の物語】
エリス、作家志望なんですよね。いま書いているのは「まずしい王子と黄金の竜」。
原作での描写を見る限り、児童文学に近いファンタジーものな感じです。
【実はこの物語が前時間軸の獄中のミーアとリンクするという】
何もない牢獄の中で、アンヌが持ってきた物語が、
ミーアにとってどれだけ心の慰めになったか。
その物語を書いていたのが、目の前にいる少女、エリスなのでした。
ただ、エリスは身体がよわく、折からの食糧不足で、
若くして亡くなってしまうんですよね……
つまりミーアは楽しみにしてた物語の続きを知ることができなかったのです。
【なので、さっそくエリスをお抱え作家にしようと言い出します】
動機は善意と好意なんですけど、傍から見ると唐突にすぎるよなあ……
【案の定、エリスは反発。姉のおこぼれでお世話になりたくない、と】
エリスさん、それなりに面倒くさい人です。
いや、まあ、そりゃ自分の才能にそれなりに自負もあろう。
【そこでミーア姫は、ちらと読んだだけなはずの物語の魅力を評してみせますが】
【うっかり、エリスがまだ書いていない場面まで口にして焦る焦る】
【しかしここでアンヌのナイスフォロー!】
「ミーア様なら少し読んだだけで話の流れぐらい簡単にわかるのよ」
「そっ、そうですわ、そんな感じですわ!」
どんな感じなんだよ……
【でも、それで納得してしまうエリスさん。チョロい。さすがアンヌの妹】
【のちに、エリスは『聖女ミーア皇女伝』なる大作を書いちゃうんだよなあ】
ちなみにアニメ化の範囲ではありませんが、
このエリス自身、シリーズ内のキーパーソンであり、
『ミーア皇女伝』も重要なキーアイテムになるんですが、
そのへんが気になる人は書籍版小説第3巻から読むのじゃ。
【ひとまず忠臣を得たところで、ミーアの元へ届く学園への入学案内】
この「セントノエル学園」というシステムが、
『ティアムーン帝国物語』ではユニークな舞台設定と同時に、
成人前の王侯子女の駆け引きの場にもなるんですが……
【ミーアの懸念は、もっぱら「運命の敵」となる二人の人物でした】
のちに帝国で革命運動を率いることになる、ティオーナ・ルドルフォン。
革命を援護するべく正義を掲げて攻め込んできた、シオン・ソール・サンクランド。
ミーアにとって自分自身の仇は、セントノエル学園の学友でもあるんですよね。
【ギロチンの運命を回避すべく、舞台を学園に移してミーアの奮闘が始まります!】
この学園パート、完全に「学園編」となるわけではなく、
外の世界や政治情勢ともリンクする形になっているので、
そのあたりの描き方がアニメではどうなるかが楽しみであります。
実際、ミーア発の勘違いコントじみた人望作りは、
まさにセントノエル学園でこそ発揮されるところがありますので。
続く第3話、どんな名場面があるか、いまから待ちきれません!
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おはようございます、Ticoさんです。
今秋にはいって秋アニメの放送&配信開始が始まって
チェックに忙しいです。豊作じゃ、豊作じゃあ。
そんな中、Ticoの推し作品のアニメ版が
今季いよいよ放映開始されました!
【ティアムーン帝国物語! ギロチンを背負ってドヤ顔で立つミーア姫!】
今回の記事は
「アニメ版『ティアムーン帝国物語』第1話を徒然に感想してみる」
と題して、初回から毎エピソードごとに感想を書いていきたいな、と。
原作書籍版小説はなんと14巻まで発行されている大人気シリーズ、
元は「小説家になろう」に現在も絶賛連載中でございます。
アニメに先立ってコミカライズもされていますが、
たぶんアニメの範囲内からまだ飛び出ていませんね。
原作書籍版に関する感想記事は下記からご笑覧くださいませ。
『ティアムーン帝国物語』 原作小説第14巻 買ってみた読んでみた
【開幕から投獄→民衆に罵られながらギロチン処刑というチョンパスタート】
【首すっぱりと思った瞬間、『何か』が起こって、ミーア姫は12歳の頃の自分に】
【悪い夢で片付けようとしたら、つけていた日記帳で運命を知って青ざめる】
いやー、まず主演の上坂すみれさんの演技が、さすが実力派ですね。
投獄された時のまだ高慢さと元気があった頃のミーア姫と、
処刑されるときになって何もかも渇ききってしまったミーア姫。
そしてタイムリープして12歳のまだ幼さが抜けない頃のミーア姫。
この3パターンの異なるメンタリティを見事に演じられています。
直前生放送でもこの演じ分けは特に気を付けているとおっしゃられてましたね。
【投獄中は傷んだ黄月トマトに、カビの生えたパンという、まるで餌】
【しかしタイムリープ後に供された料理長渾身の黄月トマトシチューにびっくり】
アニメエピソードでは、ミーアがタイムリープの事実を確信するのは少し後ですが、
まず直感でそれと気づいたのは、この食事のシーンだと思うんですよね。
心をこめて料理長が作ってくれた、本来嫌いな黄月トマトはこんなに美味しかったのか。
焼き立てのパンというものがこんなにもやわらかいものだったのか。
後に健啖家として知られるミーア姫は、タイムリープの事実を
まずその胃袋で理解したと思うんですよ。まあ胃袋で考えている節があるからな、この姫。
【しかし! 誰かの声で「自分の食事代にどれだけかかってるのか」とツッコミ】
実際、料理長から「この1食分で庶民の給金1か月分と同等」とあるので、
そりゃー贅沢ですよ。素材もイイもの使っているんでしょうけど、
料理の手間が大変ですよ。三日煮込んだシチューって燃料費どんだけかかるねん。
【しかし胃袋で直感しても頭では理解できない。考える時は甘いもの欲しいよね】
【投獄中は見ることさえ叶わなかったケーキ……がメイドのドジで無惨なことに】
【怒りで𠮟りつけて顔をあげさせたメイドに、ミーア姫はとても見覚えが】
【投獄中のミーアの元へ、頻繁に通って身の回りの世話をしてくれた子でした】
忠臣そのいち、アンヌさん来たー!
本当にこの子、いい人なんですよね。「放っておけない」という理由は
忠義だけでなく哀れみも入ってそうですが、権力の座に返り咲く見込みもない
囚人相手にここまで尽くしてくれるのは、ホントに忠臣ですよ。
民衆からは罵られて処刑されたし、タイムリープで戻っても「わがまま姫」と
見られているミーア姫ですが、そんな彼女に何かを見出した一人が
アンヌさんなんですよな。
処刑の刻限になって「あなたの忠義に何も返せない」と泣いていたミーア姫。
ですが、タイムリープで戻ってきた彼女は、アンヌの忠義に報いることを思いつきます。
【アンヌをわたくしの専属メイドにいたしますわ!】
皇女殿下のお世話係ってそりゃー気を遣うし、本来は貴族家出身のメイドがやるべき仕事。
それをミーア姫はわがまま一存で決めてしまいます。アンヌの当惑をおいてけぼりにして。
この下りのミーア姫見てると分かるんですが、特に心を入れ替えていないんですよね。
本質的な部分では変わらない。自分ファーストを貫くプリンセスです。
第1話時点ではお世話になった人に何か恩返しをしたいというだけです。
ただ、このあたりから分かる通り、ミーア姫って悪辣ではないんですよ。
悪役令嬢ものと言いつつ、それほど悪かというと……どうなんでしょ感が。
【目下のミーア姫の一番の目的は、将来待ち受けるギロチン死刑の運命回避!】
【パンがなければお肉を食べればいいじゃない。さすがにかつての言動には反省】
【しかしミーア姫には政治が分からぬ! なんだったら財政も分からぬ!】
ギロチン死刑の運命を回避するためには、とりあえず帝国を立て直さなきゃいかん。
帝国の財政はひっ迫、数年後には飢饉が待ち受け、民衆の革命蜂起が起こります。
けれども、どこから手をつければいいやらさっぱり。
カラダは12歳、アタマは20歳、でもわがまま放題で育てられたミーア姫は
華やかなパーティの席で笑みを浮かべておしゃべりはできても、
政治手腕なんてからっきしなのです! ミーア姫には政治がわからぬ!
【というわけで前の時間軸で頼っていたもう一人の忠臣を探しに行きます】
【見つけましたわ、ってお前メガネで覚えていただろ。名前覚えてないだろ】
日記にも名前書いていなくて、「陰険メガネ」(原作ではクソメガネ)としか
書いていないって、口うるさいヤツだったとしてもあんまりだよミーア姫。
しかし、「自分でできなきゃできる人にやらせればいいじゃない」精神のもと、
帝国再建、もといギロチン処刑回避に向けてミーア姫のやり直しが始まるのです!
【EDの絵いいですよね。大人ミーアと子供ミーアが互いに手を伸ばし合ってる】
今回の第1話だけ見ると、ミーア姫が可愛くさえずるだけの話に見えそうですが、
本当に面白いのは、2話、3話からアクセルふかして加速しだすあたりからでしょう。
本作の真骨頂は「勘違いコント仕立てなコメディ」にあります。
ミーア姫が表向き見せる、聖女のような立派な行い、叡智と称えられる聡明さ。
ところが本当は自分ファーストな動機だったり、何も考えてなかったり。
それを周囲が勘違いしてどんどん盛り上げていってしまい、
さらにミーア姫がそれに波乗りしてずんずん進んでしまうために
本来、哀しみで満ちていた歴史を無理くり改変していく壮大さが本作の魅力。
アニメ版はたぶん原作小説2巻までの範囲を映像化すると思われますが、
ミーア姫のやり直しがアニメでどう描かれるかが楽しみですね!
というわけで、「ティアムーン帝国物語」第1話の感想でした。
まだ導入と舞台説明だけなところなので、波が来るのは2話以降でしょうね。
のちに「帝国の叡智」と呼ばれてしまうミーア姫の活躍に乞うご期待!
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本日はお休みをとってゆったりしています。
このところ忙殺されることが多くて、神経が休まらなかったのですよ。
さて、そんなわたしに癒される尊い品が届きました。
【また買っちゃった。転天のユフィアニタペストリー】
何枚買うんだよ、この転天推しファンは……
ということで、今回のブログ記事は
「また追加で転天アニメのタペストリー買ってみた」
と題して、新しいタペストリーの感想などを綴ってみたく。
作品正式タイトルは「転生王女と天才令嬢の魔法革命」
略して「転天」、アニメ版は「転天アニメ」でございます。
なお、転天タペ関連の記事は下記にも過去記事がございます。
さて、今回のデザインですが、ご覧の通り、寝間着姿のユフィアニのお二人です。
元は雑誌の特典ピンナップ的なイラストだったみたいですね。
手元の公式ファンブックを見る限り、それを流用したようです。
寝間着のデザインはアニメ本編でもおなじみですが、
改めてみると、アニス様とユフィそれぞれ「らしい」デザインですよね。
アニス様のは裾が膝ぐらいまで少し短めで脚が動かしやすく、
ユフィのは裾が長くて足まですっぽり包まれるほどの長さ。
ポーズはユフィアニが互いに手繋ぎしつつ、
アニス様がそっとユフィの頭を抱いて笑顔を見せている構図。
いや、尊いですなあ。
さて、ここからはもう少し掘り下げて考えてみたいんですが……
まずアニス様の寝間着を見て思ったのが
「色々と剥かれやすそうだなあ」が第一印象。
いや、もちろん剥くのはユフィしかおりませんが。
裾が短いから色々差し入れしやすいし、
たぶん首の後ろで紐を結んで襟を支えてるので、解くと割と大変なことに。
ユフィがその気になれば押し倒したアニス様を好き放題にできてしまうのでは。
対してユフィの寝間着はガードが堅そうに見えて、
たぶんこれ、前をボタンで留めている形状ですよね……
このあたり、盛り上がりに応じて自身のはだけ具合はフレキシブルにできると見ました。
さすが天才令嬢です。なにをどこまで開くかは随意にできるという寸法ですね。
このあたりから、夜の睦み事がどうなってるのか想像できますが、
そこはまあ敢えて各人のご想像にお任せするのが華でございましょう。
さらに別の視点で掘り下げると、「この構図いつなんだろ?」であります。
頭の位置関係的に、アニス様が優位に見えますし、表情を確認しても、
アニス様が積極的でユフィがきょとんとしているので、
「ひょっとしたらアニメ2話から12話の間にこういう同衾があったのかな?」
とか考えられます。実際、単に寝るだけならそういうイベントあってもおかしくない。
ただ、Ticoとしては敢えて
「アニメなら12話エピローグ以降、小説なら第5巻以降のユフィアニ」
という説を推したいと思います。
ユフィアニの関係性って、こと夜の睦み事ではユフィがとことん攻めなので、
だからこそCP表記がユフィアニしかメジャーでないってところはあるんですが。
ただ、この二人の関係性って、たしかにユフィがアニス様に対して食べちゃう感じですが、
それはアニス様が良しとして受け入れていればこそなんですよね。
言い換えれば、ユフィはとことんアニス様に甘えていて、
アニス様はそんなユフィの熱情を受け入れて&受け止めている印象が
特に小説版でのその後を見てると感じられるところであります。
実際、先週末の転天朗読劇でも、どうみても事後な場面で
ユフィが「すみません、無理をさせてしまって」と言うシーンがあって、
このピロートークから察するに、やっぱりユフィがアニス様に甘えているんだろうなあ、と。
で、イラストに戻って解釈するに、たぶん一緒のベッドに入ってから、
昼の政務のストレスでぐずっているユフィをアニス様がなだめている、
そういう穏やかなワンカットを切り取ったんじゃないでしょうか。
もちろん、この後、火照ったユフィに
アニス様は召し上がられてしまうんでしょうけども。
さて、最近の転天情報をば。
10月13日(金)夜の転天トーク(Xのスペース配信)で、
朗読劇アーカイブの同時視聴会があるそうです。
/
— アニメ「転生王女と天才令嬢の魔法革命」公式 (@tenten_kakumei) October 3, 2023
スペース配信
#転天とーく 第11回決定🧹🌈
\
なんと…
先週末に開催した #転天朗読劇 の
同時視聴会を開催しちゃいます!!
みんなで一緒に
朗読劇を楽しみましょう✨
🗓日時
10/13(金)20時頃予定
👭出演#千本木彩花(アニス役)#石見舞菜香(ユフィ役)#篠原侑(ティルティ役)#転天アニメ pic.twitter.com/JMLDC1g9xC
販売中の転天朗読劇アーカイブ配信(土曜夜の部)のチケットを買う必要はありますが、
たぶんキャストコメンタリーみたいな感じで楽しめるんじゃないかしら。
朗読劇の感想記事は「転天朗読劇を配信視聴してみた!」で書いていますが、
大変すばらしい舞台になっていますので、未見の方はぜひぜひ。
尊い場面、愛に溢れた会話、そしてドキドキの場面がございますよ。
まだまだ続くよ転天の波!
アニメ二期を目指して引き続き応援していきます!
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こんにちは、Ticoさんです。
今朝からまたえらい雨降りのおおさかですが、
雨がやんだらやんだで湿気がすごい……雨季! 秋とかなくて雨季!
そういえば、昨日配信された「転天朗読劇」で知ったんですが、
パレッティア王国にも雨季とかあるんですな。
フランスみたいな気候なんですかね?
さてさて、本日のブログ記事は、
「今更だけど転天コミカライズ版を買ってみた」
と題して、コミック版「転生王子と天才令嬢の魔法革命」を読んだ感想など。
いやあ、ファンとしてさんざん当ブログでも大騒ぎしておきながら、
いまだにコミカライズ版に手を出してなかったのはお恥ずかしい限りですが、
まずアニメ版第1話でピーンと来て、そこから書籍版原作へ当たったルートで、
なんか途中でコミック版はすっぽ抜けてたんですね。
そこへ下記のようなこんなお得情報が入ってきまして……
『百合漫画セール情報』
— 百合ナビ (@yuri_navi) September 29, 2023
南高春告先生&鴉ぴえろ先生の「転生王女と天才令嬢の魔法革命」第1~5巻がただいま50%OFFの半額セール中となっておりますー!最新5巻が今回初セールなのでお見逃しなく!
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これは電書版で一気揃え一気読みする好機では!?
と昨夜購入して読んだ次第です。
で、読み終えた感想。
コミック版ならではの良き点が多数でございますぞ!
【コミカライズ版は現在5巻まで刊行。漫画は南高春告先生が担当されてます】
コミックス3巻までが原作1巻、アニメ4話までに対応。
4巻から原作2巻、アニメ5-6話に相当する感じですね。
実のところ白状しますと、Ticoがコミック版にいまひとつ食指が伸びなかったのは、
絵柄と言うか、キャラの顔つきにちょっと戸惑うところがあったからでして。
原作のアニス様やユフィは本当に可愛らしいデザインとなってますし、
アニメ版のキャラデザも基本の顔はキュートな美少女になっております。
対してコミカライズ版の……なんというか、ふてぶてしい顔立ちよ!
可愛いといえば可愛いんですが、それより白目部分が多くて、
目ぢからが強いんですよね。4巻5巻のアニス様とかなんちゅー悪い笑みだ。
ところが!
実のところ、このふてぶて目つきの絵柄こそポイントでございまして!
漫画のコマに乗ってキャラが動き出すと、これがまた映える映える。
歌舞伎の化粧と同じ効果なのか、目ぢからが強い分、表情の芝居がすごく表に出る。
アニメよりも喜怒哀楽がグッと出てきて、コミカルな場面では面白く、
シリアスな場面では胸に迫るシーンが繰り広げられます。
そうなると、もーう乗せられてしまってあれよあれよですよ。
話の筋を知っていても、あっという間に5巻読み終えてしまいました。
あと、コミカライズ版ならではの特徴として、
「原作ではくどくて、アニメでは省かれたアレコレが上手く整理されてる」
という点があったりします。
たとえば離宮に初めてユフィが来た時にアニス様が魔学の理論を開陳するシーン。
あるいはレイニ嬢の取り調べ前にアニス様がナヴル君に事情聴取に突撃するシーン。
または魔法省でユフィリアが堂々と魔学の価値とアニス様の才について語るシーン。
特にアニメでは尺の都合で省かれた部分が、きちっと入れ込まれていて、
映像作品だけではぼやけていた箇所がより明確になっています。
このあたりの「漫画ならではの表現できる強み」が今後活かされると
アルガルド君との姉弟喧嘩後の、王位継承問題のエピソードが
ググっと盛り上がるだろうなあ、と思うと、ますます続きが楽しみです。
実際、1-5巻の中でも、アニス様の転生者としての、
あるいは魔法不能者としての負い目的な心理描写が入るコマがあったりして、
これがクライマックスになって繋がっていくんだろうなあ、とワクワク。
アニメ版でも話題になっていた、アニス様の告白のシーンと、
それを受けてのユフィからのキス&告白がコミカライズではどう描かれるか。
これはぜひとも楽しみに連載や続巻を追いかけたいところです。
……できれば原作書籍版4巻以降もコミカライズして、
高笑いグランツ公とか戴冠式のやっちゃったユフィリアとかも見てみたいなあ。
南高春告先生、遅まきながら応援させていただきますっ!
というわけで、コミカライズ版「転天」の感想レビュー記事でございました。
いや、ホント、絵柄で敬遠してるTicoみたいな人はこのセールを機会に
ぜひお求めになってみてください。ググっと引き込まれますよ!
最後に、南高春告先生の固定ツイートをペタリしておきますね。
コミカライズ版『転生王女と天才令嬢の魔法革命』第5巻の書店特典情報です!
— 南高春告@しばらく宣伝のみ🥂💜🍸 (@Ume_boC) March 24, 2023
魔石にうっとりティルティ、積極的で少し驚いてるアニスユフィ、レイニ&イリアなど
各書店特典は数に限りがございますのでご注意を!
■コミックス第5巻https://t.co/fKaQuePm5B
■原作第6巻https://t.co/Mor0g5gCTZ pic.twitter.com/TtPXps9VE8
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こんにちは、Ticoさんです。
明日から10月で秋のはずなんですが、夏というか雨季というか。
昼夜の寒暖差が大きくてびみょーに疲れてるんですが。
そんなことはさておき、気合の入るものを見てきましたッ。
それがこちら。この週末に東京で行われている、
「転生王女と天才令嬢の魔法革命」の朗読劇、
略して「転天朗読劇」でごさいます!
今回のブログ記事は
「転天朗読劇を配信視聴してみた!」
と題して、土曜日昼の初演回の配信感想を書き綴ってみたいな、と。
以下、ネタバレには注意しつつ、ご笑覧くださいませ。
出演する演者さんは、アニメ版と同じ、以下の5人の声優さん。
……なのではあるのですが、今回の朗読劇の演出として、
「モーションアクター」という方がお二人出演されてまして。
(青海マホさん と 榑林里奈さん)
何かと言うと、朗読のお芝居に合わせてキャラの動きを、
舞台の後ろで動きで演じてみせてくれるんですよな。
あとあと触れますが、特にカップル同士のいちゃいちゃ場面では、
この演出がもう刺さる刺さる刺さる。なまめかしいことこの上ない。
配信でも結構な臨場感ありましたので、これ現場のステージでは
相当なアトモスフィアが満ちていたんでは、と拝察いたします。
さて、お話はアニメの後日談的な位置づけをメインにしつつ、
いろんなエピソードの隙間を埋めるように形作られてる感じです。
もちろん、この朗読劇用に描き下ろされたオリジナルな外伝エピの位置づけ。
誕生日と贈り物を軸に、それぞれの迷いや戸惑い、そして愛情を確かめ合う、
とても素敵なお話になっていました。
というわけで、以下、Ticoの鳴き声めいた感想をずらずらと。
・しょっぱなベッドシーンはある程度想定していたんですが、
もういきなりトバしているんですよ。
ユフィリアが「ごめんなさい、無理をさせてしまいました」からの
「あなたの反応のひとつひとつを覚えてますよ」がホント強すぎる。
やはりユフィアニ。ユフィさんがガン攻めなんですね……
・誕生日に花を贈り合う形になるんですが、
ユフィとアニス様でそれぞれ行動がまるで違うのがらしくもあり、
同時に互いに「自分が祝っていいのか」と悩むくだりはホントお似合い。
・今回、アニス様とレイニが結構長めの会話をするシーンがあって、
そこはなかなか新鮮に映りました。アニス様相手でもビシっと言ってのけるレイニ嬢。
めっちゃ良い子だし、同時に結構肝も据わってますよね。
・同時にアニメ本編では匂わせ程度だった、イリアとレイニの絡みもたっぷり。
二人で城下へお出かけしたとか、レイニ相手にイリアがドキドキしているのを、
当のイリアがレイニに示してみせるところとか。
それでいて、肝心なところですっと引いてしまうイリアさん、罪なお人や……
・アニス様とティルティの絡みも良かったですね。
なんだかんだでまた違った意味でアニス様はティルティに甘えてるし、
ティルティもつれなく見えて、結構面倒見がよかったり。
このへん、悪友で腐れ縁の仲の芝居も楽しかったです。
・そしてなんといってもユフィアニの絡みがこれでもかこれでもか、と。
もうね、互いを大事に思うばかりに臆病になったり、
それから勇気を出して近づいたり受け容れたりがホントに尊い。
・最後のシーンがユフィがアニス様を抱きしめてなだめてあげたり、
そこからまぶたキスで涙を拭ったり、お仕置きと称して押し倒したり、
「朝までまだ時間がありますから」と二回戦始めたり、あー!
・ちなみにユフィアニのイチャイチャの絡み、
薄く透けるカーテンの向こうに置かれたベッドの上で、
モーションアクターさんも動きを演じておられているんですが、
終盤のクライマックスではなんかもうすごかったです……
朗読劇は1時間程度で終わり、あと30分は演者さんによるアフタートーク。
なかなか微笑ましい遣り取りがあってホッコリでした。
舞台のチケットは完売ですが、配信チケットはまだ買えますし、
2週間はアーカイブで見れますので、興味のある方はぜひぜひ。
転天ロスの心に沁みるエピソードとお芝居でしたよ!
そして、ぜひアニメ2期の制作を期待大!
これからも応援していきますよ!!
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おはようございます、Ticoさんです。
もう9月下旬に差し掛かっていますし、暦の上では秋ですし、
実際、今日の気温はマシなんですが、なにこの湿気。
日本から春と秋が消えて、この「夏みたいなナニカ」の後に
一気に冬が来そうでなんだかなあ感。
さて、本日のブログ記事はさらっと。
「追加で転天アニメのタペストリー買ってみた」
と題して、いわば先日のこちらの記事の続きでございます。
タペストリーのイメージ画像は上記の通り。
チャイナです! チャイナドレスなアニス様とユフィ嬢です!
予約注文していたのが届いた時は「ひょおおお」と歓喜でございますよ。
これ、もともとは新宿で開かれていたキャラSHOPのキービジュアルなんですよね。
互いに着ているチャイナドレスのデザインが解釈一致すぎて、もー。
まずアニス様ですが、目を引く鮮烈な真紅のミニスカチャイナ!
胸元が開いていて見せつける感じなのは、
実は豊かな胸をお持ちのアニス様には魅力を最大限に引き出すチョイスでしょう。
そこへ網ストッキングというのがもーお、あざとすぎる。
全体的に快活系えっちな雰囲気なんですが、
あっけらかんとした明るさがあるのは、アニス様自身の笑顔と雰囲気に依るものですね。
次にユフィリア嬢ですが、これまた結構すごいのを着ています。
全体的にアニス様のドレスよりも布地が多くて肩も出していないんですが……
腰まで切れ上がったスリットの深さがね、すごいんですよ。
しかも単にスリットが深いだけじゃなくて、開きすぎないように組んである紐が
これまたかえってすらりとした脚の魅力を引き出していて、これまたえちち。
足元も瀟洒なハイヒールを履いていて、脚線美をこれでもか、ええこれでもか、と。
水着タペストリーもそうですが、実はユフィ嬢の方がこういう時は
思い切ったものを身に着けるのかもしれません。
いやあ、二人とも実にお似合いですね。互いの距離感の近さも感じられていいですね。
……え? ずいぶん媚びた衣装じゃないかって?
違いますよ、「ユフィアニ」のCPだから、
媚びるとしたらそりゃ相手に対してですよ。
仕立てる時にたぶん互いに相手のドレスにあーだこーだと言いながらか、
あるいは「こういうのなら喜んでくれるはず!」と密かに考えてかは分かりませんが、
どっちにしても互いが互いをより好きになってくれるようなドレスチョイスに
決まっているじゃないですか!
(机バァンと叩いて目がキマりながら)
ちなみにタペストリーはもっと大きくて長いのが、
アニス様とユフィ嬢それぞれで作られているのを見つけたんですが、
予算とスペースの関係でみおくったのでありました……とほほ。
なにはともあれ、結構グッズ展開が続いている転天。
近日には下記の通り、朗読劇も開催されるみたいです。
/#転天朗読劇 配信決定🖥
— アニメ「転生王女と天才令嬢の魔法革命」公式 (@tenten_kakumei) September 7, 2023
\
9月30日(土)2公演を配信予定✨
会場にお越しになれない方はもちろん、
ご来場の方も複数公演を見比べたりなど
ぜひお楽しみください🌈🧹
詳細は9月中旬に発表予定です!https://t.co/2R4uSfEHMd#転天とーく #転天アニメ pic.twitter.com/NztpDIpR5K
まだ続くよ、転天の波!
良いグッズがあればまた買いたいところですね。
原作書籍版8巻を心待ちにしつつ、応援を続けてアニメ二期へ繋げるのだ!
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こんばんは。最近アプリゲーのガチャ運が無くて
しょんぼりなTicoさんです。
やはり天井。天井しか信じてはならぬと思いつつ、
その天井で面白いCSゲーム買えばいいのでは、
と最近は思わなくもないです……あー。
【右がわれらがミーア皇女、左がレッドムーン公爵家のルヴィ嬢】
さて、今回のブログ記事は
「『ティアムーン帝国物語』 原作小説第14巻 買ってみた読んでみた」
と題して、感想などを徒然と語ってみたく候。
内容についてネタバレがあるのでご注意くださいませ。
『ティアムーン帝国物語』シリーズについて、
こちらの記事で紹介しておりますので、ご一読いただければ。
前巻の第13巻の感想記事はこちらとなります。こちらもよろしければ。
■前半は心躍る馬術大会!
さて、14巻は第六部「馬夏の青星夜の満月夢日(まなつのよのゆめ)」が
落着するところまで収められています。おお、締め方が綺麗にそろった。
今回は帝国内部の駆け引き、しかも相手にするのは誰も彼も、
主人公である皇女ミーアに好意的な勢力内の綱引きみたいな感じなんですよね。
ミーアには上手く波風を立てず、盟友であるルヴィ嬢の恋路を応援すべく、
その父親であるレッドムーン公爵が決めた婚約者を外させるように動くのですが……
なんか深謀遠慮があるようで全くなく、たんに恋愛脳に従って、
ルヴィ嬢の恋路を応援したいという動機でやってるんだよなあ、これ。
しかも彼女に恩義や忠誠を求めてとかじゃないんですよ。
ルヴィ嬢の想い人がモリモリマッチョの平民上がりの逞しい軍人なので、
「身分違いの恋が成就するところを見たい!」っていう……おいこら。
そこで、色々画策した結果、なぜかミーア主宰で
皇女専属近衛隊と、レッドムーン私兵団との、馬術大会開催と相成った次第。
何をどれだけ転がせば、こんな大きい話になるのやら。
▼馬術大会のお祭りイベント感がホントに良い
さて、この前半の馬術大会、読んでてホントにお祭り感が満ち満ちていて、
たぶん会場に翻る色とりどりの旗、沸き上がる歓声が聞こえるようであります。
その中で、皇帝マティアスと、レッドムーン公マンサーナの人となりも活写されてますが、
マティアスが娘ラブな愉快なおじさんなのは言うまでもないのですが、
マンサーナも結構気安い感じの愉快なおっちゃんという感じで好感が持てます。筋肉筋肉だけど。
この二人を上手く乗せようとヨイショするミーア姫がホントにご苦労様。
けれども姫様の一番の苦労どころは、大会の締めになる「ホースダンス」と呼ばれる、
彼女自身が騎乗して障害走をやってみせるシーン。
この場面、自身のダンスの才能と、騎乗馬と息を合わせての技で
みごとな馬術を魅せるミーアがホントにかっこいいのです。
やる時はやる女。それが帝国皇女ミーア・ルーナ・ティアムーン。
しかも最後の最後でまさかのハプニングに、思いがけない人が助けに入り、
結果的にルヴィ嬢の恋路は少し前進する形になったわけですが……
この一連の流れがホントに痛快で、これは「ティアムーン節」と言える展開でしょう。
■謀反の知らせと、ほのぼのお料理会。二重のサスペンス。
さて、14巻の後半は、別の公爵家ブルームーン派閥の話となります。
謀反の疑いありとの知らせを受けつつも、
穏健であるはずの頭領のサフィアスがなぜ?と首をかしげるミーア姫。
そこでサフィアスが首ったけの婚約者である令嬢に手紙を送るまでは
まあ、定石と言える手だと言えるんですが、
そこからなぜか「メシマズ令嬢たちによるお料理会」に発展する。
なんでや。どこを転がしたら、そうなるんだ。
なにはともあれ、メシマズお嬢様達のお料理会がコミカルに進行しつつ、
裏では謀反を企てる首謀者たちとの暗闘がサスペンスに……
……いや、少しコント風に活写されるのでございます。
色んな意味でダブルサスペンスなんですけど、喜劇風なんですよね。
▼努力は報われない、陰謀家たちの嘆き
ところでくだんの件の企みは、
シリーズを通しての敵役といえる「混沌の蛇」の一味の手によるものですが、
せっかく年数積み重ねて陰謀を紡いできたというのに、
事のすべてを見抜いているようで、実はまったく感知していない、
ミーア皇女のまさかの一手で陰謀はすべて瓦解することになります。
帝国に潜んでいる古き蛇さん達、可哀そう。
第2部から第4部までは、「混沌の蛇」が結構手強い相手として描かれて、
割とミーア達とは構えて矛と陰謀を交える感じだったのですが、
第5部以降は蛇たちが「負けたらギャグ要員」みたいな扱いになってきていて、
代わりにミーアが取り組むべき課題というのが、
「いかに味方を増やしてまとめあげるか」ということにシフトしてきてるように感じます。
言い換えれば、これまではテロリスト相手だったので問答無用に叩き潰せばOKだったのが、
割と身内である人達が厄介を起こすようになって、どう収めるかという話に。
たぶん、このシフトは意図的なものだと思います。
たびたび「後世による歴史家の筆」的な描写があるのですが、
このまま行くとミーア皇女はセントノエル学園を卒業と同時に、
女帝として即位する(はず)なので、そのための政治手腕(と思われちゃうもの)を
積み上げていくための道のりなのでありましょう。
ただ、だからといってスリリングさが減じたかと言えばそうでもなくて、
Tico的には結構、「敵を作るな味方を増やせ」というミーアの二度目の生きざまを
活き活きと描かれているのが加速している感があり、とても楽しいです。
●そして10月からのアニメ化も忘れてはいけない!
さあ、ティアムーン帝国物語ファンの皆様、いよいよまもなくです。
TVアニメ版がこの10月から放送開始です!
\💎✨第2弾PV公開✨💎/
— 『ティアムーン帝国物語〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜』TVアニメ公式 (@tearmoon_pr) September 8, 2023
ミーアたちの活躍を描き、作品らしさ溢れる賑やかな映像になっています🎬https://t.co/4xTo2ym7Am#上坂すみれ さんが歌うオープニングテーマ「ハッピーエンドプリンセス」は音源初公開🎵
📺#ティアムーン帝国 物語は
10/7(土)25:00〜TOKYO MXほかにて放送開始❗ pic.twitter.com/GYaMxf5MNc
最新PVを見る感じ、かなりコメディタッチの強い印象ですが、
もともとの作品が勘違いコントみたいな感じですからね。
ミーア皇女が帝国の叡智らしからぬ変顔しても仕方あるまい。
今年の秋アニメは大作目白押しではありますが、それはそれこれはこれ。
アニメが放映開始になったら、Ticoも毎話感想記事をアップしたいと思っています!
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こんにちは、Ticoさんです。
9月に入っても残暑というかなんというかが厳しくて
クーラーが手放せないでいたら、クーラー冷えだったりします。
加減が! 加減が難しい!
さて、今回のブログ記事は、
『ウマ娘 ナリタトップロードについて色々語る』
と題してお届けしたいと思います。
2.5周年ハフバも佳境に入ってきたので少し旬を逃した感ありますが、
だからこそ語りたい想いがもうてんこもりてんこもり。
Ticoの最推しは黒髪ウマ娘のエイシンフラッシュなんですが、
次推しといえばナリタトップロードというぐらいにはお気に入りになっています。
【ナリタトップロードと言えば、アニメもありましたね!】
配信アニメでは主人公として取り上げられ、アドマイヤベガやテイエムオペラオーと
クラシック路線でしのぎを削りあう良きライバルにして善戦ウマ娘という描写でしたが、
実際、アプリ版でもクラス委員長を務めて周囲に慕われており、
アヤベオペドトウの覇王世代には後から入ったキャラにも関わらず、
すんなり関係性に馴染んだ子でもあります。
基本的に優等生。真面目。良い子。一生懸命。努力家。そして顔がイイ。
おでこを出したカワイイ系の顔なんですが、タッパとスタイルがいいので、
結構イケメン的な雰囲気もあるのがいいんですよな……
【左がアプリ版キャラデザ、右がキャラデザ原案。顔可愛いのにカラダ割とガッシリ系よね】
それでTicoさん、アニメ「RTTT」配信の時はずーっと待っていたんですよ。
「間違いなく配信アニメ放映後に実装でしょう!」と。
実際にはヒシミラクルにタニノギムレットだったので「アアアー!」となって、
いったん情緒わやくちゃになって貯めてた石を放出した後に再度貯め直しているところへ
この2.5周年キャラとして実装。
「ウアアアー! 石貯まり切ってない!」と雄たけびしつつも、
キャラガチャへ挑んだのですが、
【この結果よ……なんと評したらいいんですかねえ】
トプロ、お前……いくら長距離向けステイヤーだからって、
200連きっちり回ったところで出てくるとか喜んでいいのか悲しんでいいのか分からんよ。
そんなに天井の景色が見たかったのか。
以下、トプロを引いた後のTicoさんの喜びのツイートです。
— ticoruzel (@ticoruzel) August 24, 2023
ナリタトップロード、URAファイナルズ優勝! シニア期がまさかの展開になって笑えるやら熱いやら。最後の最後の有馬記念はまさに世紀末世代が一丸となっていどむ展開に拍手喝采。トプロ自身はスキルが長距離寄りですが、ステボーナスは良いのでねじ伏せられる感?#ウマ娘 pic.twitter.com/QCObskYsYt
— ticoruzel (@ticoruzel) August 24, 2023
トプロのグッドエンドは、「頂への道」のさらに先という感じでたいへん熱いですね。後から来る後輩を分からせる伝説の何かになっていて、これはこれで世紀末覇王より怖いのでは?🤔 でも本人がめっちゃまっすぐで良い子なのは変わらないんよな。まさに光属性。#ウマ娘 https://t.co/j0uRwljZ7P pic.twitter.com/0DkSGO3Y8N
— ticoruzel (@ticoruzel) August 24, 2023
ナリタトップロード、温泉旅行を引き当てました!♨️ 日程変更はなんか元ネタあるのかな。トレーナーと一緒だと、自然体に振る舞えるという言葉に、優等生も大変だなと思ったら……最後の言葉にドキリ。あ、これ逃げられないやつだ😅#ウマ娘 #ナリタトップロード pic.twitter.com/jk5FyGkre3
— ticoruzel (@ticoruzel) August 27, 2023
もちろん新しく実装された新シナリオ、
「プロジェクト L'arc」でも凱旋門賞を連覇しました!
自前スキルはめっちゃ長距離向けなんですが、ステータス補正がスピスタなので、
育成するときに素直に伸ばしやすいっていう長所が大きいんですよね。
まあ、ひとまずこれでいったん推しは手に入れて、ウマ娘は落ち着いたかなあ、とおもったんですが、
ふと気づいちゃったんですよ。
「……トプロの衣装違いも意外とすぐ来るんじゃない?」というのが。
ノーマル勝負服がステイヤー仕様なら、今度は中距離でも戦えそうなのが。
というわけで、またジェエル貯蓄は続きそうです。くあー、次は時期が読めないぞ!
そんなこんなでトプロへの想いを語る記事でした。
育成シナリオがVS世紀末覇王な光の戦士路線で熱いのでおススメ。
まだキャラガチャは開催中なので、まだの方はぜひぜひ!
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こんにちは、Ticoさんです。
直近の出来事というと……お仕事がずんどこ忙しいのと、
アプリ「ウマ娘」が2.5周年ハフバで個人的に悲喜こもごもだったり。
ウマ娘については色々語りたいこともあるんですが、
熱量的にちょっとパワーがないと書けないので、少し間を置いて。
本日は別の記事をば。
というわけで今回の記事は、
「『防振り』原作小説 第16巻買ってみた読んでみた」
と題して最新刊の感想などを書いてみようなど。
本作はアニメが1期2期と作られた人気作。
「NWO」というVRMMOをプレイしだしたJK主人公の楓が、
豪運に恵まれた素人プレイヤー「メイプル」として、
ゲーム内で傍若無人の活躍を見せるという、まあTUEEEEものではございます。
ただ、結成したギルド「楓の木」メンバーとの結束、
ライバルギルドやプレイヤーとの切磋琢磨や交流がホント楽しく、
「ああ、まっとうにゲーム楽しんでるなア」となってホッコリ。
いやまあ、メイプル自身のスキルは魔王並みのアレではあるんですが。
そんな人気作も16巻を数えて、そろそろ風呂敷を畳み始めた感、
「終わりの始まり」を感じさせるのが本巻となっています。
■現役JKである楓と理沙に迫る「タイムリミット」
さて、主人公であるメイプルこと楓と、相方サリーもとい理沙は、
現役JKなんですが、この第16巻に来て「ゲームできる期限」が示されます。
まあ、単純に受験勉強なんですけどね。
試験本番から半年ぐらい前からはNWOにログインできないとみており、
ギルドメンバーやフレンドにはその旨を伝えています。
メイプルはギルドリーダー、サリーはその相棒ということで、
「楓の木」の中核ではあるんですが、ギルドメンバーは動揺しないのがポイント。
このへんの空気感、いいですよね。他の人達はMMO慣れしてる感あります。
ただ、首尾よく合格して大学に行ったら再開できるじゃん、と思いきや、
どうもサリー=理沙の心情描写を見ていると、「これでおしまい」と感じてるらしく。
元々、理沙から幼馴染の楓を、新しい遊び場としてNWOに誘って、
その中で楓=メイプルは、豪運もあいまってトッププレイヤーにのし上がったのですが、
大学受験を期にこの遊び場もおしまいだ、と理沙=サリーは考えている模様。
そういう、サリーの「独り言」みたいな心理描写がちょいちょい挟まっていて、
第16巻は来るクライマックスと、その後の終幕が見えて、少しうるっと来ます。
■ついに来た第10層、広大かつ危険な総集編エリア
さて、そんなメイプル達の前に待ち受けるのは、NWOの総集編と言える第10層。
これまでの色んなエリアを継ぎ合わせたような、それでいて広さは最大級と言える、
クライマックスにふさわしいステージとなっています。
あちこちの街やダンジョンを探索して、隠しボスである「魔王」を倒せ!
という探索系レイドバトルが目玉のようでして、
本巻の後半はこの探索であちこち行ったりするのが見どころとなっています。
これまで対決してきたライバルギルドの面々とちょいちょい会うのがいいですね。
PvPだとガチで力比べしますが、それ以外では協力し合ったりして、
仲の良いゲーム仲間なんですよね。まあ、メイプルの人徳もあるんだけど。
■決着をつけたい――サリーの秘めた想い
さて、そんな16巻を読んでいて、
本作のクライマックスかな?と思える「振り」が随所に入っています。
それは、幼馴染で親友で相棒である、メイプルとサリーの対決。
まあ、一方的にサリーが想いを募らせているんですけどね。
もともとはサリーがゲームマニアで、プレイヤースキルも高いんですが、
メイプルは素人ならではの怖い物知らずと豪運と運営のおふざけで最強と名高くなってしまい、
これまでもライバルギルド相手に「わたしが負けるならメイプル相手しかない」と豪語してました。
それが本格的に大学受験というリミットが迫ってきて、
「その前にメイプルと楽しいゲームの思い出を作っておきたい」
「その上で一人のプレイヤーとしてメイプルと雌雄を決してみたい」
という想いがサリーの中に募ってきているように見えます。
しかも(割と面倒なことに)サリー自身は、メイプルにデュエルを申し込めば、
たぶんすんなり受けてくれると分かりつつ、「いや、いまではない」と考えているようで。
このあたり、ゲームガチ勢らしいこだわりが垣間見えますね。
ちなみに、本巻ではみんな大好き魔女っ子フレデリカとの決闘を通じて、
サリーとメイプルの違いが描かれていました。
ずばり、サリーが「技量」だとすると、メイプルは「物量」「圧倒」「パワー」って感じ。
NWOという舞台で研ぎ澄ませていったプレイヤースキルの冴えと、
同じ舞台で数々のチートスキルを積みまくった盛り盛り満載パワーと、
どちらが勝つのか? そしてその戦いがどんなシチュで行われるのか?
なかなか終盤の展開に向けて、目が離せない感じになってきました。
というわけで『防振り』第16巻の感想などでした。
アニメ1期2期とやったわけですが、原作ストックはまだまだあるので、
ぜひ3期も映像化してほしいですねえ。
ファンとしては原作を追いつつ、嬉しいニュースを待ちたいところです。
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こんにちは、Ticoさんです。
忙しさに追い回されて日々せわしくなしてる内に、
なんか前回のブログ記事からなんか1か月経って9月になってる!
暦の上では秋のはずなんですが、日中の熱暑は変わらず。
あれ? いつの間にか秋消えてない? 秋どこ? どこ?
さて、今回のブログ記事は、
「Audibleでお気に入りの新作出てたので聴き読みレビュー」
と題して、最近出た朗読書籍の感想など。
Audibleは、Amazonが提供しているオーディオブックですが、
詳しくは こちらの記事 でご紹介してますのでご一読いただければ。
ではでは、早速、本題に入っていきますよ!
かなり好評なんですかね?
書籍版が出たら割とすぐにオーディオブック化されてる印象。
今回は第5部「皇女の休日」のエピソードが決着して、
第6部「馬夏の青星夜の満月夢(まなつのよのゆめ)の序盤までを収録。
構成は書籍版小説と同じですね。
朗読担当の斎藤楓子さんの芝居がホントに上手いんですよ……
ティアムーンは一種大河ドラマ的なスケール感があって、
登場人物も老若男女が数多く出るんですが、その演じ分けがすごい。
主人公ミーア姫が魅力的に「聴こえる」のはもちろんなんですが、
今回でTicoが特にびっくりしたのが
・蛇の間諜バルバラ
・皇帝マティアス
・騎士ヒルデブランド
この三人の演技で、いやー同一人物なんか!?って感じで驚きます。
怨嗟と悲哀の入り混じったバルバラ、娘愛でボケボケながらも威厳のあるマティアス、
そして第6部のキーパーソンで「快活なんだけど、どこかアホ」なヒルデブランド。
これらを一人で演じ分けして台詞を発してると思うと「すげー」となります。
ところでこちら、10月からいよいよTVアニメが放映されまして、
個人的に楽しみな反面、オーディオブックの斎藤さんの演技がすごすぎるので、
イメージ的に超えられるのか……? とごくごく個人的に心配していたり。
まあ、アニメ版の配役でドラマCDが2枚出てるので、たぶん大丈夫ですけどね。
こちらもアニメ化されていた『ろうきん8』の原作書籍のオーディオブック。
アニメはね、うん、いかにも低予算で、いくつか端折られていたりして、
そもそもでいうと本作は主人公ミツハが子爵領を手に入れてからが面白くなってですね
(面倒くさいファンムーブ)
こほん。ともかく、アニメ版で満足できなかった人は、ぜひAudible版をおススメ。
もーねー、平井祥恵さんの朗読芝居聞いて「これぞミツハ!」と思わず膝を打ちますよ。
もうしたり顔で何かを企んでいたり、自信満々にハッタリかましたり、
かと思ったら思わぬところでつまづいて「ぐぬぬ」したり、
個人的にはアニメの10倍はミツハしているミツハが展開されます。
ミツハというキャラは本質的に詐欺師だと思っていますが、
目指すところは「平和な老後を幸せに暮らす」ってことなので、
仕掛ける行為が最終的に良きことに繋がっているのがポイント。
原作はミツハの一人称視点が多いので、なおさら「ミツハが物語っている」感があり、
臨場感や没入感がまた半端ないのですよ。
こちらも今年10月からTVアニメが放映予定の作品ですね。
上記の「ろうきん8」と同じFUNA先生が原作者。
先のミツハが飄々とした詐欺師だとすると、
こちらの主人公のカオルはもっと真面目だし堅い性格をしています。
どっちも女傑のたぐいではあるけど、カオルは烈女みあります。
ナレーションは珠宮夕貴さんが担当されていますが、
いかにも原作書籍で読んだカオルのイメージがそのまま降りてきていて、
「なるほどぉ!」となります。
ポーション頼みもチート系ではあるんですが、無双するんじゃなくて、
本作は神様にもらった能力でカオルはむしろ苦労してる感あります。
そのへんのどうにも気楽にいけないし、なんだかんだで背負い込むカオルの人の良さ、
真面目さ、誠実さ、堅物加減がイイ感じに出ていて楽しいのです。
8巻だと「第二部」といえる展開が本格化してきたんですが、
カオルの親友たちも合流してきて、オンナ三人かしましいのもポイント。
ここの演じ分けもホントにお見事なんですよね。
以上、お気に入りAudibleの新作レビューでした。
アニメなどの映像作品はもちろん、ドラマCDとも違うんですよね。
読み上げるテキストは原作そのままではあるんですが、
朗読の緩急・抑揚・声音の使い分けがホントーに没入感凄いのです。
Audibleは単品で買うとお高いんですが、会員になると聞き放題多いので、
トライアルで試してみたりするのをおススメします。
いやー、ホントに読書体験がまた変わってくるんですよ!
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こんばんは、Ticoさんです。
最近の暑さはテレワークでも割と堪えるところで
(自室から出るともわっとサウナなんだよな……)
陽が落ちてから夜になると、もー元気なくなるんですが、
目前に資格試験が迫っているので泣きながら勉強なTicoさんです。
さて、今回はアニメ2期も前季放映されたカワイイ系なろうファンタジー、
『くまクマ熊ベアー』書籍小説版 第20巻の感想などを語ろうかな、と。
しかしこの作品、なんとも不思議な魅力があります。
文体は主人公であるユナのモノローグで語られるのですが、
少々ひねているものの、これといったユーモアがあるわけでもないのに、
なんだか次々と読ませてくる、ページをめくらせる妙味があります。
平易で読みやすいというのはあるんでしょうけど、
だとしてもユナという女の子の一人称目線からブレることなく
出来事を綴っていくのはなかなか凄いと思うんですよ。
■和の国の大蛇騒動の後始末
さて、先の第19巻では和の国で封印されていた「大蛇」、
(たぶんヤマタノオロチ的なサムシング)
これの退治という大立ち回りがこれでもかと展開されていました。
そこで本巻の前半2/3ほどは、その後始末が描かれています。
後始末といっても、ユナは王様から褒美を受け取って、
それを堪能するって感じになっているんですが。
和の国での褒賞ついでに、ユナは転移門を使って、
パートナーのフィナや、エルフ族の友人のルイミンを呼んだりして、街の観光としゃれこみます。
ここで和の国らしく、風鈴とか細工飴をお土産に選ぶのがらしい。
あとは屋敷で着物に着替える展開になっていて、
これがカバー口絵や挿絵でも描かれています。
ユナは文化的に近いくせに着替えるのを恥ずかしがったりするんですが……
まあ、実際にはかなり美少女なので和装が似合うんですよね。
このあたりのキャッキャしながらも穏やかな空気が漂うのが
「騒動が終わって平和になった」感があって和みます。
■お土産渡しで明らかになる、ユナの持つ絆
さて、和の国から帰ってきたユナは、お土産を持って色んな人に渡しに行きます。
ホームタウンであるクリモニアの街で運営する料理店や、支援する孤児院。
王都に行って、懐かれているフローラ王女のところへ。
(もちおん、姉王女とか国王様も出てくる)
それからお世話になっているフォシュローゼ家の長女シアのところへ。
最後に同じくフォシュローゼ家侍女のノアのところへも。
このあたりのお土産渡し行脚で、会う人が見せるリアクションがそれぞれに良く、
同時にこういう人との絆が、いまのユナにとっては得難い財産なんだなあ、と……
なお、その流れでシアが学園の交流大会に出場する話になり、
そこへ妹であるノアを連れてユナが応援に行くという引きになっています。
次巻がシアがかっこいいところを見せるのか、
それとも何らか面倒ごとがあってユナが出張る羽目になるのか。
これまでの話だと後者になりそうな予感がしますが、
次巻以降はフォシュローゼ家姉妹にフォーカスのエピソードになりそうです。
楽しみですねえ。
アニメ2期も結構好評だったみたいですし、原作ストックもたっぷりなので、
3期も待ちたいところですね。期待しつつ、原作買って応援しましょう!
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おはようございます、Ticoさんです。
アニメ放送から数か月を経て、いま再び転天の波が来ている……!
アニメ版『転生王女と天才令嬢の魔法革命』の公式ファンブック、
ついに昨日発売となりました!
内容について触れていきつつ、
Ticoの個人的な感嘆……もとい感想を述べていきたいと思います。
■巻頭に充実のユフィアニイラストの数々!
表紙が背中合わせで座っているユフィアニとこれまた尊いんですが、
それをめくるとこれでもかこれでもかと、二人のイラストが並びます。
アニメのキービジュアルはもちろん、グッズ用に作成されたイラスト、
また各雑誌に掲載されたものも収録されています。
先日、「転天のタペストリー買ってみた!」という記事を書きましたが、
グッズ用描き下ろしかな?と思っていたいくつかは、
メガミマガジンだったり、お正月記念イラストだったりしましたねえ。
これまた色んなユフィアニが拝めて眼福なのですが、
個人的には水着の二人と、花ブランコの二人がやはり良いなあ、と。
アニメ本編ではなかったシチュを楽しめるのがポイントであります。
■細かなところまで発見があるキャラクター設定
お次はキャラクター設定資料。主要キャラはほぼ掲載されています。
もちろん主役のアニスとユフィには、各10ページも割り当てられていて見応えあり。
普段着以外にドレス姿、寝間着姿、外套姿、表情集と盛りだくさん。
特に幼い頃の表情集も載せられているのは良きですね。
二人がもっと早く知り合っていたら、どうなっていたんだろか。
イリア、アルガルド、レイニも3-4ページ割いて設定資料が載っています。
注目はアルガルドの表情。特に本編年齢と幼少期の違いに注目。
小さい時のを見てから、本編のを見ると「なんでこんなに苦しんで育ってしまったん」と
彼の育ちが不憫に思えてきます。
アル君はアニメ本編では悪役ポジションでしたが、彼が歪んでしまったのは
大いに環境のせいでもあるので、だからこそ、気になる方は書籍版5巻を読んで、
「やっと安息を得たアル君」の言動を見てほしい感。
……いや、それよりもアニメ二期を作ってもらってほしいですね。
■物語の舞台となる建物の設定も仔細に観察できます
王宮百合ファンタジーということで、離宮と王宮が主な舞台になるだけあって、
この二つは特に事細かに背景設定がされています。
アニスの私室とか全体像が見れるんですが、結構広い反面、
研究以外の生活はこれで済ませちゃう、というワンルーム感も少しあって、
離宮に籠ってしまっているアニスの境遇に感じるものがあったり。
一方、アニスの工房は私室と同じくらい広いというのもポイントで、
このあたりは彼女の中に占める「魔学」の大きさが窺えますね。
また、離宮でのユフィの私室も設定あるんですが、
天井の模様で数えるとアニスの私室の2/3くらいの広さか、と発見も。
しかしユフィの部屋って第3話でのオデコキスのシーンだったり、
第12話での「待ってユフィ」「いやです」の押し倒し場面だったり、
アニメ本編では濡れ場シーンの舞台でしたなあ……
面白いトコロでは、ティルティが住んでいるクラ―レット侯爵家別邸とか、
ユフィの実家であるグランツ公爵邸とかもしっかり設定載っています。
特にグランツ公のお屋敷外観はびっくりするほど立派で、
アニメ本編では夜間で少しだけ映っただけなので、その威容に驚きます。
■演者さんやスタッフさんの想いが熱い! インタビュー集!
そして読みごたえといえば、インタビュー集ですよ。
アニス役千本木彩花さん、ユフィ役石見舞菜香さん、アルガルド役坂田正吾さんによる
三者鼎談がトップに来るのですが、それぞれの役への思い入れとか、
演じた際のこぼれ話を窺うことができます。
アニスとユフィをそれぞれ演じる際は、演者のお二人ともそれほど苦労はなかったそうで、
振り返ると大変だ、と言うのが第9話でのアニスとアルガルドのバトルシーン。
あれってバトルの掛け声以外に、姉弟二人で口喧嘩もしてますからね。
収録しながら千本木さんも坂田さんもフラフラになっていたそうです。
でもだからこそ、あの第9話の熱につながったと思いますが。
監督の玉木慎吾さん、シリーズ構成の渡航さんのインタビューも面白かったですね。
当初小説通りに組み立ててみたら、なんかパッとしないので、
アニメ1話にいっそ色々盛ってしまおう、と。
ただ、当初はアニオリ改変をしてしまうことを渡航先生が難色を示したのを、
原作者の鴉ぴえろ先生の太鼓判でGOとなったらしく、ここは関係各位の英断だなあ、と。
実際、アニメ1話が気になる引きになったからこそ、Ticoも本作にハマったわけですしね。
そしてスペシャル対談として、
原作者の鴉ぴえろ先生と、イラスト担当のきさらぎゆり先生のお話も載っていたり。
転天という作品がどのように生まれたか、
そしてアニメ化にあたりどんなコミュニケーションがされたのか。
このあたりも原作者視点での「グッジョブだったぜ!」も窺えてなかなか興味深いです。
■そして忘れちゃいけない、現代パロディ風ショートショート!
これは発売前から結構目玉として宣伝もされていました、
「アニスとユフィが現代の女学生だったら、どんな感じになる?」という
現パロショートショートですが……ぜひご自身の眼で確かめていただきたいです。
ええ、ええ、もうだだ甘の甘々で、レモンとかオレンジとかストロベリーの香りがしそう。
そしてもちろんユフィアニです。ユフィが結構ガンガン行きます。怖いわこの子。
というわけで、『転天アニメ』公式ファンブックのレビューでございました。
正直、お伝えしきれなかったパートがまだまだあるので、
ぜひファンの方はお買い求めになるともれなく幸せになると思います。
そしてまたアニメ本編を一気見したくなることでしょう……
転天アニメはAmazonPrimeVideoほかで絶賛見放題配信中です。
そして、昨日、感想レビュー記事も書きましたが、
『転生王女と天才令嬢の魔法革命』書籍版小説第7巻が新刊として昨日発売です!
アニメでいうと、書籍版1〜3巻が本編とすると、さながら4〜6巻が第2期、
そして原作はまさに第3期に入ったところです。
アニスとユフィの魔法革命はまだまだ続く一方、ユフィアニの仲はまた熱々でして、
いろんな方面から好評を博すること請け合いの新刊となっています。
アニメ本編後、転天ロスの方は、公式ファンブックはもちろん、
このさい書籍版にも手を出されてはいかがでしょうか!?
小説の売れ行きがよければアニメ2期も来るかも……!
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おはようございます。
昨夜は結局0時頃まで寝付けなくて、日付変更と同時に読書開始して、
寝入ったのが1時半、目を覚ましたのが5時だったりするんですが、
もう気力りんりんで朝を迎えておりますよ。
そう、原作勢もアニメ勢も待望の新刊、
『転生王女と天才令嬢の魔法革命』書籍版第7巻発売でございます!
Ticoは電子書籍でいち早く読んだのですが……
いやー、今回も大変よろしゅうございました。
■魔学都市建設編でもユフィアニは健在!
原作者の鴉ぴえろ先生は明言されていないのですが、
WEB版と書籍版の両方を読んでみたTicoの感想としては、
書籍版に改稿するにあたり、よりアニスとユフィの関係性にフォーカスするように
再構成してるな、と感じるところが多々あり。
特に魔学都市建設編は、WEB版ではアニスにフォーカスが当たる一方、
ユフィの出番が少なくなる難点があったのですが、そのあたりもしっかり解決されてます。
なのでユフィアニのイチャイチャを見たい人は、ご安心めされよ。
今回もなかなかお熱い二人です。あ、このあたりは記事の後の方で個人的な感想を。
■「人の上に立つ」ことを自覚するアニスの成長エピソード
さて、今回の魔学都市建設編ですが、
アニスはユフィをはじめ宮廷から直々に責任者になれ、と言われるんですよね。
しかもお飾りかと思っていたら、魔学都市を守る王女直轄騎士団の団長就任まで。
今回のエピソードって、王族である責任から逃げ続け、研究一筋だったアニスが、
ようやく多くの人と関わり、「上に立つ者としてどうあるべきか」を自覚していく、
そういう精神的な成長エピソードになっています。
このあたり、色んな人から色んなことを言われるんですよね、アニス。
グランツ公は元より、直参の部下みたいになってるナヴルやガークやハルフィスからも。
アニスって研究バカに見えて、
その実、真面目で、お飾りみたいな立場をよしとしない性格ですが、
そんな彼女も大事業を前にして変わらざるを得ない。
ただ、今回の第7巻の良いところは、色んな人の声を聴きながらも、
最後はアニス自身がどうありたいか、自分のスタンスを見つけて納得するところ。
慣らされるんじゃなく、呑み込んで「こうありたい」と願うところがポイントです。
■脇役も光る光る! ここまで物語を編んだからこその賑わい
ナヴル:人の上に立つことを渋るアニスに言った言葉が良かったですね。まさに騎士の誓い。
ガーク:彼は本当に朴訥だなあ。同時に謙虚であり、臆病でもあり、だからこそ強くなれる感。
シャルネ:パーシモン子爵令嬢キター! こまこま動くカワイイ系メイドたいへんに良き。
プリシラ:WEB版から設定変わってる? ユフィを慕うからこそアニスに仕えるという割り切りに苦笑。
ラング:魔法省トップになったんだねえ。彼もだいぶ柔軟になりました。線を引けるご意見番。
グランツ公:宰相の諫言と言うより、親世代の言葉が響きました……そう、そうなんだよなあ。
ティルティ:今回も出番あります。「アニス組」の覚悟をビシッと締める美味しい役どころ。
ドラグス副団長:誰かと思えばレイニパパ。アニスの補佐……というか人生のベテランの助言ナイス。
前国王夫妻:感無量だよねえ。離宮に籠っていた困った娘が、いまや国を背負って大事業だ。
■ユフィアニのアレコレを見た個人的感想(悦びのうめき)
・開幕から朝の同衾目覚めシーン。うむ、やはりこうでなくてはな!
・アニスが都市建設で半ば単身赴任となって、寂しがるユフィリア可愛すぎませんか。
ユフィがアニスの鎖骨を甘噛みより少しキツめにかんじゃうの良き。
マーキングだねえ……
・新魔道具開発のために、
いったん王都へ戻ってきたアニスをインターセプトするユフィさん。
ここですね、第7巻のユフィアニで一番盛り上がる場面です。
ハグしてからのお姫様だっこでダイレクトエントリーで押し倒してダンケダンケ。
・その翌朝、人と会う前に声の枯れを心配するアニスで色々お察しください。
啼かされたんですね? それも結構大きい声が何度も出ちゃうぐらいには。
・〆もちゃんとユフィアニの場面を持ってくるのが本当にナイス。
WEB版で知っていたけど、それでもユフィのサプライズにはTicoもびっくりしたよ!
■第8巻はSIDE:ユフィになるらしい!?
さて、あとがきで鴉ぴえろ先生がおっしゃっていたことがありまして。
それは「第7巻はアニス視点だったけど、次はユフィ視点だよ」とのこと。
そこでなるほどと合点がいきました。
これまで転天書籍版の表紙イラストは、ユフィアニが並んでいる構図だったんですよね。
ところが第7巻はアニスが前に出ていて、ユフィが少し引っ込んでいます。
「なんでかなー」と思っていたんですが、これ、【SIDE:アニス】の意味だったんですね。
ということは「一方その頃」って感じで、同時期に宮廷で奮闘するユフィの想いや、
それを支えるイリア&レイニが第8巻でよめて、
たぶん表紙もユフィが前に出る【SIDE:ユフィ】な感じになるのかな?
そういえばユフィアニのイチャラブも全部アニス視点でした。
( ゚д゚)ハッ! 同じ場面をユフィ視点で再度読めるのか。一粒で二度美味しい。
■忘れてませんよ、公式ファンブック
さて、本日7月20日といえば書籍版小説第7巻の発売もありますが、
こちらも忘れちゃーいけません。
アニメ版『転生王女と天才令嬢の魔法革命』の公式ファンブックも発売です!
設定資料やインタビュー、IF的なSSもあるとのことで楽しみ。
こちらはTicoは紙媒体で注文しましたから、また届き次第、レビューいたします。
いやー、どんなワクワクが満載なんでしょうか!
そんなわけで『転生王女と天才令嬢の魔法革命』書籍版第7巻のレビューでした。
富士見ファンタジア文庫なので、1巻ごともお求めやすく、
アニメ1期の範囲が1〜3巻、続く展開も第二幕が4〜6巻となっていて、
トリロジーを重ねる感じで読みやすいのもポイントです。
アニメも見放題配信中ですが、先の展開が気になる方は、
この機会に原作書籍版もいかがでしょうか?
もっとすごいユフィアニを拝めますぞよ……
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こんばんは、Ticoさんです。
前のブログ記事から随分空いちゃったなあ……
次のネタは「これ」と決めていたんですが、手元に揃うまでに時間かかっちゃった。
というわけで今回の記事は、
2022年冬アニメで好評を博した『転生王女と天才令嬢の魔法革命』、
「転天アニメのタペストリー買い揃えてみた!』と題してお届けします。
昔はポスターだったのが、
いまはタペストリーとかアクリルスタンドとか……時代は変わりますのう。
で、買い揃えてみたので、それぞれレビューしてみようってハナシです。
レビューは購入して手もとに届いた順なので、発売日順とかではないのは
ご容赦くださいませ。
まずひとつめ。
アニス様が笑顔でユフィの腕を掴んで導くようにして、
腕をひかれるユフィも穏やかな微笑みで応える絵ですね。
これ、たぶんグッズ用に描き下ろされたイラストだと思います。
そのためか、キャラの線がしっかりしていて、絵が綺麗に映えるんですよね。
ちなみに転天アニメのタペストリーでひとつだけ買うなら、
これがオードックスにマストバイでおススメできる感じです。
ふたつめ。
お馴染み空飛ぶ箒の魔道具で夜間飛行をするアニス様とユフィです。
背景に映るのは王都の夜景ですかね。
アニメ後だと、気晴らしにこういう夜間デートもあったかもしれません。
これもグッズ用に作られた絵だと思うんですが、
キービジュアルでもおかしくないんですよね……
ちなみに転天アニメのタペストリーでは、これが一番作りがしっかりしていて、
上下端のパイプにはちゃんとキャップがついていて、
ひっくりかえしても生地からパイプが抜けることはありません。
みっつめ。
アニス様もユフィも手をかざしているのでは同じですが、
二人とも逆方向を向いていて、アニス様が昼、ユフィが夜。
たぶん出会う前のイメージですね。
分かれている世界に見えて、アニス様の虹がユフィの星に繋がっているのがエモい。
これ、アニメ版のキービジュアルなんですよね。
なんだったらアニメサイトのトップ画面がこれなんですよ。
タペストリーの中では一番切ない構図ですね。
ただ、タペストリーとして見た場合、絵が繊細すぎるんですよね……
解像度かなり高めで作っているぶん、キャラの線が繊細すぎて、
ちょっとかすれている印象があるんですよ。特にアニス様サイド。
そのためか、在庫があっても値引きされてたりしますね、これ。
でも、飾る裏の壁色とか照明の当て具合によっては映える気もします。
よっつめ。
マナブレイドをふりかぶるアニス様と、
対を為す構図で魔法を控えるユフィという、百合陰陽図。
アニス様の笑顔が目立つのと構図の関係でユフィが憂い顔に見えますが、
実際は静かに微笑んでいるんですよね。まさにユフィアニの関係図。
これもアニメ版キービジュアルですね。
具体的な何か、というより作品のイメージって感じですが、
結構動きのある感じのイラストで良きです。
ただ、これもやっぱり解像度高いために、
上記みっつめほどではないんですが、キャラの線が少し細め。
Ticoはまあ許容範囲ですが、人によっては線の処理が気になるかも。
いつつめ。
シリアスめというか、バトル前のユフィアニって感じですね。
アニス様のこの顔、たぶん魔薬キメてるでしょ。
ユフィはユフィで静かに火球浮かせているの怖いよ……
これもグッズ用に描き下ろされたイラストだと思います。
アクリルスタンドでそれぞれ別々になった商品があったような。
なので、キャラの線もしっかりしているので飾って見栄えがします。
あとはキャラの表情ですね。いかにも戦う女の子って感じなので、
一般的な百合を飾りたい人には少しミスマッチかも?
むっつめ。
なんと! 水着姿のユフィアニです! 二人ともビキニ姿だ!
しかもアニス様がユフィを御姫様抱っこ! なんてこったい!
……WEB版では「この世界に水着はあっても海女さんみたい」ということに
アニス様ががっくりする場面があったんですが、書籍版で先々こんな展開あるのか、
それともファンサービス的なサムシングなのか? 夢が広がります。
これもグッズ用に描きだされたイラストなので、
キャラの線がしっかりしていて飾って見栄えがします。
……しかしアニス様がホットパンツ履いてて守り硬いのに、
ユフィが結構きわどいデザインなのは……わかりみが深い。
ななつめ。
いやー、これも眼福ですなあ。いかにもガールズラブな構図。
花で編まれたブランコに、ユフィアニが並んで座るイラストです。
笑顔を向けるアニス様に、ユフィが穏やかに見つめるのが尊い。
これもグッズ用に描き下ろされたイラストなので、
キャラの線がしっかりしていて飾って見栄えがします。
追記:
花ブランコの意味ですが、気になって調べてみました。
白いバラ:
純粋、私はあなたにふさわしい、 深い尊敬、相思相愛
コスモス:
調和、乙女の純真 、乙女の愛情(赤)、乙女の純潔(ピンク)
……なるほど……(*'ω'*)
というわけでご紹介したタペストリーの数々ですが、
いまブログを書いている日時だとAmazonでも在庫あって、
ほぼ定価で買えるみたいですね……お気に召したのがあればぜひぜひ
最後に! 転天アニメロスの皆さまに朗報!
原作書籍版小説の最新第7巻が、7/20(木)に発売です!
電書版の予約も始まっているようなので、楽しみですね。
お話としては新しい国づくりを象徴づける、魔学都市建設編へ突入!
WEB版ではすでに書かれていますが、口絵からしてすでに初見のシーンがあるので、
かなりの改稿がありそうで楽しみです。
実際、WEB版の魔学都市編ってアニス様にフォーカス当たり気味で、
ユフィが少し影が薄くなっていたので、そのあたり手を入れてるんじゃないかな。
いやー……0時配信と同時に読みだして眠れない予感がするぞ!
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こんにちは、Ticoさんです。
この週末は「ふぁっきんほっと」で夏がいち早く来た感じですね。
もっとも直に7月だから、そんなに変でもないのか……いや、やっぱあちぃわ。
さて、ゲームの中でぐらいリゾートバカンスしたいぞ!ということで、
FF14のスローライフコンテンツである「無人島開拓」でございます。
やっとpatch6.4で追加のアレコレをこなせたのでひと段落。
■開拓ランクカンストでお客様訪問イベントでしたが……
【ランクカンスト時のお客が、エマネランとシカルド。ナンパ男とヤンキー男!】
【この崖上から開拓成果を見せるシーンでは、ちょっとニヤリとしちゃいますね】
【この後に入るムービーが「バカンスの思い出!」感あって笑えました】
■カンストご褒美の報酬装備が良きデザイン
【エマネランからお土産でもらえる、バロニアルシリーズ!】
【ちょっとスチームパンクの雰囲気ありますね。胴とかオサレに使えそう】
■patch6.4で追加の動物(?)たち
【パライソボア。たぶんイノシシのたぐいですが、ゴツイなあ】
【モルボルバルブ。まだ苗木ですね。成体になるとキモい植物になりますが……】
【スプリガン・リラ。耳のところのバンドだかリボンが赤いのがポイント】
【ウィアード・スプリガン。デカすぎぃ! 生き物本体は上に乗ってます】
【最高にイケメンな鳥、アルコノスト。マウントとしても実装されてますね】
■ランドマークも作りましたよっ
【アイランドクロックタワー。見晴らし台としても良さそう】
【高級ランドマークのアイランドアスレチックシップ。もちろん建築ッ!】
このほかにもアイランドハウスや開拓工房もずいぶんとグレードアップして、
結構立派な建物になったんですよね。
割と最近は無人島でログアウトすることが多くて、用事がある時に
自宅ハウジングの戸締まり確認して家の維持とかしてますねえ。
patch6.4で庭具を置けるようになったんですが、
「庭」の広さでいうと、普通のハウジングよりもグッと大きいので、
まだまだ考えよう詰めようがあるみたいです。
このあたりは「エンドレスコンテンツ」ですよねえ。
]]>こんにちは、Ticoさんです。
本日は「崩壊スターレイル」のリリース後最初のアップデートがあり、
こちらの記事を書きたいんですが……そもそもまだ紹介記事自体書いていないな。
予定はあるんですが、お供につける画像を探し中です。
というわけで、今回の記事もNIKKEから。
バニー姉妹の後に来た、ギャング姐御ロザンナさんでございます。
上のキャプチャ、ストーリーイベントのイメージ画像を見ても、
なかなかのバディをお持ちなんですが、
性格も冷酷な面と、ちょっと純真な姉御肌な面があり、なかなか魅力的なキャラです。
ツートンに分けたヘアカラー、肩に羽織った毛皮、
サイハイブーツ、そしてトミーガンな機関銃がいいですよね。
銃を構えている時の殺意マシマシの笑顔もイイ!です。
すごんでみせる時の顔と、ニッコリ笑顔のギャップがいいんですよ。
ニッコリ笑顔を額面通り受け取るわけにはいかんのだけど。
ただ、このロザンナ姐さん、あまり人気を集めてないんですよね。
理由はいくつかあって、
・ハーフアニバのドロシー、バニー姉妹と、強キャラが続いて皆引く余裕がない。
・しかもロザンナ姐さんは性能的にPvPであるアリーナ特化キャラ。
ということで「微妙」と呼ばれ、「引く必要なし」と断じられ……
まあ、実際、Ticoも当初見送ろうかと思っていたんですよ。ところが、ねえ。
試しに回してみたら姐御3枚引きとかできたじゃありませんか。
まあ、引けたものは使ってみよう、で、実際にそこそこ武装とスキルを整えて、
スペシャルアリーナへ放り込んでみたんですよ。
そしたら、それまでプラチナ帯をうろうろしていたTicoが、
なんとロザンナ姉御の力で初めてダイヤ帯にタッチできたんですよ!
スペシャルアリーナはダイヤ帯にタッチできるかが節目で、
ここから上は上位100位圏内の戦い、かつ、
シーズン終了後に報酬としてジュエルを獲得できるかがかかっています。
まあ、Ticoはガチ勢でもなくて、ようやく編成を詰め始めた勢なんで、
ダイヤ10にタッチしたり沈んだりしているのが現状なんですけどね。
そうそう、結局ロザンナ姐さんは、さらに1人出て見事3凸。
スキルカットインをロビーセットできるようにもなりました。
カッコイイし、ビューチフルだよなあ……
ロザンナの姉御、アリーナ向きとはいえ、そこで必須級でもないんですよね。
ただ、持ってるスキルが結構ユニークなので、隙をつけるとあっという間に
敵を崩せるトリッキーな強さを持っています。
せっかく引けたので、Ticoはアリーナで戦う時はロザンナの姉御を軸に
色々組み立てたいなあ、と思ってます。なんとかダイヤ帯の順位を上げたいですねえ。
]]>こんにちは、Ticoさんです。
あっという間に梅雨入りしてジメジメーな日々ですね。
そろそろ自室のPC様に扇風機を譲らないとアカン時季です……
さて、リリース当初からなんだかんだでハマりこんでいるスマホゲーム、
「NIKKE」なのですが、ハーフアニバが終わって
とんでもない爆弾をぶち込んできましたよねー。
その爆弾が上記キャプチャ、バニーさんニケ2体のピックアップです。
同じチームで編成するとシナジー効果があるという、
本来は特殊個体の削岩マシーンことグレイブディガーの特効キャラなんでしょうが、
全体的な能力が汎用性が高く、最強PT編成が一夜で塗り替わる勢いでした。
この性能は集金じゃないのか!?という指摘もあるんですが、
実はTicoさん、性能どうこうを詳しく見る前から引くことを決めてました。
なぜかって? だって、バニーさんだからさ!
特にブランの方がめっちゃタイプでして、
スレンダーながらも体形のハッキリわかるバニー姿、
そして射撃時の破廉恥をものともしないポーズ……
長らく推しが見つからなかったNIKKEなんですが、
ようやく推しに出会えた感があります。キャラスト見るとめっちゃ良い子だし。
そして姉妹の片割れを迎えたら、もう片方も欲しい。
陸奥をGETしたら長門さんもほしい、大和をGETしたら武蔵もほしい、です。
(元艦これ提督感)
ノワールも、もちろん引きましたよ……あまりここまでバインバインなのは
それほど好みではないんですが、実際にLive2Dで動くと印象変わりますね。
(手の平クルックルワイパー)
そして、ですよ。
今回は普段やらない3凸をどちらも狙っていました。
いつもは1体確保したら撤退するのがガチャドクトリンなのですが、
この二人についてはどうしても3凸したかった。
なぜかって? ロビーにスキルカットインを表示できるからさ!
これですよ、ダンス用のポールを挟んで、姉妹が背中合せなんですよ。
ログインするたびに
「ブランとノワールのショータイムです!」
「ノワールとブランのショータイムです!」
ああ……眼福耳福……今日もデイリー任務が捗る……
そんなこんなで至福となっているTicoさんなのでした。
しかし3凸だけに好感度カンストは遠いですなあ。
デイリーの面談を楽しみつつ、じっくり上げていくTicoさんです。
諸君、バニーはいいぞ。
あ、売り方が悪名高かったルピーバニーもGETしましたよ。
バニーとは季節関係なしに投入できる水着なのかもしれない……
]]>
こんばんは、Ticoさんです。
いやー、ごぶさたのブログで恐縮です。
寒暖差のせいか、最近、晩御飯→お風呂のコンボを決めて
午後8時頃にはおねむになってベッドへいそいそインが多く。
……おじいちゃんか? 気を付けないとあっという間だぞ。
さて、ながーく遊んでいるFF14に待望のパッチ6.4、
「玉座の咎人」がリリースされました!
英語タイトルは「Dark Throne」。イラストの黒鎧の騎士が物々しい。
このところFF14へのログインは、週に1回、無人島の様子を見に行くだけで
割とうっちゃっていたのですが、なんだかんだでパッチ来ると遊ぶ気になるんですな。
FF14でのバトルもすごく久しぶりだったので、上手く動けるか心配だったんですが、
さすがメインジョブの戦士は操作忘れてないですわ。まあ、戦士は操作簡単だけど。
メインクエストのダンジョンは、「精霊間欠 ハーム島」。
シャーレアンを構成する島のひとつで、なんとも幻想的な光景が美しいです。
陽が差す氷河と渓谷を抜けて、地下へと降りていくルートは、
さながらアトラクション。ダンジョンボスもひさびさの大物で、びっくりでした。
メインクエストは色々盛り上がるところ。
七大天竜のひとつ、星竜ヴリトラが勇ましく咆哮するんですが……
待ち受けるのは妖異の世界の大物、ゴルベーザ!
ゴルベーザ討滅戦はなかなか忙しかったですね。
アタマ使うのと反射神経の両方を問われる感じで歯ごたえがありました。
リハビリになったものの、終わったらパッド持つ手がぷるぷるしてたり。
しかし、展開的に、これ6.xで収まらない感じですよねえ。
ゴルベーザが〇〇した存在とかは7.0でどうにかするような予感がしますが、
そうなるとお話展開どうなるかが気になります。
……冒険の舞台はどこになるんやろな。
もうひとつの目玉は6.xシリーズレイドの最終章、
「万魔殿パンデモニウム 天獄編」がついに実装。
激しいバトルが待ち受けます。というか、今回のレイドは殺意が高かった!
1ボスのコキュートスさん。初手から少し脳トレなギミックを使ってきます。
個人的に「いやだなあ」と思ったのは、いったん散開させてから、
すぐ集まって全員でダメージ受けないといけない頭割りを出してくるところ。
ズレると地味に痛いんですよ……四つん這いになってきもちわるいし。
この後、2ボス、3ボス、4ボスと戦い抜いてなんとかクリアしましたが……
4ボスの強さは歯ごたえありすぎて顎が疲れた感(;'∀')
ギミック脳トレと反射神経の両方を問うてくるのは大変なんよ。
それでも1-2回全滅でたいていのギミックを見抜けるのは、
さすが実装初日に走り抜ける勢でございます。
お話的には、かつてアシエンとして敵だった古代人たちの素顔がまた見れて良き。
ラハブレアさんは、やっぱり彼らしく剛直だったなあ……
ただ、色々な縁がつながって、ヒカセンが6.0で世界を救ったことに繋がったのかと
思うと、また感慨がひとしおですね。
ひとまずは更新なった制作で作れる新式装備もぜんぶ新調したし、ひと段落。
あとは毎週のトークン集めて、6.45で実装の各コンテンツ待ちですかなあ。
そうこうしてる間に7月に米ラスベガスでファンフェスの第一弾が開催なので、
どんな情報が出るかも楽しみです。
]]>
こんばんは、Ticoさんです。
いや、ブログの更新滞っていてスミマセン。
理由はいろいろあるんでしょうけど、
思ったより「崩壊スターレイル」にハマってしまったのは大きいかなア。
まあ、それはまた改めて紹介記事を書くとして、今回はこちら。
コミック『僕らは恋をしたのは』のおススメレビューとなります。
著者はオノ・ナツメ先生。アニメ化された『ACCA13区監察課』とか名作でしたが、
それ以外にも『BADON』『GAMESTARS』などなどなど、
洋画チックなストーリーと作画で知られた作家さんですね。
で、だ。もうひとつ特徴があって、この作家さん、
「シニアのおじさまフェチ」なんですよ。
デビュー作からして初老の男性だけ集めたリストランテの話ですし。
それだけに「シニア版サークラの姫!?」となる本作は、その真骨頂といえるでしょう。
📢発売中のKiss8月号で、オノ・ナツメさんの新連載がスタート!!!
— Kiss編集部 (@Kiss_kodansha) June 29, 2021
🍏『#僕らが恋をしたのは』🍎
平均年齢70歳…4人の男が暮らす田舎の“男の楽園”。
キザが持つりんご畑の手伝いをしながら、のんびり過ごす教授、ドク、大将。
そんな楽園に1人の女性が現れて…?#オノ・ナツメ @ono_n_info pic.twitter.com/YwI11E2ElE
公式のTwitterのあらすじが簡にして要を得ていらっしゃる。
現役をリタイアして、山の中でシェア生活を送っているお爺ちゃんズのところへ、
とある女性(これまたおばあちゃんだが、しゅっとした美人だ!」)がやってきて、
男の楽園がなんとも不穏な空気になっていく……はたして「お嬢」の目的は?
という、少しサスペンス感の漂う、その実はヒューマンドラマです。
いやー、みんな枯れてるから恋愛の駆け引きみたいなのは露骨にはないんですが、
お嬢という謎めいた女性とどう関わるか、爺ちゃん同士の探り合いみたいなのが、
妙に不穏なんですよ……男だけのサークルに姫入れたらアカンやつや。
本作はコミックス全4巻で完結。
3巻のラストで「お嬢」がこの男の楽園にやってきた理由が明らかになり、
4巻はその理由の答え合わせになっています。
4巻を読み終えて、やはりこれは人生の酸い甘いを味わってきた者ならではの物語であり、
同時に年老いても変わらない何か、たとえ枯れていても人を気遣える何か、
そして老境に至ったからこそ踏み出し直せる何か、とかとか、
いろんな温かい読後感を残してエピソードは締められます。
ラストに至るまでのシーンと、その後のラストのシーンがいいんですよね。
序盤中盤と不穏な空気が漂っていたからこそ、冬の晴れ空みたいなすがすがしさがあります。
🍏ついに完結🍏
— Kiss編集部 (@Kiss_kodansha) May 16, 2023
大人の恋と人生の物語
『#僕らが恋をしたのは』?巻が絶賛発売中✨
楽園に突如現れた「お嬢」に惹かれる男たち。
しかし彼女には教授の旧友からの手紙を教授に渡す、という目的が…✉
教授の秘めた過去が、いま明らかに…!#オノ・ナツメ @ono_n_info pic.twitter.com/y6GqQdKD98
さくっと読みやすいながら、映画か半クールのミニドラマを見ているような印象。
そんな面白く、素敵な作品です。お嬢は魅力的だし、お爺ちゃんズもいいんですよ。
オノ・ナツメ作品の魅力が詰まった本作、ぜひおススメです!
]]>GWも終わりですよー。
なんか寝てゲームして飯食って寝て過ごした感。
さて、この4月から全4回でyoutubeの「ぱかチューブっ!」チャンネルで配信されていた、
『ウマ娘ロードトゥーザトップ』略して「RTTT」がめでたく完走しました!
いやー、TVアニメ版とは別世界線な感じではありましたが、
コメディ要素を抑えめにしてスポーツものとしての基本をしっかり描いてくれて
本当に良いものを見させていただきました。実質、分割劇場版だコレ。
【キービジュアルはこちら】
ナリタトップロードを真ん中に、
テイエムオペラオー、アドマイヤベガ、と
当時のクラシック三冠を競いあった名馬をベースにした
ウマ娘たちのライバルと友情のアスリートストーリーでしたね。
以降、各話の動画と感想埋め込みです。
「 #ウマ娘ロードトゥーザトップ 」第1話視聴。レース演出とか凄くて見ごたえめっちゃ熱かったですな。トプロとアヤベのライバル関係にズガーンと突っ込んでくるオペラオー。同質や友人枠のウマ娘が良いアクセントよね。アプリ版に忠実な設定も好印象で展開に期待。あと次のガチャ、トプロ来て頼む。
— ticoruzel (@ticoruzel) April 16, 2023
「 #ウマ娘ロードトゥーザトップ 」第2話視聴。日本ダービーということで、アヤベさんの背景がきちんと描かれてましたね。オペとトプロの調子に乗っからないアヤベさんはいかにも。相変わらずレース時の作画と演出が素晴らしい。決着後の三者三様の様子が「らしい」けど、トプロの涙で次回に引きかっ。
— ticoruzel (@ticoruzel) April 23, 2023
「 #ウマ娘ロードトゥーザトップ 」第3話視聴。なるほど、トプロはこういう子だったのか、っていうのが端的にわかる話でした。主人公としての強さ。そして闇落ちというか鬼が宿ってしまったアヤベさん。これ、トプロが菊花賞に勝つ以外に、アヤベさんの魂も救わねばならんのでは。オペラオーどこだー!
— ticoruzel (@ticoruzel) April 30, 2023
「 #ウマ娘ロードトゥーザトップ 」第4話視聴。配信分割の事実上の劇場版でした。トプロが明るくて善性の塊に見えるけど、彼女なりに挫折を味わって悔しい思いをして、でもライバルたちとの勝負を尊いものと捉えて、最後に勝利を掴むのが王道ながら熱い展開でした。アヤベさんも最後救われて安堵。
— ticoruzel (@ticoruzel) May 7, 2023
とまあ、堪能させていただきました。
いやもう本当にすてきな作品ありがとうございました。
ところで、アプリ版ウマ娘では、ナリタトップロードだけ未実装なんですが、
個人的にずっと「推し」ておりまして、一番がエイシンフラッシュなら、
二番手はトプロさんが来るくらいに待ち焦がれております。
さすがに5/10のガチャ更新で実装と思いたいですが……
天井の景色を見てもお迎えするぞー!
]]>
先日のコロナは治ったはずなんですが、
噂の後遺症なのか、妙にけだるーい感じが続いています。
とりあえず胃腸にダメ―ジなのでビオフェルミンをマメに飲む飲む。
さて、スマホアプリゲームの「NIKKE」がリリース半周年、
いわゆるハーフアニバを迎えて盛り上がっておりますね。
実はリリース当初から遊んでいるんですが、
運営側のこまめな改善もあって、クオリティが上がっていっており、
コンテンツも豊富なのでなかなか遊べる逸品となってます。
……スマホのスペックが低いとガチャで落ちるけどな。
【ハフバ記念でプレゼント、ついでに前哨基地には花火が上がっている!】
さて、お祭り気分ではありますが、大型ストーリーイベント
「OVER ZERO」も実装されており、こちらが過去エピソードとなっています。
【ゴッデス部隊がめっちゃカッコいいんですけどね……】
この綺麗なお姉さんたちが活躍するのかなー、と思っていたら、
人類が地下に作った避難シェルター「アーク」へ逃げ込んでいるので、
押し寄せる機械敵性体ラプチャーが出入り口に群がらないように
最期の砦で必死の防衛戦というか末期戦やってるとゆーお話。
【メインキャラとなるドロシーは貯まったパスで交換しました】
「現在」の時間軸では危険な地上世界をさまよい続ける強者のピルグリム達に
何があったのかを容赦なく描いていて、かなり救いがない話になってます。
紅蓮やラプンツェルがメンタル的に凹むとか初めて見たよ……
……スノーホワイト、アンタはあんまり変わらないな。タフだな。
【スノーホワイトはミニADVのコンテンツもあって面白いです】
【ドロシーがこんな顔して拳銃のトリガー引く時点でなんかねーもーねー】
STORY第二部はまだ未開放なので、彼女たちがどんな運命を辿るかは不明ですが、
「現在」のドロシーが根強い人間不信なあたり、かなりお察しではあります。
こういう、ポストアポカリプスで救いがあったりなかったりの話は
結構あるあるなんですが、NIKKEはそのへんのテンポだったり、
ローカライズがよくできているのもポイント高いですね。
とりあえずハフバを楽しみつつ、コツコツ自キャラ育成していきたいな、と。
レベル上がったり装備強くしたら先へ進めたりするのも醍醐味なんですよなあ。
]]>
こんにちは、Ticoさんです。
また風邪か、身体よわよわだなーと思っていたら
まさかの『コロナ陽性だったんたん』が今回の記事です。
今日で症状発生から7日目になり、明日には隔離明けですが、
発端とか体調の推移とか発熱外来の様子とか役だった食べ物とか、
いわゆる軽症者目線ですが、備忘録的に書き留めておこうかな、と。
■発端:出張から帰ってきた父者の風邪(?)
そもそもの発端というか感染ルートなんですが……
本人は認めたくないんでしょうけど、たぶん父者なんですよねえ。
結構なお歳なんですが、いまだにある会社で営業的な仕事をしていて、
割と毎週、全国を出張して飛び回っているんですよ。当然、接待もある。
それで、先々週末(4/14)に戻ってきた父者がなんかゴホゴホ。
父者「風邪ひいたみたいやなー」
母者「寒暖差激しいからねー」
ちこ「年齢的に気をつけやー」
それで夕食時は食卓囲んで鍋つついたりしてたんですが、父者変わらずゴホゴホなんですよ。
ちこ「風邪しつこいなー、気をつけや」
母者「来週も出張なんやろ?」
父者「せや(ごほごほ)今夜は早よ寝る」
まあ、気丈に振る舞っていたし、熱とか無いと言ってたからそれで置いておいたんですが。
異変は日曜の夜にやってきました。
ちこ(なんか右の鼻が詰まってるなあ……父者の風邪がうつったか?)
■謎の高熱の始まり
さて、翌朝月曜日(4/17)、起きるとTicoさん倦怠感。
体温計で測ると37度超えの熱。思わず「うえっ」となりましたね。
ちなみにTicoの平熱は36.5度なんですが、36.8ぐらいですでに「ぐあー」となる程度には
体温の変動に弱いです。よわよわフィジカルです。
とりあえず解熱剤でバファリン飲んで朝の用事を済ませましたが、
なんか母者も「風邪ひいたみたいやー、昨晩冷えたからなー」とか言ってたり。
さて、Ticoはとある事情でテレワークメインで在宅勤務バンザイなため、
熱があっても頭と手が動けば仕事はできるわけで……ですが、
頭を働かせれば働かせるほど、なんか頭がぼやーっとしてくる。
体温測るとぐんぐん上がって37度台後半。なんじゃこりゃ。
ひとまず慌てて上長に許可をもらって午後休をもらい、安静にすることに。
そしたらですね……寝てると熱がどんどん上がるんですよ。
寝ていても熱が高くて起きちゃうんですよね。測ると38度、ヤバない?
首をひねりながら、市販の解熱剤を投入しつつ、
風邪ひいたモードに移行して、いろいろ買い込んで一晩で治すぞー。
■咳が出だすとめっちゃつらい
火曜日(4/18)。仕事はしました、うん。いったん気合で熱を抑え込みました。
実際、日中は36度後半ギリギリまで下がっていたから何とかなった。
でもひどかったのはその日の夜。
・熱がまたあがって、夜中に何度も起きる。
・くしゃみが出ると止まらない。鼻がつまって口呼吸しかできん。
・咳が出るとめっちゃゴホゴホ。ゴホゴホ連打。
なお、壁向こうの隣室が母者の寝室なんですが、
そちらからも母者の咳の音が聞こえていました。
■発熱外来へ
水曜日(4/19)朝。熱は38度をうろうろ。いや、昨夜何回も測ったもん。
母者は「熱が平熱に戻ったわー」と少しゴキゲンなんですが、Ticoはグロッキー。
ちなみに父者は前日火曜からまた出張に出かけております。
母者「ただの風邪やで。早よ直し」
ちこ「いや、発熱外来行ってくるわ」
ちなみにこの時、Ticoはまだ熱風邪だと思っていたんですよ。
よしんば、かかっていてもインフルエンザ。
なにはともあれ、病院処方薬なら市販薬より良く効く。
この高熱をどうにかしたいんじゃー、で朝イチで発熱外来へ。
体温、パルスオキシメーター、血圧測定。
コロナとインフルの抗原検査。
何人か来ていたんですが、Ticoだけなんか妙に厳重な隔離室
(といっても屋外設置のコンテナ部屋だ)にて待機をお願いされて、
電話診察を待つこと1時間。やっとかかってきた電話に出た医師が
医師「Ticoさん、コロナ陽性です」
あー、そかー、コロナかー。やっぱそうかー。
過去にかかったインフルよりツラいはずだよそりゃー。
医師「発症を0日カウントで7日間、来週火曜が隔離明けとなります」
ウボア―。
ちなみにLINEで伝えると母者が軽くパニクるというか、危機管理モードになっていて、
「消毒液作ったから触ったとこ全部拭きなさい、こことかこことか。ごほごほ」
いや、母者……咳してる時点でたぶんアンタもコロナやで。
どう見ても感染経路は父者やん。テレワークインドア趣味のTicoがどっから貰うんや。
それやのに、なんでそんなドヤァ顔で消毒あれこれ言うとるんや。
■すごいぞ病院処方薬(対症療法しかできんのや)
さて、処方された解熱鎮痛薬と咳止めを飲んだところ、
かなーりラクになりましたね、さすが病院処方薬。
一方で、それぐらいしか手立てがないわけで、あとは寝て治すしかない。
翌木曜日(4/20)は有休をとって、多少体調がマシになったので、
続く金曜日(4/21)は様子見しながらテレワークでお仕事。
週末はゆったり療養に努めることにしたのでした。
■コロナ自宅療養中に助かったもの
・ウィダーインゼリー:ホント助かる。とりあえずエネルギー取れる。
・ポカリスエット:500mlペットボトルを枕元に。水分補給に助かる。
・水出しの麦茶:ポカリだけだと、お口の中がアレなので。
・冷えピタ:発熱時の基本。マメに貼りかえる。
・トローチ:のど飴よりやさしく利く。
・コンビニの冷凍食:温かいもの食べる時にチンして済む。
■困った人たち、父者と母者
ところで明らかに高齢者で明らかにリスク高いはずなのに、
ワクチン5回打った恩恵か、Ticoより症状が軽いっぽい父母なのですが。
父者は体調マシになったと思った週末に遊びに出かけてバス待ちで体を冷やして症状ぶり返し、
母者は「わたしコロナちゃうもん」言い張って普通に買い物行ったり外出したり。
いや、経緯見てるとどうみても、この二人も発症してるし、
そうでもなくとも濃厚接触者なんでアレなんですよ。
アレなんだけど、現にコロナ陽性の子の立場からアレコレ言いにくい。
ちょっとね……ぞっとしましたね。
「マスク要らん!」「ワクチン要らん!」とか言ってる人がいますが、
たぶんこういう【認めたがらない発症者】が市中には結構な数でいて、
そこからたぶんまたコロナ感染が広がっていくんだろうなあ、と。
父者もそういう人からうっかりもらってしまったんだと思います。
まあ、「熱と咳で苦しんだ!」で済んだのは、
Ticoも4回ワクチンをしっかり打っていたからで、
(しかも4回目はBA-5対応形だ)
それなりに抗体ができていたからなんとかなったんだろうなあ、と。
「じゃあどうすればいいん?」とか聞かれそうですが、
うん……マスク手洗いの徹底しかないんじゃないかな。
ただ、これから職場感染とか増えそうよね。
というわけで「コロナだったんたん」の記事でした。
いやホントにね、とりあえずワクチン打ってない人は打ちに行きましょう。
致命の病気がしんどいインフル程度になります。
いや、それでも御免こうむりたいけどさ。
]]>こんにちは、Ticoさんです。
外回りしている父者から風邪を移されて凹み気味です。
ホントこの時期は気を付けないといかんですなあ……
【ついにノーマル勝負服エイシンフラッシュでチャンミ優勝!】
本日、ウマ娘のチャンピオンズミーティング
「アリエス杯」にて、決勝レースが公開されたんですが、
エイシンフラッシュで優勝できました!
最推しのウマ娘なんですが、自前の金スキルがいまひとつぱっとしないので、
チャンミに毎回出してもそれほど成績はよくなかったんですよねえ。
ただ、先日のバージョンアップでスキルの仕様が変わり、
色々なスキル効果が変更された恩恵もあり、勝利をもぎとることができました。
【相手にも恵まれたレースではありました】
ラストのゴール前、他所のチームのトウカイテイオー、
うちのチームのサトノダイヤモンド、エイシンフラッシュで競り合いになったんですが、
その直前にフラッシュさんの固有が発動。するっと抜け出して差し切りました。
相手チームがスタミナをあまり盛っていなかったこと、
また、デバフ系を積んでる人がいなかったのも大きかったですね。
チャンミは本当に相手次第でレースに綾はつきものな感じです。
【星座を冠するチャンミは今回、これが最後になるんですよね】
来月から、PvPコンテンツはリーグオブヒーローズとチャンピオンズミーティングが
交互に実施されるそうなので、星座を冠したレースはこれが最後に。
初参加ではオープンB決勝へ進んで勝てなかったことからすると、
ずいぶん上達したなあ、と思います。
まあ、それでもグレードリーグでやれる自信はないんですけどね。
【参加のトレーナーの皆様、お疲れ様でした!】
それにしても次のガチャはナリタトップロードだろうと思っていたのに、
スカッと大穴ネオユニヴァースで悶えてます。
まあ、トプロは「ROAD TO THE TOP」のアニメ配信が済んでからの
実装になりそうですねえ、これは。
最推しはフラッシュなんですが、トプロさんも推しなんですよ。
はー、早く来ないかしら。楽しみにジュエル取っておきましょう。
]]>
こんにちは、Ticoさんです。
大陸から黄砂が来ているそうで、心なしか空がうっすら黄色い……
風物詩というには、ちょいと迷惑に思ったりなんだったり。
さて、今回の記事は、
『ティアムーン帝国物語』第13巻の読書レビューとなります。
いやー、先日既刊12巻を読んでの感想記事書いたのに、
もう書籍版で新刊読めるとか嬉しいですねえ。
作品全体の魅力とか、主人公ミーアの魅力とかは
今回は新刊12巻の感想にフォーカスを当てて書いてみたいかな、と。
さて、お話の区切りとしては、
第5部「皇女の休日」のエピソードがいったん完結し、
第6部「馬夏の青星夜の満月夢」がスタートする巻になるわけですが……
全体のサーガとしては、先の第12巻から開始の第5部から、
第三幕が始まって、今回でそのプロローグが終わって、
次の展開へと転がりだしていく、という感じでなかなかワクワクです。
ちなみにTico的には、
・第1部(1〜2巻):皇女ミーアが断頭台の運命を回避するために奮闘する第一幕
・第2〜4部(3〜11巻):少女ベルがミーアの元へ来て帝国の未来を左右する第二幕
・第5部〜(12巻〜):ベルが再び来て、パティも来て、歴史全体が大きくうねる第三幕
と捉えているんですが、こうしてみるとなかなか壮大だなあ……
いや、実際、この13巻を見てると、ミーア自身の状況が結構変わってるんですよね。
■変化していく皇女ミーアの状況
序盤こそ断頭台(ギロちん)の運命から逃れるために、
前の時間軸での失敗をカバーする形で動いてきたミーアなんですが、
それをはずみとして色々と問題解決したり、困ってる知人友人を助けていくうち、
そして迫りくる飢饉に備えて国の内外で地ならししていく中で、
「帝国の叡智」として、彼女を女帝に押し上げる動きに乗ることになります。
(なお、ミーアはホントは女帝とか面倒だからやりたくないけど、
女帝をやって国をまとめないとどうもアカンからしゃーない、ってのがミソ)
ミーア自身の本質はホント変わっていないんですが、
周りが求めてくるもの、周りが持ち込んでくるアレコレが変わってきて、
これまでと違った対処が求められるようになります。
そのあたりが如実なのが第6部ですね。
このエピソード、帝国内の親ミーア派内部の利害対立の話なんですよ。
誰の顔もつぶしてはいけない上に、ミーア自身も応援したい個人がいたり、
そのあたりをどう上手く凌ぐかというのが見どころになっています。
■ついに始まった「飢饉の時間」
第11巻までは迫りくる飢饉に備えて、それはもう懸命な備えをしてきたんですが、
ちょくちょく「冷夏だった」「収穫量が落ちている」という小出しの情報が、
ついに第13巻では実際に食糧不足の気配が出てきて、
ミーアの手駒たちがピリピリしつつ、パニックが起きないようにカバーしています。
第三幕では「ついに来た危機をミーアたちが作った備えは乗り切れるか?」という点で
結構ハラハラする緊張感がどこかあり、一見上手く対処できているように見えて、
実は薄氷の上を慎重に進んでいる印象があります。
■恋愛ロマンス要素も楽しい
第6部での見どころが、帝国四大公爵の一角、レッドムーン家のお嬢様、
ルヴィさんがキーキャラとして登場することでしょう。
ミーア配下の巨漢の兵士、バノスに惚れている彼女ですが、
第6部では親から縁談を持ってこられて、ミーアに泣きつくというスタートとなります。
この時のミーアの思考が
「貴族のお嬢様と、平民出身の兵士が、大恋愛の果てに結ばれるのは素敵ですわ!」
とめっちゃ恋愛脳な方針で凌ぎ方を考えるのが愉快。
計算といえば計算なんですが、その前提の計算がなんか変なんですよ。
もちろん、ミーア自身の恋も着実に進展していたりします。
ミーア本人は、恋仲であるアベル王子の優しい気遣いにひたすらキュンキュンですが、
アベル王子自身は、「自分の格が帝国の貴族たちに認められるか?」という、
なかなかしんどい道を懸命に努力しつつ、ミーアの傍に寄り添える男になろうとしています。
■キーキャラのベルとパティの先行きがめっちゃ気になる
第二幕で重要なキーキャラだったベルが再登場し、
さらに追加のキーキャラであるパティも登場し、
ミーアはこの二人のさながら姉代わり兼先生代わりになるんですが……
このベルとパティのキャラ、
ミーアが断頭台の運命からやり直せたことにも関係しているような感じなので、
「タイムリープ」の設定が第三幕で明らかになるのかな、と密かに期待しています。
実際、ミーアって歴史上の特異点となって、世界全体を変革しつつあるので、
「なぜ彼女なのか?」「どうやってやり直しができたのか?」という最大の謎が、
今回の第三幕で少し明らかになるのかな、と期待しています。
■徒然なるままにスポット感想
・ユリウス先生とバルバラの運命に思わずほろり。
そんな二人にミーアが言い渡した沙汰がまた良い。
(表向きの慈悲深い言葉と、裏向きの自分ファーストな狙いも併せて)
・元孤児のヤナとキリルが良い味わい。
当初心を開けなかった二人が、ミーアをはじめ色んな人の思いやりに触れて
徐々に快活さを見せてくるのが良き。
・ルヴィさん乙女。めっちゃ乙女。恋が絡む時と絡まない時の温度差すごい。
・ベル、これまで以上にわんぱく困ったちゃんになっていない?
・パティ、無表情カワイイ。ミーア父に会って困惑カワイイ。
・ああ、リーナの未来の旦那ってやっぱりあの人なんだ。
どういう馴れ初めになるのか、すっげえ気になる。
同時にくっついたら意外と似合いのカップルだな、と思う。
・ベルにお〇〇さまと呼ばれてるアベル王子、素直に受け入れてますけど、いいの?
ああ、もう自分自身では覚悟決めている感じですか、そうですか。
・次の第14巻では第6部クライマックスの馬術大会ですね。
すっごく盛り上がりそう&見せ場ありそうで楽しみすぎる。
というわけで、『ティアムーン帝国物語』第13巻の感想でした。
WEB版では第8部の途中まで連載進んでいるんですよね。
この感じでいくと夏には次の単行本出るかな? 楽しみです!
]]>
おはようございます、Ticoさんです。
朝夜はポットに淹れた熱いお茶、お昼は冷蔵庫に冷やした麦茶が
ありがたーい日々です。
さて、本日のブログ記事は
Audibleで「聴く読書」を楽しんでみる
と題してお届けしたいと思います。
本なんか読めばいいじゃんと思っていたのですが、
試してみるとこれがいやはやなんとも良いのですよ。
AudibleはAmazonが提供しているオーディオブックサービスです。
いわゆる「朗読」コンテンツなのですが、
プロのナレーターが読み上げるのがポイント。
実際、ライトノベル系とかだと、声優さんが一人で担当していたりします。
オーディオブックは単品で購入すると1冊3000-4000円したりするのですが、
月額1500円のサブスクに入ってれば、だいたいの本が聴き放題となります。
オーディオブックの時間は1冊10時間弱はある結構な長さですが、
スマホやタブレットにDLすることができ、オフラインでも楽しめるのが長所です。
って、まあ、お決まりの特徴はどーでもいいので、
Ticoが個人的に使ってみてめっちゃ感動した点として、
・朗読しているナレーターさんの腕前がめっちゃスゲエ
というのがあります。
基本的に一人で読み上げるのですが、ちゃんと場面や登場人物に応じて
声音を使い分けて、さながら一人演劇のような感じになります。
あと、Ticoは読書スピードは速いのですが、
一方で流し読みしがちな悪癖があり、細かい描写をつい飛ばしてしまうのですが、
オーディオブックならそのあたりも拾ってくれるので、聴きながら、
「そうそう、そんな感じ!」「ああ、こういう情景なんだ!」
とより深く味わうことができるのが本当に良いのです。
あとは、ドラマCDでもない読み聞かせコンテンツなので、
基本的に邪魔にならないんですよね。目を使わなくていいのは結構助かります。
以下、個人的に「聴き込んでいる」作品の個別の感想など。
FUNA先生の『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』、
「ろうきん8」ですね。2023冬アニメで放映もされてました。
さて、実際の原作小説では地の文で、主人公ミツハにモノローグが結構あり、
それがまた魅力だったりするのですが……アニメでは尺の都合でカットされがち。
ですが、Audibleでは、ナレーターの平井祥恵さんの読み上げがホントに良くて、
特にミツハが「これぞミツハ!」って感じで愉快痛快。
地の文でのダジャレやギャグもこれならするっと入ってきます。
また、コレットやサビーネの他、脇役たちもちゃんと声を使い分けておられて、
アニメに納得できなかった方はオーディオブック版、かなりお勧めです。
お次は『ポーション頼みで生き延びます!』。
これもFUNA先生なんですが、あまりダジャレやギャグは入っておらず、
結構シリアスな場面もあるのが特徴です。特に2巻の戦争シーンとか。
しかし、ここでも読み聞かせの「喉」が冴えわたります。
こちらはナレーターが珠宮夕貴さん。
主人公カオルの少し抑えた感じの声がいいですし、
特にシリアスパートでのずーんとした空気感はなかなかのもの。
秀逸なのはツッコミ代わりにカオルが叫ぶシーンが結構必聴もので、
ホントに心の底から「うがー!」って感じが出てます。
個人的にはアニメ版はこのナレーションを超えねばならんのか、と
心の中でなかなかハードルが上がっています。
最後に『ティアムーン帝国物語』。
これは11巻までオーディオブック化されていて、
結構書籍版にイコールな巻数まで「聴き読み」できるのがいいですね。
ナレーターは斎藤楓子さん。いやね、すごいです。
主人公ミーアの可愛らしくも凛とした声も良いんですが、
地の文でも「ツッコミ調」の時と「シリアス調」の時の空気感の違いが絶妙。
聴きながら皇女ミーアの活躍がありありと脳裏に浮かび上がるのがポイントです。
本作もアニメ化が今年10月に予定されているのですが、
やはり個人的には「このナレーションを超えられるのか……?」と
ハードル上がったりしています。
プロの声の読み聞かせにより、もっと深く味わうことのできる読書体験。
同時に聞き流しにできることで、気軽に楽しむことのできる読書体験。
まあ、サブスク課金しないと実用範囲ではないという難点はありますが、
それだけ払ってもペイできるだけのコスパだと断言できます。
無料体験30日とかありますので、興味がある方はぜひ。
いったん聞いてみると「ふおお」となること、請け合いですよ!
]]>こんにちは、Ticoさんです。
朝昼の寒暖差が激しくておろろーんとなってます。
早よ気温が安定してほしいんですが、これGW頃になると
毎年「暑ェ!」と悶えるのがここ最近ですよねえ……
さて、今回も『くまクマ熊ベアーぱーんち』第2話を
可愛いだけじゃない目線でちょっと感想書いていこうかなと思います。
いや、まあ、基本的に可愛いんだけど、
なにげに今回のエピソード、本作の「かわいい」がどんな効果を発揮してるか、
結構興味深い作りをしていると思うんですよね。
【ユナのこのなんとも困ったような苦笑よ。そりゃまあこんな顔になる】
【開幕、寝坊しているユナをフィナが起こすシーンから開始】
【寝坊というか、ユナは依頼された仕事に気が乗らなくてゴネてるんですよね】
無理やり起こされて「フィナお母さんが厳しい」と愚痴るユナなんですが、
いや、これお母さんじゃないですよ。
意に添わない出張の朝、嫁さんに尻叩かれる旦那の図だよ。
フィナはユナを尊敬してますけど、一方でユナの性格もよく知ってるので、
たまにこうやって発破かけないと動かない困った人というのも理解してるんでしょ。
……フィナの奥さんぢからが強いな。
【エレローラさんの邸宅へ行くと、娘のシアがお出迎え。めちゃ喜んでる】
【エレローラの説明に、うえっ?と困り顔のシア】
割と人を喰ったような性格をしているエレローラ様に対して、
娘のシアはもっと真っすぐというか素直なんですよね。これたぶん父親似だわ。
妹のノアの方がたぶん母親似なのかしら。
で、ユナが護衛する貴族の子女たちには、
護衛につく冒険者(=ユナ)は新進気鋭の実力者だと説明している。
うん、ウソは言っていない。言っていないけど、ユナはそれだけじゃない。
【実際、クマだもんなあ。冒険者というよりは道化師に近いもん】
ユナ自身、自分の恰好がヘンテコだとは分かっていて、
でもチート能力を発揮するにはクマスーツを脱げないので仕方なく、なんですが。
しかしエレローラ様としては、
「相手を見た目で判断しないか、見た目で侮らないか」も見たい模様。
いや、試験にしては感知困難な地雷すぎませんか。
おまけに娘のシアには、
「ギスった場合にはなんとかするのよー」って感じでフォローを投げる。
口調こそ柔らかいけど、エレローラさまの教育容赦ねえな。
【早速顔合わせなんですが、シア以外の三人はやっぱり驚いた様子】
・騎士団長の息子、マリクス。
・宰相の息子、ティモル。
・上級貴族の娘、カトレア。
・そしてエレローラ様の娘、ノア。
おやおや、結構な次世代エリートのグループじゃないですか。
エレローラ様が直々に教育指導するわけですわ。
【冒険者カードを見ても信用できない彼らは、ある結論で合意します】
ぱっと見、実力があるように見えない……もとい、ふざけているとしか思えない
ユナの外見や年齢から、この三人は「金で冒険者ランクを買ったお嬢様」と判断します。
エレローラ様に「この冒険者の扱い」をわざわざ確認したあたり、
「自分達には護衛じゃなくてハンデが付けられたんだ!」と理解した模様。
裏を返せば、それだけ自分たちの腕について自信はある子達なんでしょうね。
実際、シアは学園有数の武の持ち主だったりしますし。
【特にマリクス君はあからさまにバカにした言動をしますが……】
さて、前回のブログ記事で『くまクマ熊ベアー』は侠客ものとして解釈できると
個人的な考察を述べましたが、今回のエピソードでユナの外見ギャップを説明すると、
「見るからに偉丈夫な武人が来ると思っていたら人相の悪いヤクザ者が来た」
という状況に近いんじゃないかと思います。
腕前も性格もなんか信頼できそうにないというパターン。
ユナのクマきぐるみはかわいいし、ユナ自身も結構美少女なんですが、
一方で「常識から逸脱しまくって奇異」なんですよ。
このエピソードでは「カワイイ」=「みにくい」に通じる感じがあります。
【出発前の馬車の準備で、メンバー間の温度差が窺えます】
ユナの実力を知っているシアは、なんとか失礼が無いようにとクッション役に。
対してマリクスはあからさまに反発していて納得がいかない様子。
ティモルは「足を引っ張るなよ」と距離を置いているんですが、
カタリナは「エレローラ様が付けてくださったんだし」と少し穏健派。
【そして穏健派のカタリナは、くまゆるくまきゅうに懐柔されるのでした】
【呑気な女子ズ達の様子に、眉をひそめるマリクス】
ここまでマリクス君、とことん「アンチ」な立場でディスってくるんですが、
野営の準備をするシーンで彼の心情が推察できるんですよね。
【野営の準備で率先して仕切り役をするマリクス、それに応じる面々】
そう、マリクス君、このグループではリーダー役を担っているんですよね。
今回の学外活動の成功は自分にかかっているという自負もあるでしょう。
本来なら護衛役の冒険者に頼ったりアドバイスを仰いだりするんでしょうが、
そこへ付いてきたのがクマ着ぐるみの女の子とあっては、
マリクスも余計に気を張って皆をまとめないとアカンわけです。
彼からユナへの当たりが強いのも、そのへんが影響してるんでしょう。
【女子は馬車で寝ることに。毛布に入る小熊ズに「いいなー」となる二人】
シアはともかく、カトレアさんはだいぶなびいてきてますよねコレ。
やはりユナは女の子からタラシに行くんですな……
【夜明け前の見張り番であるシアに、つきあってあげるユナ】
ユナの実力を知りながらも余計なことを言えないシアも大変ですが、
そんなシアは逆にユナのことを気遣うんですよね。
対してユナは率直に「精神的にちょっとね」と正直に言います。
元々異世界に来るまでは引きこもりゲーマー&投資家だったうえに、
こっちに来ても主な交友範囲が年下の子供たちがメインなだけに、
同い年の男の子はちょっとどう扱っていいか分からない感じ。
このあたり、ユナもやっぱ年頃の女の子なんだなと、ホッコリします。
【翌日の道中、くまゆる達の反応からモンスターの襲撃を察知するユナ】
察知は小熊たちなんですけど、数とか方角はクマレーダーなのが強い。
御者台のマリクスは訝しみますが、ティモルが「動物は鼻が利くから」との言葉に
しぶしぶ迎撃態勢を取ります。
で、まさかまさかの本当にゴブリンが出てきてビックリなんですが、
【静止画カットの連続ですが、かなり良い感じに戦った感あります】
【選抜されただけあって、腕前はそれなりに確かなんでしょうね】
首尾よくケガ人も出ずにモンスターを撃退して意気上がる一行。
学外実習としてはほどほどの試練で丁度良いんでしょうな。
ただ、それもユナの警告で事前に十分な準備ができていればこそ。
【「これでくまゆるちゃんの力は分かったわよね!」とドヤ顔のシア】
アレよね。シアもディスるマリクスに地味〜にイラついていたんだろうなあ。
【ゴネるマリクスに、カトレアが加勢してシアの援護に入ります】
カトレアさん、クマに懐柔された……と思いきや、
後のシーンで実は結構目が利く子だと分かります。
【しぶしぶといった感じでユナにお礼を言うマリクスですが……】
・本題に入る前に言い淀む
・お礼を言った後でごまかす
・べ、べつにお前を信用してないんだからなっ的台詞
思春期の男の子のツンデレは女子に不評を買うだけだぞ、マリクス君……
【目的地の村について挨拶するマリクス。顔を隠すユナ】
まあ、ホームタウンのクリモニアでの名声が高すぎるのであって、
普通にユナの姿は特に村落では奇異そのものだからなあ。
【冒険者の方は? と聞かれて苦笑いしてユナだと答えるマリクスとシア】
この場面については、マリクスとシアの心情は完全一致なんでしょうなあ。
【さて、女子ズのお風呂の後、泊まりの部屋でカトレアさんから思わぬ言葉が】
「シアってユナさんと顔見知りなんでしょう?」
看破されてる……! というか、普通にバレますな。
シアの態度って明らかにユナのことを信頼していて、気安い関係だもの。
ただ、カトレア自身もユナのことをよく見て自分で判断できた感あります。
女子ズは馬車で一緒にいることが多かったですから、その時のユナの言動などから、
能力は測れないけど単なるハンデではない、と評価していた印象があります。
だからこそ、ゴブリン迎撃後に、マリクスにちゃんとお礼を言うようにと、
シアと一緒になって彼に詰め寄っていたんじゃないでしょうか。
ユナの言う通り、「この子、よく見てるなあ」なのです。
【そして小熊ズを抱きしめたまま、スヤァしてるシアとカトレア】
これアレですよね……くまゆるくまきゅうと遊んでいる間に
そのまま寝入ってしまった絵ですよねえ。
そっと毛布をかけてあげたユナは、そのまま静かに宿の外へ出ます。
なんのためか? そりゃ愛する嫁に連絡するためですよ!
【パジャマ姿でくまフォンからのユナの声を聴くフィナ、可愛い】
【最初は愚痴るユナですが、フィナの指摘にちょっとだけ笑みをこぼします】
この電話シーン、
冒頭の「起きなさい」シーンと併せてアニオリなんですが、
構成&演出として上手いですよね。
くまフォンごしのユナの声を聴いて、「いまは少し楽しそうだもの」と
指摘してみせるフィナ。それに微笑んで認めざるをえないユナ。
ユナのそばにずっといて、ユナのことを良く知ってるフィナだからこそ、
その心情の変化をすぐに察してくれて、ポジティブに認めてくれる。
いやあ、ホントに夫婦みたいだなあ……
というか、この場面、出張先から嫁にTELする旦那だよなあ。
【「もっと話したいけど……」で電話を終える際のフィナの表情が絶妙】
さて、ユナフィナのほんわかなシーンで締めるのかなと思っていたら、
最後に不穏なシーンを見せて引き。まあ、道中のゴブリン達も不審なところがあったし、
次回思いもよらぬ危地が発生して、ユナさんが実力を見せるんでしょう。だって、
【次回サブタイトルがこれだもんなあ】
さて、今回第2話からエンディングが出るようになりましたね。
【幼少期とおぼしきユナの姿。原作小説含めて実はこれが初出では?】
【フィナに手を引かれて、立ち上がり、いざなわれるユナ】
【そして待ってくれているみんなに、はにかんでみせるユナ】
現実では才能に恵まれながら、人に馴染めずにVRゲームに没頭していたユナ。
でもこの世界では、変な恰好に余儀なくされながらも、
皆に愛され慕われるようになって、その心が救われているのかな。
そんな印象もあるエンディングでした。
1期と同じく、ED曲はユナ訳の河瀬茉希さんなんですが、
これたぶん2期最終話では、ユナフィナのデュエットになりますぜ……
だって1期もそうだったし。
そんなこんなで
『くまクマ熊ベアーぱーんち』第2話の感想などなどでした。
1期の頃からそうなんですが、絵柄や作画がホントに安定してるんですよね。
かわいいで溢れている世界なので、週明けの夜にはよい精神回復剤です。
さてさて、次回第3話どうなるか。楽しみですね。
]]>
やーっと風邪が抜けて通常稼働に復帰しています。
気温の高低差がハイアンドロ―すぎる……皆様もお気をつけて。
さて、春アニメで放送や配信待ちだったんのをいくつかチェックしたので、
感想ツイートを備忘録的にまとめておきます part2。
「 #水星の魔女 」13話視聴。状況は変わったけど、登場人物の心情的にそれほど時間経過はないので、スッと入れる感じですな。嫁の不在に主人公なことをするスレッタさん、マジ主人公。そしてミオリネは婿のことを結構洞察できている感じだけど……わだかまりなく二人はちゃんと再会できるんやろか。
— ticoruzel (@ticoruzel) April 9, 2023
「 #鬼滅の刃 #刀鍛冶の里編 」第1話視聴。1時間の特別編成で劇場版だコレ。上弦の鬼がヤバいのしかいなくて笑えない。恋柱と霞柱の二人が出てきて、なおかつEDで上限の鬼が二体出てるってことはそういうことなんだろうなあ……炭治郎のゆかりというか、日の呼吸についてもある程度判明するのかしら。
— ticoruzel (@ticoruzel) April 9, 2023
「アイドルマスターシンデレラガールズ #U149 」視聴。なんともスゴイところを攻めてきたなあ、という印象ですが、リーダー格の橘ありすが「しっかり者、真面目、黒髪ロング」という属性持ちで良くない嗜好に目覚めそう……綺麗ごとだけじゃないストーリーになりそうだけど、だからこそ展開が楽しみ。
— ticoruzel (@ticoruzel) April 9, 2023
「 #マッシュル 」第1話視聴。魔法を使えるのが当たり前の世界で、魔法が使えない忌み者だけど、鍛え上げた肉体でなんとかするとゆー、パロディ版ハリポタ……というか実質、薩摩ホグワーツだコレ。主人公が魔法学校に入ってどんな無茶してくれるか楽しみ。頭使わずに見れる作品もまた良き。
— ticoruzel (@ticoruzel) April 10, 2023
いったんこんなところですかねえ。
あとは『推しの子』とか、『ウマ娘 ROAD TO THE TOP』とか、
気になってる作品はいくつもあるんですが、配信待ちですかねえ。
しかし今季は大作力作が多いですよねえ。楽しみじゃ。
]]>おはようございます、Ticoさんです。
……木の芽どきは皆様、体調にお気をつけて……
(風邪ひき四日目突入)
さて、そんな風邪ひき in ザ・ベッドの時間を持て余して、
ついつい読みふけってしまった小説の感想とお勧めが今回の記事。
読書レビュー『ティアムーン帝国物語』でございます。
2023年10月からはTVアニメも放送予定となっておりますね。
元は「小説家になろう」に掲載中のWEB小説、
そこから書籍化、コミカライズという出世作あるある。
ちなみに書籍版は下記画像のように12巻まで出ていますが、
kindle unlimited だと1-9巻まで読み放題なのが助かりました。
■作品の概要
お話の主人公は、ティアムーン帝国の皇女ミーア。
その彼女が革命軍によって断頭台=ギロチンで処刑されるという、
なかなかショッキングなシーンで始まります。
……で、死んだと思った瞬間、12歳の頃の自分にタイムリープし、
そこから帝国を破滅から救うために奔走する、
いや、実際はギロチンの運命から逃れるために駆けまわる、という筋立て。
悪役令嬢もの、時間やり直しもの、ということで
なろう系あるあるなんではありますが、本作が人気を博しているのは、
次に挙げる魅力的なポイントが揃っているからと言えます。
■「慈悲深き帝国の叡智」=自分ファーストの自愛の皇女
前世、というか、前の時間軸の知識を持ってるミーアは、
それを元に破滅を回避するために味方を取り込み、
思い切った施策を次々と打っていきます。
そんなミーアの聡明さを、周囲は「帝国の叡智」と讃え、
幼くして只者ではないと評価していくのですが……
……実はミーアはそこまで考えていないんですよね。
なんだったら考えることを周囲に丸投げしたり、
頭の中ではギロチン回避を最優先の思考を取ったりします。
ただ、それがひょんな偶然もあって周りが深読みしてしまい、
ミーアは慈悲と知恵に満ちた名君の器とみられてしまうのです。
この描き方、愉快なんですよね。
主人公であるミーアの本質は全然変わってないんですよ。
前の時間軸の出来事を反省して、少しは行動を改めていますが。
英邁な君主が次々と素晴らしい行動をしていくなんて話は
読んでいても「へー」としか思えませんが、
ミーアの考えているようで考えていない感性優先の言動が
結果的に大きな波紋を広げて世界を変えていくのが痛快なのです。
■ギロチンの記憶=「ダモクレスの剣」?
さて、ミーアはギロチン回避が思考の中心にありますが、
前の時間軸で自らの運命が非業に終わった原因として、
・民のことを深く考えないのは良くない
・統治者は民を飢えさせてはいけない
・他人の恨みは買ってはいけない
・助かるためのコネはなるべく作っておけ
という教訓を得ており、常にうっすら危機感を持っています。
ミーアが本質的に変わっておらず、割とぽやぽや思考にも関わらず、
選択肢で正解を引けるのは、常に上記に挙げた教訓が功を奏しています。
「ダモクレスの剣」的な自戒として作用してるんですよね。
とはいえ、ミーアの頭を経由すると、
「みんなおなか一杯なら、眠くなって余計なことは考えませんわ!」
という身も蓋もないポリシーになるんですが、
善政の基本ともいえるこの考えが物語を通じて本当にブレないので、
地の文では「その場その場の思いつき」として描写される言動が、
実はちゃんと軸と筋の通ったものとして繋がっていきます。
■あざなえる歴史の出来事=いまは「正史なのか偽史」なのか
ところで、本作では基本的に三つの時間軸が交わっています。
基本的には「タイムリープした【今】のミーアの時間軸」で進みますが、
ちょくちょく入るのが「破滅の運命を辿った前の時間軸」のエピソード、
そして、「後世の伝」として1-2文で語られる「未来の事実」。
「いまの時間軸」では、ミーアがまさに大活躍しているわけですが、
「前の時間軸」ではミーア以外の関係者も皆不幸になってるんですよね。
この「前の時間軸」のエピソードが、
マルチEDのキャラ別バッドEDのようで悲しくもあり味わい深くもあり。
これはTico自身が読んでいて感じたことなのですが、
「前の時間軸」で不幸な運命を辿った人物は数多くいて、
そういった人たちの悔恨や願いが何かの事情で集約され、
帝国の叡智、皇女ミーアという歴史上の特異点に結実した感じがあります。
実際、物語を読み進めていくと、
世界の秩序を揺るがして破滅へ誘おうと企む思想が出てきたり、
最新巻で始まった第5部で少し明らかになった秘密として、
どうも「タイムリープ」という単純な話でもないことが推察されたり。
このあたり、本作を読んでいて
「一見するところ、ミーアの働きでハッピーエンドが約束されている」
かのように見えて、実は
「そのハッピーエンドは、不確実な、うたかたの夢ではないか?」
と感じさせる危うい描写もあり、読んでいてなかなかドキドキします。
■純真・食いしん坊・諦めが悪い=人間としてのミーアの魅力
さて、最後にぐるっと立ち戻って、キャラとしての主人公ミーアの魅力。
まずは結構純真なところがあります。
我がままで気位は高いのですが、悪辣な手は考えられない性格をしています。
そのため、素のままで振る舞っても、そのことが変に気取って見えることなく、
周囲の人間を惹きつける魅力として発揮されています。
次に食いしん坊です。美食家、健啖家、お菓子好き。
ただ、贅沢食いはしないんですよね。普通の貴族みたいに敢えて残したりしない。
出された料理はぺろりと平らげますし、異国の料理も美味しく頂けてしまう。
お話の中でミーアがもっきゅもっきゅ食べるシーンはまあ多いのですが、
その微笑ましい光景の横ではシリアスな会話が進んでいたりして、
ミーア自身の思考と周囲の思考のおかしなギャップになっています。
最後に、これは非の打ちどころのないミーアの美点なのですが、
不屈……もとい、かなり諦めの悪い人間だったりします。
だからこそ絶体絶命のピンチになってパニックになったとしても、
そのピンチを解決するための行動や思考を放棄することはないし、
望まぬ大舞台へ押し出されても最後には逃げずにステージへ立ちます。
実際、ギロチンにかけられた「前の時間軸」でも、
皇女ミーアは帝国の苦境をなんとかしようと、
唯一の忠臣と共に各所を駆けずりまわっていました。
この諦めの悪さ、不屈さはずっと変わらずに持っているもので、
ミーア・ルーナ・ティアムーンという人物の本質を語るのであれば、
「どんな時でも希望を捨てない」というのがあるのでは、と思います。
■蛇足:色々とつれづれにスポット感想
・ルードヴィッヒ、マジ忠臣。ホントに忠臣過ぎて泣ける。
・アンヌさんも本当に面倒見がいい。主従だけど姉妹みたい。
・ラフィーナ様、お優しい聖女様なのに不器用なのがイイ。
・皇女ミーアとアベル王子のロマンスがホント微笑ましい。
・帝国最強の武人ディオンさんが一人称「僕」なの萌え。
・ベルリナてぇてぇ。ホントてぇてぇ。そしてリーナの愛が重い。
・というかリーナの未来の旦那って、やっぱあの人なん?
・エメラルダ嬢とエシャール王子のおねショタ、いいゾ〜。
・シオン王子がイケメン天才なのに妙に要領悪いのが良い。
・頑張れキースウッドさん、たぶん本作イチの苦労人。
・書籍版11巻のラスト、ベルが辿り着いた「いま」に泣いた。
・泣いたと思ったら、引きのエピソードでポルナレフにされた。
・読み始め:ミーアって、マリー・アントワネットかな?
・最新刊あたり:あ、これマリア・テレジアだ。
というわけで、ちょっと熱く、
『ティアムーン帝国物語』について感想など書いてみました。
いや、ホントに面白いので、ぜひとも読んでほしい作品です。
大きな区切りごとに部構成になっていて、書籍版はいま第5部、
WEB版は第6部まで行ってるようですが、
とりあえずであれば、
書籍版1〜2巻が第?部で納まっていて区切りが良いので、
ご興味を持たれた方は読んでみてはいかがでしょうか?
10月のアニメ版も楽しみですね。
そして書籍版第13巻もいつ出るか楽しみです!
]]>
こんにちは、Ticoさんです。
風邪ひいてダウン中なんですが、
なんとか春アニメをチェックできるくらいは元気になったので、
備忘録的に感想ツイートをまとめてみたり。
「 #僕の心のヤバイやつ 」第1話視聴。初手から秀逸な予感。市川、お前乙女属性あるよ……こじらせながらも山田に惹かれまくってる市川と、陽キャで美人ながら感性のチャンネルがなんか人とズレてる感のある山田。第1話から二人の距離感が絶妙に描かれていて尊い。第2話以降も楽しみ。#僕ヤバ
— ticoruzel (@ticoruzel) April 2, 2023
「 #地獄楽 」第1話視聴。掴みからぐいぐい来ますな。バディになる画眉丸と佐切の出会いエピソードだけど、二人とも達人なのを描きつつ、画眉丸は性格とか望みが結構明確に描かれてて好感が持てる。一方で佐切はCV花守ゆみりさんの演技が光って、得体の知れない底の深さを感じるのよ。#地獄楽アニメ
— ticoruzel (@ticoruzel) April 2, 2023
「 #くまクマ熊ベアー ぱーんち」第1話視聴。アニオリ回ながら、2期のキーキャラ顔出しと、依頼を兼ねた良きスタートでした。冒頭の絵本アバンから作品全体のテイストを感じさせつつ、ユナに絡む人物との関係紹介が巧み。そして〆の「おかえりなさい」「ただいま」でのユナフィナ尊い。#kumabear
— ticoruzel (@ticoruzel) April 3, 2023
「 #カワイスギクライシス 」第1話視聴。ボイスコミックから配役変わってなくて安心。CV花守ゆみりさんのリザが動物を前に慌てふためく様子にニンマリ。作画はローカロリー気味だけど、安定してるしテンポもいいので気軽に見られます。でも、リザの飼い猫になる、よぞらだけ作画カロリー高めよな……😅
— ticoruzel (@ticoruzel) April 8, 2023
「 #江戸前エルフ 」第1話視聴。日常系コメディとして好感触。神社の御神体に祀られているエルフのエルダさんのポンコツ残念具合と、仕える巫女の小糸のツッコミ加減が、楽しいし可愛い。ちゃんと長命種と、人の子との、寿命や感覚のズレがちょいちょい差し込まれる感じが良き。
— ticoruzel (@ticoruzel) April 8, 2023
「 #私の百合はお仕事です 」第1話視聴。百合な雰囲気のお嬢様学校……を模したコンセプトカフェという、入れ子みたいな構造の舞台なんですな。登場キャラもお店の顔と素の顔とあるわけで、主人公の白鷺さんと、お姉さまにさせられたつれない綾小路さんの関係がどうなるか楽しみ。
— ticoruzel (@ticoruzel) April 8, 2023
「 #この素晴らしい世界に爆焔を! 」第1話視聴。このすばスピンオフということで、爆裂魔法使いのキワモノ、めぐみんの本編前日譚。紅魔族自体があたまおかしい連中なんだけど、終始ツッコミ不在で貫くのがむしろ潔い。カズマ達が恋しい人はここから本編へ進んでもいいんじゃないかなー。
— ticoruzel (@ticoruzel) April 8, 2023
「 #スキップとローファー 」第1話視聴。頭は良いのに要領が悪い田舎出の子みつみ、いかにもイケメン都会っ子なのに天然が抜けない感じの志摩。ガールミーツボーイとして完璧な導入ですが、特に主人公みつみの失敗が「あるある」すぎて青春眩しい。これから級友がどう絡んでくるか楽しみ。#スキロ―
— ticoruzel (@ticoruzel) April 8, 2023
「 #神無き世界のカミサマ活動 」第1話視聴。いきなり筋肉&下ネタでそういう枠かと思ったら、後半で一気に空気変わってただならぬ感じに。掴みとしては「並みじゃねえぞコレ!」感あります。普通の異世界転移とはまた違った印象でこの後どう話が転がっていくか楽しみ。#カミカツ
— ticoruzel (@ticoruzel) April 8, 2023
あとは今週日曜日に『水星の魔女』後半シーズンや、
『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編なども控えてますね。
配信待ちの作品もあるのですが、ひとまずのまとめで。
今季も期待作が多いですの。
]]>こんにちは、Ticoさんです。
年度初めながら個人的な仕事は微風気味なんですが、
先々忙しいのが見えてるから、いまからせっせと備えてます。
さて、今季は色々と大作注目作が目白押しですが、
個人的には『くまクマ熊ベアー』アニメ2期スタートが嬉しいですね。
冬アニメの『転天』では熱く語りすぎたので、こちらは軽量級で書いていきたい……
『くまクマ熊ベアー』は、小説家になろうに掲載のWEB小説がそもそも発祥、
そこから書籍化にコミカライズとなり、2020年秋にアニメ1期が放送。
かなり好評を博したようで、2023年春に待望の2期です!
というか書籍版小説は単行本がかれこれ19巻まで出てるんですよね。
よくある俺TUEEE系ではあるけど、それで収まらない魅力がある作品です。
今回、Ticoさんとしては友人の言葉をキーに、
ちょっと変わった切り口で解釈していきたいなあ、と。
【最初は、ほのぼの童話というか絵本風で、ユナとフィナの出会いを振り返り】
【と思ったら主人公のユナが、フローラ姫のために描いた絵本とゆー】
【続きをどうするかってところで、絵本のモデル、本作ヒロインでもあるフィナ登場】
続編として、主人公とヒロインの出会いのシーンを描き、
その二人のいまを書き出すアニオリのスタート、良いですな。
ちなみにユナは元廃ゲーマーで異世界転移したチート主人公の女の子。
フィナは異世界に来たユナが初めて出会って親友となった年下の女の子。
そう、後々出てくるガールズの顔ぶれを見る感じ、
本作はロリ百合ハーレムというか、おねロリものの系統な感じはあります。
【ユナがオーナーの店で出してる蜂蜜パンケーキ……どうやって焼いてるのコレ】
【ユナと関わりのある大人も女性が多いです。右はフィナの母親、ティルミナさん】
【蜂蜜の木、なんてものがあるあたり、ファンタジーな世界だよなあ……】
お店へ新商品のパンケーキを食べに来たユナ、
経営を任せてるオトナたちから「蜂蜜が手に入らなくなってる」という困りごとを聞いて、
冒険者として解決しに行きます。
蜂蜜が採取できる蜂の木を独占しているごついオークをさっくり倒して、
本来、蜂の木を守っていたっぽい本物の熊を助けます。
【サイズ的にヒグマかグリズリーじゃないのかコレ……?】
【ひと事件を解決すると、ホームタウンの領主の娘、ノアールがお店に訪問】
【ノアとフィナの会話の中で、クマさんファンクラブ会員のミサも顔出し】
第1話ってほぼほぼアニオリなんですが、
「ユナガール」「ユナレディ」と言える関係者をテンポよく登場させて、
・第2期で関係してくるキーキャラを最初に印象づける
・ほのぼのカワイイおねロリハーレム系ですよ?と強調
ということをさらっとやってくるなかなか良い導入になってます。
2期から入った人も、主人公ユナの周りには要するにカワイイ子が多いんだなと明白。
【ユナガールの中では一番幼女なフローラ姫。王国の第二王女】
【もともと王様とは顔なじみですが、王妃様にまで挨拶されるユナ】
うん、TUEEE系の主人公でほのぼのするなら、
王様とかホームタウンの領主が善良で友好関係なのは基本よね。
でもユナが顔パスで王城へ入れるのは、この人の影響力が大きいよな。
【本作で一番食えない人物である、エレローラ様】
ユナがホームタウンにしているクリモニアの街。
そこの領主がフォシュローゼ伯爵であるクリフさんですが、
エレローラ様はその奥さん。つまりホームタウンの領主夫人。
伯爵夫人で二児の母親ではあるけど、現在はクリフとは不本意ながら別居状態。
といっても、王都邸で、学院に通う長女のシアと一緒に暮らしつつ、
宮廷に仕えて本人曰く「雑用係」をやっています。
【エレローラ様の服が面白い。貴婦人ドレスとデキるOLスーツのハイブリッド】
「雑用係」と言いつつ、たぶんエレローラ様って、国王の懐刀というか、
「なんか面倒ごとがあれば振っておくと解決してくれる」タイプの
超有能才媛な感じなんですよね。敵に回しちゃいけない人物。
次話の導入で、学院の生徒=貴族の子女たちが学外演習する際の
護衛役というかお目付け役を頼んでくるエレローラ様なんですが、
「わたしに貸しひとつでどう?
たぶんクリフ(=旦那)のよりは役に立つわよ」
とか、さらっと言うあたり怖ぇーよ。そんな貸し使えねえよ。
【渋るユナも、エレローラ様の娘であるノアが参加と聞くと頷くんですが】
2期1話を通しで見るだけで分かるんですが、
ユナって基本的に自分より年下とか同い年の女の子には甘いです。
甘いんですが、特に百合とかの雰囲気にはならずに、
ほのぼのオブラートに包んで話が展開するのがポイントなんでしょうね。
【もろもろ用事を片づけて帰宅したユナを、フィナが出迎えます】
【フィナからの親愛に満ちた「おかえりなさい」】
【対するユナのやはり親愛に満ちた「ただいま」】
この「おかえりなさい」「ただいま」のやりとりイイですよね。
第1話のはじめをこの二人で始めて、この二人で締める。
ユナフィナの関係が、他の「ユナガール」達とは別格であることを示すと同時に、
アニメ2期を待っていたファンへの言葉な感じでニクイ演出です。
さて、友人の言葉に戻って。前に会った際に本作二期の件を話した際に、
こんなことを言われたんですよね。
「あの主人公(=ユナ)が傍若無人すぎて、自分としてはなあ……」
「身内に甘く、敵は叩き潰す。ヤクザの論理なんだよな」
聞いた時はTicoさん苦笑いしてたんですが、
後々考えると、結構この指摘は正鵠を得ているというか、
本作って、「ほのぼのカワイイおねロリ系」に見せていて、
実は「侠客もの」の文脈じゃないのかな、とか思う次第なんですよ。
2期1話の前半エピソードも、「蜂の木を占拠するオーク」という描写ですが、
「仕入れ先の商売を邪魔しているスジ者」だと捉え直すと、
龍が如く、もとい、熊が如く、カチコミに行く任侠が見える見える。
実際、この後々のエピソード、侯爵令嬢ミサが関係する話では、
ユナは文字通りのカチコミをやるので、この解釈は結構ハマるんですよね。
あまあまオブラートに包んだ侠客もの。そう考えると、
このカワイイで満ちた作品がまた違って楽しめる感じがあります。
【見た目は着ぐるみ美少女なんだけど。スーツの中身は下着一丁だけど】
そんなこんなで、
『くまクマ熊ベアー ぱーんち』第1話の感想とか解釈でした。
次エピソードからは、貴族の子女たちとのクエストになるんですが、
身分が高い若い衆がお目付け役を軽んじて、いざという修羅場に
お目付け役の侠客が腕前を見せるとか、もう王道すぎる展開ですが、
それがいい。そこがいい。次回も楽しみです。
そうそう、『くまクマ熊ベアー』については、原作に基づいた過去記事で、
次のようなキャラ紹介ものを書いていたりします。良ければご笑覧ください。
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おはようございます、Ticoさんです。
この週末、春休みを利用して甥っ子ズが帰省してきてたんですが、
まーあ騒がしいこと騒がしいこと。
えらく疲れましたが、戻ってしまうと一抹の寂しさもあったり。
さて、本日のブログ記事は、推しアニメ語りとして、
『最後に『転天』を振り返ろうか」と題して、
めでたく最終話を迎えたアニメ版
『転生王女と天才令嬢の魔法革命』の全体を見たいと思います。
書籍版に比べて、アニメならではの演出の工夫とか
脚本や構成の妙が光った作品だと思うんですが、
そこをポイントポイントで読み解きたいと思います。
あ、例によって感想考察を徒然な感じでございます。
■二人の関係性を軸に据えたストーリーライン
【ユフィアニ尊いをいかに活写するかが最優先にされてましたよね】
本作、主人公はアニス様、ヒロインはユフィ嬢という形になっていますが、
これはあくまで書籍版小説に準拠した見方と言えます。
アニメ版ではむしろダブル主人公、ダブルヒロインという感じで、
前半はアニス様がお話を引っ張って、終盤はユフィが引っ張っていた感あります。
ユフィの心の成長、お慕い感情の芽生えと育ちが分かりやすくはあって、
「むしろユフィ主人公だったな」という感想もお見掛けするのですが、
序盤の1-5話あたりでひっぱってくアニス様のトンデモ振り、
そしてアニス様がひそかに持っていたユフィへの憧れなどがないと
お話が始まらなかったので、ここはダブルヒロイン説を推したいところ。
書籍版小説では、二人をとりまくもろもろの事情や思惑が
もっと絡んでくるんですが、今回のアニメ化に際しては、
「ユフィアニの関係性に貢献するかどうか?」で
意図的な取捨選択が行われていたように思います。
いわば引き算でアニメ化した感じなのですが、
結構きわどいところを全体のバランス見ながら構成していて、
これはまさしくプロの手腕だなあ、と。
■意図的に多用されていた「対比」の演出
【第1話の終盤で、絶望にうちひしがれていたユフィに、アニスが手を差し伸べ】
【それが最終話で、行き詰ったアニス様に、今度はユフィが手を差し伸べる】
構図を敢えて被らせたこの演出、まさに二人の関係性がどう変化していったかを
如実に示すもので皆さん「おおー」となったと思うんですが、
こういう「対比」の演出が本作はかなり多用されているんですよね。
【たとえば第3話でユフィがアニスに対して、よそよそしい微笑をしていましたが】
【それと同じような顔を第10話でもアニス様がやってるんですよね】
ユフィの微笑みは序盤から見ていると、
「自分の心や感情を押し殺した、社交的な作り笑い」と分かるんですが、
それを終盤になってアニス様がまんま同じようにしてみせるというのが、
見ていてかなりショッキングな演出になっていました。
まあ、ユフィとアニスではこういった外向けのことは経験値が違いますから、
アニス様の微笑はティルティさんあたりに
「あんた、なんて顔してるのよ」とか指摘されちゃうんですが。
【これも対比と言えるかな? 第4話のでこチュー、もとい額合わせ】
【対して第9話、眠ったまま泣くアニス様の涙を拭うように瞼にキスするユフィ】
これ、行為に至るまでの台詞とかを見ていくと、
「精神的に弱っている相手への精いっぱいの気遣い」なんですよね。
同時にその後で感情的に爆発する手前段階に、これが仕込まれていることで、
いざ激昂したり取り乱したりが映えたりもします。
ただ、この対比部分で面白いのは、
「でこチューではされてるユフィに意識はあるけど、
まぶたキスではされてるアニス様は眠ったまま」
という、当事者ともに関知してるかどうかという点です。
ここはいくつも捉え方があるんですが、
・アニス様からユフィへの憧れや友愛は割と明確
・対してユフィからアニスへ向けた感情はまだ自分でも理解できていない
とも見ることができますし、もっと深読みすると、
・アニス様のでこチューを意識して受けるユフィは心を開きかけている
・ユフィのまぶたキスに気づけないアニス様はまだ心を閉ざしている
とも見ることができ、なかなか深読みすると楽しい演出です。
他にも類似のものはまだまだあるのですが、挙げるとキリがないので。
■アニメ化で大出世、ティルティさんの活躍
【アニメ版でユフィアニが結ばれたことに、ティルティさんの役割は大きい】
実のところ、ティルティさんって原作小説ではそんなにメインキャラじゃないんですよね。
アニスの便利な相談役って感じで出ていて、なんだったらWEB版の主要人物紹介では
リストアップされていないというなかなか微妙な立場。
そんなティルティさん、アニメ化では第1話から登場し、
なんだかんだでアニスの魔学に理解を示していたり、いろいろ協力したり、
終盤でユフィアニがゴタついた時は相談役を引き受けてもいました。
【ユフィ自身の本当の気持ちに気づかせてあげたのもティルティさん】
【王宮から逃げ出して悲嘆にくれていたアニス様を匿ったのもティルティさん】
ユフィアニが結婚式開くなら友人代表としてまずティルティさんを呼ばんとダメなほど、
結構、精神面でのサポートが良すぎて「これが主要キャラ扱いじゃない?」という
疑問もおありかと思いますが、
実はティルティのアシスト、特に終盤でのユフィアニへの接し方は、
実は原作書籍では別のキャラが受け持っている役割だったりするんですよね。
それはたとえばユフィの母親だったり、
アニス様を良く知る平民代表の鍛冶師トマスだったり。
そういう人たちが本来受け持つところをティルティに集約させた感あります。
アニメの構成的に新キャラを終盤に出して渋滞させるよりも、
助言者という役割を共通の知人友人であるティルティに肩代わりさせた、
というメタい意味合いもあるんでしょうけど、
実際、ティルティ自身の性格からして、この役どころは不自然ではないんですよね。
【最終話では台詞こそ無かったものの、見守りカットはピンで貰えてました】
これはWEB版原作二期の内容に少し触れるんですが、
ティルティさんって実は教師役、指導役として、結構よい資質を持っています。
口は悪いし愛想もないんですけど、実は結構面倒見がいいんですよ、彼女。
だからこそ第1話から「アニス様の理解者」として顔見せしていて、
後々、主役二人のサポート役として出しても不自然じゃないような
場面登場の機会がちょくちょく与えられていたと思われます。
ティルティさんの年齢は明確ではありませんが、
アニス様よりも年上であることは明記されていて、
その意味でも「二人の先輩ポジ」だと言えると思います。
■アルカンシェルの演出から繋がる関係性の帰着
【第12話の対決で、ユフィが放ってみせた【アルカンシェル】、すごく綺麗】
ユフィは最終話で彼女がオリジナルに編み出した大魔法【アルカンシェル】を
放ってみせて、結局これで決着がつくんですが、
実はこの魔法って色々な意味合いを持たされています。
・アニスの魔学で鍛造した魔剣と、ユフィの資質があってこそ、成し得たもの
・これを編み上げること自体が、ユフィ自身の精霊契約そのものだったこと
・圧倒的に強い上に、圧倒的に美しさを感じさせるものであること
最後の部分はどういうことかというと、これはアニス様特効なんですよ。
誰よりも魔法に憧れ、けれど魔法に愛されなかった少女。
でも自分だけの魔法を使うために魔学なんてものを発案しちゃうアニス様には、
「どうあがいても、その美しさには届かない」と思わせるものじゃないと、
その心を納得させることができないんです。
【実際、アルカンシェルの光の奔流に、アニス様は見惚れてましたよね】
書籍版原作では、この光を目にしたアニス様の独白で、
彼女が負けを認めた時の心情が痛切に描かれています。
「こんなに綺麗なものが、この国の民が願う魔法だというなら、
わたしにはどうやっても太刀打ちできない」
この部分、アニメ版では、
「勝てるわけないじゃん……ユフィ、ずるい、ずるいよ」
という台詞で端的に示されてますね。
本当ならこんな魔法を使ってみたかった。
こんな魔法の美しさに憧れていた。
だからこそ、ユフィに前世の記憶があることを打ち明けた際に、
魔法に憧れつつも、魔法がこの世界にあることが夢なら良かった、と
呟くんですよね。だって、自分には絶対に届かない美しさだもの。
【だからこそ、アニスの秘密を知った後のユフィの言葉が効くんですよ】
第11話でユフィが「あなたを肯定します」といってましたが、
その時の言葉はアニス様には届いていないんですよね。
だからこそ勝負ってことになる。
ユフィの「肯定」が真にアニス様に刺さったのは、次の言葉。
「あなたが、わたしにとって、世界で一番の魔法使いです」
アニスでは届かない高みの魔法を使ってみせたユフィ。
そんなユフィから「誰よりもあなたが最高の魔法使いだ」と認めてもらえる。
それも慰めとかではなく、本心からの言葉で言ってもらえた。
魔法を愛しながらも、魔法に愛されなかった少女が、
それでもあがいてきたことすべてが認めてもらえた瞬間であり、
だからこそ、ここに至って「互いが互いにとって一番」だと
認識し合えたシーンだと思います。
まあ、だからこそ、この後のキスシーンは必然だったんですけどね。
■ガールズラブから逃げなかった脚本と演出
【最終話の夜のシーンで、結構きっちりとキスシーン描いたのは良くやった!】
本作、書籍版から「王宮百合ファンタジー」と銘打ってますし、
アニメ版の物語もアニスとユフィの関係性を軸として構成されています。
だからこそ、勝負と決着のあと、アニス様が秘密を打ち明けた後の
キスシーンは、二人の関係性が最後ゴールに至った証でもあるんですが、
正直、原作読み勢からは「ここ、匂わせ演出にするんでは?」との危惧もありました。
でも、二人は結ばれた証として、結構リソースを割いたキスシーンをお出ししてきて、
しかもキス後のイチャイチャ会話からの押し倒し第2ラウンド。
書籍版とほぼ同じではあるんですが、日和らずによくぞ描いてくれた、と。
ただ、この場面がある意味でクライマックスになるのは、
全12話通して描いてきた関係性の進展や変化を見てきたからこそ。
だから、ここまできっちり描いても受け入れられたんだと思います。
【エンディングで離宮を出る時にキスを交わすシーンも良きですね】
【ほっぺたキスでヘタレるアニス様に対して、さらっと唇を奪うユフィさん強い】
最後のエンディングの場面を、空中演舞のシーンで締めずに、
「その後の二人の日常」へ戻ってきて、もう一度キスシーンを描くのが
また構成として最高だったと思うんですよ。
あくまでこのお話はこの子達のラブロマンスだったんですよ、と。
色々あったけど、アニス様とユフィの幸せはここにあったんだよ、と。
エンディングで敢えてこういった場面を持ってきたあたりも、
やはりガールズラブから逃げなかった制作陣の覚悟が感じられますね。
■アニメ版二期制作はあるのか、ないのか?
【ユフィアニ、文字通り比翼の鳥である二人の続きは描かれるのか?】
さて、本作について、続編というか二期はあるのかどうか問題。
メタい話をすると円盤含めた関連商品もろもろの売上次第なんでしょうが、
物語的な視点で見ると、次の整理ができます。
・アニメの終わり方はたぶん「次がない」前提の全力投球で作っている
・原作書籍版はストックがあるのでエピソード的に余裕も見せ場もある
・問題は二期アニメ化するなら何を軸にするか?
こんなところでしょうか。
最後は実はすごく重要で、このお話、アニメ化の範囲では、
アニス様とユフィのラブロマンスで、二人が結ばれるまでを丁寧に描いてます。
で、この続きとなると、ラブロマンスに代わる軸が要るんですが、
それがちょっと弱い点が否めない。だって原作ではイチャラブが続くんだもの。
敢えて描くなら、未解決になっているユフィの寿命問題でしょうか。
空中演舞前の会話シーンで「なんだったら、わたしが不老不死になるまであるよ」と
アニス様がユフィに言うシーンがあるんですが、やるならこれ軸かなあ。
ただ、軸にするには、アニスがそれを求めて曇るシーンとかは原作に少ないので、
アニメ二期の脚本にする場合、このあたりのエッセンスをちりばめる必要があります。
なので、好評につきアニメ二期となった場合、
そういう脚本とか構成とかがまとまらないと走り出しそうにないですが……
……そのへん、発売決定の書籍版原作7巻での作者さんの後書きに期待しましょう。
というところで、
「転天アニメ」全体を振り返って色々綴ってみました。
最終話まで行ってハッピーエンドが約束されたからこそ、安心して見れるとも言えますし、
また、「この後」が気になる人には、書籍版小説第4巻以降が接続すると思います。
個人的には書籍版第7巻を心待ちにしながらも、折をみてアニメ版を全ローテですかね。
あらためて、鴉ぴえろ先生、アニメ制作陣の皆様、
素晴らしい物語をありがとうございます!
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こんばんは、Ticoさんです。
どんなに良い作品でも必ず最終回というのは来るのですが、
それだけに「終わりよければすべて良し」なわけで、
この推しアニメもついにラストエピソードを迎えました。
略して「転天アニメ」第12話がついに放送・配信されました!
今回もこの最終回を原作読みの視点で読み解いてみたいと思います。
あ、いつも通り読み解くとか言って、感想とか考察を徒然……
……今回見どころ多すぎてテキスト量が不安になるんですが。
【開幕、離宮でアニス様とユフィを待つ、家族たちの顔ぶれで開始】
【二人とも戻ってきたとのイリアの知らせで、親たちがガタっとなるんですよね】
【でも二人は心配する親御さんをよそに、勝負をつけるために中庭へ】
やー、相変わらずアバンの使い方が上手いですよね。
前回のティルティ邸から続けて舞台変更するために、
さらっと短いシーンで説明を付ける。このへんの構成は毎回唸らされました。
そこからの、アニス様とユフィの台詞よ。
【「わたしは、あなたに王になってほしくない」】
【「わたしは、あなたにすべてを捧げさせたくない」】
第10話から第11話と色々すったもんだがありましたが、
最終的にアニス様とユフィが折り合えない点が改めて提示されます。
互いが互いを想っての意地の張り合い。だからこそ譲れない。
【それで互いに武器を構えて向かい合ってからのタイトルロゴ】
ちゃんと「転生王女」の方向にアニス様がいて、
「天才令嬢」の方向にユフィがいるのがポイント。
じゃあ、この二人が成し遂げる「魔法革命」とは何なのか。
始まりの終わり、そして革命の始まりが、いま始まります。
【バトルシーンの作画がすごいんだ! もう動く動く! 壁走りアニス様!】
【避けるユフィを追って、飛行魔法で追撃をかけるユフィ】
【ユフィの太刀筋を受けるのに、アニス様はマナブレイド2本で応戦】
バトルのアクション部分、「動」のパートは短いんですが、
それでも瞬間風速で言うと、第9話のアルガルド戦よりも激しさを感じさせます。
これだけでも本気になったユフィの実力の程が窺えます。
というか、大魔法をぼんぼん放ってくるユフィに、
マナブレイド2本で対抗できているアニス様も大概なんですけど。
動きの激しいアクションカットを経て、二人は城壁上へ。
ここから「静」のパートへ移りますが、場面としては沈静化するどころか、
ひとつめの山場へ向けての溜めとなります。
【「ユフィは報われていい。誰もあなたの代わりはいない」 そう言うアニス】
【「その通りです、誰もあなたの代わりなんていません」ユフィの返しが見事】
ここ、互いの主張を最後にぶつけあう場面なんですが、
アニス様が苦しそうに抗って言葉を紡いでいるのに対して、
ユフィは自信をもってその言葉に応えているのがポイント。
物語序盤にあれだけ「自分の意志」というものがなかったユフィが、
それはもう強い意志とロジックで立ちはだかってくるわけです。
「あなたに傷ついてほしくない」
「あなたを傷つける世界が許せない」
ユフィの想いは、ただひたすらにアニス様を慕えばこそ。
そしてこの台詞ですよ。
【「わたしだけが、あなたの傷になればいい!」 この台詞、強い】
この言葉、ユフィからアニスへのお慕い感情のヘヴィさが出ていて好きなんですよ。
言い換えれば「他の誰にもあなたを傷つけさせない、必ず守ります」宣言よね。
【どうあっても言葉でユフィを納得させられないアニスは、切り札を発動】
架空式・竜魔心臓。ドラゴンの力を借りて放つ一撃はアルガルド戦で実証済み。
このアニス様の力、凄まじい圧を感じるとともに、とても禍々しいのがポイント。
【対するユフィは六属性すべてを励起させます。「集いて、混ざれ」】
【「混ざりて、成れ」 全属性の魔力を練り上げるユフィの作画、ホントすごい」
【ユフィの編み出したとっておき。もう神々しいほどの何かが顕現します】
書籍版からのアンチョコ注記なんですが、このユフィの力って、
彼女単独では成し得ないものなんですよね。
というのも、アニス様がユフィのために作った、魔剣アルカンシェル。
その助けあればこそ到達できた力とも言えます。
ユフィがアニス様に向かって
「これがあなたの示した力、夢見た未来そのものです」ってそういうこと。
伝統の魔法と、革新の魔学。その二つが揃って初めて編むことができたんですよね。
【ここで一言、リュミ様が「至ってしまったのね」とつぶやくのがまたいい】
書籍版ではひと騒動終わってから、リュミ様から説明されるパートがあるんですが、
アニスをわからせるためにユフィが魔力を編み上げたこと、
それ自体が精霊契約に他ならないんですよね。
アニス様への想いのために、人から精霊へと成り代わり、
そして放った「魔法」の名前が、まさにアニス様からユフィへ送った言葉そのもの。
【紡いだ名は「アルカンシェル」。虹を指し、アニス様がユフィと同じと評したそれ】
【圧倒的な力の奔流に思わず立ち尽くしてしまうアニス様】
【身がすくんでいた? いえ、その魔法に見惚れてしまったんです】
アニス様が必死で身に着けた、ドラゴンの魔力の禍々しさに比べて、
ユフィが放った力は色とりどりでまばゆくて、神々しくさえあります。
抵抗を忘れてしまった時点で、この勝負、もうアニス様の完敗でした。
【頑丈な城壁がきっちり抉れてるのが、力のすさまじさを物語っています】
【良いですね、この構図。敢えての引き、そして背後に沈む太陽の光ですよ】
【「すごく、綺麗だった……勝てるわけないじゃん……」】
悔しそうに敗北を認めるアニス様に、ユフィは語り掛けます。
自分ひとりではここまで至れなかった、と。
アニス様が世界の美しさを教えてくれたから、
アニス様がいる世界だからこそ、自分にとってこんなにも世界は美しいのだと。
【ユフィの語りに合わせて、引きで遠景を映す演出がこれまたにくい】
「あなたも美しいと思ってくれるなら、どうか、
自分のことも愛してあげてください」
もうね、力で圧倒された挙句に、こんなこと言われたら勝てませんよ。
【「わたし、大丈夫じゃない……大丈夫じゃいられないよ】
ずっと自分を騙して張り通してきたアニス様の意地が、やっと溶けました。
【そして、再びユフィからアニス様へと差し伸べられる手】
【今度こそアニス様も手を取ります。第1話との対比ですね】
第1話ではアニス様がユフィに対して「さらってあげる」と。
最終話では、ユフィがアニス様に対して「わたしがあなたの手を引きます」と。
序盤と終盤で立ち位置が逆転しているのが良きなのですが、
それでも窮地に陥ったアニス様を救ったのが、
あの日、アニス様が救った少女の力だと考えると、また色々と感慨深いですね。
【見守っていた両親たちに「やっぱりわたしには王様になるの無理そうです」】
ここで母親に対してアニス様が言う言葉、
おそらくいままで胸の奥にしまい込んで言えなかったことをやっと言うんですよね。
自分が魔法を使えないばかりに、産んでくれた母親が苦しめてしまっていたこと。
だからせめて、王女の務めだけは頑張りたかったこと。
「じゃないと、二人の娘だなんて名乗れないから……」
第11話で王女であることにこだわっていたように見えたアニス様ですが、
本当にこだわっていたのは、自分の両親との繋がりだったんですよね。
トンデモな奇天烈娘を演じつつも、アニス様への親への愛情ってめっちゃ大きいのよ。
【そんなアニスを抱きしめてくれる、シルフィーヌ王妃】
「なにが不出来な娘ですか! わたしにはもったいないぐらいの立派な娘ですよ!」
アルガルドの件といい、アニス様の件といい、国王夫妻って子育て失敗してる感あるけど、
人並みの愛情はちゃんとあったのよね。ただ、王家という縛りが歪めていたように見えます。
ようやくここに来て、親子として本心で話し合えたんでしょう。
【「わたし、王女でいいですか。父上と母上の娘で……」】
魔法を受け継ぐ王家でありながら、その魔法が使えないことが、
アニスにとってすごくコンプレックスだったことがわかります。
それこそ、親から見放されるのではと怯えるほどに。
だからこそ、このあと国王夫妻が黙ってうなずくシーンがホントにね……
よかったね、と。アニス様については、ご両親は間に合ったんですよ。
【さて、ひと騒動が終わってすでに夜。自室でユフィが過ごしていると――】
【――ちょっと遠慮がちにアニス様が来るんですよね】
待たせたな、諸君。今回のエピソードの山場第二弾が来ますぞ。
「転天」の感想ツイで尺を心配する方からたびたび上がっていた声、
「第9章はなんとか……なんとか……」というやつ。
そう、この夜の会話シーンがその書籍版第3巻の第9章なんですよ。
なんだったらこれこそ真のクライマックスという人もいます。
ソースはTicoさん。
【ベッドサイドに腰かけるんですが、また距離があるのがいいよね】
明らかにアニス様、ユフィに大事な話があったのに、なかなか切り出せずにいます。
それでも少しためらってから、こう告げます。
「私が王女であること、父上と母上の娘であることにこだわったのは理由があるの」
そう話したうえで、
【誰にも言っていない秘密がある。墓まで持っていくつもりだった秘密がある、と】
ユフィが聞き返すと、イリアにもティルティにも話したことがない。
打ち明けるのはユフィが初めてで、そのユフィにもずっと心にしまっておいてほしい。
そんな重大事がいったいなんなのかと言えば……
【「わたしには、前世の記憶があるの」】
そう、第1話でアニス様の過去回想で示されていたものですね。
アニス様は転生者で、5歳の時にそれを思い出したんです。
「こことはぜんぜん違う世界でね、魔法は御伽話の仲にしか存在しなかったの」
「この世界には魔法が存在してて、夢みたいだって思った」
「……夢だったらよかったのに、って思った……」
まあ、転生特典で魔法チートがもらえるどころか、魔法が全然使えないんですからね。
平民ならまだしも、魔法を伝えていく血統である王家の生まれがややこしい。
そしてここで問題になるのは、まさにその「生まれ」なんですよ。
【「わたしは、本当に”アニスフィア・ウィン・パレッティア”なのかな】
アニス様、転生者であるがゆえに、アイデンティティにずっと苦しんでいたんですよ。
ここ、Ticoも原作読んでいて「そう来るか!」と思わずうならされたシーンです。
普通、転生ものって、主人公はその事実に悩んだりしないんですよね。
産まれた時からそれと弁えているか、あるいは転生前の意識に塗り替わっても苦悩しない。
でもアニス様については、そうではなかった。
感想ツイートで「転生要素どこ行った」というツッコミ、最終話で回収ですよ。
【ユフィに向けて語る時に顔が見えなくなっているのがまた上手い演出】
「わたしの中身は、純粋なアニスフィア・ウィン・パレッティアじゃない」
「わたしが生まれ変わってきたせいで、
本来そこにいたアニスフィアを消してしまったんじゃないか、って」
「わたしがあの人たちの子供を奪ってしまったんじゃないか、って」
ちょっと補足しておくと、アニス様には前世の記憶もあるんですが、
人格面でいうと違和感なく混ざってしまった感じなんですよね。
だから、5歳までの記憶も同価値として頭の中にある。
両親から愛されてきたからこそ、この苦悩は深刻でした。
さらには、魔法が使えないのも転生者だからじゃないか、と。
色々重なって、アニス様にとって「自分は転生者だ」という認識は、
もうなんというか心の中でいわゆる原罪までになっていた感あります。
【「そう考えたら、怖かったの。わたしは、偽物なんじゃないか、って……」】
苦悩と恐怖で口元が震えているアニス様。
そんなところへ効くのは、彼女へのお慕いが重いユフィの言葉ですよ!
【「偽物なんて、あるわけないでしょう!」】
「わたしに手を差し伸べてくれたのは、あなたです!」
「あの日、絶望からわたしを救い上げてくれたのは、ここにいるあなたです!」
お慕いアンカーすごいよね。一気にアニス様を繋ぎとめてみせた。
アニス様の心情や認識はどうあれ、ユフィに世界の美しさを教えてくれたのは、
他でもない目の前にいるアニス様だから、偽物もへったくれもないんです。
【そしてアニスの胸に指をつきつけて、言い聞かせるようなユフィの言葉】
「ここにあるでしょう?
あなたが感じたこと、願ったこと、望んだこと、全部!」
「わたしを想ってくれているあなたが、ここに確かにいるのに、
偽物だなんて言わないでください……」
【そして、とどめにユフィからのこの台詞ですよ】
「あなたが、わたしにとって、世界で一番の魔法使いです」
魔法を愛しながらも、魔法に愛されなかったアニス様。
それでも自分だけの魔法を、魔学を作り出したアニス様。
そんな彼女の心のこごりを溶かす言葉として、これ以上はありません。
【「……ありがとう……」 万感の思いがこもった返事】
自分の存在について、その正当性をずっと疑問視してきたアニス様にとって、
ユフィがかけてくれた言葉は、すべてを許してくれる「それ」だったわけです。
で、ここからが「第9章」の本番なんですよ。
【二人ともひとしきり泣いた後、ユフィからアニス様の肩をそっと掴みます】
【ごく自然に、という感じで、ユフィからアニス様に口づけ】
【何をされたか認識して、驚きに目を見張るアニス様】
【一瞬抵抗するんですが、ユフィに抱きしめられて、そのまま受け入れます】
【めっちゃキス長いし、アニス様泣いちゃってるし】
「うおおおおお!」とたぶん原作読み勢が一斉に歓喜したであろうシーン。
百合モノと謳いつつ、なんかボカして回避するんではという懸念のあった、
このキスシーンをしっかりがっちり描いてきました。お赤飯炊かないと!!
【それで、いったん唇が離れてから、アニス様が我に返るんですよね】
「な、なんでキスするのさ、バカぁ!」
「したいと思ったからです」
ユフィさんの返し、強すぎない? ねえ、強すぎない?
【「好きな相手としか、キスはダメでしょ!」 アニス様、照れ慌て】
対するユフィの更なる返しが、いとも当然に「好きですよ」。
それは敬愛とか友情とかそういうものだと指摘してみせるアニス様ですが、
はい、もう苦し紛れですね。ユフィさんはとっくに心を決めています。
なんといってもお慕いしているんですからね。
この子のお慕い、重いぞ。
【「あなたが望むなら、忠誠でも友情でも捧げますけど……」かーらーのー】
【見事な押し倒し。はっけよいのこった】
【そして、さらに追い打ちでアニス様にかける言葉がもう、ホントにね】
「でも、この想いは、できればありのまま、受け取ってほしいです」
強い。ユフィさん強い。というか本性現したね。
pixivでもこのCPのタグが「#ユフィアニ」しか無いという証明です。
【「ユフィ、待ってぇ……」 はい、ヘタレ受けのアニス様です】
【くすっと笑って「イヤです」と二度目のキスへ行く、バリ攻めのユフィさん】
【そして、暖炉越しのこの構図で、ここのシーンを締める匠の技!】
結構センシティブな体勢になっているだろう二人を薪の火でぼかしつつ、
しかし燃え盛る火が恋の営みの激しさを物語るようで……もう最の高。
いいですね、「この後どこまで行ったかご想像にお任せします」感。
書籍版ではいちおうどこまで行ったかは分かるんですが、
この後の物語構成を考えると、ここに第4巻エンディング要素が混じっても
ぜーんぜん不思議じゃないですよね。
……王妃教育の一環でそっち系の知識もあるユフィさんが、
無垢でいたいけなアニスさまをトロットロにしちゃう薄い本早よ。
【ところ変わって王宮。たぶん、あれからそれなりに日数経っていると思われます】
ユフィが王家に迎えられたこと、
そしてオルファンス王が若手に譲って退位することを告げます。
実はこの部分、書籍版第4巻の終盤の方の話で、本来はここまで行かないはず。
実際は、ユフィが王位にふさわしいと認められるまで色々あるはずなんですが、
アニメ作品として一本仕立てるには、良い展開だとは思います。
若手に後を引き継げて、やっと安堵した表情の王様。
ホントに無理してやっていたんでしょうなあ……
【次の王はユフィに託され、アニスは王の姉として支えることに】
ここで王様が「どんな国を作るのか」と問いかけるんですよね。
対する二人の答えがこれ。
【ユフィは伝統の時代に幕を下ろすことを表明します】
建国の王と同じ偉業を成し遂げたユフィだからこそ、
澱のたまった精霊信仰を清い方向へ改めると同時に、
貴族たちの反発も和らげながら着地させることができるでしょう。
貴族の特権ではなく、誰もが望めば魔法を使える社会にしていく。
そんな未来への道しるべになるのは、もちろんアニス様です。
【そしてアニス様は「自由を広げてあげたい」と表明します】
この自由って、基本的人権の尊重とかなんとかそういう現代倫理無双じゃなくて。
その人が生きていける選択肢を多くしてあげたい、という願いなんですよね。
第9話で弟アルガルドが「なりたいものになれないのはつらいなあ」と言ってました。
でも、アル君に国王にならなくてよい道があったなら、たぶんそれが最善だった。
貴族だからこうあれ、平民だからこう生きろ、そういう縛りをなくしたい。
言葉だけ聞くとただの理想主義に見えるかもしれません。
でも、アニス様には魔学という新時代の力があります。
そして、それを支えてくれる、ユフィという共に歩む人も。
【その「自由」を民衆に示すにはどうすればいいか、ユフィから提案がされます】
さあ、ここから今回の山場第三弾に向けて進んでいきますよ。
静止画カットの連続ですが、順にみていくと面白い。
【エアドラの詳細な設計図。構想からいよいよ実現に動き出します】
【手を貸すのは、鍛冶師をはじめ城下町の職人たち】
【アニス様も開発に加わって、実現のために尽力します】
【ユフィを前に、困惑&呆然な顔の精霊信仰派の貴族。ざまーみろ】
【ユフィにはユフィの戦場があります。こういう政治は得意だろうしねえ】
【一線を退いた国王夫妻は、王様の念願だった植物栽培に】
【汗をぬぐって見上げた空には、娘たちの成果であるエアドラの試験飛行が】
【もろもろの準備を進める中、トマスが「最後の荷物」を持ってきます】
【ひそかにユフィが頼んであった、アニス専用の魔剣でした】
マナブレイドをさらに強化して、耐久性と魔力保持力に長けた一品。
鍛冶師トマス渾身の作、アニスのための剣であり、
同時にユフィが佩くアルカンシェルの姉妹剣でもあります。
【ユフィから名付けた銘は「セレスティアル」。空を意味する言葉です】
【「初めて空を飛ぼうとした人にぴったりだと思いまして」】
空に虹。なんとも美しい取り合わせじゃないですか。
剣の銘も、アニス様とユフィの関係を示すかのようです。
【そして迎えた、魔学の成果を披露する式典の日】
同時に、新しい時代が拓く「自由」とは何か、
多くの人の前でデモンストレーションをする日でもあります。
ここ、もう鬱陶しいから敢えて貼りませんが、
第11話アバンでさんざんアニス様にセクハラ発言していた貴族たちが、
出席しつつも皆やりこめられて顔がしおしおなのがイカスんですよ。
【エアドラの飛行お披露目。誰でも空を飛べる魔道具に歓声が上がります】
だけど、アニス様とユフィの準備がこれだけのはずはないだろう!
【早着替えのように衣装チェンジする二人。この服こそ、今回の目玉!】
書籍版では最終的に「王天衣」と銘打たれてますね。
人工魔石や魔力を高める刺繍などをふんだんに施した、逸品です。
「誰でも着るだけで空を飛べちゃう、ドレスとコートです!」
それでは、これより空中飛行および空中演武を行います」
この言葉はアニス様から。
「これがわたし達の目指す、この国の新しい姿。
既成概念、固定観念にとらわれず、無限に広がる可能性――自由です!」
この言葉はユフィから。
【飛行デモの滑走用レッドカーペットが、結婚式場のバージンロードを連想】
【アニス様とユフィ、二人で空を見上げているのがいいですね】
時に迷ったり、くじけたり、仲たがいをした二人が、
絆を深めながら、いまこうやって晴れの舞台で同じ景色を目指している。
なかなか、感慨深く、来るものありますね……
【しっかりと手をつなぎながら、二人だけで言葉を交わします】
アニス様からは
「わたし、長生きするよ」
「(ユフィの)不老不死だってなんとかする。研究がんばるよ」
「なんだったら、わたしが不老不死になるまであるよ」
「だから、一緒にいてね」アニス様の言葉に、
「はい、ずっと一緒に」ユフィからの返事。
口調は穏やかで満たされているのに、強い意志を感じるのが良き。
【アニス様が手を伸ばした先にはお日様、その中に並んで飛ぶ二羽の鳥】
OPでも出てきた鳥の演出ですね。
まさしくユフィアニって比翼の鳥なんですよ。二人でどこまでも飛んで行ける。
【トマスをはじめ、城下町の人々】
【二人にお仕えしているイリアとレイニ】
【親である前国王夫妻と、グランツ公】
そして。
【パレッティア王国を陰からずっと見守ってきたリュミ様も】
【二人に助言を与えてきた、なんだかんだで良き友人のティルティも】
皆が、アニス様とユフィ、
二人が大空へ飛び立つのをいまかと待っています。
【顔を合わせ、声をかけあってから軽やかに駆けだす二人】
【アニス様の背からは鳥の翼のような魔力が具現化】
【ユフィからは蝶の翅のようなそれが具現化します】
【王都の空高くへと昇っていく二人】
【箒ではなく、自分の身ひとつで空を飛ぶアニスの喜びはいかほどか】
【ここで二人を見つめるリュミ様が映って、ナレーションが入るんですよね】
「後の歴史曰く――」
【古き時代から新しき時代へつなぐため、伝統を閉ざした最後の女王】
その名は、ユフィリア・フェズ・パレッティア。
【女王の傍らには本来の血筋の王女。革新者、時代の先駆者となった者】
「彼女達の偉業は長く民たちの間で語り草となる。
でも、それはまだ先のお話。なにせ、彼女達の革命はまだ始まったばかり」
そうなんですよ。実際、ここからなんですよ。
気になる人は書籍版第4巻からがちょうど続きになる感じですかねえ。
【セレスティアルとアルカンシェルを高く掲げ、打ち合わせて】
【「空に!」「虹を!」 打ち合わせた刀身から光の粒が降り注ぎます】
【「この国に住まう」「すべての民へ」「「祝福を!!」」】
何回あるんだクライマックス。
これ、書籍版では一枚絵はあるんですが、
動くアニメーションとしてはぜひとも見たい光景だったので感無量です。
新しい時代を切り開く、二人の少女が未来を祈願して――
――で、ここで敢えて締めなかったのが、ホント脚本よくできてる。
【エンディング。離宮での朝食に遅れてくるアニス様】
寝起きの遅いアニス様をたしなめるのがイリアじゃなくて、
レイニの役割になっているのがほほえましいですね。
【ユフィの挨拶で「様」付けされたことに不服そうなアニス様】
【「次から気を付けますよ、アニス」と言い直すユフィ】
主人二人が食べてる横で、イリアがレイニの仕事ぶりを褒めていて、
それにレイニが照れ照れする様子に可能性を見出した、そこのあなた!
書籍版第4巻を読むともれなく幸せになれますよ。
【アニス目線の朝の光景。なんか幸せアトモスフィアが満ちている……】
【そして、王宮へ向かうために離宮から出たところで立ち止まるアニス様】
【何かとおもったら朝のキッスかい! もうラブラブだなこの二人!!】
【「いつになったら唇にしてくれるのでしょうかね」 ユフィさん強い】
【聞かれたアニスは「し、知らない」と照れます。ユフィにはヘタレなんですよ】
【だから、さらっとユフィに唇奪われるんですよ。というかキス何回目?】
【ゴキゲンな様子で「遅れますよ」と手を伸ばすユフィ】
【ユフィにいいように振り回されるアニスは頬を膨らませますが――】
【すぐに笑みを見せて、恋人の手をとって、二人で仲良く駆けだす】
ここのエンディングのシーンって、
実は書籍版第4巻のプロローグ部分だったりします。
映像的に映える空中円舞のシーンをある程度圧縮してまで、
このシーンを描いたのは、制作陣のポリシーを感じますね。
今回のサブタイトルは「少女と少女の魔法革命」でした。
王女でもなく、令嬢でもなく、アニスとユフィという二人の少女が、
互いに絆を深めながら、最後に二人の幸せを掴んだ、ということ。
今回のアニメ化では、
特に二人の関係性に注意してフォーカスされていたように思われます。
途中シリアスなエピソードや激しいバトルもあって、
感想ツイには「百合どこいった?」という声も散見されましたが、
実際にはガールズラブから逃げずにしっかり描き切ってくれた感があります。
ちなみに、「もっと二人のイチャイチャを見たいぞ!」というそこのあなた。
書籍版第4巻以降は、なかなかこの二人がすごいことになっているのでおススメ。
あと、「アルガルドはあのままなの? 可哀そう!」というそこのあなた。
書籍版第4巻以降に、彼の出番が結構大きくありますよ。
ちゃんとアル君にも救済と和解があります。気になる方はぜひ。
ちなみに下記告知のように、原作小説第7巻も発売決定のようです。
やはりやるのか、魔学都市開発編……!!
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— 富士見ファンタジア文庫公式/3月17日新刊発売 (@fantasia_bunko) March 22, 2023
本日アニメ最終話放送!
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「転生王女と天才令嬢の魔法革命」
資料集&7巻発売決定しています!
6巻までは全巻重版大人気!
シリーズ累計発行部数も60万部を突破!
(※コミックス、電子を含む)https://t.co/2PBAFHFN5S pic.twitter.com/DgipgJSji6
最後に。
個人的には、アニメ第1話をWEB先行配信で見て気になり、
第2-3話あたりでたまらずにWEB版原作小説→書籍版小説と進みましたが、
本当に極上の物語に出会えてよかったとおもっています。
また、脚本と構成の妙がすばらしく、これはご担当の渡航先生さすがとしか。
あと、美麗な作画と上手い演出で毎話見せてくれたアニメ制作陣にも感謝です。
そして、できれば……原作ストックありますから、2期やりません?
いや、たしかに綺麗に終わっていますけども、個人的には、
・ソートボードで笑いながら書類を爆産するグランツ公
・イリアとレイニのその後の関係の進展
・ベルヴェッタでのお忍び観光
・アルガルド君やっぱりアニメできちんと救済を
・というか、あの「終末」の敵との対決も見たい
とかとかとかありますので! ぜひアニメ二期を!
円盤も買うので! お願いします!!
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こんばんは、Ticoさんです。
年度末にぽっと湧いた休日、朝からWBC準決勝が盛り上がってましたが、
明日はいよいよ決勝ということで、日本全国仕事になるんかコレ。
さて、本日は読書レビュー。
先日、アニメ化も発表されたFUNA先生の作品、
『ポーション頼みで生き延びます!』の原作小説の感想を。
そして満を持してのアニメ化と典型的な出世魚ですね。
FUNA先生といえば、
異世界転生した少女マイルが仲間達と大冒険を繰り広げる
『私、能力値は平均でって言ったよね!」(略:のうきん)とか、
世界間転移能力を与えられた少女ミツハが各所を手玉に取りまくる
『老後のために異世界で8万枚の金貨を貯めます』(略:ろうきん8)とか、
それぞれシリーズが10巻前後は書籍化されており、
上記2作はアニメ化もされていたりします。
なんだかんだ言われてますが、面白いし、人気作家さんなんですよ。
Ticoは『のうきん』のアニメから入って「これは面白いゾ!」と
アンテナにビビッと来て原作小説を買ってハマったクチ。
その後、『ろうきん8』のアニメ化に伴って原作を買ってまたハマり、
とうとう最後のシリーズに手をつけた次第です。
……あれよね、どの作品も共通してることに、
・実年齢より幼く見られる女の子が主人公
(実際は18-22歳相当なのに、ちんまいので12歳前後に見える)
ということがあるんですが、そういう「ぱっと見ひ弱な子」が
めっちゃ度胸が据わっていたり、悪辣な企みをねじふせたりする展開でして。
うん、これは間違いなくFUNA先生の癖だな……
さて「ポーション頼み」の原作小説は書籍版9巻まで出ております。
1-2巻はAmazon Kindle Unlimited では読み放題に入ってますね。
神様の不注意で不慮の死を遂げてしまった主人公、長瀬香。
申し訳ない謝りをする神様に要求したのが、
・(彼女自身の認識で)15歳前後の外見
・どんなポーションでも作れるチート能力(+あれこれ)
というわけで、このお薬作成能力を使って異世界で大暴れする筋書き。
よくあるなろう系じゃん、と言えばそれまでなんですが、
この作品の魅力をあげるなら、次の通りでしょうか。
1、異世界に居場所を作る試行錯誤が楽しい
香=カオルはたしかにチート能力を手に入れて転生したんですが、
「どんなポーションも作れる」「どんな言語も分かる」「アイテムボックス」
というのが能力縛りでして。
どこかのご家庭に生まれたわけではなく、異世界にぽーんと放り出されたので、
まずはサバイバルすべく初期は試行錯誤するんですよね。
このあたりの導入部からして、
必死ながらも肝の据わったカオルの振る舞いにニヤリ。
2、ポーション能力ゆえに行く先々で大騒ぎ
カオルの持つポーション作成能力、便利は便利なんですが、
薬がもたらす効果であればどんなものも叶えてしまいます。
ただし、カオル自身は度胸はあってもか弱い女の子。
そして自分のためだけに能力を使うことを徹底できるほど非情でもない。
人助けをした結果、行く先々で国を巻き込んだ大騒ぎになります。
……でも、このへんはカオルの振る舞いも悪いんだけど。
3、美人というには険のある目つきがチャームポイント
カオルの外見特徴として、目つきがめっちゃ悪いというのがありまして。
書籍版表紙はまだマイルドに描かれてますし、
アニメ版も「釣り目気味の生意気そうな顔つき」って感じですが、
作中では「ぶっちゃけ悪人顔」と言われてるぐらいでして。
どれだけ聖女みたいな振る舞いをしても、
その顔つきと言動で初対面の人にはぎょっとされる難点があります。
見た目凶悪に見えるし、実際、肝っ玉は図太いんですが、
だからこそ彼女が通す筋や優しさが映えるんですよね。
さて、本作ですが、筋立て的に現在3パートに分けられます。
書籍版1〜2巻:カオルが居所を落ち着けるまでの大騒ぎ
書籍版3〜6巻:カオルが仲間達と諸国漫遊していく旅道中
書籍版7〜9巻:カオルが仲間達と別れ、友人達と再会してからの物語
6巻までが第?部、7巻以降が第?部って感じですかね、いろんな意味で。
当初は書籍版2巻で締める予定が、好評につきずんどこ進んだ感じ。
結構思い切ったな、と思ったのが、第6巻の展開で、
ここは読んでいて「ええーっ」と驚いた次第。
でも、予想外ながら現状を大幅に変えるためにはお見事でした。
6巻までは各国を巻き込んでの「女神の御使い」を巡る騒動ですが、
7巻以降は正体を隠してのスローライフ作りという感じで、
そのあたりもドラマのシーズン1とシーズン2な印象。
ただ、全体的に、
「悪巧みをしているヤツを成敗するためのカウンター悪巧み」が
手を変え品を変え展開されていく感じがあって、
このあたりはFUNA先生の他作品よりも陰謀劇の色合いが濃いです。
「ろうきん8」も各国各所を手玉に取るミツハが痛快なんですが、
「敵であっても味方にするにはどうすればよいか」という縛り、
陰謀というよりも外交戦に近いものが設定してあるような感じがあります。
対して、「ポーション頼み」は、
もーいかにも悪そうなヤツが出てきて、それをカオルがこてんぱんにする、
勧善懲悪的な爽快さがあるのがポイント。
相手の企みをさらに悪辣な仕掛けで嵌めていくんですよな……
え、「のうきん」ですか?
アレは何と言うか……宇宙要塞ソロモンを焼いたのと同じヤツを
地上に向けて投射する時点で何かの桁が違いますがな。
あと、最後に。
これはFUNA先生の作品に共通なんですが、「地の文が面白い」んですよ。
時々「しょーもな!」というダジャレやギャグを挟みつつも、
気が付けば作品世界に引き込まれていく魅力があります。
だからこそ、アニメ化されながらも
「映像では作品の魅力が100%伝わらない」という難点もあるんですが。
そのあたり、「ポーション頼み」のアニメではどう解決するか楽しみですね。
アニメ化も下記ツイートの通り、主要キャストが決まったようですね。
あとはPVがいつ出てくるか……実に心待ちです!
「ポーション頼みで生き延びます!」
— TVアニメ「ポーション頼みで生き延びます!」公式 (@potion_APR) February 24, 2023
2023年TVアニメ放送決定🫙
原作: #FUNA 「ポーション頼みで生き延びます!」
(講談社Kラノベブックス刊)
カオル:#久住琳
フランセット: #高柳知葉
エミール: #小泉萌香
ベル: #岩田陽葵
レイエット: #北川菜月https://t.co/CBWZRjI4hU#ポーション頼み pic.twitter.com/wqpm7LYPQl
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こんにちは、Ticoさんです。
前から心待ちにしていて、実は昨日封切りだったのを知ったんですが
チケ予約の関係で今朝の朝イチで見てきました。
庵野監督の『シン・仮面ライダー』でありますよ!
今回のこれの感想……とはいっても、ネタバレ無しで軽く綴りたく。
まず最初に言っておくと、Ticoはすごく楽しめましたし、
映画見ててずっと飽きなかったし、ラストは爽快感半端なかったです。
一方、ある方の感想ツイートで「割と怪作寄り」というのがあって、
これも正直うなずけるところ。結構きわきわのバランスです。
ありていに言えば、「シン・仮面ライダー」って、
「シン・ゴジラ」や「シン・ウルトラマン」とは
テーマのベクトルが思いっきり違うように感じたんですよね。
「シン・ゴジラ」で描かれたのは、
未曽有の災害に立ち向かう不屈の日本政府と、それを構成する人々。
「シン・ウルトラマン」で描かれたのは、
地球人に興味を持ち愛着を抱くウルトラマンと、仲間である禍特対との絆。
では、「シン・仮面ライダー」で描かれたテーマは何か?
これは百人百様の捉え方があるんですが、Ticoが感じたのは、
・どうあがいても逃れられない人の弱さ
・その弱さを踏まえて一歩前に進む時の勇気の理由
こんなところを感じたんですよね。
「シンゴジ」も「シンウル」も、
出てくる人たちは、根本的に強い人たちなんですよ。困難に直面しても諦めない。
対して、「シン・仮面ライダー」では、
もっと生身の人が出てきたように思えます。
それは仮面ライダーである主人公・本郷猛もそうですし、
ヒロインの女性もそうですし、ショッカーの【怪人】達もそう。
常人を超えた力を持ちながらも、人らしい感情や弱さを隠しきれず、
時に荒ぶり、時におののきながら、諦める思い切りも持てず、
もがくようにして、その時々を生きていく彼らが、
何かを変えようと、一歩前に足を踏み出す時はなにか。
人という弱き存在が、どんな理由で勇気を振り絞るのか。
そんな「弱さ」と「弱さから一歩先へ進む意志」が描かれていたように思います。
その「弱さ」も登場人物それぞれなんですが、
もとをたどっていくとすごく人間くさい、いかにもなものだし、
「一歩踏み出す理由」も、それぞれ違っていてささやかなものだけど、
だからこそ尊いんだと思いました。
ヒロインの選択も、本郷猛の選択も、ラストの敵役の選択も、
それぞれに意味があって、実に人間らしい理由でそうして、
だからこそラストシーンの【彼】の台詞と行動に、
爽快さと同時に熱いものを感じました。
「シン・仮面ライダー」がどんな映画かは、
予告編の動画が結構過不足なく描いてくれてるんですよね。
怪獣も巨人も出ない、等身大の人間のドラマ。
だからこそ、予告編を見て「合わないな」とおもった人は避けた方がいいし、
「面白そう」と思った人は見に行って正解。
そして、「どうしようかな」と迷ってる人こそ、
ぜひ見に行ってほしいです。それだけの何かが残る作品です。
Ticoは来週、友人ともう一度見に行ってきます。
今日は一人で噛みしめていた感想を、
気心知れた友人と今度は語れるのが今から楽しみです。
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おはようございます。
昨夜はABEMAでリアタイできなかったぶん、
睡眠しっかり摂ってこの記事を書いてますよ。
というわけで今回も推しアニメ語りの記事。
「転天アニメ」第11話の感想を原作読みの視点も交えつつ、徒然と。
【王位継承者としてふさわしくあるべく、貴族の偉いさん達と会談するアニス様】
相変わらずアバンでアニオリシーンを入れて、状況補足する演出が上手い。
今回はアニス様が貴族たちの支持を取り付けるために
どんな面倒や苦労や負担を背負わされてるかのシチュ描写。
当のアニス様を前に、父である国王について、
口さがないことをあれこれ言う貴族たち、これだけでもムカつくんですが。
【貴族たちのやりとりを曖昧な笑みでやりすごすアニス様】
ここのアニス様の笑み、どっかで見たことあるんですよね。
どこかというと、第2話第3話でのユフィの笑み。
自分の感情を押し殺して本心を隠す取り繕いの微笑みです。
【でも、長老格っぽい貴族から「魔学はいただけませんな」とぴしゃり】
【さすがにアニス様もあらためて、諦めなきゃいけないことをわからされた感】
この後の貴族たちのやりとりが、本当に胸が悪くなるんですよね……
当のアニス様を前にしているのに、まるでそこにいないかのように、
「早くお世継ぎを生んでもらわねば」
「この際、魔法の才に優れていれば年齢関係ないのでは」
「何人か囲われるとよいでしょうな」
「幸い、お身体は至極すこやかなようだ」
アニス様個人の尊厳ガン無視の言いたい放題。
ここで注意しなきゃならんのは、貴族たちにアニス様への悪意はあまり無いんですよ。
むしろ会談に応じてくれるあたり、あのシャルトルーズ伯よりもマシ。
ただ、無神経この上ないことは否定できない。
そして出てくる発言が、めっちゃ魔法優先主義&男社会の論理なんですわ。
【貴族たちで「今後」を調整した後のこの顔よ。うん、まあ、気持ち悪い】
【思わず身をすくませるアニス様の反応もそりゃそうですよ】
【で、会談が終わった後、心労でゲーゲー吐いちゃうわけですよ】
ここ、原作では吐き気を抑え込んだり、胃が重かったりして
アニス様がめっちゃストレスを感じてる描写はあったんですが、
映像化では「実際に吐くほどつらい」カットを入れることで、
もっと印象的に見せてきてますね。
【「大丈夫……大丈夫……」 どうみてもアカン顔ですやんコレ】
前の第10話でイリアがユフィに、
「責務を果たした姫様は、笑顔を見せてくれますか?」
と問いかけてましたが、これが答え合わせ。
王位を継ぐことになったら、そこにアニス様の幸せはないんですよ。
自分の心を殺して、王統を繋ぐ役割をひたすら果たすしかない。
【夜の離宮でのお茶のシーン。たぶん今のアニス様には心のオアシス】
ここ、侍女見習いになったレイニがちゃんとそういう服装なのいいですよね。
このあたりで手抜きをしないアニメ制作陣、ホントに丁寧なんですよ。
メインはアニス様とユフィの、どこか緊張をはらんだお茶のシーンですが、
バックではイリアとレイニの会話が穏やかに流れるのがポイント。
【アニス様がユフィの顔を見るあたり、なんか空気が違うな?と感じてますね】
「アニス様、明日、お時間をいただいてもよいですか? お話が」
この時点で前回第10話でのリュミ様との邂逅シーンの翌日以降なので、
ユフィはもろもろ聞いた上で心を決めているんですよね。
アニス様は「ティルティの診察がある」という理由で回避しようとしますが……
【実はなにげに目力つよいんですよね、ユフィ……さすがグランツ公の娘】
【有無を言わせぬユフィの目力に屈しちゃうアニス様。この顔よ!】
【対してユフィのこの表情よ。もう迷いもすくみもない】
「わたしはわたしの為すべきことを見つけました」
「それをアニス様に、そして両陛下をはじめ皆様に聞いていただきたいのです」
【ユフィの言葉を聞いて、心がすっかり穏やかではないアニス様】
今回、二重の視点で対比構造になっているんですよね。
ひとつはお話序盤、第1話〜第4話あたりのアニス様とユフィの関係性。
当初は迷子みたいなユフィをアニスが導く構図だったんですが、
ここに来てそれぞれの心持ちの強さが入れ替わってる感じがあります。
もうひとつは、前回第10話との対比。
前のエピソードがユフィにスポットを当てて、彼女の心情の揺れ動きを描くなら、
今回はアニス様にフォーカスを当てる番となっています。
【王宮での話し合いの場にしれっと同席しているリュミ様】
「しれっと同席」と書いちゃいましたが、
素性を明かすとたぶん一番この席にいなきゃアカン人なんですよね……
【ユフィが真っ先に会談の感謝を述べるあたり、彼女主導の席だと分かります】
【どんな話をされるのやら、で胃を押さえる王様。第1話でも胃薬飲んでたね】
「わたしはリュミ様に精霊契約の資格を見出されました」というユフィに、
「なんだと!?」と驚く王様と王妃様。もちろんアニス様もびっくり。
【当のリュミ様の顔がまたいいですよね】
リュミ様のこの顔、国王夫妻に目を向けられてのものなので、
たぶん「止めたんだけど、この子聞かなかったんだもの」って感じ。
国王からは「精霊契約者の真実を知った上でもか?」とユフィに問いますが、
【ユフィのこの表情よ。全部知った上でなにもかも覚悟してるんですよね】
【精神的にノックアウトな王様。ホントこの人、ストレスに弱いな】
「精霊契約者は俗世では生きづらくなるのよ」と話を続けるのが王妃様。
ここで精霊契約した人間は年を取らなくなること、
おそらく生物としての寿命がなくなることが説明されます。
でも、それだけじゃないことがリュミ様から明らかにされます。
【「わたしの本当の名前は、リュミエル・レネ・パレッティア」】
関係者どころかパレッティア王家のご先祖様というね……
そしてリュミ様が語る精霊契約者のつらい「人生」が淡々と語られます。
【かつてはリュミ様も人として愛していた人物がいたこと】
でも、愛する伴侶とは生きている時間が残酷なまでに異なってしまうこと。
人としての欲求や感情も希薄になっていくこと。
【忘れないうちに想いを書き留めても、単なる書きつけになってしまう】
【愛していた人のことなのに、その時の愛をだんだん思い出せなくなる】
【ついには、忘れてしまったことさえ忘れてしまう】
「想像できる? すべて忘れるの」
「困ったように微笑む顔も、優しく名前を呼ぶ声も、遠慮がちに触れるぬくもりも」
ここ、リュミ様の言葉に合わせて差し込まれる回想カットの数々で、
失ってしまったことの残酷さがまざまざと描かれるんですよね。
なくしてしまった記憶の中で、リュミ様はとても幸せそうに笑っているんだもの。
「人の命も、いずれは人の心さえも失って、永劫の孤独に囚われる」
ここ、CV釘宮理恵さんながら、しっとりした声で言われるのが逆に怖い。
これが、精霊契約の真実でした。
人の身で支払うには、あまりにも高くつきすぎる代価。
【精霊契約の真実を知って愕然とするアニス様】
アニス様のこの顔、単にリュミ様の話した内容がショッキングだっただけ、
という感じではないように思われます。
なぜなら、前提としてユフィが精霊契約をする気で今回の席を設けたのですから、
「何か分からんが猛烈にイヤな予感がする!」というやつでは。
アニス様、聡いお人ですからね。
【「はい、わたしの望みをかなえるのに精霊契約は欠かせません」】
この後に続くのがユフィの爆弾発言ですよ。
「陛下、精霊契約をかなえた暁には、
わたしを王家に養子として迎え入れていただき、
王位継承権を賜りたく存じます」
はい、アニス様の代わりにわたしが王位に就きます宣言。
【「は?」と唖然としたあと、めっちゃ慌てだす国王様】
ここ、直後にアニス様、イリアとレイニ、そしてグランツ公の顔も一瞬映るんですよね。
アニス様はもちろん、イリアとレイニも目を丸くして驚いているんだけど、
グランツ公は見守るような、少しいたましいような顔つきなのがまた良き。
ここ、メインのカットはアニス様とユフィの二人にフォーカスするんですが、
後ろで流れてる父親同士の会話がまた良いんですよね。
オルファンス王「グランツ! どういうことだ!
なぜユフィリアがこんなことを言いだす!」
グランツ公「わたしとて認めたわけではない。
だが、言って聞くような子ではないことはお前もわかっているだろう」
王様が心配していて、実の父が半分諦めてるのがもう最高。
【ユフィが口にした決意に、思わず呆然としてしまうアニス様】
【視線に気づいたユフィが微笑んでみせて、アニス様が我に返るんですよね】
「ユフィ……なんでそんな……」
「わたしはアニス様が王になるのが許せないのです」
またしても爆弾発言。そしてきっぱりと
「魔法が使えないアニス様では貴族たちが納得しない」と言い切ってみせます。
たぶん誰もが問題だと思っていて、同時に「やむをえない」で蓋してきた事実を、
ユフィだけが正面切って指摘できた場面なんだと思います。
国王はユフィの才能は認めているものの、
(なんせ王太子のお嫁さん、将来の王妃にしようとしてたぐらいだからね)
それでも貴族が納得しないだろうと言いますが、
「だからこその精霊契約です。建国の王と同じ偉業を成し遂げれば、
精霊信仰に傾倒する貴族を納得させられます」
ユフィ嬢、つよい。
ロジックがシンプルだから強靭な上に、
本人の覚悟が決まり切っているので声にみじんも怖気がない。
これが、物語序盤で「自分には何もない」と言ってた少女ですよ。
「待って、待ってよ。わたしそんなこと頼んだおぼえない!」
「はい、これはわたしが勝手に果たすと決めた誓いです」
なんだったらアニス様自身の意向もぶちのめして、
王位という呪縛から彼女を解き放とうという意志なんですよね。
【だからこそ、遠慮なくこんな問いかけだってアニス様にぶつけられる】
「アニス様は、自分が王になって、この国を導いていけると、
本気で思っているのですか?」
今度はユフィからアニスへ覚悟を問うてくるんですよね。
頑張って王位継承者やろうとしてるけど、
正直、ご自身でやっていけると思っているんですか、と。
ここでアニスがちょっと折れてから、言い返します。
魔法の才能がないから、上手くやれるはずがない。
でも、だからといって、ユフィに王位を押し付けて良い理由にはならない。
対するユフィ嬢の言葉がまた強いんだわ。
「それでもわたしが王になれば、あなたの夢を守ることができます」
「あなたは魔法を愛して、解明して、
もっと多くの人に素晴らしさを伝えたかったのではないのですか!」
「それがあなたの夢だったのでしょう!」
お前の初心どこ行ったんや的なカウンターパンチ。
ユフィの願いは、別に国のためとかではないんですよね。
すべてはアニス様に魔学の道を進み続けてほしいため。
自分が慕う人から笑顔を失わせる、望まぬ王位から自由にするため。
「わたしはあなたに夢をかなえてほしい」
「あなたの夢を共に見させてください」
「あなたが自由であることが、わたしの願いであり、望みなのです」
ユフィ嬢つよい。お慕い感情重い。ドラゴンより重いぞ、このお慕い。
【そして、ここでユフィの方からアニス様へ手を差し出すんですよ】
ここは第1話の対比ですね。
事実無根の罪で糾弾されて憔悴していたユフィに対して、
「さらってあげる」と手を差し伸べたアニス様。これが第1話。
これに対して、今度はユフィが助ける番になって、
望まぬ状況で憔悴するアニス様に手を差し伸べるんですよ。
けれども、です。
【アニス様は、ユフィが差し伸べた手をはじいてしまうんですよね】
【そして、感情があふれて泣き出してしまうアニス様】
「わたしは王女なんだ! どんだけ受け入れられなくたって、
わたしはこの国の王女なの!」
「ユフィにその役割まで取られたら、わたしに何の価値が残るの……」
ここのくだり、「アニス様の心情が分かりづらい」という感想も見かけたんですが、
さもありなん。この時点ではアニス様自身も、自分の正直な心情を偽ってますから。
一見、王女という「地位」にこだわっているように見えて、そうではないんですよね。
今回のエピソード終盤でも少し回収されますが、
如実に表れているのが、この後のアニス様視点のカット。
王妃様の声に反応して、国王夫妻、つまり自分の両親を見るんですよ。
……うん、ここにアニス様のこだわりというか負い目があるんですが、
そこが明らかになるのは、次回最終話なので刮目して待つべし。
ともあれ、取り乱したアニス様は、そのままその場から逃げ出してしまいます。
外はいつの間にか雨。ベタな感情演出ですが、だがそれが良い。
【逃げ出した挙句に城下町の路地裏で膝抱えて泣いてるアニス様】
【それを見つけるのがティルティというのは実はアニオリ改変です】
ここ、書籍版原作小説では、本来、鍛冶師のトマスの役割なんですよね。
そこをティルティの役回りにしてあるんですが、
これはこれで良い改変だと思いました。
第10話でぽっと出た新キャラよりは、
第1話から登場しているアニスの理解者の方が自然に受け入れられますよね。
【なんだかんだ言いつつ、傘を差しかけてあげるティルティさん優しい】
【自宅にかくまって、飲ませるお茶?がビーカー提供なのがいかにも「らしい」】
【「落ち着いたら帰ってよね。それとも迎えを呼んだ方がいい?」】
ティルティさんの言葉って、ぽっと出るぶんにはつっけんどんなんですが、
アニス様が「こういう時って、何も言わずになぐさめてくれるもんじゃないの」
と弱気になって甘えてきたりすると、なんだかんだブツクサ言いながら、
【「好きなだけいればいいわ。でも迎えが来たら帰りなさい」】
優しいなあ。先輩ポジションだよね。
ティルティはアニメでは「実は世話焼きで助言者的立場」が強調されてますが、
実はこれについてはアニオリ改変ってわけでもないんですよね。
WEB版原作小説、第?部ではティルティが教師役として優れていたり、
結構、人の資質を見抜く描写があったりします。
だから、このへんの役割変更とかはちゃんと原作者も承知の上じゃないかなあ。
【毛布にくるまったアニス様が、いったんティルティに体預けるのすこ】
【いったん落ち着いたアニス様がティルティに事情を話すのですが……】
ここ、両親でもユフィでもイリアでもない人物だからこそ、
素直に話せる関係性っていうのはありますよね。
王位なんてどうでもよかった、でも王の責務を自分が背負うしかない、
じゃないと王女としての価値が自分にはない、と、ぐじぐじこぼすアニス様ですが、
対するティルティはハッキリしてるんですよね。
押し付ける父親がわるい、認めてくれない貴族や国がわるい、
だから何が何でもイヤになるなら、いっそ国を捨ててドロップアウトしなさいよ、と。
どこか遠くで魔学の研究を続ければいい、支援だってしてあげる、
なんなら一緒につきあってもいい、あちこち旅して色んな国の魔法を調べたり、
「たまに美味しいものたべて、ついで悪い貴族や悪徳商人から金を巻き上げたり」
(いや、それアニスフィア王女漫遊記になっちゃいますがな)
(でも、このくだり、WEB版のグランドフィナーレ知ってるとニヤリとできます)
【「いいね、それ」とつぶやくアニス様。ティルティさんの撫でる手つきが優しい】
でも、ここまで言われても、アニス様は国を捨てるという決心はできないんですよね。
第10話でイリアが「本質的に真面目」と評していただけはあります。
聡明なぶん、自分が逐電したら後の国の混乱も容易に想像できます。
だからこそ、アニス様に王女であることは捨てられない。
そんなアニス様をどうこうできるとは、
ティルティも思ってたわけじゃない気はします。
あくまで、気持ちが落ち着くまでの慰めと時間稼ぎ。
たぶんティルティは、「あの子」が迎えに来るのが、分かっていたんじゃないかな。
【ノック後にすぐ、雨にずぶ濡れで駆けこんできたユフィ】
【ティルティさんの「当事者どうしでちゃんと話しなさい」って顔!】
【アニス様とユフィ、腰かけた時に少し間隔空けてるのがまたいいよね……】
第9話の寝室での会話とかだと、結構くっついていましたので、
この座った時の距離感がいまの心情を現していて、さらにこの後の演出がいいんだ。
【再度差し伸べられたユフィの手を、また払ってしまうアニス様。でも……】
いったんは再び拒絶してみせながらも、続くのがバツが悪そうな顔。
だいぶ落ち着いてきたと共に、少しユフィへの歩み寄りも感じさせますね。
【「アニス様に怒りを向けられるのは、初めてですね」】
そうか、これって二人にとって初めての喧嘩になるわけか。
ここで、ユフィがあきらめずにそっとアニスの手を取るんですよね。
【ユフィからアニスを包み込むような、手の形がホントにいいよね……】
まだ意固地になってるアニス様を、ユフィが抱きとめるかのような手。
それと同時にユフィからかけられる言葉がね、
「アニス様の中で、王女であることは、
わたしが考えていたよりも、大切なものだったのですね」
ユフィ自身、アニス様が王女であることにこだわる理由は、
この時点では推察できていないとは思います。
それでも、その想いを受け止めることはできる。
受け止められるぐらい、ユフィは強くなったとも言えますね。
【その後でアニス様が泣き出しそうになりながら、指を組み合わせます】
いいなあ、この一連の流れ。
台詞を削る代わりに、こういった体の演技で距離感とか、
和解したい思いとかを示してくるの、ホントにこの作品素晴らしいです。
【そして、泣き出して思いをはきだすアニス様なんですよ】
「ユフィはずるい! わたしだって魔法を使いたかった!」
「そうすれば、誰も、何も、失わなかったのに!」
「どうして今になって、わたしが王女であることを取り上げるの!」
「これは、わたしの義務で、これしか残ってないの!」
【「わたしはこの国の王女で、父上と母上の娘なの!」】
「これからも頑張るから、きっと頑張れるから、
だからわたしを要らない子にしないで……」
アニス様、本当は王女であることにはこだわっていないのでは?
最後の最後に本音が出てますよね。
あの両親の子供でありたい、親から要らないと言われたくない。
子供にとってはごく自然な感情の発露ですけど、同時に少し妙な感じもしますよね。
アニス様は子供っぽいところあるけど、こんなに精神が幼かったでしょうか。
このあたり、アニス様にしか分からない、アニス様ならではの事情と想いがあるんですが、
それが明らかになるのは別の意味でクライマックスなので、次回に持ち越しです。
【ひとしきり泣いた後、「大丈夫、大丈夫だから」と言うアニス様】
言葉とは裏腹にもう顔つきが全然大丈夫じゃないし、
さっきまであんだけ取り乱して大丈夫じゃないっぷりを見せてたじゃないですか。
【「大丈夫なわけないでしょう!」 ユフィさんも泣いちゃった】
「あなたが悪いわけじゃない!
魔法が無ければ人を幸せにできない国こそが悪いんじゃないですか!」
「それでも、この国は父上と母上が守ろうとした国なの!
それを……わたしは壊すことしかできない」
【縋りついて再度泣くアニス様を、そっと抱きしめるユフィ】
「守ってきたじゃないですか。誰よりも信じてきた魔法の力で」
「誰かに認められなくても、あなただけの魔法を、形にしてみせたじゃないですか」
ここでも対比の関係なんですよね。
王女という義務を果たすために、自分の本心やこれまでを否定しようとするアニス様。
対して、アニス様自身の想いや成し遂げてきたことを認めてくれるユフィ。
「わたしが誰よりもあなたを肯定します、アニス様」
物語のスタート時には
あれだけトンデモで元気いっぱいだったアニス様がこんだけしょげていて、
対してあれだけ所在なげだったユフィが誰かを抱きとめてあげるほどになってる。
序盤の関係性が終盤に来てひっくり返るの、良きですよね……
【もう何度目かの「大丈夫、大丈夫」……どんどん顔がつらくなってます】
【この表情と共に語られるモノローグがまたクルんですよ……】
「もういいよ、もう十分だよ」
(諦めていい……わたしが誰よりも憧れたユフィが認めてくれた。
もう十分報われた……)
いや、報われた人間の顔じゃないですよ、アニス様。
なにか理由付けて自分をどうにか納得させたいだけじゃないですか。
【アニス様にも意地がある。ユフィが相手だから引き下がれないこともある】
アニス様の想いも、ユフィの願いも、ベクトルはどうであれ、
ここでは同等のパワーがあって、ぶつかってしまう定めなんです。
【「だから、勝負しよう……それで、わたしを納得させて】
アニス様らしい落としどころといいますか。
譲れないのなら力づくでわからせてみろ、というアニス様からの申し出。
【対するユフィが一瞬驚いた後に、こんないい顔で「わかりました」】
……ってところで次回へ引き! くあー!
本当に良い見せ場を全部最終回にもっていくなあ、この作品!!
原作読みだから展開知ってますが、
最終回は見せ場の連続になって、エラいことになると思います。
たぶんOPとEDカットして、エンディングシーンにOP重ねる演出とかそんな感じ。
そんな期待だらけの最終回のサブタイトルがこちら。
【第1話のサブタイトルと、これも対比になっているんですよね】
第1話のサブタイが「王女と令嬢の魔法革命」。
対して最終回が、「彼女と彼女の魔法革命」
全12話を通じて、王女と令嬢ではなく、アニスとユフィという少女たちが、
何を感じて、何を大事にして、どんな絆をはぐくんできたか……
まさにぴったりのサブタイトルと言えましょう。
ここにいたってはもう心配なく、来週の最終話を心待ちにできます。
/#転天アニメ
— アニメ「転生王女と天才令嬢の魔法革命」公式《TVアニメ好評放送中!》 (@tenten_kakumei) March 15, 2023
最終回直前スペシャル決定
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3/18(土)ABEMAにて振り返り&キャスト出演生配信が決定📺
初解禁もあるのでお見逃しなく👀
🧹アニス役 #千本木彩花
🌈ユフィ役 #石見舞菜香
☕イリア役 #加隈亜衣
振り返り 15時〜https://t.co/Nreah7Pd1h
特番 20時〜https://t.co/zasVsA9twK
あと、ABEMAで、
今週土曜(3/18)の午後に、『転天』の第1話〜第11話の一挙放送、
そして夜には最終回直前特番があるようです。
気になってるけど、って人はこの機会にぜひいかがでしょうか。
さあ、次回いよいよ最終話。クライマックスが心待ちです!
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おはようございます、Ticoさんです。
……午前3時手前の未明時刻を「おはよう」と読んでいいか、
はい、興奮冷めやらず寝つけないので本記事を書いてます。
今回も、アニメ『転生王女と天才令嬢の魔法革命』、
「転天」第10話を原作読みの視点で読み解いたりして感想を綴りたいな、と。
いやー……これから終盤に入るところ、「尺大丈夫?」と心配してましたが、
杞憂に済みそうです。今回のお話を見て確信いたしました。
書籍版第3巻の勘所はしっかり押さえつつ、
今回のお話で特にフォーカスされていたのが、ユフィの心情の揺れ動き。
最初は貴族令嬢としての枠にはまった考えでとらえていた彼女が、
いろんな人の言葉に触れていく中で自分自身の譲れない想いに気づくまでが、
本当に繊細で丁寧な描写で、「実にお美事」とうならされました。
【冒頭のシーン、アニス様が父である国王らに呼ばれたの場面】
今回、アバンでの話の導入が本当に上手かったですね。
このあたり、書籍版ではもう少し会話が入ってアレコレと心情をうかがわせる
テキストとかが並んでいるんですが、そこを演出と演技で補うカタチ。
【「王位継承権の復権?」「それって……アニス様が女王になるってことですか?】
アル君の起こした事件で皆が予想していた事態。
まあ、そりゃ王太子が廃嫡になったら、残った王女のアニス様が王位を継ぐしかないよね。
当の本人は「男と結婚とかしたくない」を建前に逃げ回ってましたが、
【「伴侶、王配を迎えることになるかな」「貴族たちが認めてくれるか問題だけど」】
やけにあっさりして見えるアニス様。
妙に割り切りがいいんですよね。レイニはそんな姫様に違和感をおぼえてますが、
【「臣下としてお支えします」 うん、公爵令嬢としては満点の答えだ】
ユフィのこの言葉、この時点では彼女は本心だと思ってるんですよね。
アルガルドから「頼む」と言われちゃったりしましたし。
ただ、まあ、先に公の立場、貴族の立場が先行しちゃうのはどうなのか。
どうもユフィは決まり事や枠組みから先に考えちゃうようです。
【ところが対するアニスは「そんなの必要ないから」とあっさり】
笑顔ニッコニコで言ってるだけに、アニス様の言葉がなんか薄っぺらいですよね。
これから面倒なことになる自分に、ユフィやレイニを巻き込みたくないんでしょうけど。
【応接から抜け出して、自分のスペースである工房に入って、やっと見える素顔】
【開発中の魔道具でしょうか。そこに映るアニス様の笑顔、どこか儚い……】
【魔道具視点のアングル。さかさまの状態で「大丈夫」と自分に言い聞かせる】
ここ、アニス役のCV千本木彩花さんの演技もあいまって、
穏やか、というよりも、諦めたような、どこかしょげた声のアニス様なんですよね。
書籍版小説では、地の文でアニス様の痛切な心情がつづられてるのですが、
そこをこういった演出や構図で見せるのは、本当に上手いなあ、と。
【アニス様に王位継承権が戻ると聞いて、めっちゃ不平だらけのティルティさん】
【離宮の通廊から、夜空を眺めるアニス様。なんとも言えない顔をしています】
【「気になります。ティルティの言うことは無茶苦茶なのに……」】
ユフィには、ティルティとアニスの遣り取りが筋の通らない言い合いながら、
なぜか互いの言い分が噛み合っているように感じた、と。
アニスが王として立つ、臣下である自分たちはそれを支えるのが役割。
でも、ティルティが言った「それでええんか」的な言いぶりにも、
なにか理を感じてしまうユフィ。確実に心が動揺してきています。
【ただ、ここでさっと話題を変えちゃうあたり、やはりアニス様、聡い】
街の職人にメンテナンスに出していた、アルカンシェルを取りに行かなきゃー、で
ごまかそうとするのですが、この逃げ打ちは別の意味でユフィに阻止されます。
【「わたしも行きます」「何かあってからでは遅いですから」】
まあ、付き添いというか、護衛のつもりで言ったんでしょうね、ユフィ。
ここでアニス様らしい茶目っ気が出てきます。
【「それって……デートってこと?」「二人っきりでおしのびデートだね!?」】
【急なデート宣言に戸惑うユフィに、間髪入れずに胸元すがりつき!】
【上目遣いで「……ダメ?」 アカン、火力が高すぎる】
ここの場面、アニオリなんですよね。まあ、今回の話、アニオリ改変多いけど。
・実は結構いっぱいいっぱいで、ユフィに甘えたいアニス様。
・臣下として支えます表明しつつも、それに疑念が芽生えつつあるユフィ。
この二人の心情のゆらぎをフォーカスしていて、
このあたりの描写は、第1話から徹底して、繊細かつ丁寧ですよね……
【あら〜おしのびデータだけに、手つなぎでございますか!】
アニス様がユフィの手をとってリードしてる感がすこ。
【ここのアニス様は自然に嬉しそうですよね】
【城下町の鍛冶屋、トマスさん。わっ、想像の10倍くらい無愛想だ!】
第9話でアルカンシェルが折れなかったから、
トマスさんの出番はリストラかと思ったんですが、しっかり入れてきましたね。
ただ、後述するように、役回りが少し変えられています。
【アルカンシェルの仕上がりを確認するユフィ。カッコいい!】
【トマスさんもびっくり。この時、彼なりにユフィを認めたんじゃないかしら】
書籍版原作だと、ユフィがアルカンシェルを手慣れた様子で扱うのを見て、
「ちゃんと使ってくれてるんだな」と安心してみせるんですが、
そのあたりを台詞にせずにキャラの表情とかで見せるのがいいですよね。
むやみにあれこれ言わないことで、トマスさんの職人気質がまた際立ちます。
【というところで、お店の扉がノックされて、アニス様が顔を出すと……】
【「姫様だ!」「本物のアニス様だ!」と城下町の人がわんさかと】
このカットもアニオリなんですが、示しているものが結構ポイント。
・人々の反応を見るに、アニス様はちょくちょく城下町へ降りているだろうこと。
・貴族には不評なアニス様だけど、民衆には結構支持されていること。
王として即位したらしたで、アニス様は民に愛される王にはなりそうですよね。
でも、対して貴族には不評なら、それってまた国を割る要因になりませんか?
【応対してくるから、しばらく待っててするアニス様。困り顔いいですね】
さて、アニス様が民衆にあれこれ応えている最中に、
トマスはアルカンシェルの最後の仕上げ。ユフィはそれを見ている状態。
【作業をしながら「アニス様は王になるのかい」と訊くトマス】
【「あなたは喜んでいないようですね、なぜですか?」】
ここのユフィの聞き方の演技、いいですよね。
率直な疑問の中に、どこか戸惑いが見え隠れしている声。
CV石見舞菜香さんの演技、今回は随所で光りまくります。
【「あんたは何も――」少し苛立たしげにユフィに言葉を返すトマスですが……】
【ここで街の人からなんか色々もらったアニス様が戻ってきて、会話中断】
ここ、原作書籍版では、トマスの台詞は結構多めなんですよね。
ですが、アニメ版では口数の少ない、どうも口下手な感じになっています。
というのも重要な台詞が後のシーンのイリアさんに取られたからなんですが……
【トマスの言葉は、確実にユフィの心をざわつかせるのです】
この、街の鍛冶屋トマスの「言いたかっただろうこと」が、
水面に投げ込まれた石の二つめ。
ここ、尺を圧縮しつつも、「彼は何を言いたかったのか?」と
ユフィはもちろん、視聴者にも考えさせる場面になっています。
街の人々の反応を見ても、アニス様は民に支持される王にはなれそうです。
でも、ティルティといい、トマスといい、アニスとの親交が長い人たちは、
みな一様にアニス様が王になることは難色を示しているんですよね。
【離宮に戻っても、ずっと考え込んでいるユフィ】
心に広がった波紋が無視できなくなって、悩んでしまっています。
そんなやりきれない空気になると出てくるのがこの人。
【見計らって、さっとお茶を淹れるとか、侍女スキルがハンパないイリアさん】
「何かありましたか? お帰りになられてから、ずっとぼんやりとされてますね」
「ちょっと……わからなくなってしまって……」
【アニス様なら、貴族と平民を繋ぐ王になれると信じている、と話すユフィ】
イリアに同意を求めると「名君になると思いますよ」と返ってくるんですよね。
それを聞いて、一瞬だけ安堵の表情を浮かべるユフィなんですが、
続くイリアさんの言葉が予想外の方向からクリティカルヒットに。
「ですが、向いていないでしょうね」
「力があることと、やらされることは違います」
「姫様が王になったら、街にお出かけすることもできなくなるのではないですか」
実はここのイリアさんの台詞、書籍版だとトマスの台詞なんですよね。
場面を繋げるために(というのもトマスさんは後々も出番があるので)、
トマスさんの台詞を削って「無愛想だが腕は確かな職人」って印象にして、
結構重要な台詞を「幼少のころからアニス様を見てきたイリアさん」に
語らせるあたりは名采配というか、まさに構成改変の妙というべき点。
いや、やっぱり説得力が段違いですもの。
【そしてイリアに案内された、アニス様の工房をみて、当惑するユフィ】
【魔学のあれこれであふれかえっていた工房が、すっかり片づけられてました】
「姫様は破天荒で常識知らずのように振る舞っていますが、
本質的なところではとてもまじめな方です」
アニス様は王にならなくてはならない。
だからこそ、あれだけ熱心に希求していた魔学の探究をあきらめざるを得ない。
本質的に真面目と評された、アニス様なりのけじめではあるんでしょう。
「あの方は背負いすぎるのです。小さい時から変わりません」
ずっと側仕えでお世話してきたイリアさんが言うと重みが違うなぁ……
そんなイリアさんの言葉に、震えながら「王族の、貴族の責務がある」と
言って見せるユフィですが、次の言葉がとどめの石となりました。
【「責務を果たした姫様は……幸せに笑ってくれますか?」】
【言われちゃったよ。ユフィも気づかされちゃったよ。だからこその涙だよ】
臣下としてアニス様を支える。それが貴族として当然の義務。
その枠にとらわれて、またユフィは見失いかけていました。
アニス自身の幸せがどこにあるのか。
自分をドン底から救ってくれ、また憧れたのは、自由な鳥のような彼女にではなかったのか。
【「でも、どうして、わたしは……」 思わぬ気づきにひどく動揺するユフィ】
この段階で、自分がアニス様に向けてる感情を、
ようやく気づいてしまった。おぼろげにも分かってしまった。
この第10話、冒頭から見ていくと、ユフィの表情がどんどん変わっていき、
心の中の水位がずんずんと上がっていくのが見てとれます……演出丁寧だなあ。
【そして困ったときのティルティ先生!】
「わざわざわたしに相談に来たわけ?」と不機嫌そうなティルティさんですが、
ユフィにしてみれば身近で相談できそうな人って案外この人しかおらんよね。
「アニス様の抱える問題を解決できないのが苦しくて」と言うユフィに、
「あなたの気持ちの問題でしょう。あなたはいまどう思ってるの?」と
きっちり訊いてあげるティルティさん、本当に面倒見がいいなあ。
そして、ユフィの口からやっと発せられる、
「わたし個人は……アニス様に、王になってほしくないのです」
ちゃんとユフィが立場と本音で苦しんでることを見抜いていたティルティさんさすが。
口調こそ愛想がありませんが、やってることがめっちゃ先輩のお悩み相談なんよな……
【「探してみなさい、あなたが本当に進みたいと思う道を」】
続けてユフィにかける言葉がもう最高。
「あなたがそうと決めたなら、阻める人は誰もいないわ。
あなたはこの国きっての天才令嬢。そうでしょ?」
ティルティはティルティで待っていたかもしれませんね、
アニス様の相方であるユフィが本当の気持ちに気づくことを。
そして、それを心の火にくべて事態打開に乗り出すことを。
【そしてユフィが訊ねたのが、父であり宰相でもあるグランツ公のもと】
【「アニス様に……国王になってほしくないからです」】
このね、ユフィの迷いも怖気もない顔。
第2話、婚約破棄事件の直後、父の前で委縮していた面影はありません。
見てくださいよ、この堂々とした顔と、決然とした声!
【グランツ公は、国を守るため、貴族の務めを果たせと言いますが……】
【「それでも、私は認められません」「そこにアニス様の本当の笑顔はないのです】
ここのユフィとグランツ公の遣り取り、いいんですよな。
あくまで正論を押し立ててくる父に対し、娘はめっちゃ個人の感情をぶつけてくる。
ユフィも父親の言う大義は分かっています。国の方が大事だとも分かっています。
【「それでも、仕方ないとは言いたくないのです!」】
ここ、劇伴のBGMともあいまって今回屈指の山場ですよね。
それまで求められた役割を果たしてきた少女が、
譲れない想いのためだけに無理を通そうとしてるんですよ。
「それは、忠義か。それとも恩義か。あるいは、同情か」
グランツ公の問いに対する、ユフィの答えよ!
【「ただ、お慕いしているのです」 聞いた瞬間、グランツ公がハッとして――】
【「それほどまでに王女を想っているのか」の問いに、この笑顔。強すぎる】
けれども、これに対して、
グランツ公は「誤った認識を是とできない」と言いつつ、急に昔話を始めるんですよね。
【彼の口から語られたのは、王位に就く前のオルファンスのこと】
現国王オルファンスは若い頃、土いじり=畑仕事が好きだったこと。
王族をやめて自分の領地で植生の研究をするのがなによりの夢だったこと。
その意味ではアニス様に負けず劣らずの問題児であったこと。
けれども、国が割れて、オルファンスは立たざるを得なかった。
幸せな夢を捨てて、貴族たちの反乱をおさめる責務があったこと。
だからこそ、グランツ公は友として全力で彼を支えたこと。
「――しかし、本当はあの時、私たちにはもう一つの選択肢があった」
【というところで、突然、部屋に飛び込んでくる精霊たち】
【急転直下、というべきでしょう。精霊契約者であるリュミが訪れます】
【「この国では精霊契約はどんな意味を持つのかしら?」】
ここで色々とおさらいです。
第2話のイリアの台詞や、第8話のシャルトルーズ伯の言葉にもあったように、
このパレッティア王国では、精霊と契約した者が魔法を使えるようになり、
それが王家の祖となったとされています。
であるならば、建国時の偉業である精霊契約を成し遂げれば、
新しい王統を拓くことができる。いまいる王族を差し置いても。
このへんの精霊契約と王権の関係、書籍版ではグランツ公の口から
色々段取りを踏んでの説明になっているんですが、
たぶんリュミさんのインパクトも重視して語らせた感じですねえ。
【「わたしが精霊契約を成し遂げ、貴族たちに認められれば――」】
アニス様を王にしなくてもよいかもしれない「可能性」に、
ユフィは身を乗り出して詳しく聞こうとしますが……
【「――やめろっ!」 グランツの声の鋭さと、表情の険しさよ】
え、なんなん。精霊契約でまるっと解決できるのではと思ったら、
なんか落とし穴があるっぽいんですが?
実際に、リュミさんもこんなことを言ってます。
【「精霊契約は、この国の民たちが信じているような、良いものじゃないからよ」】
ユフィが強い想いを持っていること、そして精霊契約に辿り着くことを承知の上で、
「わたしはあなたを止めに来たのよ」と言って見せるリュミ。
彼女は何者か、何を知っているのか、そして王位継承の行方は――
というところで引きでございます。
【そして次回サブタイトルがこれですよ。やっぱり絡む精霊契約】
原作読みとしてはですね……ここからの展開がホントに熱いので、
もう期待に震えながらお待ちあれ、としか。
とりあえず今回の第10話を見て、構成とか尺は心配いらなさそうと感じたので、
あとは安んじて怒涛のクライマックスを待つだけでございます……
【今回、エンディングも特殊演出でよかったですね】
普段だと、アニス様とユフィにそれぞれ色がついて、互いに言葉を交わしてから、
キスを交わす暗示のように二人で木陰に飛び込むんですが……
今回に限っては、アニス様に色がつかないまま、ユフィだけが駆け寄る演出に。
それぞれの置かれた立場を考えると、なかなか意味深です。
なにはともあれ、第10話も珠玉の出来でございました。
続く11話、12話、終盤の山場が今から待ち遠しいですね!
こんばんは、Ticoさんです。
本日、ビバ誕生日なんですが、もう嬉しくもなんともない年齢であり、
なんなら大台に乗るまであと幾つ……とか数えちゃったり。
それはそれで自分で自分に誕生日プレゼント買ったりしてますけど。
今回の記事は、そんな自分への誕生日プレゼントのひとつである、
『のうきん』原作小説第18巻の読書レビューです。
なんと誕生日に新刊発売! うれしい! めでたい!
まあ、上の画像をみればお分かりですが、「のうきん」は略称でして、
正式タイトルは『私、能力は平均値でって言ったよね!』です。
断じて「脳筋」というところの「のうきん」ではない……
……いや、作中の主人公たちの行動見てるとどうなんだろうなコレ。
元々は小説家になろうに連載されているWEB小説で、
(このあたり出版社の引っ越しとかあってバタバタ)、
さらにアニメ化もされていたりします。作者のFUNA先生のアニメ化第一作ですね。
【村人からの狼退治が一転、思わぬ方向に……マイルさん、嬉しそうですね】
お話は異世界に転生した主人公マイルをはじめとして、
冒険者仲間のレーナ、ポーリン、メーヴィス、と女子だらけのパーティが
各地でどんでんかんでんと騒ぎを起こすファンタジーコメディなんですが。
特筆すべきは、この前の第17巻があってこその、本18巻というところ。
というのも、第17巻の前半でマイル達は世界を救う大決戦をやってまして。
本人たちだけで決死の戦いに挑もうと思ったら、わんさわんさと援軍が来て、
とある事情から活躍の様子が大陸全土に生中継されてたとゆー。
そう、本来なら「これでメインクエスト終わり!」級なことをやってます。
それで、「みんな地位と富と名声を得てめでたしめでたし」となればともかく、
さすがはFUNA先生、マイル達を取り巻く政治的な駆け引きを描いたうえで
四人が四人とも「こんな生活、退屈なんじゃー!」と出奔してしまいます。
めざすは別の大陸。自分たちの名声が知られていない場所で
気兼ねなく冒険の旅がしたいという、実にわがままな……
って、これ言ってみればオープンワールド系RPGの大型DLCな感じなんですよ。
新マップ! 新シナリオ! 敵も強化しました! ってな印象。
前17巻はそういうわけで「べつのぼうけんをはじめます」の事情が描かれ、
本18巻は本格的な新大陸での初クエストの顛末が描かれます。
このエピソード、結構、二転三転する事情が面白くて、
最後マイル達が事を収めるために取った行動がまた痛快なんです。
また、その後、脇役としてとある少女と出会うのですが、
これがふてぶてしく図々しい割に、なんか放っておけないあたり、
やはりマイル達って「頑張る女の子」には甘いんやな、と……
【マイル達を追って新大陸にやってきて元学友たちのパーティも見どころ】
さて、新大陸編になって、「ふーむ」とTicoが思ったのが、
主人公マイルをとある理由で追いかけ続ける元学友たちのパーティです。
子爵令嬢マルセラをはじめとして、マイルの親友を自認する彼女たちは、
「救世の英雄」を追跡するという名目で、自由を満喫したいという、
まあ負けず劣らず愉快な子たちなんですが。
彼女達「ワンダースリー」の行動にも結構ページを割いていて、
新大陸では、マイル達とマルセラ達、この2パーティを軸にフォーカスしつつ、
また大陸全土を巻き込むどんでんかんでんになるのかなあ、と。
18巻の最後で主人公マイルが「ここでもいつまでのんびりやれるかなあ」とか
考えているシーンで締めていたりするんですが、
とりあえず旧大陸とは明らかに異なる魔物たちの行動ルーチンが解明できたあたりで、
またトンデモなく大きなトラブルが持ち上がりそうなので、どうなるやら。
個人的にはこの作品を読んでいて、かの名作「ルナティックドーン2」を思い出します。
最終的にめっちゃ強くなって各地のボスを倒しても、まだまだ冒険が続けられるとゆー。
マイルの旅路もどこまで行きつくのやら、ファンとしてしっかり見届けたいです。
……ところでアニメ2期やりませんかね。待ってるんですが。
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なんか急に気温が上がり気味になってお布団のパージが大変です。
これまで毛布とかのフルアーマー状態でしたからね……
おかげさまで今朝の目覚めは快調です。
さて、今回も『転生王女と天才令嬢の魔法革命』アニメ、
略して「転天アニメ」第9話を原作読み視点で色々読み解いていこうと思います。
読み解くというか、感想を徒然に書く感じになってますけどね。
個人的にはよくぞここまで描いてくれた! という感じですね。
開始当初は悪役にしか見えなかったアルガルド王子の鬱屈の背景をきちんと描き、
別れと見送りのシーン、イリアとレイニのシーン、ラストのユフィのシーンなど、
見たかった絵がきっちりお出しされた感あります。
台詞とかは書籍版原作からカットされてる部分もあるんですが、
そこはキャラの表情や目線などで演技できるところは任せてる感じ。
【開始からアバンが始まり、タイトルロゴ……OPカットだ今回!】
【「今度は大丈夫なんですか?」姉の実験のお誘いにこの疑わしげな目よ!】
【「こないだはお姉ちゃんが悪かった、ごめん!」「だから、仲直りの握手!」】
ここのやりとり、ほぼアニオリなんですけど、よくぞ入れてくれたって感じ。
幼いアル君とアニス様が、成長後の性格の片鱗を見せつつ、
互いにまだ変にひねくれていないまっすぐな関係が描かれてます。
そう、この頃はアニスがやらかしてもアル君は許してくれたし、
そこには確かに姉弟の確かな絆と愛情があったんですよ。
【だからこそ回想シーンの最後に入る、「いまのアルガルド」の述懐が切ない】
「その手のあたたかさを、いまもまだおぼえている。
だから、その手が離れた冷たさを、いまも忘れることができずにいる」
アカンやん……アル君、お姉ちゃん大好きですやん……
シスコンをこじらせたにしても、なんで姉弟でガチバトルせなアカン事態になったんや……
【本編開始。のっけからアニスに対して、アルガルドの魔法による猛攻!】
凡人と言いもって、アル君の戦闘力、並みのやつでは凌げないですよね?
対してアニス様の得物は両手のマナブレイドが2本きり。
【アルガルドの腕を斬りつけますが、ヴァンパイアの超再生ですぐ回復】
【手傷を負わせたのに、「アル君!」って気遣うあたり、アニスも甘い】
「余裕だな。人を舐めるのも大概にしろ」
苛立つアルガルド。姉であるアニス様が本気でかかってこない、
イコール、自分は格下だとみられていることに怒りを覚えています。
もう国の改革とか棚の上にあげて、シスコンをこじらせた挙句の喧嘩です。
ただし、互いの命を懸けてますが。
【頭上から狙いをつける無数の「アイシクルレイン」に備えるアニス様】
【竜の魔力を引き出したブレスで一掃! いやアニス様も大概ですな】
戦い慣れって点ではアニス様に分がありそうですが、
肝心のアニス様がまだ本気でアル君を倒そうとは考えることができないでいる。
対してアル君は、相手が持っている魔道具をウェポンブレイクすれば勝てる。
「末恐ろしいな。皮肉な話だ。どれほど力を示しても、あなたは恐れられるだけだ。
異端だと罵られ、その価値は認められない」
アル君の言葉、率直な心情だと思います。
偉大な才能を持ちながら、本流の魔法とは異質すぎるために、評価されない。
第1話で大臣のひとりが「マナブレイドの切れ味はおぞましいですな」と言ってたのが
思い出されます。そう、貴族たちにとってアニスの魔学はどこまでも疎ましいもの。
けれど、「異端なのは自分が良く分かってますよ」と答えてみせる
アニス様の言葉に、アル君は激昂します。
「なら、あなたが何がしたかった! あなたは何になりたかったんだ!
答えてみせろ、アニスフィア・ウィン・パレッティア!」
「受け入れたふりをして、自分をだまし続けて、周囲を欺くのか!」
【「あなたは、この国にふさわしくない」と言われた時の、アニス様のこの顔!】
【「魔法を信じて、憧れている……それだけで、十分幸せなんだよ」】
アル君の問いに対する、これがアニスの答え。
魔学という異端じみた形であっても、魔法使いでありたい。
人に笑顔をもたらす魔法を使いたい。
誰よりも魔法を愛しながら、魔法に愛されなかった少女の、本音です。
そんな言葉でも、アル君は納得できない様子。
彼が怒りをぶつけてるのは果たしてどれなんでしょうか。
異端の形で魔法を使おうとあがき続ける姉なのか。
異端とはいえ才能を認めようとしないこの国の在り方なのか。
それとも、彼女に「普通の魔法」の才を与えなかった運命に対してなのか。
【一方で、ユフィによる懸命な救命活動が続いていますが……】
ここでユフィが使っているのは光属性の魔法。
成長や促進をつかさどるそうで、どちらかというと人の自己治癒を加速する感じ?
瀕死と思われていたレイニから、とぎれとぎれに思わぬ提案がなされます。
ヴァンパイアだから、魔力が、血さえもらえれば、治る、と。
【それを聞いてユフィを制し、まっさきに自分が血を提供するイリア】
【「……失礼いたします」 いや、そういう与え方なの!?】
【おお……この救命輸血キスシーン、ここまで描くんだ】
【血を授かるレイニも、イリアの背に手を回してぎゅっとハグ】
【少し引いた構図でもう一度どうぞ】
……いや、百合とかなんだとか言う前に、
お互いに血みどろで表情も苦悶に近いので、凄みがありますね。
やましいところはない、命を繋ぐ行為なんだと知らしめる感。
でも、イリアさんじゃなかったら、レイニもハグホールドしなかったよね?
なお、この二人が最終どうなるかは書籍版第4巻を読むのじゃ……
血から魔力を供給され、再生するレイニの魔石と肉体。
でもなおも苦痛は感じてる模様。
傷は再生できても、痛覚は落ち着くまでは持続してしまう模様。
ならば、何度もアニス様に刻まれながらも動いているアル君、
どんだけの意志というか執念でしがみ続けているのか……?
【なおも苦しむレイニですが、癒そうとするユフィの手をつかみます】
【「ユフィリア様は、止めたいのではないのですか」 イリアさんの言葉よ】
レイニもイリアも分かってくれてるんですよ。
ユフィが本当にしたいことを。だからこそ、一息つけたところで背を押した。
【繰り広げられる姉弟バトル。マナブレイドが1本壊れた!】
【「ふざけるな! 俺を見ろ! あなたにとって俺は視界に入れる価値もないのか!】
【アニス様も覚悟を決めざるをえません。その時のこの顔よ!】
相手は弟とはいえ、超再生持ちのヴァンパイア。
手足を斬っても、胴を斬っても、すぐに治ってしまいます。
ならば、心臓にある魔石ごと、命を刈り取るしかありません。
「分かってるよ……殺すつもりで来い、って、そう言うんでしょ……」
【本当のとっておき、「架空式・竜魔心臓(ドラゴンハート)」!」
マナブレイドの光刃が赤く、竜の鉤爪形になるのがまがまがしいですな。
渾身の一撃はアル君が展開した多重の氷の障壁を突破し、
アル君の胴を引き裂きますが、なお甘さがあったのか、致命の一撃にならず。
【負荷に耐え切れずに残る一本のマナブレイドもウェポンブレイクに】
【なおも立ち向かうアル君に、今度は自身の手から光刃を発するアニス様】
【この表情ですよ……竜の魔力をこらえてるのか、別の感情をこらえてるのか】
【「これで、終わりぃぃぃぃ!」 今度こそ仕留める気で放つ一撃】
切り札まで出して自分を殺そうとしてくる姉に、アル君が瞬間、見せた顔は、
【穏やかで、安らかで、どこか寂しそうな顔だったんですよ】
ここ、いま考えると、
このままアル君の命を奪っていたら二人とも終わっていたな、と思います。
片方は言わずもがなのアル君。まあ、これは当然として。
そして、仕留めた本人のアニス様もしかり。たぶん心が壊れちゃうんじゃないかな。
まだ愛している弟をすったもんだのすえに殺す羽目になって、
しかも当の相手に末期の際にこんな顔をされたら……メンタル持ちません。
だが、そうはならない! この子がそうはさせないんだよ!!
【横からユフィの全力タックル! たぶん魔法によるブースト付き!】
たぶんユフィ、ぎりぎりまで二人を止めるか決心がつかなかったんだと思います。
でも、アニス様が本気でアル君を殺そうとしてるのを見て、心が動いたんだな、と。
そのあたりの心情が、直後のお怒り説教モードに表れています。
【涙ぐんで感情を露わにするユフィ。第5話のエピソードを思い出しますね】
「こんなことで殺し合ってどうするんですか! 揃いも揃ってバカです!」
「そんな顔をしてまで、戦いたかったわけじゃないでしょう!」
【そんな顔、と言われたアニス様の顔がこれだ。なんかもう心がボロボロ】
いったんは死を覚悟したアル君も、これで何か吹っ切れてしまったのか、
傍らに寄ってきた姉に語りかけます。
「いい、天気だったんだ。天気が良かったから、見上げた。
……そんな空にいる人なんて、俺は一人しか知らない」
原作そのままですが、アル君のこのセリフ、いいですよね。
憧れとも、羨望とも、妬みとも取れるのがホントにいい。
【昔語りの中の、アル君とアニス様。城を抜け出した日のこと】
【魔物に襲われるというアクシデントも、なんとかしてくれた憧れの姉】
「あの日まで、俺はちゃんと人間だった気がする」
「姉上が、俺を突き放すまでは」
姉弟のすれ違いの始まり。ちょっとしたヤンチャな事件でも、
口さがない連中にとっては、十分な疑惑の種になりうるのでした。
【「わたしが、嫉妬からアル君を殺そうとしたんじゃないかという噂」】
「いろいろごめんね。これでアル君が王様になれるから」
アニス様が王位継承権を放棄したのは、悪評から守ろうとしたんですね。
アル君を? 自分自身を? たぶん、両方でしょう。
【でも、姉から差し出した仲直りの握手は、この時はアル君からはじかれます】
【涙ぐみながら姉に背を向け去っていく幼いアル君。たぶん、これが始まり】
アルガルドという人物が歪み始めたのは、この時からでしょう。
助けてくれたはずの姉に、詮索だらけの疑惑を向けるオトナたちにも。
そして、自ら身を引いて距離を取ろうとする姉にも。
どちらにも納得できず、そして和解の機会がないまま、ここまで至ってしまった。
【シスコンのきらいはありますが、アル君もまたアニスに憧れた一人でした】
「俺では、届かないのさ」
「本当の天才は、本当に民を想っているのは、
ふさわしい資格を手にできるのは、姉上だ……俺じゃないんだ」
「俺が、いるせいで、姉上を傷つけて、姉上に傷つけられるくらいなら、
こんな思いをするくらいなら、俺は生まれたくなどなかった……!」
「姉上。なりたいものになれないのは、つらいなあ……」
ここの下り、アルガルド役のCV坂田将吾さんの渾身の演技が光ります。
なりたいものになれないのは、アニス様も同じですが、彼女は魔学を拓く才があった。
でも、アル君にはそれがなかった。姉と同じように「空」は飛べないんです。
【捕縛された後のアルガルドの態度がまた泣けるんですよね】
父であるオルファンス王に対して、「父上」ではなく「国王陛下」と語り掛ける。
この敢えて線を引いてみせる態度に、オルファンス王も言葉がありません。
罪を犯したこと、ヴァンパイアになったことで、廃嫡となったアル君。
辺境への流刑が決定されます。
【母親であるシルフィーヌ王妃が悔やむのにも、アル君は礼節を持って応えます】
両親に対するこの態度、別に薄情だからじゃないとは思います。
むしろことさら線を引いて、みずから罪人としてへりくだってみせることで、
二人の心労を少しでも減らしたいという彼なりの不器用な気遣いじゃないかな。
【廊下で待っていたアニスに、今度はアル君から差し出される手】
【「仲直りの、握手、だね」】
【あの時のはねのけられた手が、長い時を経て、ようやく握られました】
【アニス様のこの顔ですよ……あのアニス様がこんな顔してるんですよ……】
なんというかさ……もっと早く話しあえていれば、この姉弟、どうにかなったんでは?
けれども、です。
自分を認めない世界に背を向け続けて、離宮で自分の世界に籠っていたアニス様も悪い。
一方で、変な意地に固執して、拗らせ続けて和解の機会を作らなかったアル君も悪い。
どうしようもなくなってから、ようやく成った、姉弟の和解でした。
なんでこういうことって、手遅れになってから気づいてしまうんでしょうね。
【あ、黒幕の魔法省の親子はナレーションでさっくり死にました】
ここ、実際に小説でも地の文であっさり処刑されてるんですよねえ。
色々考えるとモーリッツ君が戦犯な気がしないでもないんですが、
こういう非道に手を染めるほど、保守派貴族が腐ってる証でしょう。
【流刑にされるアルガルドを見送りに来た、ユフィとレイニ】
アニスもイリアも寝込んでいるので、因縁のこの二人が来たんですね。
レイニの言いぶりがいかにも彼女らしいです。
優しくしてくれたアル君も、本当のアル君だった、と。
第8話アバンで彼が見せた優しい顔は、それも偽りではなかったわけです。
「嬉しかったから、だから、その優しさは嘘じゃなかったと思います」
ええ子や……
【「でも、すごく痛かったし、つらかったので、許しません」「一生うらみます」】
文句は言いながらも言い方が可愛いレイニ。
「許しません」も「うらみます」も、「あなたのことは忘れませんよ」ですよね。
【婚約者としてはダメ出しされて、不機嫌なジト目になるユフィ】
「アルガルド様、一度だけご無礼をお許しください」
「すでに廃嫡された身だ、好きにするといい」
【まあ、平手打ち一発で許してくれるあたり、ユフィ優しいよ……】
【「本当は拳を握ろうかと思いましたが、さすがにやめました」 あ、やっぱ怖い】
【互いに遠慮のない言葉をぶつけあって、やっと笑い合えた二人】
すべて吹っ切れて、
二度と会えないかもしれない相手だからこそできる、気持ちの整理ですよね。
【去り際の一言、「こればかりは、頼めたことではないのだが……姉上を頼む」】
【託された想いの重さに、目をみはるユフィ】
そうですよ、アル君が廃嫡になった後のゴタゴタに
王族であるアニスはいやでも巻き込まれ、それを支えられるのはユフィしかいません。
ここで風が吹いてユフィの髪を揺らすのはベタな演出ですが、だからこそ効きます。
……ちなみに、辺境へ流されたアル君がどんな生活をしていたのか、とか、
アニスやユフィと真の和解はなったのか、とか、
こんな彼でも寄り添う人はいないのか、とかとか、
そのあたりは書籍版小説第5巻に書かれてますので気になる方はぜひ。
【ラストは離宮にあるアニスの寝室。昏々と眠るアニスにユフィが語りかけます】
背中に施した竜の刻印紋の反動で無理がたたったアニス。
バッテリー切れみたいな感じで寝込んでいるんですね。
眠っているからと遠慮なく炸裂するユフィの恨み言。
【「安全だからというから、わたしは協力したのですよ」 怒ってる怒ってる】
この時のユフィに去来した思いは、第4話の魔竜討伐出発前のそれと同じかも。
「この方は一人でどこまでも飛んで行けてしまう」というやつ。
でも、どんな苦難に見舞われても飛べるほどアニス様は……真に強いんですかね?
アル君相手にあそこまで踏ん切ることができなかった人ですよ?
【寝言で「アル君……ごめんね」とつぶやいて、そっと涙するアニス様】
そんなアニスに優しく言葉をかけて、そしてユフィは、
【涙を拭うようにまぶたにキス……あー! もうこの子は!!】
ユフィさん、アニスが気づいていないところでデレますよね。
なんなの? 遠慮しいなの? ムッツリなの? 真面目すぎるの?
うん、たぶん全部だな。
というわけで、次回サブタイトルがこれ。
残り3話を残して、怒涛の終盤に突入でございます。
残り3話で書籍版のたぶん3巻の内容をカバーできるのかな、と心配なのですが、
ここに至るまでにたぶん尺圧縮の仕込みが3点あるように思えるのですよ。
・第1話から顔見せしていて重要度が増しているティルティさん。
・第3話でユフィから王様に返却していた「禁書庫の鍵」(アニオリ)
・今回第9話で折れなかったアルカンシェル。
このあたり上手くつかって、エッセンスをしっかり抽出しつつ、
アニス様とユフィの関係性に再度フォーカスした上で、
終盤にアニス様が直面する苦難と、ユフィの苦悩と決断が描かれるのでは、と。
なので、「尺が心配!」と前回のブログ記事で書いておりましたが、
この第9話をここまで描いてくれるなら「後はもう信じよう……」としか。
なにはともあれ、次回第10話が楽しみです。
さあ、クライマックスに向けてどうなるか!
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